VC

過去の雑記置き場


排ガス規制(6/1)
フィルム(6/2)
メータ(6/3)
原子力(6/4)
贔屓(6/5)
減量(6/6)
NAVI(6/7)
SEO(6/8)
オープン(6/9)
依存症(6/10)
goo(6/11)
FTTH(6/12)
基準値(6/13)
動画撮影(6/14)
モータ(6/15)
安全第二(6/16)
小排気量(6/17)
共通化(6/18)
電磁波公害(6/19)
通信速度(6/20)
行列(6/21)
シーマ(6/22)
バッテリ(6/23)
カスタム(6/24)
セキュリティ(6/25)
SIMロック(6/26)
太陽電池(6/27)
LED(6/28)
アクティブ層(6/29)
小型PC(6/30)


小型PC(6/30)
◆ 一時期シェアを拡大していたネットブックと呼ばれる小型モバイルノートPCの売れ行きが芳しくないようだ。一つはパフォーマンスに不満があって、ワンランク上のノートPCを選ぶ層が増えた事、もう一つはスマートフォンにシフトする人が増えた事だと分析されている。確かにWindows系を動かすのにATOMではパワーが足りない。WindowsXPダウングレード版なら未だ良いと思うのだが、ネットブックが流行った頃にMSはWindowsVistaへのシフトを推進していたのだ。そして現在はWindows7を推奨している。Type-PはWindows7だが、使えるぎりぎりの速度といった感じだ。モバイル用途だから許せるが、自宅で使う気にはなれない。Wordなどを開いても、画像が出てくるまでにはワンテンポ待たなければならない。もちろんpdf閲覧などはiPhoneの比ではないほど普通の速度で動きはするが、今一つ中途半端かなとも思う。

◆ だったらCore2系でも乗せたノートPCの方が軽快で良い。確かにバッテリは食うのだが、小食だからと言って働きが悪ければ何もならない。先日某会議でATOMの乗ったPCを使っているという方と話をしたが、モバイル用として諦める以外は使い道がないですねと言っていた。これは私も同感で、モバイル用としてであれば我慢すべき部分が多くても仕方がないなと許せる。
しかし常用しろとなったらこれでは困るのだ。おそらくはそんな事からネットブックやモバイルノートと言われるモデルの人気が失われたのではないだろうか。
まあ、もしかしたらEMなどの100円PCが廃れてきた影響があるかも知れないけど。

◆ iPadは発売から1ヶ月が経過した。買った人も多少はいるがそう多くはない印象だ。iPhoneを持っている人もiPadは買わなかったと言っていた。買った人は、最初は使ったそうなのだが今はPCに戻ったと。外に持ち出すほど小さくはないし、持ち出したところでWindowsが動かないのだから仕事には使えないという事らしい。MACと同じように特定業界の人には使い道があるかも知れないし、これはネットブックやモバイルノートでも同様で、万人が全て良好な評価をするとは限らない訳だ。
ノートPCなども家電化というか、スタイルやデザインや色などで選ばれる時代になってきている。性能的には価格が一定ならばどれでも似たような感じで、あとは細部の違いと個人の好みが製品を選ぶカギになると言ったところだ。

◆ そう考えるとネットブックなどももっと多彩であっても良いのかも知れない。万人受けを狙うよりも個性の強いモデルや色など、或いは搭載機能に差異を設けるなどでも需要の掘り起こしが出来そうな気がする。中国あたりではiPadの偽物が沢山あるらしいが、それこそiPadチックなWindows版みたいな、え?日本のどこかのメーカも作っていたって?、まあそんなものとか。
何でもかんでもクラウドクラウドと言っていた企業も、最近は少し落ち着いてきたのだろうか。そういえばクラウド端末みたいなスタイルのものを作っていたメーカもあったっけ。どこまでをサーバが行い、そこからをスタンドアロンで動かすのか、どこで切り分けるのかも重要だろう。ネットワークに接続しなければ何も動かない端末がどこまで使えるのか、或いは使えないのか。


アクティブ層(6/29)
◆ 全国高等学校PTA連合会の調査によれば、携帯電話を使う時間の平均値は男子高校生の2.8時間に対して女子高生は4.2時間にも達するという。バスや電車での通学があればそこでケータイをいじる時間もあろうが、それにしても4時間以上というのは凄い。バッテリ交換や充電無しではいじりきれないのではないかと思う。
携帯各社は女子高生やOLをターゲットにしたような商品開発に従来から力を入れているが、こうしたアクティブな女子高生がOLとなり、携帯電話のARPUを支えているのかも知れない。ではARPUの低いSBMはどうなのかというと、学割や学生優待プログラムを発動するも思ったように加入者が集まらない。その理由としてアクティブユーザが圏外を嫌う事やコンテンツの少なさが挙げられるだろう。

◆ 女子高生などはケータイが圏外の店には行かないなどとも言われるように、中継器のない地下の喫茶店などには余り寄りつかないという。この点を考えると屋内圏外が当たり前なSBMは分が悪いと言える。フェムトだWiFiだと言ってはいるが、それらが整備されて不自由なくケータイが使えるようになるまでにはまだまだ時間がかかるだろう。その一方でiPhoneを持つ高校生も少なからずいる。それは、音楽プレーヤとして考えるとiPhoneが安いからだそうで、確かに解約違約金を払ったとしてもお得ではあるし、契約を残しておいても使わなければ最低維持費用で済む。が、最近ではWiFiプランのフラット定額制必須な雰囲気なので、この傾向に変化が出て来るとも考えられる。

◆ 男子高校生のケータイいじり時間がなぜ少ないのか。以前はディジタルガジェット好きな男子高校生、マニアックなケータイヲタクみたいなイメージもあったのだが、もしやケータイ離れなのか。今の高校生ならば、おそらくは彼らが小学生かそれ以下の年齢の頃からケータイは一般的であり、特別なものではなくなってしまった可能性がある。それは自動車がそうであるように、あこがれのメカではなく単なる移動手段、ケータイも優れた情報ツールやゲームマシンとしてではなく単なる通信手段、そんな感じだとしても不思議はない。
CR-Zにオジサンが群がるように、もはやケータイは男子高校生にとっては特別な存在ではなく、むしろ女子高生のコミュニケーション手段や着せ替えたりマチキャラを育てたりという用途が主になってきているとしても不思議ではない。

◆ こうした流れを加速させるかのように、ドコモとauは分離プランを開始し、端末価格は上昇した。SBMはインセンティブプランを貫き通しているが、そのプライスタグにはドコモ移動機の2倍にもなる価格が表示されているし、ローンを組むとなると未成年には敷居が高いばかりか最近ではクレジットカード必須と言われる場合もあり買いにくい。
トヨタは何とか若者を取り込もうとした。若者に人気の自動車メーカは、その若者が歳を取ったとしてもそのメーカから離れにくいために継続的顧客を確保出来るというのだ。おそらく携帯電話各社も同じように若者を取り込みたいと考えているだろうし、auはそんな高校生から高い支持を受けていた。○○ちゃんがauだから私もauが良いとauショップに来る高校生が多かったというのだから。


LED(6/28)
◆ LEDテールランプの車も増えた。インサイトやプリウスのようにいかにもという感じのデザインも減ってきたように思う。それに伴い、真後ろから見ると眩しいが横からの視認性が悪いという事も減りつつある。が、面白いデザインも。マツダの車だと思うのだが、LED風のレンズになっていてLEDが何個が配置されているように見えるのだが、実はそのレンズを電球で照らしている。マツダはずっと以前にも同じような事をやっていて、それはディジタルメータが流行はじめた当時だったと思う。スピードメータを扇形の液晶バーグラフ的なデザインにしたのだが、中身は液晶のバーグラフではなくバーグラフ模様が描かれたプラスチック板が(メータの指針の代わりに)動くというもの。別にデザインだから良いんですけどね、美しく見えれば。それに液晶のコントラストは有限だが液晶バーグラフ風に塗られたプラスチック板のコントラストは無限に近い。ちなみにトヨタ車にもこの手のLED風レンズを使った車がある。

◆ エルグランドはLEDテールランプを追加しましたみたいなスタイルだ。見やすい位置には電球式のテールランプがあり、日産お得意の見にくい位置にストップランプ兼用のLEDテールランプがある。これも古風な、真後ろから見ると眩しいが横から見るとよく見えないみたいな感じで、しかも下の方につているので視認性は良くない。
LEDテールランプが増えてきたのになぜウインカは電球なのかと思っていた。が、BMWやVWがウインカもLED化しはじめ、BENZや一部の国産車もそれに続いた。見やすければ電球でもLEDでも問題はないのだが、テールランプ同様に視野角が狭いのは勘弁して欲しい。ストップランプにしてもウインカにしても意味ある光り物な訳で、あ、でもウインカなど使わない人もいるな。
以前は関西地方ではウインカは使わないのが一般的だなんて話もあったが今はどうなのだろう。いっそのことウインカをオプション設定したら良いんじゃないのなんて冗談も言われた位なのだが。

◆ 社外品というか改造品も多く出回っている。ワンボックス用だと思うのだがLEDの他に無機ELを使ったものもある。ELで照度が足りるのかなぁと思うのだが、面発光は美しく視認性も良いだろう。これらのELやLEDをマイコン制御でデコトラ風のイルミネーションにするのがワンボックス派には受けているらしい。まあホンダのクリアレンズ+無着色電球よりは余程良いか。この手の改造キットがワンボックスに集中しているのは、やはりワンボックスに乗る人がこれらを好むからなのか、それともワンボックス市場が大きいからなのだろうか。従来はネオン管を使って地面を青く照らしていたものなども、最近では高輝度LEDに置き換わってきている。ネオン管のように高電圧も使わないし、割れないし、意外に良いのかも知れない。

◆ 社外品というと単車用のヘッドライトというか交換球というか、明るいのかどうか解らないが、ヘッドライトとして使えるLEDのものも売られている。低消費電力なので小排気量の原付などには良いかも知れないが、明るさは確保出来ているのだろうか。自動車用としての交換球は、現状では放熱性などの問題もあってなかなか出てこないような気がする。照度が低くて良いのならばまだしも、ヘッドライトに関してはハロゲンバルブの時代から高照度型がもてはやされた訳だ。もっともHIDの高色温度のものは発光効率と視覚感度の双方が暗く見える方向へと作用するのだが。


太陽電池(6/27)
◆ 太陽電池の応用範囲が広がっている。路上の警告灯から非常灯、携帯電話の充電にまで今やあらゆるものに太陽電池が取り付けられている。太陽電池はその全面に光が当たっている場合は良いのだが、一部にでも影が出来ると発電量は大きく低下してしまう。
これは太陽電池の各セルが直列接続されているためで、その中の一部にでも陰におおわれたセルが出来てしまうとそのセルのインピーダンスが上がってしまって電力を取り出せなくなるのだ。従って大型太陽電池板などでは数セルごとにダイオードを入れるなどしてインピーダンスの上がったセルがバイパス出来るようになっている。市販の中型太陽電池板でもダイオード付きのものやダイオードが接続可能になったものもある。

◆ しかしダイオードは順方向電圧降下が0.5V前後あり、そのロスがバカに出来ない。太陽電池板の出力電圧は0.4V程度なので、1セルごとにダイオードを入れても無駄にしかならない。おそらくFETスイッチなどを入れて適切な制御を行えばいいのではないかと思うが、構造が複雑になるばかりだ。
では1セルだけで太陽電池板を使えば良いではないかという話になるのだが、そもそも0.4VでDC-DCコンバータを動かすのは効率が悪い。効率は悪いが試作してみましたというのがNTT 環境エネルギー研究所で、内部デバイスを動作させるためにまずはチャージポンプを動かし、その電圧でメインのゲートをドライブするような仕組みだそうだ。これによって1セルの太陽電池から必要な電圧を得る事が出来、その太陽電池板の複数セルは全て並列に接続すればいい事になる。これならば一部が陰に覆われたとしても出力電圧が急激に下がる事もなくなり、携帯機器などへの搭載用とが広がるという訳だ。

