オイル選びの一般論


今回は、Vitaのオイル交換を行った。
SLの方は、大体人任せ..なにせ10リットルの廃油処理が面倒だしね。
Vitaは小排気量NAだから、柔らかめを選んだ。
SLなら、5W−50とか10W−50あたりを選択するのだが、今回はこの5W−40だ。
最近の低粘度オイルである0W−30辺りも使ってみたいところだったが、安売り店には売っていなかった。
NAの場合は、ワイドレンジでも余り問題はない。
ターボ車のように局部的に高温になる箇所が少ないからだ。
ワイドレンジにするためには、ベースオイルに数々の添加剤を配合する。
放熱や清浄分散を助けるのも、これら添加剤の効能だ。
しかし、ターボ車のタービンメタルのように高温にさらされる箇所ではこの添加剤が仇になる場合がある。
焦げ付き性が悪化するためだ。
以前、BPの20W−50とカストロールの5W−50の焦げ付き性テストをやったことがある。
同量のオイルをキレイな鉄板の上に乗せて加熱し、蒸発した後のカスの状態を比較するのだ。
この実験によって、BPの20W−50の方が明らかに焦げ跡が少なかった。
また、某メーカ純正の安売りオイルも同時にテストしたのだが高温での粘度低下がBPより激しかった(ただし20W−40)

私が以前金の無かった頃(今でもないけど)は、4リットル缶で980円という特売オイルを愛用し続けていた。
(ターボ車の頃も)交歓インターバルは5000Km,数万キロ走行後もトラブルはなかった。
これは私の経験なのだが、高い(高級な)オイルで交換サイクルを伸ばすよりは安物をマメに交歓した方がよいと思う。
ちなみに、オイルフィルタはオイル交換時に取り替える。
Vitaは、走行距離的には5千Kmに至っていないが前回交換した時点から半年を経過したための交換だ。
オイルは時間と共に酸化が進むから、適当に交換した方が良いと思う。
また町中走行が多い場合で、エンジンが適温に達する前に走行を止めてしまうとオイル中にとけ込んだガソリンが気化せず、オイルの劣化を早めるという。
サーキット走行のみならず、町中短時間走行の多い車もオイルにとっては過酷なのだ。


オイルの限界温度は120℃あたりと言われている。
だから、高温状態で長時間走行するような場合には相当オイルは劣化するはず。
後で冷えたからと言って、オイル性能が回復するわけではない。


添加剤に関してだが、テフロン系はそれなりに効果がある。
ただし、オイル交換毎に入れ替えれば..と付け加えておこう。
テフロンを定着させるのは非常に困難だし、熱に弱いテフロンは燃焼して有害ガスとなり排出される。
だから、高価な添加剤を入れるメリットは少ないのでは無かろうか?東急ハンズ辺りで、微粉末のテフロンを売っている(50グラム?100グラム?..5千円くらい)から、それを数グラム入れてやればよいのでは無かろうか?最近見かけなくなったモリブデン系も摩擦低減効果があるし、初期馴染みを良くする効果も期待できるのだ。
ただ、色が黒いから嫌われるのかな?高温にさらされるターボ車は、テフロン系よりモリブデン系の方が良好だ。


ロータリー車に乗っていた頃、STPの「オイルトリートメント」を入れていた。
高粘度のこの添加剤は、シール効果の向上に貢献してくれる。
ブローバイの低下が確認できるほどの効果があった。