燃費グッズは本物か?


F&Fでは何度か燃費グッズと呼ばれるものを試している。
最初は昔からある?磁石を使ったものだ。
磁石を使うと燃費が良くなりパワーが上がるというのがメーカの謳い文句である。
この磁石が結構なお値段で、磁石屋はぼろ儲けという感じ。
といってもF&Fでそんな高額な磁石を買うはずもなく、市販されている超強力磁石を使用してテストを行った。
このページを公開すると磁石屋から脅迫まがいのクレームが付いた。
稚拙な実験で磁石効果を否定するとは何事か!営業妨害で訴えられたくなかったら即刻ページを閉鎖しろと。
ほとんどのグッズは詐欺なので、それを売っているのは詐欺師であり悪い奴と言える。
なので無茶苦茶なことを言って脅せば何とでもなると思っているのだろう。
これは某掲示板などを見ていても分かるのだが、自分の都合が悪くなってくるとキレるのである。
この磁石屋からのクレームに対しては冷静に反論メールを送った。
で、最終的には相手が謝ってきたので許したが、法律的にはF&Fの方が優位に立っていたのだから当然だろう。
次にテストしたのがSEVである。
これは結構有名なものなのでご存じの方も多いはずだ。
放射線系の云々という謳い文句で、各所に個人サイトを装ったダミーサイトを作っては効能を強調するというマーケティングの走りではないかと思う。
掲示板への宣伝書き込みなどもかなり多いが、これは代理店などが行っていると(他の商売でも全て代理店のせいにするのだが)の見解らしい。
当然ながら燃費向上効果はゼロだった。
SEVが完全燃焼を促すものならば、これを炭焼き小屋に塗ったら炭が出来ずに灰になっちゃうな、きっと。
いや、しかしガソリンに使用すると燃えやすくなる(酸化しやすくなる)し、オイルに使用すると酸化しにくくなると、まるで使う人の意志が通じるような動きをするそうなので炭は灰にならず備長炭になるかもね。
これとほぼ同時にエコバンドなるものも試している。
この荻口キルトという会社は、おそらくこれが燃費グッズに足を突っ込む最初の製品ではないかと思う。
ちなみに、当時燃費が向上する理屈は不明だといっていたように思う。
理論が不明なものを売るのか?とも思うわけだが、どうやら当時は燃費計すら持っていなかったようなので、果たして開発元が燃費向上を認識していたのか否かも怪しい。
某燃費系ホームページ、今はグッズ販売店となっているが当時はまだグッズの広告料で儲けるスタイルを採っていた。
久しぶりにトップページを見てみたら、そこはもう少し古めのアダルトサイトみたいに広告だらけで、どこがコンテンツなのかよく解らない。
コンテンツのリンクをクリックするとブラウザが開いて燃費グッズのページに飛ぶようなシカケも使い古されたアダルトサイトのテクニックである。
燃費情報に関するページも今やこんな状態になってしまったが、以前はもう少しマトモだったことを付け加えておく。
そこの掲示板で、燃費グッズを激しく推奨するノズ・コレさんと荻口キルトさん、それに対して理論的に不可能だよという理論派の意見が対立していた。
そこで実験したのがコレだ。
本来はノズ・コレさんにテストしていただきたかったのだが、企みを察知されたのか逃げられてしまった。
荻口キルトさんからはその後も新製品をテストしてみないかとお誘い?を受けた。
だがテストはそう甘いものではない。
厳密なテストをしようとすれば、深夜の交通量変化が少ない時間帯を狙ってそれを行わなければならず、時間も労力もかかる。
後に分かったのだが、この会社は自分ではテストをしないようなのだ。
何度データを出してくれと言ってもうだうだ言うだけでデータを出さない。
つまり、試供品を提供するからデータをくれと言わんばかりに、他人にテストさせていたのだ。