◆ おそらく電源効率などを考えると改善すべき点は多いのではないかと思うし、太陽電池板の構造的(どのセルを直列につないでいくかなど、順番ではなくランダムにしたものを多数並列にするなど)改善とどちらがお得なのかという事も考える必要はあると思う。しかしこうした努力が、太陽電池板のピーク性能ではなく実使用領域での効率に貢献する事になる訳だ。例えば太陽電池搭載の携帯電話を日の当たるテーブルに置いたとする。時間の経過と共に陰の部分が移動し、窓の桟の陰が携帯電話にかかる。従来型の太陽電池板だとその時点で発電量はゼロに近くなる(5%の日陰率で発電量はほぼゼロになるとNTT 環境エネルギー研究所は言っている)が、単セル並列方式ならば5%の日陰は5%の発電電力低下にしかならない。結果として従来型太陽電池板を搭載した携帯電話が充電不可能になっても、単セル型ならばまだまだ充電を続けていられる違いが現れる。

◆ また太陽電池の効率を最大にするような制御回路も、このデバイスに内蔵したという。太陽電池板は発電量によって内部抵抗が変わるため、それに応じて負荷を変える事が最大効率発電につながる。一般的な家庭用などの大型太陽電池板ではCPUによる電圧と電流の監視からインバータの制御を行うが、小型機器用となるとそのCPUの消費電力がバカに出来ず、さらに回路が複雑化してしまうので無視される場合が多い。しかしこのデバイスではハードワイアードロジックによって低消費電力でインピーダンス最適値を求めるような仕組みも内蔵したという。


SIMロック(6/26)
◆ この冬モデルからSIMフリーな端末が発売されるかも知れない。分離プラン推進施策としてのSIMフリー化の流れは決まっていたものの、SBMはこれに反対している。auも反対しているが、これはSIMロックとは別の端末とSIMとを紐付けた上で解除手数料を取るというビジネスが成り立たなくなるからではないだろうか。
SBMの反発は強固だ。最初は他社のせいにしてみた訳で、auは方式が違うからSIMフリー化しても意味がないとか、ドコモとはサービス内容が違うから駄目だとか、そんな解りきった事を言ってみた。それでも世の中が納得しないとなると、今度はSIMロックを外すと端末価格が4万円高くなると言った。しかしその一方でスーパーボーナスシステムは分離プランをいち早く取り入れたなどと豪語している。一体この矛盾は何なのか。そしてその矛盾を鋭く突いてしまったのがiPadであり、SIMロックがかかっているにも関わらず海外向けSIMフリー版よりも高額なのだ。

◆ 言う事とやる事が違うという点では民主党をもしのぐSBM、今度はSIMロックがあるから通信費が安いのだとか始まっちゃった。或いは端末商売と通信事業者としての商売は切り離せないなど、インセンティブプランしか持っていないのですよと宣言するような発言まで飛び出すのだから酷いものだ。通信費問題にしたってエリアカバー率や通信速度を考えると決して安くはなく、お得意の米国との比較を行えば明らかに高額である事が解る。松本氏は色々な言い訳を考えてはそれを叫んでみるが、もはや恥の上塗りにしかなっていない。
この先のSIMフリー化に関しては強制ではないので、おそらくSBMはSIMフリー版は出さないだろう。SBMのビジネスモデルとは端末に高額なプライスタグをぶら下げてそれを売り、購入者にオーバローンを組ませてその情報を売ってしまうと言うものだ。実際には5万円の価値しかない端末に10万円のローンを組ませ、価値を上げたところで売り払う。なのでSIMフリー版が出ては困るのだ。

◆ ドコモがSBMを相手にするとは思えないのだが、もし立場が逆だったらが必ずやると思われる事、例えばドコモがドコモ/SBM対応の移動機をSIMフリーで出したらどうなるだろうか。今や見るべきもののないSBMのケータイに10万円出すなら、ドコモ機を6万円で買おうとする人がいてもおかしくはない。保証もサポートも、事業者独自のもの以外はドコモで行いますよとやったら、それでもSBM製が良いという人は相当少なくなるだろう。こうなるとスーパーボーナスで金を稼ぐ作戦も崩壊する事になり、SBMは苦しい立場になる。ま、SBMの事がからSIMフリー端末は使えないようにネットワーク側で工夫するかも知れない。
緊急地震速報はカネにならないから実装しないが、利益を守るためなら多少複雑になってもシステムをいじるだろう。

◆ ドコモ端末はオペレータパックを使っている。すなわち、この部分をSBM用に書き直せば端末はそっくり使える事になる。しかもSBMには独自サービスがあまりなく、緊急地震速報などへの対応も必要ない。ブラウザ系は既にドコモのお下がりになっているので改造の必要もなく、SMSもスタンダードな仕様、時刻自動補正はそもそもSBMネットワークでは標準仕様が機能しないので省略すればいいだろう。あとは絵文字系を入れ替えるとか、その程度でSBM用オペレータパックは完成する。


セキュリティ(6/25)
◆ ドコモ昨年の夏モデルが起こしたJavaScript問題、これによって夏モデルの一部は発売開始直後に発売が停止された。そして秘密裏にソフトウエアアップデートが行われ、それを行わない端末は利用が規制される事態となった。当初は1ヶ月ほどで改善の見込みと発表していたドコモだったが、結局はその年の冬モデル発売直前まで対応が遅れた。
公式網という無菌培養されたサイトは、インターネットサイトよりセキュリティに無頓着だったのである。これらの問題を解決しなければ有料サイトと顧客の関係が崩れてしまう。そしてこうした問題の対策を行わなければ、やがて信頼は失われていき公式サイトの売り上げ低下をも招きかねない。
呪われた2009年の夏モデルはユーザエージェントを変更するなどして端末を区別する作戦に出た。
しかも対応の度重なる遅れやドジから、結局は3回もUAを変える羽目になる。全くみっともない話なのだが、通信屋として精一杯のあがきだったのだろうか。

◆ 同じ問題はSBMでも起きていた。SBMは昨年秋の時点でこの問題を把握していたと言うが怪しい。と言うのもセキュリティ問題があると発表されたのは、この問題がSBM以外によって公表された後だったからだ。或いは何も言わずに隠し通したかったのか、それとも公表しないまま時が経つのを待ちたかったのか。
SBMの対応にも疑問が残る。
Webでのセキュリティ警告告知はするが対応は行わないというのだ。これはあまりに酷い、酷すぎるのではないだろうか。これによって公式サイトや加入者が被害を被ったとしても、SBMは「加入者が設定を変えなかったのが悪い」と開き直るのだろう。もっとも、有料サイトとの契約にパスワードを必要としないなど、とにかく金さえ入ってくれば何でも良い的な考えなのだから悪意を持った人が他人の契約情報を使って有料サイトと契約したとしても、それはSBMにとっての儲けの一部と考える事も出来る。

◆ そういえばSBMのPDCのセキュリティ問題もあったっけ。これに関してもSBMはもうすぐ終わるサービスだから何もしないと発表していたと思う。
ドコモの呪われた夏モデルの酷さは、私がそのN-06Aを使っていた事もあり何度か書いた。対応すると言ったまま音沙汰が無くなるなど、ドコモの対応の酷さにも触れた。しかし、そんなドコモの駄目さ加減を目の当たりにしていながらその上を行く酷い対応が平気で出来てしまうところがSBMなのだ。
この対応の酷さはツイッターなどでも、或いはblogなどでも話題になったが、その後孫さんは「そんな事は知らない」ととぼけた。ご自慢のツイッターなのに、自身に都合の悪い情報は自動的にフィルタされるのだろうか。全くいい加減なものである。

◆ この夏モデルからはドコモ仕様のブラウザをSBMもわけて貰う事になったようで、仕様はドコモ準拠となった。ドコモ無くしては、もはやSBMの端末はあり得ないのかも知れない。するとそのうち、悪いのはSBMではなくドコモ仕様だなんて平気で言い出しそうだ。
善悪の区別も解らず使った上で何かの不満が出ると、あいつが悪い、オレは悪くない、800MHz帯がないからいけないのだと訳の分からない事を言って暴れる。


カスタム(6/24)
◆ 日本人はみんなと一緒が大好きである。大好きなのだが、みんなと一緒の中にも個性を出したいと思う人が多い。車でも何でもそれは同じなのだが、その結果として携帯電話やモバイルPCの多色展開やカスタム仕様などが行われるようになったのだと思う。
ちなみに自動車に関しては、日本車の場合は選べる塗色数が少ないが、これはいわゆる吊し的な量産品を売っているためである。欧州車などはフルオーダみたいな形になるのが普通なので、それこそシートの材質から装備から塗色まで全てが注文によって決められる。もちろん日本車でそんな事をしたら納期と価格の点で駄目だろうし、なので日本に入ってくる正規輸入車は輸入社の決めた仕様が押しつけられる事になっている。結局は納期や在庫コストの問題が日本市場においては重要で、つまりこれも一つの仕向地向け仕様だと解釈も出来る。

◆ モバイルPCもSONYなどは以前からカスタム仕様的な事を行っている。これは外観や内部構成などが注文出来るようなシステムで、まあDellなどと同じと言ってしまえばそうなのだが、色なども選択肢が増える点が少し違うか。携帯電話ではSONYの着せ替えがこの走りだったような気がする。その後Panasonicもパネル交換式の着せ替えを行い、NECはパネルの一部を工場オプションとして選択出来るようにしたり、auだったか、ショップオプションでパネルなどの交換が出来たりするモデルもある。こうしたメーカやディーラオプション以外でも、デコ電に代表されるような改造、LEDの色を変えたりすると言う違法改造を行う人もいる。

◆ 持ち歩くものに個性を与えたいと思うのは、もしかして人口密度の高い日本は特になのだろうか。それとも海外製の携帯電話でも多色展開やカスタム仕様的なものはあるのだろうか。
この外観のカスタマイズと同じように、日本の携帯電話は待ち受け画面やメニュー画面など、細かな部分まで変更が可能なようになっている。それこそメニュー画面やアンテナピクトの形を変えて何になるのかみたいな感じもあるのだが、今や変えられる事が普通になっている。なので、そんなケータイ世代の若者にiPhoneをいじらせると、全てが決められている事に不満を漏らす。逆に、しばらくiPhoneを使っていた人がケータイをいじりはじめると、かゆいところに手が届くとはこういうことかと妙に感心していたりして面白い。

◆ そのiPhoneのカスタマイズとしてはiPhone入れのケースが精々だろうか。女性などではピンクのケースに入れていたりして、日本のケータイが0.1mmでも薄く軽くと頑張っているのに分厚いケースか、みたいな。しかしその程度しかいじりようがないのも事実であり、シリコン製のケースを使うと滑りにくくて持ちやすくなるメリットもある。あのツルッとした樹脂と形状は意外に持ちにくいというか落としそうな不安を抱かせるものだからだ。auやドコモは日本市場に合致したスマートフォンを開発したいとするのだが、そうするとカラフルな多色展開などにも期待が出来るのだろうか。
というかSONY(ソニエリ)あたりはこの分野は得意中の得意であり、日本市場を重視した商品設定を行えば、おのずと多色展開などにつながっていくのではないかと思う。もちろん全ては販売数量とお値段次第という事なのだろうが。


バッテリ(6/23)
◆ バッテリの寿命は有限だ。小型軽量低価格化に重きを置いたモバイル機器用バッテリでは1年ほども使うと容量が減少してくる。ドコモでは1年ごとに新しいバッテリを無償でくれる(継続利用年数により異なる)訳で、実はN-06Aのバッテリもタダで貰ってきたのだった。その時は買い換える予定はなかったのでバッテリを貰ったが、その数週間後にはN-04Bに替えていた訳で、だったらLi-ion電池内蔵充電用補助電池の方が良かった。ちなみにどちらも無料である。

◆ iPhoneを購入してかれこれ1年になる。iPhoneとして、つまり契約付きで使っていた時間は少ないが、その後はiPodTouchとして使用されている。あ、そういえばiPhoneの契約を切った時に違約金を取られなかった。本来であれば1万円弱の違約金がかかったはずなのだがテキトーなものである。
それは良いとして、問題は電池だ。iPhoneはOSのバージョンアップでずっと使える、古くならない、エコだと言っていた人たちも少なくはなかったのだが、ではバッテリ交換に3万円弱もかかるのがエコなのだろうか。そもそもiPhoneはタダだった訳で、それのバッテリ交換に3万円ですか、みたいな。だったら又新たに契約して、違約金を払って解約した方がお得だ。
もう一つは自力交換する手である。バッテリ自体はサードパーティ製が2千円以下で売られている。ちなみに純正品は$79なのだそうだ。このバッテリを買ってきて半田ごてと格闘しながら交換する。当然F&F的にはこの策を選ぶ以外にないだろう。

