電動インパクトレンチその後(10/19)
◆ 電動インパクトレンチを買い換えた話はBlogで1ヶ月ちょっと前に書いた。今まで使っていたRYOBIのインパクトドライバのバッテリーが駄目になり、純正バッテリーを買うよりも中華インパクトを買った方がずっと安いという事でONEVAN製を買った。
◆ ONEVAN製品はブロワも使っていて、一応壊れずに動いているしモータやドライバ関係もウルトラ怪しいと言えるほどの不信感もないので、インパクトレンチも大丈夫かなと言う事で買ってみた。公称トルクは1200Nmと大きいのだが、実トルクとしては500Nm位ではないかと思っている。ただTONEのエアインパクト(700Nm)より強いので、もう少し上かも知れない。
◆ TONEのエアインパクトでタイヤを外すには少し時間がかかった。ボルトが一瞬で緩むと言うほどのトルクがないからだが、電動インパクトならストレスを感じずに外せる。海外のYoutuberや電動工具系のサイトでは、トルクメータを使って実トルクを測ったりしている。
◆ ただインパクトレンチのトルク測定法には決まったものがなく、他のメーカとの比較が主になっている感じはする。中華インパクトの多くはDeWALTやMilwaukeeの1/2前後のトルク値になっているが、フランス(だったかな)のYoutuber氏の使っている500Nmフルスケールのトルクメータを振り切らせたのは面白かった。
◆ ウチにはAC100Vで動作する電動ドリルもあるが、今は殆ど使う機会がない。Li-ionバッテリーによって電動工具の世界は大きく変わり、今やAC接続以上のパワーの工具が沢山ある。AC100Vを使おうとすると、日本では15Aが最大なので1.5kVAの入力電力しか得られない。しかしバッテリーであればバッテリーの放電能力次第なので2kWでも3kWでもモータに食わせる事が出来る。
◆ 電動チェーンソーもAC100V仕様は1.5kW入力が最大だが、バッテリー駆動のものはそれ以上のパワーを発揮する。大排気量エンジンには未だ及ばないものの、供給電力のリミットがなくなった事でかなりハイパワーのものが売られている。山間部での作業となると充電の手間があるので、エンジン式の方が便利だとは思うが、充電が可能な場所での作業なら電動式も悪くはない。
◆ ONEVANの1200Nm版は余り重くも大きくもないので日曜大工にも便利に使っている。これまで使っていたRYOBIのBID1421(145Nm)に比較して大きく重いかなと心配したのだが、ブラシレスモータの小型軽量化などもあって、重さは1.5倍ほどで済んでいる。RYOBIのものに比較するとトルクが大きいので、ドリルでの穴開けもコーススレッドの打ち込みもかなり楽になった。
◆ Li-ionバッテリーとブラシレスモータの組み合わせが電動工具の世界を変えたと言われるが、マキタのTD145電動インパクトドライバはその走りだったと言える。最大トルクは165Nmと当時の平均的なもので、価格は約6.5万円だったそうだ。この他に充電器も買わなければいけないのだが、AC100V系の電動工具がバッテリー式に置き換わっていく時期であり、多くのプロは充電器を持っていたのだろう。
◆ ブラシレスモータが使用され始めた当時は3相の矩形波駆動が採用され、その後正弦波駆動などに変化する。現在ではベクトル制御が一般的になっている。これは技術進化と言うよりも半導体の進化によるところが大きい。そしてモータドライバが小型化されて低価格になると、構造の簡単なブラシレスモータ使用機器の価格が下がってくる事になる。