(注:現在、古い車を使って他社製燃費グッズのテストをしてホームページ上に掲載している)それでも半ば仕方なくテストをすることになり、テストをするからには厳密で再現性の良い方法をと神経を使った。
テストはスタティックな方法と実車で行ったが、この布を巻くと吸気管では吸気方向に、排気管では排気方向に空気を移動させる力が働くのだとか何だとか。
って事は排気管用を吸気管に巻いたら駄目なのか??荻口キルトさんに燃費が変わらないですよと言うと、フィーリングがどうのという話になる。
フィーリングなんて感じ方は曖昧だし、そんなものは人間によって違う。
でも、データが思い通りになっていないと、やたらにフィーリングがどうのとか、〜感じを受けるとかの話になる。
そしてそこを突くとブチ切れる。
誰でもそう言う傾向はあるとは思うが、この荻口キルトさんは自らの考えこそスタンダードだと信じて疑わない。
自分が世界の中心であるかのごとく、だ。
例えば荻口キルトさんが掲示板でブウチ切れたとしても、それは(自分が悪いのではなく)ブチ切れさせた相手が悪いのだという話になるのだからたまらない。
ぶち切れ記録のログは見ることが出来るが、過ぎたことなので多くは触れないでおこう。
そこには他人のハンドルネームにまでケチを付ける姿も見ることが出来る。
挙げ句の果てにはIPアドレスから所有者を割り出して、みたいな半ば脅しのような書き込みすら登場していた。
燃費グッズ業者全てがこうだとは言わないが、前述の磁石屋にしてもアルミ板屋にしても、かなり凶暴であることに間違いはない。


燃費グッズを語る上で外せないのはノズ・コレさんの存在だろう。
自称発明家であり自称エッセイストだそうで、私は実際にお会いしたことがあるが悪人には見えない。
しかし植草センセーの事件もあることだし、見た目で人は分からない。
ノズ・コレさんは最初は様々な理論を語っていた。
しかし賢い相手にその神通力は無力だった。
初心者や自分より知識が希薄だと思われる相手には高圧的に接し、理論家が質問すると逃げてしまう。
これがまあ普通の人の処世術なのかな、ちょっと寂しいけど。
燃費グッズ屋やその外殻?にいる人間の常で、独自の理論展開を、それは全く現代化学や物理法則を超越したような理論を展開する。
何しろオームの法則を改変してしまったり、放射線を反射する材料を見つけちゃったりする人なのだ。
放射線を反射させることが出来たら、原子炉の安全性も高まるだろうし、バンアレン帯を通過する宇宙船にも有効だ。
一般的な知識のある人ならば、トンデモ理論を考えるときに一般人には見抜きにくい複雑怪奇な言い回しをするのではないだろうか。
オームの法則なんて中学校か高校で習うはずで、それを改変したところでバレバレなのはすぐに解るはずだし、単に間違えただけにしたって自称電気関係の産業に従事している人が本当に間違えるものかなぁと思う。
こうしてノズ・コレ理論が破綻しはじめると、彼も言い方を変えるようになってきた。
これがノズ・コレの燃費芸術論であり、科学的に説明できないとなると勢い芸術や文学に話を振って逃げるのである。
荻口キルトさんにしろノズ・コレさんにしろ、頭の固さはダイアモンド級で、他人の言うことには一切頷かない。
自分の思っていることこそ世界のスタンダードだと思っているのだと思う。
やがてノズ・コレさんは、燃費グッズはエンジンに作用するのではなく人間に効くのだと言い始める。
これはある程度あたっている。
高額なグッズを買うと、無意識のうちにそれの効果を引き出すような運転を心がけるようになるからだ。
なのでこの話はあたっている部分もあるのだが、それではグッズが売れなくなってしまう。
(ノズ・コレさんは燃費グッズ屋の宣伝マンなので)果たしてノズ・コレさんは、燃費グッズの能力を引き出す訓練をしてなんだとかと言い出すが、常人には理解しがたかった。