◆ 自動車を壊れないように作ると新車が売れなくなる的な事を言ったのはホンダだが、バッテリ交換が可能なモバイル機器を作ると売れなくなると言うのがApple的考えかも知れない。確かにこれは正しいのだが、モバイル機器などはバッテリ劣化や本体故障などの物理的な寿命より動作速度の改善や搭載メモリ量が増えるなどの新製品に押される形での論理的寿命が先に訪れると思う。だったら電池くらい交換出来るように設計しろよと言いたいのだが、大量消費こそ経済を上向かせるとする考えなのだから仕方ない。実はこのビジネスモデルはSBMにおいても健在で、発売後のモデルのバッテリ確保を早々にやめてしまう。バッテリが補修部品ではなく単なる消耗品であるという認識なのかも知れないが、このSBMのやり方は補修部品の最低保有期間に関する規定に反する。もっとも携帯電話は明確にこの規定に入っていないから知らないモンねとなら言いそうだ。自分の都合の良い解釈を押しとすのはいつもの事だから。

◆ 結局こうして補修部品がありません、保証プログラムは無意味ですと言われて加入者は泣きを見る。仕方がないから新しい製品に買い換えようとすると、漏れなく縛りが付いてくる。そうやって縛ったところで満足度がきわめて低いので解約率が下がらない。すると今度は又新たな縛りを考える。満足度を上げればそれらは解決へと向かうのだが、満足度を上げるより商品を沢山売った方がカネになるとSBMは考える。つまり縛り期間だけ使って貰って後はやめて頂いて結構、端末販売は新規獲得や投げ売りで何とかするから、みたいな所だ。当然これには(満足度が低いので)インセンを積まなければならないが、その原資は既存加入者からどんどん搾取する収穫期プログラムが稼働中だ。


シーマ(6/22)
◆ 日産が1988年に発売したシーマ、景気の良かった当時の日本ではこの車が沢山売れ、シーマ現象なる言葉も登場した。現在の車に比較すればパワーもそこそこではあったのだが、当時の高価格車の中ではハイパワーであり、フル加速をすると(サスペンションのせいだけど)ハデにテールを沈めて加速したものだった。シーマはセド・グロのシャーシを使ったもので、サイズもバカでかい訳ではなかった。普通車サイズとするためにセド・グロよりは余裕のあるボディーを纏わせたが、しかしその程度である。エンジンは3リッターにターボを付けた255馬力版で、静かに回るタイプではなかったが回せばパワーは出た。確かシーマのエアサスは補助エアタンクが付いているタイプではなかっただろうか。エアサスの場合はチャンバ容積とストロークによってレートのプログレッシブさ(!)が決まるのだが、サスペンション本体のエア量だけではバネレートの変化が激しすぎる。そこで別にチャンバというかエアタンクを設けてエア量を増やしてあったような気がするが記憶が定かではない。

◆ 一方当時トヨタは米国向けにレクサス(セルシオ)を販売していたのだが、シーマの売れ行きを見てこれを急遽国内販売する事にした。そしてシーマ発売の翌年にセルシオがベールを脱いだ訳だ。この車は高額ながらもよく売れ、今までは価格以外に見るべき所はないとまで言われたトヨタが、付加価値というものを勝ち取ったと言われたものだった。
装備などを見ればクラウンの方が豪華ではあったが、この車を買う人たちは豪華な装備を買うのではなくセルシオを買うのだとばかりに金を積んだ。この事がトヨタに大きな誤解を与え、その後レクサスブランドを立ち上げる事になったのは言うまでもない。

◆ そのシーマが現在のモデル限りで姿を消すそうだ。様々な基準に対応出来なくなり、しかしモデルチェンジしても売れる見込みは無しという事らしい。
日産として高価格車はフーガに一本化、おそらくこれも時代の流れなのだろう。そして小型車やEV開発に力を入れる方針も打ち出しており、経営の効率化と時代に沿った車両開発で未来に向かおうという姿勢だ。ハイブリッド分野ではトヨタの独占状態が続いており、工業所有権やノウハウの点から見てもそこに追いつく事は出来ないだろう。一方でEVに関してはトヨタですら米企業と組むなどしており、開発はこれからという段階だ。EVは作る事自体はそう難しくはないが、燃費(電費?)を良くするための工夫はこれからである。
これはハイブリッド車でも同じ事で、ただ作っただけではプリウスに遠く及ばない。

◆ EVはエンジンが不要なので開発コストが抑えられる。エンジンは新型を立ち上げるのに数百億円も食うと言い、確かに販売台数は多いが新型車開発の負担になっているのも事実だ。部品点数や製造工場の環境や労働の過酷さも(鋳造部品などが多い事もあり)モータの比ではない。もちろんモータに関しても今後更なる改良や発展のために金がかかるとは思うのだが、そこに手を付けずして自動車メーカに未来はないと言う事か。
なおシーマと時期を同じくしてプレジデントも姿を消す。累計販売台数5万台以上、ただし昨年度はたった63台しか売れなかった社用専用車も、その名を葬る時が来る。


行列(6/21)
◆ 行列を見て携帯電話の発売日を知ったことが何度かある。恐らく最初は503iシリーズの中のPとFの発売日だ。その日所用で池袋に出かけていた私はドコモショップの前に行列を見た。何だろうと思っていると開店時間になり、その列は店内に吸い込まれていった。そうか、何かの発売日かと思って店員さんに聞いてみると、P503i/F503iだという。在庫はありますかと聞いたらあるというのでここでF503iを買った。
おそらくこのF503i時代がiメールと接する機会になり、和音メロディの走りだったような気がする。
現在のモデルに比べれば機能的に見るべきものはなかったが、小さく軽くという点では今のものよりずっと携帯しやすいものだった。

◆ その後しばらくして駐車場に車を止めようとしたら、駐車場の管理のオジサンが「今日は何かあるのかい?」と。何かと思ったら近所のドコモショップに行列が出来ているという。ちょっと覗いてみるとなるほど人が集まっている。そうか、新機種発売日か。じゃあGetするかと言うことで、別の場所の人が比較的少ないドコモショップで最後の一台を買ってきた。N504iかN504iSか、そんなモデルだったと思う。PDCの頃は行列も当たり前だったのに、FOMAになってから行列を見る事はほとんど無くなったと販売店員は言っていた。

◆ N904iの発売日に私は出張から戻ってきた。成田から電車で戻ってきたのだが、所用で途中下車したら外は雨だった。駅前のヨドバシに入ったらN904iが並んでいた。そこでN904iを買ってきたのだが、この時はSBMのケータイ持っていて海外で来るSMSが無料なのかどうかを157に問い合わせた記憶がある。当時のドコモ機はGSM内蔵ではなかったと思うのでSBM機を持って行ったんだったかな。成田から電車に乗って戻ってくる際に、SBM移動機が度々圏外を示したのを今も覚えている。さすがに千葉の奥地でSBMは無理かと思ったものだった。都内などで比較すると線路沿いや道路沿いは比較的エリア化が進んでいる感じのSBMだったが、成田は無理か。

◆ N904iのあとはN-01A→N-06Aと買い増すわけだが、これには特別な記憶がない。普通に量販店に行って普通に買ったという感じだ。N-04Bに関しても同様にヨドバシでドコモポイントとヨドバシポイントを使って普通に買った。端末に対しての思い入れが減ったと言うより、発売日だ行列だという事が無くなって目立たなくなったと言うことかも知れない。これがXperiaだiPhoneだとなれば話は別なわけで、徹夜で行列を作る人まで出たりして、イベント性を感じさせてくれる。

◆ 行列と言えばvaioの発売日に列が出来ているのも見たことがある。ヨドバシの店員さんに何の行列ですかと聞いたらvaioの発売日だと。どのモデルだったか忘れてしまったが、そんな事もあった。もっともゲームタイトルの発売日にも長い行列が出来た事もあるわけで、でもゲームって量産性に優れるメディアなのだから行列を作らなくても買えそうな気がする。いや、買うためではなくいち早くプレイしたいから並ぶのか。確かにそれを待ち望んでいた人からすれば、もう触りたくていじりたくて堪らない、みたいな。


通信速度(6/20)
◆ 携帯電話の通信速度はどんどん高速化している。今年の末あたりにはLTE移動機が出現し、おそらくはピーク速度が10Mbpsを超えるようになるだろう。ケータイでの通信速度はドコモが3Mbps程度、SBMが2Mbps程度となっておりWiFiを使えばドコモは8Mbpsにも達するがSBMは3Gとあまり変わらず3Mbpsには達しない。ではどこがボトルネックになっているのか。
ドコモの場合は3G網でもフェムト経由でも3Mbps前後の数字に大きな違いはなく、一方でWiFiを経由すれば6Mbps以上の数字が出る。と言う事は、少なくとも地上系は6Mbpsあたりまでの帯域を持っている事になる。ではなぜフェムトで速度が出ないのか。無線LANでもフェムトでも有線系は似たようなものだ。
そう考えるとボトルネックは移動機の3G系処理速度にあると考えられる。実はこのあたりは結構複雑というか演算量が多いので高速で動かすのは大変なのだ。一方WiFiのほうはさほど複雑な事がないので高速動作が可能になる。

◆ ではSBMはどこがネックになっているのか。SBMの場合は3G網でもWiFiでも速度は余り変わらない。孫さんは3Gは鼻呼吸で(SBMネットワークは遅いという意味だろう)WiFiは口呼吸だと言ったが、データはそれを嘘だと言っている。この場合のボトルネックは移動機の動作速度なのかも知れないが、SBMの地上系ネットワークが遅いと考えた方が合理的だ。遅いネットワークを経由せずに済むiPhoneの場合はそこそこの速度が出る事からも、おそらく間違いないだろう。SBMは以前からYBBの地上系に統合するとか何とか言っていたが、いずれにしても遅い。F&F情報メール送信もSBM系は遅延が大きくなる場合がある(常にそうではない)ので厄介なのだ。softbank.ne.jpでもi.softbankでも、yahoo.co.jpなどは毎回のように遅延が起きている。

◆ LTEの時代になると移動機は更なる高速伝送を行わなければいけなくなる。パケットの分解や組み立て、誤り訂正や再送要求など、全ての処理が高速に行われなければパフォーマンスは出ない。特にLTEでは必須なMIMOなども、演算量が多いだけに高速伝送を行おうとすれば処理の高速化は避けられず、それは消費電力にもインパクトを与える。ケータイなどでは連続して高速データの送受信は余り行われないとは思うが、ケータイのCPUとしてみれば高速で受信したデータを表示するとか、その他の処理も山ほどあるので大変だ。せっかく高速でデータを受信しても、それが高速に処理されなければ意味がない。mpwの速度計測はアプリ経由なので、そのアプリの速度も計測値に影響する。

◆ auもWiFi経由での接続が可能で、こちらはドコモよりは遅いがSBMよりはずっと高速なデータが出ている。ただcdma2000自体が今や高速通信とは呼べない程度の規格速度であり、今以上の速度は3Xなどを待たなければならない。この帯域束ね方式はSBMもDC-HSPAで行おうとしているが、一体いつになるのか、対応端末はいつ出てくるのかなどは解らない。
cdma2000は比較的パフォーマンスを出しやすい方式なのとセル制御などの性能が比較的優れているので規格速度に対する実速度が出やすいと思う。もちろんネットワーク混雑などは考えなければいけないのだが、3X化によってピーク速度は5Mbpsを超えてくるのではないだろうか。こうなるとLTEの本格普及まではauの通信速度が他を凌駕する可能性がある。


電磁波公害(6/19)
◆ 携帯電話の電磁波と健康の間には因果関係があるのか。その調査を10年間にわたって続けてきた結果、「影響がないとは言い切れないがあるとは言えない」みたいな結論に達したそうだ。携帯電話の電磁波と言ったって強度も浴びている時間も様々で、これが化学物質による汚染等なら話は早いのだがそうは行かない。鎌倉市だったか、教育機関に携帯電話基地局や無線LANのAPを設置してはいけないとか何とかと決めたのは。携帯電話は電磁波が出るので携帯メールではなくPCやFAXを使うとも決めていたかな。FAXがコードレス電話付きだったりしたら笑いものだが、それは関係ないのだろうか。学校ならワイアレスマイクも使うはずだが、アレも駄目なのかな。結構不便な気がする。他にも様々な無線機器が氾濫する現代において、無線を廃除する事は到底出来ない。

