独身は早死にするのか?(4/24)
◆ 男女ともに独身の人の平均寿命が短い。独身だとどうしても食生活などが乱れるのかなと思うなかれで、例えば子供が死亡すれば独身になるのだから独身者死亡率にカウントされる。婚姻可能年齢を儲けたところで、結婚するかしないかは本人の勝手なので統計としては正しくない。
◆ 特に最近は結婚しない人が増えているのだから、統計手法も時代に合わせて変えなければいけない。こうした数字だけを見て独身者は寿命が短いと言い出す人がいるわけで、ソフトバンクや楽天のインチキグラフみたいなものだ。
◆ 男性に比較して独身女性の死亡平均年齢が高い。これは大抵は男性の方が先に死亡するので、残された女性は婚姻状態のまま死亡することになるからだ。ご主人が死亡した時に離婚届を出せば独身女性にカウントされるのかも知れないが、普通はそうはしない。
◆ 20年間婚姻状態にあったとしても、そこで離婚し、すぐに死亡すれば独身にカウントされるだろう。結局の所こうした分類自体に意味がないと言える。疾病に関する統計もあって、癌以外の殆どの病気は独身男性の方が多いというもの。このあたりは食生活依存なので、一人でいればどうしても食生活は乱れ気味と言う事だろうか。
◆ では何故癌が多いのかは謎なのだが、統計の取り方によっては、癌以外が少ないから癌が目立つのかも知れず、詳細なデータがないと何とも判断がしにくい。これは2020年人口動態調査の結果で、中でも不思議なのは不慮の事故に遭う確率が独身男性の方が多くなっていることだ。
◆ 不慮の事故は不慮なのだから、独身だろうがそうでなかろうが同じ確率で遭うのではないのか?医療費の支出額が独身者の方が少ないので、事故後に病院に行かなかったから死んじゃったなんて事もあるのか?家計調査によれば34歳以下男性の年間医療費支出額は4万円となっているのだが、4万円分も医者に行くかなぁ。私は2ヶ月に1回医者に行き心臓の薬などを貰ってくるのだが、それでも年間支出額は4万円にならない。
◆ こうした統計データって、いかに医療費が使われているかみたいなバイアスが加わっているのではないだろうか。独身の35歳〜59歳の女性では年間医療費支出が10万円を超える。と言うことは独身中年女性は全員医療費控除の対象なの?まあ平均だから違う人もいるのだろうが、何か怪しいんだなぁ数字自体が。
◆ 若者の酒離れと言われるが2019年の家計調査では、独身の34歳以下の男性は年間約10万円分の酒を店でのみ、約1.5万円分の酒を家で飲んでいるとなっている。日本が未だ豊かだった頃は会社帰りに飲みに行く人も少なくはなかったと思うのだが、今はどうなのだろうか。
◆ こうした食生活の乱れが単身者の寿命を短くするみたいな記事もあるのだが、外食ばかりが毒になるとも言えないだろうし、確かにコンビニ弁当だけだと栄養は偏ると思うが、飽きるよね、偏る云々より先に。飽きれば他のものが食べたくなって、ベストなバランスとは言えないものの適当に栄養は取り入れられるのではないかな。
◆ そもそも自炊(或いは配偶者が作る)は栄養バランスが取れていて、弁当屋やコンビニ弁当がダメというのも納得しがたい。一人暮らしだと自炊するにしたって少量多品目は無理なわけだから、それこそ弁当屋の弁当の方がバランスが良かったりする。配偶者が作ってくれるにしても、栄養バランスを考えた食事というのは手間的にもコスト的にも難しい面がある。