リブレットの電池を直す

リブレット100の電池が壊れたのはこちらでレポートしたとおりである。
壊れたバッテリは当然解体したわけだが、バッテリケースは接着によって組み立てられている。
つまり、電池セルの交換などは設計時点から考慮されていないと言うわけだ。
従ってバラすにも困難が伴う。
接着されている一部分をカッタナイフの刃を押し込むようにして切り込みを入れ、若干開いた細い隙間に大きなマイナスドライバを突っ込んで、後はハンドパワーでむしり取った。

この時点で電池ユニットが再生できるとは思っていなかったので、思い切った作業が出来たのだ。
ハンドパワーを加えると、接着面が次第にはがれて分解できた。
このレポートをご覧になられた方からmailを頂き、嬉しいことに同型電池を所有されていると言う。
ならば適当な価格でお譲りいただけないでしょうか?と打診したところ、何と!無料で送っていただけると言う返事をもらって私は大喜び!

送られてきた電池はリブの電池ケースに入っていたセル(Panasonic CGR17670HC)よりわずかに太くわずかに短い18650と言うタイプらしい。
実は私は電池関係は(も?)全然詳しくないので、こんな微妙なサイズ差があるとは思わなかったのだ。

しかし、幸いにして頂いた電池はリブの電池ケースに収まった。
壊れた電池セルは1本だが他品種を混ぜるのは良くないとのアドバイスも頂き、メーカの違うものなど合わせて10本も!頂いた。
全く嬉しい限りなのです。


本来の電池は基板に近い側に付いているのだが、基板から遠い方が若干ケースの厚みがあったのと、なるべく手前側を重くしたい(リブがひっくり返りにくいように)ので搭載位置を変えた。
位置が変わったので温度センサやプロテクタが届かなくなったが、これは仮組の状態。

この状態で充電し、電池による連続使用時間を測定してみることにした。
リチウム電池は構造(材質)の違いで充電終止電圧などが異なるという。
公称容量はノーマルリブ電池セルよりわずかに大きいが、充電回路の設定値が電池セルにマッチしていなければ完全充電(リチウムの場合は100%充電自体が難しいらしい)に至らないはずだ。
おそらく充電終止電圧は回路側でトリミングが可能だと思うのだが、今回は充電回路の解析までは行っていない。
リブ100購入時に行った連続動作時間(DOS窓で3DBenchを回しっぱなし)は99分である。
この時はノーマルクロック周波数(166MHz)で動いていたのだが、今回はすでに200MHz動作(200/233/266切り替え)になっている。
本来ならばクロックを元に戻してテストすべき所だが、普段200MHz以上で使っていると言うことでこのまま実験した。
結果は75分でありクロックアップによる消費電力増大を考えれば、電池性能をうまく発揮できているように思う。
テスト結果が良好だったことで、次は仮組状態のセンサ類を電池に密着させることにする。
一部センサは配線長が足りないので、これは適当に延長した。

センサ(やヒューズ?)は4種類が付いているが、元々積極的に熱結合させてあった2つを電池に固定することにした。
片方(写真に写っている方)は温度ヒューズだろうか?結構大型である。
写真右側のセルにはサーミスタを密着させた。
おそらく充電回路が電池セルの温度を監視しているのだろう。