◆ 地域などにもよるが携帯電話等の電波強度よりTV放送のそれの方が強い場所はいくらでもある。電磁波に敏感な人たちはスカイツリーの建設にも反対なのだろうか。
以前にも書いたとおり電磁波に敏感な人がいても不思議はないとは思う。食物アレルギーや化学物質アレルギーと同じように、何らかの電磁波に反応する人がいるかも知れない。しかしそれ以外の人は携帯電話の電磁波程度では何ら問題はないと思う。というかこれだけ携帯電話が普及しているのだから問題があれば大きく報道されているはずだ。iPhoneの普及によって(SAR値が大きいので)人体が浴びる電磁波量も増えているはず。
同じように、ケータイの電源を切りましょうアナウンスにペースメーカに与える影響を云々というものがある。横浜市営地下鉄ではこのアナウンスを流しているが、今となっては何だか恥ずかしい。携帯電話が元でペースメーカが異常を来し、重篤な事態になった人が一人でもいたならばこれも大きく報道されてしかるべきだからだ。

◆ これはもう、外を歩くと交通事故の恐れがあるので外出は控えましょうと言っているのと変わらないと思う。まあ優先席付近でケータイの電源を切りましょう程度は(電磁波過敏症の人がいるかも知れないので)良いとは思う。と言うか最近は優先席に老人が座るなりケータイを取り出してみたいな光景もよく見るようになった。正しくない知識を植え付けるから色々おかしな事になる訳で、やはりこの分野も告知や教育が足りないと言わざるを得ない。
電磁波公害を訴える鎌倉の方のページは過去にも紹介した事があるが、その方もPCでblogを更新している。なぜゆえ電磁波発生源みたいなPCを使う必要があるのかが大きな疑問だ。それほどまでに電磁波に敏感なのであればPCなどは使うべきではないし、電子レンジやIH加熱器だって使えないだろう。まさか無線LANを使っているとは思えないが、当然それもコードレス電話も駄目である。Suicaだってリーダからは電磁波が出ているのだから駄目、車だって今や電子機器の塊だから駄目だろう。スマートキーなどもっての他だ。低周波電磁波公害という点では電動アシスト自転車も駄目かな。町に出ればカーロケータ用のサインポストもあれば公衆無線LANのAPも、そしうて移動体通信基地局もある。それこそシールド服でも着ない限り電磁波から逃れる事が出来ないのが現代なのだ。


共通化(6/18)
◆ 携帯電話のソフトウエアの共通化は各社共に取り組んでいる。KCPやKCP+はOS絡みのシステム系統一モデルで、少なくとも仕様を見る限りは進んでいるものだと思う。もっともKCP+は産みの苦しみというか見切り発車というか、さんざん苦労したあげくこの夏モデルではKCP3.0としてSnapDragonと共に複数モデルに搭載された。
ドコモは以前から進めてきたオペレータパックという形でソフトを実装する。いわゆる事業者仕様的な所を共通のパッケージにするような格好で、どうせ全部のメーカが同じものを作らなければならないのだから共通化しましょうよという事だ。こうする事によって各社の開発負担は相当に軽くなり、ユーザからすればそのメーカのモデルを買っても操作感がそう違わないというメリットをもたらしてくれる。もっともバグがあれば全社共通みたいな話はなるが、ブラウザなどは今までも共通だった訳だし。

◆ こうしたパッケージ化と特定OSへのマッチングが進めば、例えば海外向けのケータイにオペレータパックを乗せて多少のインタフェースを考えればドコモ仕様が出来るというような事になる。逆にドコモ仕様の事業者パックをau用に取り替えればau向けが出来るみたいな話だ。もはや独自に開発していたのでは開発期間もコストも許容出来ない所に来ているものと思われ、特にドコモの場合は新機種と新サービスをセットにして来る場合が多いので、その新サービス対応を各社バラバラに行うのは非効率だ。

◆ 事業者仕様とまでは言いきれない部分ではあるのだが、この夏のSBM向けモデルの一部にはドコモ仕様?と同じブラウザが使われている。まあMACでIEが動くようなものだと思えば良いのだが、そのブラウザに合わせてSBM側の仕様が決まるというのが面白い。ケータイの販売台数激減で、もはやSBMは端末のシステムを自力開発する事が出来なくなったのだろう。というかメーカが泣きついたのかも知れない。SBMさん、誠に申し上げにくいのですがSBMさんだけのためにブラウザアプリを作る事が出来ません。そこでドコモ仕様のものをわけて貰おうと思いますがどうでしょうか、みたいに。やがてブラウザのみではなく、カメラ周りの仕様も、メーラも、デコメエディタも、全てドコモと同じになったりして。だったらドコモとSBMのマルチモード機なんてものが出来たりして。
しかしこうなるとSBMの、端末を高く売って儲けるというビジネスモデルが破綻する。さあ困った。SIMロック外し議論では松本氏が屁理屈コネまくりで反論しているのだが、何せ屁理屈なので反論にすらなっておらずに周りから失笑を浴びるだけ。しかし現実は、ドコモがなければSBMの移動機すら出来ないような事にもなりかねない。

◆ そもそもSBM的にはiPhoneがあればいいと言う感じだろうが、しかし実際に売れているのはケータイの方だ。もっともハイエンドは殆ど売れていないだろうからどうでも良いと言えばそうだし、それ以外の機種に関しては古いブラウザアプリをそのまま使っていく事も出来ると思う。確かに新サービスや新仕様という話になれば開発はつきまとうが、それでなければ古いものでも間に合いそうだ。そうそう、ハイエンド機のブラウザがドコモ仕様になったため、読み込み最大容量も300kBから500kBへと変更されたというのが面白い。パケット使いすぎを嫌って頑なに300kB制限を守ってきたのに、ドコモブラウザがあっさりとこれを破ってくれた訳だ。


小排気量(6/17)
◆ 燃費を良くするには排気量を適正化することが一番である。単に排気量を小さくしても、それは軽自動車のように必要な出力を得るために高回転域を使うようになってしまって効率が悪化する。さほど高回転域を使わなくても十分に走れるトルクと、その範囲内で小さな排気量のエンジンが求められるという訳だ。
VWポロは従来の1.4リッターエンジンを1.2リッターにダウンサイズし、10・15モード燃費で20km/lをたたき出した。日本のモード燃費対策が取られていないと思われる車での値なので、実走行時においても比較的モード燃費に近い値が出ると思う。

◆ 排気量を小さくすればトルクも小さくなるが、VWはお得意の過給器で105馬力を出力させる。高効率ディーゼルエンジンに過給器が不可欠と言われているように、低燃費ガソリン車はターボ化されていくのだろうか。
過給器は安くはないのだが、燃費のためなら車両価格が多少(多少ではないかも)上がっても良いというハイブリッド車ユーザが増えていることを考えるならば、こうしたアプローチやツインチャージャも受け入れられて良い気がする。大排気量のマルチシリンダが偉いんだみたいな考えのオッサンが多いのが日本の特徴でもあるのだが、そんな事ばかり言っていると中国に負けてしまうだろう。それでもハイブリッド車や小型車が増えてきた事は、燃費や環境に敏感な人々が多少は増殖したという事で喜ぶべきなのかも知れない。

◆ 日本車が過給器を使うようになるというかなれるためには10・15モードテストで使う回転数は負荷以外の領域でもストイキ点で燃焼させる技術を身につけなければならない。従来型というか今でもそうなのだが、排ガス検査に引っかからない領域の排出レベルは高くてもかまわない(検査されないから)というのが自動車メーカの常識だ。ただし輸出モデルはそうも言っていられず、ピークパワーを落としたり細部のチューニングを変更したりして現地の排ガスレベルに適合させる。
しかしその仕様のまま国内で売ろうとすると、排気量の割にパワーが小さいとか言われて売れない。日本市場に合致させるためには排ガスレベルよりもカタログを飾る数値を重視する必要があるのだ。

◆ 低燃費内燃機関が増えてくるのか、それとも一気にEV化へと向かうのかはこの先5年位を見なければいけないと思う。もしかしたら5年後にはガソリン価格が300円になっていて、そもそもガソリン車などが自由に乗れる時代でなくなっているかも知れない。こうなると、例えハイブリッド車でもガソリンを燃料とする訳で、だったらEVの方が良いかもと思う人が増えないとも限らない。EVが増えれば価格が下がり、インフラ整備もそれに追いつく形になる。日本人の場合はみんなと同じが安心というか、みんなと同じでなければ嫌だという人が多い。隣の人がワンボックスを買ったからウチも買おうみたいな、それでいて脱個性だとか言ってワンボックスにスポイラーを付けちゃったり、変な方向に行きたがる。
だがこのブームが電気自動車に起きたならどうなるのか。町内揃って電気自動車みたいな世の中があっという間にやってきても不思議ではないのだ。


安全第二(6/16)
◆ トヨタの安全性軽視は今に始まった事ではない。というかトヨタだけではなく他の国内メーカも同じようだと言ってしまえばそうかも知れない。日本の場合は安全性に対して付加価値を付けにくいというか、それをコストに上乗せ出来ない土壌がある。もっともこれは鶏が先か卵が先かみたいな話でもあり、安全性を重視するならそもそも日本車に乗らないでしょうと言われた時代すらあった。
初期の頃のABS然り、ESP然り、エアバッグだってホンダ車に関して米国では「付いているだけで安全に寄与しない」とまで酷評された。

◆ トヨタと言えばブレーキ問題で、コストダウンによるABS動作遅れはブレーキングテストを行えばすぐ解る。他の車は衝突しないで停止出来るのにプリウスは駄目だ。この衝突対象が人間だったとしたら、コストダウンのためには仕方がないですねでは済まされない。しかし自動車メーカに車両の停止距離を保証させるような基準はない。
海外メーカなどでは安全性を競ったりする。それこそ雨天時のブレーキのききや制動距離、姿勢の安定性などが売り物になるのだ。なのでブレーキの容量や剛性なども立派な付加価値として認められる。

◆ ブレーキに次ぐ問題はESPだった。ESPの制御が不適切で車両の姿勢が不安定になるというもの。そもそもESPはアンダーステアやオーバステアを防ぐためのものだろうに、トヨタは何を考えて設計してしまったのか。改修策としてはコーナリング時にただひたすらパワーを落とすという、何とも情けないもの。
そういえばステアリング不具合もあった。トヨタは重要保安部品にトラブルを出すのがお好きなようだ。
レクサスのLS450とLS600で可変ギアレシオパワステ系が異常動作をすると言うもの。これも素直に直せばいいものを、トヨタは「仕様」だと言い張り、取説にもその説明をしていたらしい。
そうか、トヨタ的には車両が直進しているにもかかわらずステアリングホイールが90度も向きが変わっているのが仕様なのか。
そんな危険車であることが認識されているのか、レクサスは半年で5千台にも満たない数しか売れていなかったという。

◆ レクサスやクラウンなどはブレーキシステムもさほど手抜きはしていない。ABSも想定ライバル各社と同じようにリニアソレノイドを使って常識的な構造としている。従ってABS作動時のタイムラグが異様に大きいなどと言うこともなく、常識的制動距離となるだろう。これに関してトヨタは以前に、車というものは真面目に作るとこういう(セルシオのプライスを指さして)価格になるものですと言った。裏を返せば、安い車は全部手抜きだよ、安いんだから我慢しなさいみたいに聞こえたものだった。
確かに軽くて燃費がよくて安価な車は魅力がある。日本車は当然ながら日本の道路事情にもっともマッチしている。しかしトヨタの安全軽視は好きになれない。旧ソアラのブレーキに関しても過去に書いているが、何ともプアなものだったのである。
ブレーキシステムそのものは金をかければ強化は出来る。しかし制御システム絡みとなるとそうは行かない。ディスクロータやパッドを例え変えたとしても、ABSの作動時間を短縮できるわけではないのだ。


モータ(6/15)
◆ ハイブリッドカーやEV用などをはじめとしてモータの需要は高まっている。電動自転車などでもそうなのだが、パワーアシスト系のパーツ需要は年々拡大しているという。モータと言えば電磁石で、磁力の強い永久磁石を使うのが一般的だ。勿論電磁石によって動作させているモータもあるが、小型で軽量で高効率を目指すと強力な磁石が欲しくなる。磁石はそれ自体は何の働きもしないのだが、磁力という目に見えない力はこれまで多くの詐欺事件を生んだ。あたかも磁力が永久機関を作り出すかのごとくのモータや発電機は、あのアントニオ猪木さんもこれに荷担したとか何とか。またマツダも偏心した軸に永久磁石がくっついたような超効率モータを過去に発表していた。いや、あれってどう考えても理屈がおかしいのに、なぜマツダは騙されたのだろう。原理というか理屈的には回転角度に応じてロータとステータの間隙が広くなっていくようなものだった。ギャップが変わるので磁力が変わる。なのでロータはステータとのギャップが少ない方向に回転する。ここまでは良い。しかしこの動力を外部に出してしまったら、最小ギャップになった部分から最大ギャップになる部分をどうやって移動させるのか。マツダは「ほんの少しの電力」が必要としていたようだが、取り出したエネルギ以下の電力でロータがギャップを乗り越えられる訳がない。
自動車メーカでさえ騙されたというか情けないというか、磁力が何の役に立つかと言えば肩こり防止と詐欺くらいなものかも知れない。

