Nicon COLL SHOT600 をバラす


COOL PIX600の写り具合に関してはこちらをご覧頂くとして、内部はどうなっているのだろうか?サイズの割に重い原因はどこにあるのか?ケースは前後2分割になっている。
ネジは小さく本数もあるが、これを外せば難なく内部を拝むことが出来る。
(撮影はDC-20)スイッチボタンの類は別の部品に取り付けられていて、基板上のタクトスイッチを押す仕組み。

これが上部のタクトスイッチ群,手前に引き出している基板は3階建て!で構成されている内部基板の一枚だ。

前面から見るとこんな感じ。
実はこの手前に比較的厳重なシールド板があるのだが、5本のネジを外すとパカッと取れる。
シールド板はVCCI対策だろうか?この手の金属部品の積み重ねが重さの原因かも知れない。
レンズユニットはレンズ,CCD,フォーカシングユニット一体構造だ。
基板同士はフレキシブル基板でつながっていて本数も多い。
一番手前に見える基板の裏にもシールド板がある。

これが全ての部品だ。
本体は液晶側を向けてある。
液晶ユニットは液晶板+駆動基板が一体になっている感じ。
小型化のためなのか、基板枚数が多くその間にシールド板があったり更にそのシールド板が両面テープ+半田付けされているなど、これ以上バラすのは結構大変だ。
簡単にバラして見られる部品はRAM(かな?)やバックアップ用の電気二重層コンデンサ,電源部と思われるコイル群などだ。


さて、消費電流でも測ってみるか,と持ち出したディジタルテスタだが、測定可能最大電流が200mAなのだ。
液晶モニタをOFFにしておけば測れるかな?と思って電源オン,テスターのディジタル表示は一瞬「−.−−−」になって「0」に戻った。
ヒューズが切れてしまったのだ。
(予想はしていたけれど..)そこで外部電源を用意して、その電流計で測ってみることにした。
結果は..電源電圧3Vで液晶モニタをオンにすると約1A,オフにすると450mAと大食い。
液晶モニタをオンにしたまま電源電圧を2.4V(ニカド2本と同じ)まで下げると、電流計の針は1.3Aにまで跳ね上がった。
電圧を下げても液晶のバックライトの輝度に変化はないが電流はどんどん増えて、電源電圧が2V近くになると1.5Aを超えようとする。
逆に電源電圧を5V迄上げると700mA程度に下がる。
液晶モニタやその他3V以上の電圧を必要とする回路がスイッチング電源から供給されているという事だ。
それにしても液晶モニタとバックライトで1.5Wも食うとは恐れ入る。
デジカメの電池消耗が早いはずである。
一度アルカリ電池を使い切った後、単三リチウム一次電池を使っているが以外と保ちがよい。
連続して液晶表示をオンにしておくと電池残量表示が1/2を示すが、しばらく電源を切っておくと回復している。
デジカメメーカお得意の「連続撮影枚数」で行くと、標準サイズ(512x384)で100枚以上は軽く撮れるだろう。
(アルカリ電池でも30枚程度は可能だ)ただし液晶を使うと撮影可能枚数は急激に少なくなると思う。
近接撮影でアングルを探しながら液晶を見ていると、時としてオートパワーオフ(1分)に当たることがある。
そのことから考えて、平均2分程度は電源を入れているのではないか?と思うのだ。
カタログによるとリチウム電池での連続使用時間は60分だから、30枚しか撮れないと言うことになる。