イサザアミを液体窒素で冷凍


タツノオトシゴをはじめとして、海水魚が好んで食べるイサザアミ。
これを魚たちがよく食べるのは生き餌だからである。
冷凍イサザアミも買うことは出来て、こちらの方は手軽なのだが冷凍されて死んでいるので食いは悪い。
そこで解凍したら生き返る冷凍イサザアミが作れないか実験してみた。
これは一昔以上前にゴキブリを冷凍してみたことがあって、コイツを解凍したら生き返ったことにヒントを得たものだ。
まずは活きたイサザアミを買ってくる。
(小さなエビである)

イサザアミは汽水が基本だが、馴らせば海水中でも問題ない。
と言うか海水中で生かしておいた方が長生きするようなのだ。
ただし繁殖は汽水でなければ出来ないと思う。
死んだイサザアミは白っぽくなってケースの底に溜まっているのがお解り頂けるだろうか。
市販の冷凍イサザアミもこんな感じだ。
そこでこのイサザアミを10匹くらいすくって液体窒素の中に入れてみる。
液体窒素の容器としてはカップラーメンのそれが良いのだが、カップラーメンの空き容器を保存する趣味がないもので、だからといってイサザアミ冷凍実験のためにカップラーメンを食う気にもなれず、今回は普通の器を使用した。
が、普通の器の断熱性の悪さと言ったら何だ!カップラーメン容器を見習って(って、違うか)欲しいものだ。

断熱性が悪いので液体窒素が沸騰し続けている。
カップラーメンの容器ならこうはならない、事はこち
を見ていただければ解るだろう。
液体窒素が沸騰しようがしまいが冷凍エビが出来ることには違いはなくて、でもエビ(イサザアミ)の周りには海水が付着しているので、海水に包まれて玉のようになったイサザアミが出来上がった。
急速冷凍の観点から言えばイサザアミだけを冷凍したいところだが、こんなわずか1cmにも満たない体長のエビをティッシュペーパで(しかも死なないように)拭くなど、やってられない。
液体窒素に十分な時間浸した後、これを海水に戻してみた。
これで生き返ってくれれば儲けものだ。
多分一旦急速冷凍したあとは冷蔵庫の冷凍室で保存も出来るはず。
さっそく神に祈りながら海水中に、って、自分で殺生しているのに神もないか。

あ〜あ、死んじゃった.....
しかしエビというエビがみんなエビ反りしている。
天ぷらにしたわけじゃないんだからエビ反りするなよな。
それに何か目玉が目立っちゃって、こちらを見ているようではないか。
可哀想なので一匹ずつ心臓マッサージを..施すわけはないのだけど、このまましばらく時間が経っても生き返ることはなかった。
やはりエビとゴキブリは違うようだ。
なので、遺伝子組み替え技術を使ってエビとゴキブリを融合させたエビブリでも作ったら冷凍できるかな。
そう言えば「えびっぷり」って名前のスナック菓子があったっけ。
ま、アレにはゴキブリは入っていないけど。
ちなみに死んだイサザアミも魚たちは喜んで食べてくれました。