◆ 磁石と言えば燃費グッズみたいな話もあって、凶悪系磁石屋も暗躍している。勿論今時磁石に騙される人もいないとは思うのだが、磁石屋的には流行?に乗って一山当てたみたいな儲けが転がり込んできたのだと思う。磁石でガソリンラインを挟むだけではなく、水道管に付ければ云々とか、ボイラーに付ければ云々という具合に商売は無限に膨らむ。何しろ肩こり防止にもなる訳だから、この製品の性能はお墨付きですとか何とかはじめればそこそこ売れてしまうだろう。肩こりと燃費改善に何の関係があるかなど問題ではない。あの孫さんだって、800MHz帯がないからSIMロックは外さないとか、全く関係のない事を一緒に語っているではないか。こうしてガソリンラインにも、水道の蛇口の根本にも安っぽい磁石が、しかしそれが数万円とか十数万円の価格で売られていった訳だ。

◆ この磁力は温度と同じで、磁力変化(温度変化)があればエネルギとしてそれを取り出す事が出来る。しかし放置してある磁石が勝手に電気を生み出したりする事はない。しかし強力な磁石はモータの効率化や小型化に貢献するので開発は進む。強力な磁石というとネオジム系が思い当たるが、最近の小型モータでは高温下での動作が必須となるので耐熱処理を行わなければならない。磁石はキューリー点とは別に、高温下での磁力低下が問題になるからだ。例えばネオジム系磁石の耐熱温度を上げようとすると、ネオジムにディスプロシウムを加えたりするようなのだが、これがコストを押し上げるのだとか。

◆ EV用などでは水冷モータも使用されるのだが、インホイールモータを水冷化するには構造が複雑になるし重くなる。大型モータの水冷かは仕方がないにしても、小型モータはどうするのか。エンジンルームにある色々なアクチュエータやモータの温度対策は容易ではない。このあたりが今後のモータの小型化や高信頼性化のカギになるのかも知れないし、市場も拡大するだろう。


動画撮影(6/14)
◆ TV放送の高精細ディジタル化によって従来のNTSC解像度は消えようとしている。実際一度地デジなどの高精細画像を見てしまうとNTSCの画像など見る気がしなくなるだろう。NTSCの終焉と共にDVDも無くなっていくのかも知れない。ハンディビデオもHDTV対応が殆どで、これが結構綺麗に映ったりする。というか映りと言うより録画の問題だろうか。アナログ録画などだと帯域や周波数特性もあってなかなか綺麗な録画は出来なかった。だがディジタルの場合は録画出来るように作れば品質は確保されるみたいな感じ(アナログ部の性能などには影響を受けるが)なのでアナログ時代よりはずっと安定な品質が得られるのだろう。

◆ こうした世の中の流れに伴い、もはやVGA以下の解像度の動画なんて、みたいな風潮もある。NTSCで見るならばVGA解像度があれば(TVの解像度より高いので)十分だ。
しかしHDTVに移すとアラが目立つ。また撮像素子の高画素化や画像処理エンジンの高速化なども高精細動画を手軽なものにしている。ケータイに関しても最初は日立のau向けモデルがHD動画に対応した。光学ズームも搭載して動画機能を売りにしたモデルである。その後ドコモの夏モデルではF-06BとSH-07Bがフルハイビジョン(1920×1080)に対応するなどさらに進化した。なおN-04BやSBMの945SHは1280×720解像度とワンランク下になる。実際に撮った絵がどの程度のものなのかは試してみる以外に解らないのだが、贅沢な機能と言うよりは世の中の流れに従って普通の部品を使ったらHD対応機が出来ちゃいましたみたいな感じだろうか。

◆ 従来シャープ製と言えばVodafone(SBM)優先みたいな感じがしたのだが、さすがに小さなマーケットに高機能モデルを供給出来なくなったのか、最近ではドコモの方を向いている感が強い。それでも、少ない販売量にもかかわらずSBMにも端末供給を続ける姿勢は立派だと言える。内部部品の共通化などでのコストダウンを図っているのだろうが、そもそもSBMではハイエンドモデルは売れないし、SBM自身も余り売る気はなさそうだ。HD動画撮影時の連続撮影時間は、2GBのメモリを使った場合で18分間だそうだ。
SDHC最大の32GBのメモリが使えれば5時間近くの動画をmicroSDにため込む事が出来る。1920×1080動画だと24Mbps程度になるかと思うが、ケータイでは10Mbps程度らしい。おそらくは処理能力とメモリへの書き込み速度によってこのあたりは決まっているはず。解像度はフルハイビジョンでも記録情報はそれより高圧縮という事だ。

◆ インタフェースはNECがDLNAを使っている。これは映像や音声をインタフェースするためのガイドラインだ。厳密な規格ではないので全てのDLNA対応を謳う機器とのインタフェースが出来る保証はないようだが、ケータイにもこんなものが乗ったのかという事で。シャープ製はHDMI端子によるインタフェースが可能なのだが、ケータイに線を付けるのは結構煩わしい。かといってBluetoothでは帯域が不足する。NECは無線LANでの伝送が可能で、これがもっともスマートではないかと思う。富士通は特別なインタフェースは用意せず、microSDを物理的に差し替えてデータを移動する事になる。有線伝送でも無線伝送でも、あるいはmicroSDを差し替えた場合もそうなのだが、この容量になるとコピーにも結構時間がかかる。大容量メモリはどんどん価格が下がって使いやすくはなるが、その中のデータを何かに移そうとした時の時間は余り短くはなってきていない。


基準値(6/13)
◆ 燃費が良い車にはエコカーステッカーが貼られる。燃費基準は車両重量によって区別されているため、重い車であれば多少燃費が悪くてもエコカーとして認められる。茎を運んでいると言われるワンボックス車がエコカー減税の対象になったりするのはそのためだ。同じようにBENZのEクラスなども車両重量が重いので、極端に燃費性能を上げることなくエコカー認定されている。燃費計測基準も等価慣性質量によって異なるため、こちらは車両重量が軽いほど有利になる。記憶が確かではないのだが、10・15モード燃費テスト時の等価慣性質量基準値とエコカー認定時のそれって違ったかも。
とすると、その双方で有利な条件を満たすような車を作ればいい話になる。そしてこれらは日本の自動車メーカが得意としているところでもあるのだ。

◆ 例えばエコカー認定して欲しいのに燃費が基準値を満たさない車があるとする。しかしその車にサンルーフやナビやパワーシートなどをてんこ盛りに装備すると車重がワンランク上がって同じ燃費でもエコカーに変身出来る。メーカはこの車両がエコカーである事をカタログで謳い、しかしそれない少し軽い車も販売する。
プリウスも同じように燃費スペシャル版が存在する。当然カタログにはこのモデルの燃費を謳うが、全てのモデルが燃費スペシャル版と同一の燃費ではない。同一の燃費ではないが実走行における差も勿論大きくはない。これは慣性質量の設定値が段階的である以上やむを得ない事だとも言えるのだが、もしもそれを現在よりもっと細かく設定すればメーカの企みも意味が無くなる。

◆ 現在の燃費基準値は9ランクに別れている。これを細分化すればインチキは行いにくくなるが、国交省はそれをいやがる。というか自動車メーカが嫌がっているから国交省も嫌だというわけだ。表向きはコストがかさむとしているのだが、無駄遣いこそ美徳だという役人がそんな事を本気で言うはずがない。下手に細分化でもしようものなら天下りの道に影響するとばかりに、自動車メーカ有利な路線で行くしかないのだろう。

◆ 車重が1,265kgの小型車があったとする。燃費は15.8km/lで、これではグリーン税制適用にならない。そこでその車両にカーナビを付けて車重を1,266kg、つまり1kgだけ増やしたとする。すると燃費基準が16km/lから13km/lに緩和されるのでグリーン税制適用になる。トヨタのデータを見ると、きわめて微妙な線でこの燃費基準をクリアしている事が解る。ブレーキ性能は二の次でもカタログを飾る数字にいかに敏感か、それがいかにマーケティングに重要であるかを物語っているようだ。
最近では一部輸入車などでも日本の基準を気にしはじめてはいるが、例え同じ燃費の車でもガイシャが日本車と同じ燃費計測値をたたき出すのは容易ではない。
従って同じカタログ燃費であれば実走行燃費は(小細工の効かない)輸入車の方が良い。それはモードテストチューニングされていない状態の、本来の燃費が計測されるからだ。

◆ では国産車の計測値は本体の燃費ではないのかと言えばまさにその通りで、モードテストの走行条件でもっとも燃費が良くなるようなギア比やシフトスケジュールなどが与えられているのだ。以前にも書いたが速度低下と共に自動的にシフトダウンしながら燃料カットを維持するシフトプログラムも最初にこれをやったのはトヨタだったと思う。これによって数パーセントのカタログ燃費改善になるというのだから意味は大きい。


FTTH(6/12)
◆ 孫さんはFTTHが欲しくてたまらない。なぜなら自力でそれを整備する事が出来ず、他社の躍進を指をくわえて見ているしかないからだ。そこに出てきた光の道云々で、政府にFTTHを引かせれば固有の民間企業のものではなくなるから、それを使い倒すのも乗っ取るのも可能だと考えた。曰く、計算根拠を示さないままの月額1,400円云々と大声を上げはじめた。
経済にトリックはあり得ない。カネはどこからか沸いて出てくるものではなく、出てくるべくして出てくるわけだ。しかしそのカネを、あたかも沸いて出てきたように、そこを掘り当てたかのごとく自分のものにしてしまおうとするのがトリック経営の真髄である。

◆ そもそも日本全国全戸にFTTHを引くと言って、一体誰がそのコストを担保するのか。ユニバーサルサービス料がなぜ徴収されているのかを考えれば解るように、そう簡単にインフラ整備はできないし、もし出来るのならソフトバンクはFTTH推進に失敗などしていなかったはずだ。逆に言えばFTTH普及に失敗したからこそ他人のインフラを乗っ取る考えを巡らせている事になる。
思えばあおぞら銀行乗っ取り事件と似たようなものではないか。長期保有の安定株主になると宣言をしながら、税金を突っ込ませて体力を回復させたところで外資に売っ払ってしまった。

◆ FTTHを全戸に引くという事は、それなりの負担を国民に強いる事だ。高速道路議論の時の受益者負担ではないが、SBMがFTTHを使いたいが為に何かしらの金銭的負担を国民が強いられるとなれば問題だ。もしそうでないと言い張るのであれば、ソフトバンクが勝手にFTTHで全国ネットワークを作ればいい。税金から一切の支出をしないというのは、すなわちそういうことだからだ。
逆にソフトバンクには出来ません、国にやってくださいというのであれば、それなりのコスト負担が直接的或いは間接的に起きる事になる。そして箱物事業者ダム建設と同じく、保守だ何だと未来永劫費用がかかり続けるのである。FTTHが不要な世帯はFTTHが引かれたとしてもそれを使わない。それでも全戸にFTTHをと叫ぶからには税金のごとくFTTH代が徴収されるはずだ。
NHK不要論も囁かれている昨今、今度はFTTHの強制までされたのでは低所得者世帯は今よりさらに苦しくなる。
それこそ必要もないダムを造り、その建設費用の借金返済のために毎年決まった分の水を買いなさいと押し売りされているようなものである。これによって横浜市や川崎市は水道料金が上がった。

◆ そもそも孫さんはFTTHなどは不要だと言い張っていたではないか。FTTHなど使っているのは時代遅れであり無線ネットワークとADSLだけがあればいいと。そしてソフトバンクの従業員はみなそう思っていると言い切った。それが今や、まさに手のひらを返したようなFTTH論なのだから、何事にも根拠が希薄で思いつきなのだなとヘンに納得してしまう。よってFTTHを全戸に引いたとして、その利用料が月額4千円だったとしても孫さんは「ああそうですか、日本のFTTHは高いですね、だからADSLが良いと言ったんですよ」なんて演説が始まってしまうかも知れない。