何しろアクセルペダルを0.1mm単位で動かすとか、それが出来ない奴は燃費グッズを語る資格が無いだとか言っていたような気がする。
アクセルペダルとスロットルボディの間には0.1mmはおろか数ミリのバックラッシュやワイアの伸縮があると思うんですけどねぇ。
といったところでノズ・コレさんに通じるわけもなく、更に訳の分からないことを言い始める。
ノズ・コレさんの言うことは、こちらと全く同じだ。
違いの分からない奴に燃費を語る資格など無いと始まるわけである。
訳の分からないのはノズ・コレさん独自の用語にもある。
実用燃費係数という奴がその一つで、10・15モード燃費に対して実際の燃費がどうのこうのと語るわけだ。
この数値の高さをノズ・コレさんは自慢していたが、10・15 モード燃費チューンのされていない欧州車はノズ・コレさんご自慢の数値を軽く打ち砕いた。
ら、それは条件が違うとかガイシャは論外だとか言っていたっけ。
ノズ・コレさんは郊外にお住まいなので、交通量は都市部の比ではないほど少ない。
そこで得られた燃費と都市部のユーザの燃費を同一に比較して「君は修行が足りない」みたいに言ってはご満悦な様子だった。
世間が見れば条件が違うから同一視できないと思うわけだが、ガイシャ事件の時とは180度意見を反転していた。
その他、ローリングだとかセーリングだとかの用語も発明(自分では発明のつもりでも、実は実際にそのような単語は存在する)していた。
独自に考えたつもりだから独自の意味を付けるのだが、でも実は本当の意味があるわけだ。
ここで普通の人ならば大恥をかいて終わりになるが、ノズ・コレさんの場合は恥の上塗りのごとく頑として間違えを認めないから更に疲労度は増してくる。
ノズ・コレさんのいうローリングはアクセルを踏んだり離したりを繰り返しながら迷惑運転を行う行為(だと思うが詳しくは覚えていない)、セーリングはコースティングのことだったかな、忘れたちゃったけど。
おそらくこれらの語源や英語表記を彼は知らないのだろう。
自作燃費グッズでも何にしても、こうしたローリング運転をしないと燃費グッズは効果を現さないというのがノズ・コレ理論だ。
氏のページを見れば解るとおり、瞬間燃費に執着しているのもノズ・コレさんの特徴である。
平均燃費では勝負できないからだと思うのだが、特定区間(そこは下り坂だったと後に掲示板で指摘される)の瞬間燃費が30Km/lだとか40Km/lだとかと自慢するわけだ。
ま、私だったら箱根ターンパイクかどこかをエンジンブレーキに頼って下りますけどね。
そうすれば燃料カットがほぼ連続的に働くので瞬間燃費は500Km/lとか行きそう。
氏のページに面白いこと(だらけなんだけど)が書いてあった。
燃費グッズ同士(氏のページでは"どおし"となっているが"どうし=同士"の間違えではないかと思う。
)を複数使うと、吸入空気の改質効果が違うために違った生成物が出来てケンカするのだそうだ。
空気から一体何を生成するというのだろうか。
高温下に置けば窒素酸化物が出来るくらいで、まさか金粉などは出来ないと思う。
ノズ・コレさんは化学が専攻だったという話なのだが、たぶん大気中に何がどのくらい含まれているのかも解っていないのではないだろうか。
あ、エッセイ書き屋で思い出したが、ノズ・コレさんは投稿マニアでもある。
投稿記事を雑誌が採用しないと、編集部に電話をかけてくることがあると雑誌屋に言わせるほどの熱の入れようらしい。
またノズ・コレさんオリジナルの燃費グッズで良いデータが出ないと文句を付けられる(同)と、オカルトグッズ屋と同じ歩み方をしているようだ。
ノズ・コレさんはノズ・コレ理論を世間に広めたいに違いない。