◆ 私は日本全国全戸にFTTHを引く必要など無いと思っている。FTTHが欲しい人はそれを使い、ADSLで良いという人はそれを使い、CATVが良いという人はCATV網を使う。何も社会主義的インフラ整備を推進する必要など無く、ただしブロードバンド難民のためにはFWAなどでの手助けをする。これで一体何がいけないのだ。え?それじゃあFTTH難民のソフトバンクが干上がるから駄目だって?


goo(6/11)
◆ 何度も書いているgooメール事件はなぜ起きたのか。
おそらくはドコモのWebメールに環境を提供するために改造を試みたのがきっかけではなかっただろうか。
そしてシステム入れ替えは突然行われた。3月31日、旧システムを止めて新システムのみを稼働させた。が、残念ながら新システムは旨く稼働しなかった。というかロクにデバッグもせずに新システムに移行したのは、その後のドコモへのシステム提供に間に合わせるためだったのかも知れない。何と!旧システムのメールは移行も出来ずにそのまま、数ヶ月かけて移行するとの案内があった。その後も使うに耐えないトラブルで、苦情は数万件にも及んだと言い、IT系メディアのみならず一般メディアでもその失態が取りざたされた。

◆ 当然ながらgooには旧システムに戻して欲しい旨のお願いが殺到するわけだが、goo側は頑としてこれを聞き入れない。その理由として、要望の多かったメール容量の拡大が旧システムでは出来なからだという。これは全くおかしな話で、「食事の量が少ないと言われましたので、この大皿に盛ってある腐った肉を食べてください」みたいなものだ。「旧小皿には大量の肉は盛れません」と言い訳するのと同じだ。
内部的には旧システムの戻すのはたいした苦労はないのだろうが、NTT系企業の下らないプライドがそれを許さないのだろう。

◆ こんな調子なので当然ドコモにもクレームが行く。リダイレクトばかりしていてロクに使えないとか、バグが多すぎるが本当に大丈夫なのかと。最初の頃こそそれら問い合わせにはちゃんとした回答が来たが、やがて定型文になってしまう。「当方でもその事象は確認出来ており、現在対策を行っています」と書かれているに過ぎない返信が来るのだ。gooを運営するのはNTTレゾナントなのだが、旧gooメールにしてもケータイ用アプリなどは旧機種にしか対応しないなど、やる気の無さは十分に感じられた。そんなNTTレゾナントとなぜドコモが組むのか。NTTレゾナントがつぶれてしまわないようにドコモからカネを流すのが目的なのか。その理由付けとしてWebメールや検索システムをドコモが使うようにしたのではないのか。

◆ 以前に書いたとおり私はgooで使っていたメールの殆どをGmailに移行した。gooメールもケータイやアプリからのアクセスであればおかしなリダイレクトなどは起きないが、メールシステム自体の信頼性が上がるわけではない。現時点でgooメールにはspamが来る程度の話で、ドコモのdwmailはiメールのバックアップ用として使っている。フォルダ分けなどは一応出来る(設定にはバグがあったりして結構面倒)ので、後は半年に一度アクセスしておけばデータが消える事はないとドコモは言っている。

◆ NTTレゾナントはgooメールのおかしな動作を直しきれず、シンプル版と称するメーラを提供する方針とした。
おそらく現在のgooメールは、それを捨て去る以外に有効な改善策がないのだろう。要するに設計が悪い、悪すぎるわけだ。シンプル版は簡単に言ってしまえばケータイ用のページにPCからのアクセスを許す程度のものだ。これを作るのに1ヶ月もかかるというのもNTTらしいノロさを感じるが、それでいてデバッグしていませんでしたなんて事にならなければいいと思う。シンプル版に関しては又後日。


依存症(6/10)
◆ 程度の差こそあれ誰でも依存に近い或いは何かに依存した事があると思う。少し前だとケータイ依存などという言葉もあったしツイッター依存の人のための自動つぶやきボットなどもある。薬物依存などに比較するとこれらは症状が軽そうに思われるが、実は本人にとっては深刻な問題であるとパチンコ依存症的な人が言っていた。依存症から抜け出せるか否かは精神力によるところも勿論大きいのだが、その依存という事を依存者本人が理解出来るか否かも大きな問題だと思う。何度か紹介しているこちらのサイトなども、自分を見つめ直す上で大きな影響力があると思う。化学療法でもナルトレクソン、シアナマイドやノックビン投与という治療法もあるようだが、いずれにしても克服は大変だ。これらの薬物治療はプロドライバーなどを対象に行われる事も多いという。長距離トラックのドライバなどは運転による疲れやストレスで睡眠が取れない場合も多く、しかしそうすると居眠り運転などのリスクが増す。そこで酒を飲んで眠りにつこうと考えるが、それが依存症へのトリガになってしまうという事だ。この場合は酒が好きで飲まずには居られないと言うよりは、飲まないと眠れないのではないかと思う事からの飲酒であり、薬物治療が効果を発揮しやすいとか。

◆ アルコール依存や薬物依存、タバコがやめられないなどが特殊な病気と見られやすいのは、それが嗜好品であるからかも知れない。しかし同じ量のアルコールを摂取しても発病する人もいればそうでない人もいる。だれもアルコール依存になりたくてなっているのではなく、体質その他の影響も大きいはずだ。
そういう点から見ると他の疾病、神経痛や心臓病やアレルギーなどと同じだと言える。アレルギー症状にしても、食物摂取が制限を受けたり生活そのものが難しくなるなど、そして治療がきわめて難しいが適切なケアがあれば健常者と同じように生活が出来る点で依存症患者と特に区別する必要も感じられない。

◆ パチンコ依存とはどのようなものなのか。私自身は依存していないので全てが理解でいているわけではないのだが、あるときパチンコ依存を自覚する人と話が出来た事もあり改めて考えさせられたというわけだ。その方は自分がパチンコ依存である事を十分理解している。出来れば医者に行って治療を受けたいとも思っているようだが医者には行っていない。
その理由として本人は、医者に行くカネがあったらパチンコがしたい、のだそうだ。夜中に、つまりパチンコ屋が開いていない時間にパチンコがしたくなると、インターネットでそれを行うそうだ。システムはよく知らないのだがなにやらそう言うサイトというか仕組みがあるらしい。

◆ 気分としては、あのパチンコ屋の騒音やパチンコ台のひかりの点滅が心を安らかにするという。だから必ずしも球を打っていなくても、そこにいる、いられる事が精神状態を適正に保つ事だというのだ。パチンコに熱中した人が車中に子供を閉じ込めて事故につながったと言うニュースは毎年のように聞く。これも依存症患者からすれば特異な事ではなく、それに熱中している時には素晴らしい集中力が得られ、つまりは他の事が全く考えられないのだから当然なわけだ。


オープン(6/9)
◆ オープンとは何か。AppleとAdbeによる論争?は続く。
AppleはオープンではないFlashを使う気はしないと言い、AdobeはFlashはオープンであるという。まあ細かい議論は色々あるのだが、Appleという企業がオープン性を云々言うのは間違っているだろう、そもそも。
何しろiPhoneアプリの開発キットすら様々な制限を持たせたりしているわけだし、とにかくがんじがらめに縛り付けている。勿論そうする事でAppleには金が入ってくる仕組みになっているのだが、AdobeのみならずこのAppleによる縛りを問題にしている人や企業は多い。
AppleがFlashに対応しないのは自由だ。しかし対応できないことを正当化するためにAdobeにケチを付けるのは良くない。Flashを搭載するとアプリがクラッシュするのはFlashのせいではなく、アプリが悪いのではないのか。
いや、全てのマシンがFlash対応でクラッシュしてしまうと言うのであればFlashが悪いと言い切れるかも知れないがそうではない。

◆ この議論はSBMのSIMロックに対する難癖にも似ている。
SBMはホワイトプランを(独自基準で)分離プランだと言っていて、孫さんも分離プランをいち早く導入したと何度も言っている。しかしその一方でSIMロックを外すとインセンティブが出せなくなるので端末価格が4万円高くなるとも言っている。この4万円とはSBMの直近四半期のインセンティブ額の事だろうが、インセンティブの多くはiPhoneにのみ突っ込まれているわけで、この額をそのまま当てはめるのは全くおかしな話だ。これと同じように、Appleの全く筋違いな難癖を付けている風にしか見えない。なぜ素直に、ビジネスモデルが崩れるから搭載しませんと言えないのだろうか。SBMにしても全く同様で、スーパーボーナスによるビジネスモデルが崩れるからSIMロックは解除出来ませんと言えないのか。

◆ 過去孫さんは記者からの、分離プランならばSIMロックは外すべきという質問に対して、それは考慮すると回答した。おそらくその時点で孫さんはSIMロックが何であるのかを理解していなかったのだろう。だがスーパーボーナスとは端末を高値で売って顧客にオーバローンを組ませるという手法なのだからSIMロックがなければビジネスは成り立たない。特にSBMはIP契約率が低いので、利用者がSMSと通話だけで良いと判断すれば安価な端末を選択するだろう。そうなるとSBMは困ってしまう。だからオープンは駄目なのだ。その一方でドコモにローミングを求めたり、iモード網を寄こせと言ってみたりと勝手もする。iPadの時には、800MHz帯がないからiPadのSIMロックは外せないみたいな話をしていた。iPadって日本の800MHz帯にも対応していたのかな。

◆ AppleにしてもSBMにしても、自分の言う事は全てが正しく、他人の言う事は全て間違っているという考え方だと思う。まあこのあたりはNTTも似たり寄ったり的な所はあるのだが、さすがに余り無茶苦茶な事は言わない。
Appleは今は勢いがあるから締め付け強化などを積極的に推進しているのだろうが、MAC不振の時代のような事にでもなれば方向性も変わってくるだろう。勿論不振な時代は来ないかも知れず、Windows支配が嫌われまくったように様々な敵と戦いながらもトップを走り続ける事になるかもしれない。SBMも、iPhoneがSIMフリーになったら4割の客は逃げていくとの市場調査結果もあるとおり、日本一高い解約率は伊達ではなく、縛りを強化して容易に逃げられないようにするのが精一杯なはずだ。


SEO(6/8)
◆ SEOとはSearchEngine Optimizationの略、すなわち検索エンジンに表示される順位をコントロールする(その企業にとって最適にする)作業を意味する。何かの語で検索した時に、検索順位がどこになるかでその企業の売り上げは大きく左右される。従って各企業ともに検索順位が最適化されるように努力していると言える。F&Fなどは最適化も何も、商業サイトではないので何ら問題にした事はない。もちろんfnfと入力して検索するとトップかそれに近いポジションになるのは当然としても、Googleではfんfでも検索してくれる。
またグラスガードポリラック検索してもそこそこ上の方に表示されると思う。

◆ どうやってSEO対策をするかというと、まずはサイトの構成などを最適化する。ホームページで使われるワードや出現個数などをコントロールするのだが、これはまともな企業のやる事か。いわゆるSEO屋はその語で検索して検索結果をクリックして順位を上げる作業を請け負うみたいな感じだ。まあインチキ臭いと言えばインチキなわけで、下手すると検索結果ら抹消される。
すると今度は抹消されたサイトを復活させますよと言う輩が現れる。殺虫剤メーカがゴキブリを養殖しているようなものだ。
大手企業やIT系企業であればこんなSEO屋には騙されないのだが、通販をはじめたばかりだとか町の商店のホームページだとかだとSEO屋にコロッと騙されてしまう。

◆ そもそも商売は矛盾に満ちている。特定業種の企業のSEO対策を請け負うとする。次に又同業種の別の企業のSEO対策を請け負うとする。さて、どちらの検索順位を上に持って行くのか。するとSEO屋はこう言うだろう「その地域名を入れれば」と。その地域に同業者が何件もあれば番地まで入れろと言うかも知れない。或いはユニークな屋号にしろとか、いったい何のための、何が目的のSEOかという話になるが目的はただ一つ、SEO屋の利益の為なのだ。

◆ この手の商売は、以前ライブドアもやっていたメルマガ偽装spamの発想などと同じように、うまくやれば濡れ手に粟状態になる。ロクに作業せずに金が貰える可能性が大きいし、一時だけ検索順位を上げるのならば(それ方面の知識が多少あれば)半自動でも出来る。まあそうやって無理をすると消されたりするのだが、そうなったら今度は復活は別料金で承りますとやればいい。自らがこれを行わずとも方法を情報商材として売りつける手もある。SEO屋は儲かるとあって参入企業も相次ぎ、おそらくは小さな店や会社のホームページを見ては、或いは通販サイトを見ては、SEO屋がspamや電話やFAXで営業しまくっているに違いない。
私もSEO屋とはいったい何かと聞かれる事があるのだが、面倒な説明無しに回答すると「詐欺みたいなもの」となる。

◆ 撃退方法はこうすればいい。例えば魚屋にSEO屋がコンタクトしてきたとする。SEO屋はこう言うだろう「『鮮魚』で検索した時に、おたくのホームページがトップに表示されれば売り上げは今の何倍にもなりますよ」と。そんな時はこう言ってみよう。「ところでSEO屋さん、鮮魚を扱うお店のSEO対策はした事があるのですか?」。これに対してSEO屋が自信を見せたら「ならばそのお店が一番で、ウチはSEO対策して貰っても2番目ですね。他の業者さんは鮮魚店の扱いはウチが初めてだと言っていましたから、そちらに頼む事にしますよ」


NAVI(6/7)
◆ NAVIが休刊になり、車両テスト部隊がCGに移ったかなみたいな感じがする。双方の良い点を合わせてCGが長生きしてくれれば良いと思う。確か先月号はエコカーのテストに紙面が割かれていた。燃費トップは何が何でもプリウスであり、これはトヨタの意地だと言って良いかも知れない。以前に空燃比制御の話も書いたが、そこまでしてでも燃費改善という力を強く感じるのだ。
その一方でブレーキは駄目だ。おそらくは反応速度の遅いABSが悪影響を及ぼしているものと想像するが、他車が止まれる距離でもプリウスならぶつかれる。安全は二の次、燃費一番という姿勢がここにも見られる。
もしも燃費で一番を取るくらいの情熱をもって、制動性能一番を目指せば安全性は高まっただろう。
ユーザに出来る事はタイヤのグリップを上げる(これは燃費を悪くする方向になる)事だが、ABSのタイムラグまで小さくする事は出来ない。

◆ 燃費を良くしようとするとブレーキ性能が悪化すると思っている方もいるようだが、これは余り関係がない。まあブレーキの引きずりなどは多少関係はすると思うのだが、それ以外の点は余り問題にならないだろう。ではコストなのか、そう、コストなのだ。高価なパーツを使わずしてABSを実現したら400mSのタイムラグが出ちゃいましたというアレである。こればかりは仕方がない、トヨタの方針なのだから。
欧州車は一般的にブレーキ性能を重視するが、おそらくは平均走行速度が高いからだろう。日本の場合は平均走行速度も低いし安全に対する認知力も高くはないと言える。トヨタ製SUVのESP性能が怪しいとしてトヨタはSUVの販売を一時停止、コーナリング時にはエンジンパワーをぐっと落としまくるようにプログラムを書き直すという事件があったが、米国では問題になっても日本では問題にならないのは安全意識の違いだろう。

◆ 天は二物を与えないではないが、全ての性能を高めた車などはあり得ないと思う。例えば燃費と出力にしても、高出力低燃費は誰もが望むものではあるが、その両立は不可能だ。小型軽量化と連続高速走行性の両立も難しい。
これは放熱などを考えればエンジンその他は大きくなってしまうからだ。ブレーキ性能は良いに越した事はないが、じゃあプリウスが絶対的に駄目かと言えば決してそうではないだろう。それこそブレーキ性能や走行安定性よりも積載能力を重視したワンボックスなどと比較すれば、プリウスだって立派に止まる車となるかも知れない。
用途によっても車が重視する性能は変わってくるわけで、だってワンボックスなど未だに後輪ドラムブレーキの車だってあるではないか。普通に考えると積載量が大きいのだからブレーキ負担は重くなり、だったらディスクブレーキの方が信頼性が上がりそうな気がする。しかしそこにはやはりコストの壁があるのだろう。ワンボックスでスポーティに走る人はいないというか(でも高速の直線路などは頑張って走っているワンボックスもいるけど)、だったらブレーキはプアでも良いかなと。

◆ ドラムブレーキは単に放熱性が悪いだけではなく、ドラム内に(雨中走行などで)水が入ると抜けにくい事もある。
これによって摩擦係数が減少してブレーキが効きづらくなるのだが、たぶん安いのだろう。パーキングブレーキも兼用出来るし、組み立て性などもディスクブレーキより良いのかも知れない。ただし整備性はディスクブレーキの方が良いけれど。


減量(6/6)
◆ こちらのWebmasterはゴールデンウイークに減量を成功させたようだ。私は休みの時は食う事にしているので体重は3%ほど増加した。これを元に戻すのに約1週間を要したわけで、結局食い過ぎという事か。もしも体重が増減しなければ適切なカロリー摂取量であったという事になる。減量開始から3ヶ月以上になるが、最近はさすがにその生活にも慣れた。これで約15%の体重を減らしたという話の前に、そうだ、連休後に血液検査があった事を書こう。以前にも書いたように体重が減少傾向にある時には数値は良いのだが、体重減少率が低下したり体重が増加傾向になればとたんに数値は悪くなる。
勿論連休中に好きなものを好きなだけ食っていた私の検査値は悪化、中性脂肪が前回の200mg/dl台から500mg/dl台へと微増、ちがうちがう、大幅に増えたのだった。が、この程度では全然驚かない。体重が減少に転ずればささっと数値は下がるし、逆に体重が増加傾向になれば薬を飲んだところで数値は下がらないのはこれまでの経験で十分すぎるくらい解っている。

◆ 他のLDLやらHDL等の値は殆ど動いていなかったが、中性脂肪だけは体重に敏感に反応してくれる。
食事は以前と余り変わっていないが、最近は朝食が面倒になって食っていない。昼食はサラダとカップスープというかカップワンタン程度で、夕食はローカロ雑炊だ。昼食もローカロ雑炊にするとカロリー摂取量はさらに減らす事が出来るが、まあそこまでする事もないだろう。サラダにはドレッシングをかけるので100kcal前後、カップスープやカップワンタンは200kcal前後になる。他にコーヒーを飲んだりする分も入れるとなんだかんだで800kcal程度は摂取しているのではないかと思う。だいたい美味いものは高カロリーと相場が決まっている。のだが、では体重を一定に保つにはどうすればいいかと考えてみる。
それこそ体重を測りながら増減がないように食物を制御するのは結構大変じゃないかな、なんて。おそらく油断してバクバク食っていたら体重は増加するだろうし、今と同じ食生活を保つと体重は減少傾向になる。たまに甘いものでも食うかとか、たまにハンバーガでも食うかとか、いやいやいや牛丼も行っちゃおう!みたいな連鎖が起き始めると体重は増えるに違いない、きっと、いや、絶対。

◆ 脂質代謝異常では一般的にLDLコレステロール値が多くHDLコレステロール値が少ない感じになると思う。LDLコレステロールは動脈硬化などの原因になるので数値はコントロールすべきだ。脂の節酒を少なくするとLDLコレステロール値は減少するが、同時にHDLコレステロールも減ってしまうので駄目である。逆にLDLコレステロール値が高くてもHDLコレステロール値も高ければ動脈硬化リスクは低いとも言われている。なのでHDLコレステロール値を上げる努力?をしなければいけない。これにはオリーブオイルを多く摂取するとか、EPAやDHAを沢山摂取するとかすればいい。エパデールなどはまさに油の錠剤みたいな感じで、保険適用だが価格は高い。というか健康食品みたいな感じかなぁ。おそらくこんな風な事を書いているとEPAとかDHAの広告が表示されると思うのだが、中身的には似たようなものではないかと思う。

◆ 健康食品などを使わなくても、サバとかマグロの大トロとかを食えばEPAやDHAは摂取出来る。どちらがコストがかかるかという話は別にして、なので魚主体の生活を送ればこの点は大丈夫なのではないだろうか。逆に肉類などが好きな方はLDLコレステロールの元なので食べる事自体を控えなければならない。サントリーのEPA&DHAに含まれるEPAは100mg/4錠でエパデールだと300mg〜900mgだ。イワシ100gにはEPAが1g前後含まれていると言うから、(吸収率などの差はあるかも知れないが)量だけを見ればイワシを食った方が良い感じがする。あ、でも近年はイワシが不漁で高級魚というか高価格魚と化しているなんて話も聞く。


贔屓(6/5)
◆ モバイル機器にしても車にしても、或いは洋服や靴にしても同じなのかも知れないが、自分が選んで買ったものは好評価したいものだと思う。特にコアなファンの覆い商品やメーカでは、その性能などを過大に評価する人が増える。ようするに痘痕も靨(あばたもえくぼ)状態、まるで芸能人の追っかけみたいな感じになる。こだわりや愛着を超えたような、恋する相手を見つめるような感覚を抱く事は誰にでもあると思う。
しかしそこを超えて、もはや宗教家の布教活動のようになってしまうと、これはどうかと思う。いや、個人的にその商品なり企業なりを深く信仰するのはかまわない。信仰宗教の自由は憲法で保障されている。が、興味のない人にまで布教活動を行うのは迷惑以外の何物でもないが、深く信仰している人々にはそれが解らない。

◆ こんなに素晴らしいのになぜあなたは興味を示さないのか?そう不思議がられてしまうが、要らないものは要らないのだ。ソニヲタという言葉があり、最近は余り聞かなくはなったのだが熱狂的SONYファンは今も存在する。それより激しいのかなと思ったのがiPhoneやiPadを信仰する人たちだ。普通に信仰しているのなら他人への迷惑は最小なのだが、自分が信仰するための理由付けを語って同意を求めるという行動には閉口する。つまり、例えばiPhoneの液晶品質は決して高いとは言えないし解像度も低い。そしてそのことは信仰者自身も十分解っている。しかし解ってしまうのは悔しい事であり、何とかこれを否定したい。そこで様々な理由付けを行う。一つが小型の液晶で解像度ばかり高くても役に立たないだとか、真正面から見て操作するから視野角が広い事はメリットではないとか。そしてそれを第三者に延々と解きはじめる。

◆ 所がだ、iPad出現時にはその言い分はコロッと変わる。解像度こそ命だ。高解像度と高品質液晶があるからこの製品は素晴らしいのだと。じゃああのときのあの説明は何だったのと言いたくもなるでしょう。
次期iPhoneが発売されたらおそらく、iPadは大きすぎる、重すぎる、小型軽量こそがモバイルデバイスの命だとかに変化したりして。
まあそれよりも酷い?特定事業者に激しく思い入れを持った人もいるから何とも言えない世界ではあるし、逆に一つのデバイスなり企業なりをそこまで愛せるのは幸せなのかも知れない。私は特別好きな芸能人(いわゆる熱狂的ファンってヤツ)もいないし、例えば音楽などでもこの曲が好きだとか、この人の曲が好きだというのはあるが、でも自分の気に入らない曲がアルバムに混ざっていれば、それはやっぱり嫌いだ。

◆ 先日N-04Bを購入した。N-06Aに比較すると薄く軽く、動作も少し速くなった。1年間の変化を喜ぶべきなのかどうか解らないし、いくつかの不満点は解決されている。だからといって他人にこれを勧めるかというと否なのだ。そんなもの、自分で選んで自分の好きなものを買えばいい。なので良いところは良いと書くが悪いところも指摘する。そして私はそれが普通の事だと思うから、熱い信仰者達の行動は全くもって理解が出来ない。特に専門メディアのエディタがこの洗脳を受けてしまうとおかしな事になる。
好きだ嫌いだ最高だは個人のblogで披露する事にし、ニュースメディアなどではそこを押さえた冷静な記事をお願いしたいと切に願う。


原子力(6/4)
◆ 原子力開発は儲かるのだろうか。原子力関連団体のホームページ制作に数千万円だか数億円だかかけたとか何とかとニュースになったことがある。確かに石炭などを燃やすよりは環境負荷は小さいのかも知れないが、日本の場合は天下りやファミリー企業が暗躍するがゆえに、非常に高コストの発電方法になっていると言えるのではないだろうか。原子力は発電だけではなく、過去には原子力船が建造されたこともある。世界でもそう多くはない原子力船を作る意味がどこにあったのか、誰が作ろうと言い出したのか。日本の原子力開発を一手に引き受けていたのが日本原子力研究所で、これは後に悪名高き独立行政法人となる。ちなみに原子力開発推進の為なのか何なのか、原子力船開発に過小な見積額を提示して開発を推進させた当時の原子力委員会の会長は中曽根元総理だった。