その為に自動車雑誌に投稿を繰り返し色々な掲示板で独自の理論展開を試みる。
が、その胡散臭さからかいくつかの掲示板には出入りできなくなり、最後の砦であった某所にも居づらい雰囲気が充満した。
最近では無料掲示板をレンタルして何やら書いているようだが、だったらblogにした方が見栄えが良いのになぁ。
自称エッセイストなのだから、その能力を存分に発揮させてblogを書けばアクセス数は稼げると思うんだけど。
で、そのblogから燃費のページに誘導するような、これもアダルトサイトなどが良くやっている手法を使えば良いと思う。
ノズ・コレさんにしても燃費のホームページにしても(ここは広告サイトなのでアクセス数で広告料金が決まるものと思われるから当然だが)アクセス数をやたら気にする傾向がある訳で、だったらblogが良いと思いますけどね、ノズ・コレさん。
こうして様々な話題を振りまいてくれるグッズ関係者の皆様方なのだが、それを他人に勧めるという詐欺行為は控えて頂きたいと思う。
自分で何をやろうがそれは勝手なのだが、荻口キルトさんが口癖のように言う「自分で使ってみろ!」は体の良い商売のやり方に他ならない。
自分で使ってみろ!と言われてそれを買う人がいれば、直接商売になるのだから。
昨年だったか、掲示板の有志?による強い要望に押される形でノズ・コレさんは公開燃費テストを開催せざるを得なくなった。
そこではノズ・コレさん一押しのエコバンドを装着/非装着で燃費テストを行った。
運転者はノズ・コレさん、私、網一人の有志の方の3人だった。
3人の燃費の差は大きくはなく、誰が運転してもほぼ同一の燃費であることが確認された。
これによってノズ・コレさんの言う、ローリングだとかセーリングだとかの運転法が燃費に対して全く無意味であることも証明された。
なぜならノズ・コレさんの叩き出した燃費より、私が運転したときの燃費の方が良かったからである。
その後自慢のエコバンドを装着して再度同じルートをテスト走行した。
萩口キルトさんがエアクリーナのエンジン側にこれを装着するのは危険(エンジン内に吸引される可能性があるため)と指摘するも、ノズ・コレさんは効果最優先でこれを無視した。
しかし結果は無惨なものだった。
誤差範囲の燃費変化(最小1.6%,最大5.6%のいずれも燃費低下))しか起きず、ノズ・コレさんのウソが暴かれてしまう事になってしまったからだ。
そのときの掲示板の内容を書きたいのは山々だが、以前無断引用で当該ページの管理者に怒られたことがあったので控えるが、引用すら許可を取らなければいけないというのは商売敵などに相当神経を使っていると言うことなのだろう。
何せ、その文章をそのまま宣伝に使われれば、グッズ屋として損失になってしまうわけだから。


ガソリン代高騰の折、何とかして燃費を改善したいと思うのは当然だとも言える。
そこを狙って詐欺行為を働くのが燃費グッズ業者や販売店だ。
もちろん全部が詐欺と決めつけるのは良くなくて、米国の調査でもほんの一部の業者が扱う商品は特定の車に効果があったとしている。
ただし費用対効果の面で全くこれらは釣り合っておらず自動車や環境に悪影響を及ぼす商品もあったとか。
今はすっかり廃れてしまったが、アーシング崇拝者なども過去には多数存在したわけで、もしもその効果がホンモノだとしたら今も変わらぬ人気を誇っていたに違いない。
日産などはアーシングキットをドレスアップ用品として販売していたが、まさにその通りなのである。
コンデンサ系に関しても同様、自動車の電子機器には数百マイクロファラッドから数千マイクロファラッドのコンデンサが電源ラインに入れられている。
これに対して少々の電解コンデンサを追加したところで何も起こらない。
本当に燃費の向上する、ホンモノの理論を持った燃費改善用品は存在しないのだろうか…参考