◆ 原子力船を作るというプロセスにおいて数々の検討や調査名目で金を流すのが原子力船建造の主目的だったりして。なので道路や地方空港と同じく、作った後にそれがどうなろうと関係ないのかも。日本初であり最後となった原子力船むつは不幸な星の下に生まれたのかも知れない。もしも純民間で、天下りやファミリー企業と切り離された事業であったならば、実際に稼働し様々なメリットをもたらしたかも知れないのだが、実際そうは行かなかった。初航海で中性子のリークが発見され、それ以降再び原子炉に日が入るまでに20年以上の歳月を要している。原子力による航海の成功は1991年のことで、翌1992年には原子炉の停止、原子炉は取り外されることとなる。

◆ むつは10万馬力のタービンを装備するが、これはこの手の船として特別大馬力と言うことでもない。ちなみに鉄腕アトムも10万馬力だったと思う。安全性も考慮されていて、側面から船に突っ込まれたとしても原子炉が守られる他、沈没によって船がひっくり返ったとしても、また深海に沈没して高水圧下に置かれたとしても原子炉は安全性を保つとされている。ただし設計ミスによる放射線漏れがあった位なので全てが間違いなく作動するかどうかは良く分からない。
※10万馬力は誤り、正しくは1万馬力であると指摘を受けました。

◆ 何故今更むつの話かと言えば、高速増殖炉が再び稼働を開始したニュースがあったからだ。1991年に試験運転を開始、その後1995年にはナトリウム漏れの事故を起こして稼働を停止した。そして先月、14年ぶりに原子炉に火が入り今後2年程度をかけて定格運転状態に移行させるという。果たして安全を保った継続的運転が可能なのか否か。欧州などでは原子量発電自体を廃止していく動きもある中、そして世界中でも稼働停止などが多い高速増殖炉を、何を目的に推進しているのだろう。金属ナトリウムを一次冷却系に大量に使用する方式では、常に金属ナトリウムの酸化という問題を抱えている。熱交換器では金属ナトリウムと軽水を熱結合させなければならず、安全性の確保には相当が技術力が必要になるだろう。

◆ 燃料の効率的利用などのメリットは当然あるわけだが、この高速増殖炉の設計から現在までにいったいどれだけのコストがかかっているのかといえば、これまでに9千億円が突っ込まれ、2050年を目処とする技術の確立までにさらに8千億円以上が必要なのだそうだ。勿論その時代時代で必要とされるものは違ってくるのだろうが、一度決めたことだからと言って途中で方針転換できない体質も又問題だと思う。果たして2年後、最大出力で営業運転となるのか、それともむつのごときの運命が待っているのか。


メータ(6/3)
◆ 自動車にディジタルメータが採用されはじめたのはかなり以前の話だ。おそらく当時はアナログメータよりもディジタルメータの方がコストがかかったのではないかと思う。多くのディジタル表示器はコントラストや発色自由度の点で蛍光表示感を使っていたものと思われる。
トヨタはアナログメータに比較してディジタル表示の方がそのくらい視認性が良く、そのくらい認識時間が短いかをカタログに謳った。しかしディジタルメータは、そのトヨタ車においても一部消え去る運命にあったのだ。

◆ アナログ量かディジタル量かという問題はいつも言われていて、例えば周波数などは分解能を得ようとすればディジタル表示以外には考えられない。1GHzに対して1Hzの分解能を得ようとすると、10桁のカウンタがあれば事足りるわけだが、もしもこれをアナログメータで表示しようとしたらどうなるだろうか。
フルスケール1GHzで1Hzを1mm程度で表すとなると外周は少なくとも1,000km程の長さが必要になる。航空機の高度計や速度計などは表示レンジを広げるために2針式だったりディジタル表示+アナログ表示になっていたりするわけで、何かしらの工夫がないと分解能が上げられない。

◆ 速度計はディジタルなのかアナログなのか。アナログ計器はその指針の位置でおおまかな値を読み取る事が出来る。一方でディジタル表示器はそのものずばりが読み取れる。どちらが良いのか。
モデルチェンジしたジャガーXJは液晶表示器内にグラフィカルなアナログ計器を表示する。やはりアナログなのか。
高精細な表示器があればそこにディジタルで数字を並べても良いしアナログ計器をディスプレイしても良い。
BENZも設定によっては計器内にディジタルスピード計を表示させる事も出来る。

◆ だが問題は表示させる事よりも表示器の品質ではないだろうか。液晶はコントラストが有限であり、特に暗い車内で見ると黒がバックライトに照らされて黒にならない。最近の国産液晶のコントラストは高くなったとは言え、それでも限界はある。いつだったか写真を掲載したがiPhoneの液晶はかなりコントラストが低い。
もしも有機ELが使えるならば無限に近いコントラストが得られるから自動車用の表示器としても使えるに違いはなく、レーダ探知機などの有機EL表示器もかなり綺麗に見える。問題は寿命だとか、振動などによる故障の点だろう。もっとも2代目ソアラに使われていた冷陰極感バックライトは数年で駄目になってしまったっけ。だからトヨタ品質で良ければ今でも有機ELは使えるはずだ。

◆ アナログメータにしても最近ではステッピングモータで針を動かす方式になってきている。精度が高く管理がしやすいし照明やデザイン性を考慮した重い指針を素早く動かす事が出来る。SLなどもステッピングモータなのだが、エンジンを空ぶかしするとエンジン回転数の上昇速度にタコメータの針の上昇が追いつかなくてギクシャクした。
自動車用の古いメータなどを開けてみるとバイメタル式になっていたりして、最初に見た時はなんだこりゃと思ったものだった。油圧センサは油圧に応じてデューティが変わる仕組みになっていて、それがバイメタル式のメータで積分されて油圧を表示する、みたいな。
おそらく可動コイルなどのメータは振動などによる故障の点で使いにくかったのだろう。リニアリティだとか精度を必要としない用途には、今でも使われているのかも知れない。


フィルム(6/2)
◆ フィルムというか今は着色ガラスか。私はずっとずっと前にリアウインドウにフィルムを貼ったことがあった。目的は冷房効果の向上だったのだが、果たして効いたのかどうなのか今ひとつ良く分からなかった。サイドウインドゥなどには、さすがに下品な感じがしたので貼らなかったのだが、今なら透明度の高い無着色の赤外線反射フィルムもある。
一時期日本車では着色ガラスブームになった。特にガラス面積や室内空間の大きなワンボックスにおいてはクーラの能力強化よりも着色ガラスの方が効率的だとの話もあり、またワンボックスは下品で厳つくなくては売れない(そのためにあえてフロントグリルを巨大化させた)という理由もあって標準装着化が進んだ。
この流れは小型車にも波及して、低価格車は着色ガラスが当たり前な感じになった。

◆ これに対してのクレームも多かったという。当たり前だが「下品だ」「安っぽい」「夜間視認性が悪い」などなどで、メーカによっては無着色ガラスをオプション設定している車種もあったようだが、納期その他の点で実質的に選択は出来なかったと聞く。高価格車は透明な熱線反射ガラスなどが使われていて、それでも中を隠したい人は勝手にフィルムを貼ったりカーテンを付けたりする。なので着色ガラスが標準装着されている車はワンボックスか小型車と言うことになり、余計に安っぽいイメージが出てくるのと、規制によってフロントドアのガラス部が着色できないのも恰好悪さを引き立ててしまった。
トヨタなど一部の車種ではスモークではなく少し色の付いた(ように見える)タイプなども設定したようだが、ワンボックスなどではその方が上品かも。

◆ そんな調子だったのが、最近は着色ガラス全盛でもなくなった気がする。メーカはプライバシーガラスと称して売っていたが、プライバシーはどうでも良くなったのかな。まあ犯人護送用の警察のワンボックス車も着色ガラスだし、確かにプライバシーを守るには必要というか、私は容疑者護送などはしないので要らないけど。イメージ的に安っぽいのは、東南アジアの車の多くがフィルムを貼っているという所から来るイメージだ。あちらは勿論冷房能力アップが目的で、強烈な日差しを多少なりとも防ごうとする。それがまあ、ボロボロの車が沢山走っているわけで、でも高価格車は透明なんですな、ガラスが。恐らくは熱線反射ガラスや旧タイプだと金属粉の入った熱線吸収ガラスなどが使われているからなのだろう。

◆ 省エネという観点からすると熱線反射ガラスは有効だ。
ビル用のガラスなどの多くは金属含有で赤外線透過率を小さくしているし、住宅用でも赤外線反射ガラスがある。フィルムも飛散防止をかねた透明タイプなどもあり、これならば日差しを遮ることもなく赤外線を反射させることが出来る。車の場合も熱線反射ガラスの価格が下がってくれば小型車にも使えると思うのだが、現状の厳しいコスト制約の中では着色ガラスが精一杯なのか。ちなみに着色ガラスは光の波長による透過率の差が大きくはないので、熱線反射タイプの透明フィルムよりも赤外線透過率が大きいという、何だぁなぁな仕様のものが殆どだ。これから夏場に向けて冷房効率アップを目指すなら、可視光透過率の高い赤外線反射フィルムがお勧めである。熱線吸収タイプはフィルム自体が熱くなるので効果は高くないと思う。しかし熱線反射フィルムは値段が高いので、果たしてコストがペイできるのかどうか。


排ガス規制(6/1)
◆ 日本の自動車メーカは排ガス規制の強化には反対だ。
トヨタなどっも表向きはクリーンだとか環境だとかと言ってはいるが、ディーゼル排ガス規制に大反発していたのはどこの会社だったっけ。規制が起きれば開発コストがかさみ、排ガス浄化装置などの価格が上乗せされれば車両価格が上がってしまう。車両価格が上がれば代替需要を喚起出来ず、結局は開発費が償却出来ないとなる。だから反対なのだと言ってしまえばそれまでなのだが、ならば環境だの自然保護だとの言わないで欲しいものだ。

◆ 日本でもようやくというか、この秋からはディーゼル排ガス規制強化版対応車が発売される。ディーゼル排ガスに関してはずっと前に何度も書いているのだが、その後東京都の独自規制発令によって高公害ディーゼル車は少なくなり、空気は綺麗に、そして高公害ディーゼルネタも消滅した。都内に住んでいる人などは「昔と違って外に洗濯物を干せる」とか「窓ガラスが汚れない」などと言う。
以前は雨の日に都内を走ろうものなら水垢だらけになって車が汚れたものだが、今はそんなことはない。
大気中の煤煙の量がいかに低下したか、また場所によっては硫黄酸化物か何かの影響でコンクリートや鉄などが腐食したりボロボロになったりするのが軽減されているという。

◆ こんな有害なディーゼル煤煙を日本政府は規制出来なかったのである。自動車メーカも規制強化に反対し、出来ない出来ないと言い続けた。そんな自動車メーカがディーゼルは臭くて汚いというイメージを植え付け、欧州などでは乗用車にまで広がったディーゼル化が日本では全く起きなかったし、そもそも日本のメーカは低公害ディーゼルエンジン開発に積極的ではなかったのだ。
しかし規制されれば作る。出来ない、嫌だ、コストがかかると言い続けていても、規制されれば様々な技術を導入して作っちゃう。そんな次世代ディーゼル車が今秋から走り始めるというわけだ。

◆ ディーゼル規制はザル規制なのだけれど、それでも年々強化されてきた経緯はある。今回の規制値は15年前に比較するとPMこそ1%にまで減らす事になったがNOxは1割までも減ってはいない。それでも尿素SCRなどを使うとは言うのだが、PM低減のためにNOxが増加していた今までの車両よりはマシという事か。ちなみにディーゼル規制はエンジン出力あたりの有害物質量が問題になるので、過給圧を上げるなどして出力を上げていけば有害排出物質量が増えても良い事になる。

◆ 規制は今後も強化され、次は2016年以降だったかな。
規制が強化されても耐用年数の長いトラックなどはなかなか代替が起こらないのが困ったものだ。それでも少しずつクリーンになっていくのだから良いか。
あとは路上やパーキングでの無用なアイドリング(規制されても完全無視状態)、騒音など(規制されているが相変わらずなトラックも)が低下してくれば道路沿いの住民も暮らしやすくなると思う。幹線道路の住民は、景気低迷でトラックが一般道を走るようになり排ガスと騒音で眠れないという。それこそ、東京を追われた高公害ディーゼルトラックは地方へと流れ、のどかな田舎の小さな町にも黒煙を吹きながら走るディーゼル車が増えてきた。およそ公害などと縁がなかった町が、今はそんなディーゼル車に悩まされている。


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