レーダ探知機を買う


久々にレーダ探知機を買ってみた。
とは言っても、今まで使用していたものに不満があるわけではなく、単に2年半前のこちらとの相違が見たかったに過ぎない。
と書いたのが2年前の1998年だった。
そして今2000年の10月も終わろうとしている今、又新たなレーダ探知機を買ってみた。
前回まではサンヨーテクニカとセルスター工業の製品を買っていたわけだが、今回は初めてユピテル製を購入した。
モデルはRE-571Nで、シリーズ中の最高級機種ではない。
丁度中間くらいに位置するものだろうか。
高価格機種になるとボイスアラームとか、色々な機能が備わるがRF部分の設計は同一ではないかと思っている。
前回購入したセルスターのものは、価格が安かっただけにアラームの音量調整さえ付いていなかった。
これは意外と不便で、発音体にセロテープを貼って物理的に音量調整して使っていたのだ。
今回のものはちゃんと音量調整が付いている。
売り文句はiDSP(DSPが入っているわけではなく、総合的ディジタル処理を行っていると同社が謳うもの)である。
他にNシステム検知機能、Hシステム検知機能、ステルスアラームや超高感度など、お決まりの文句が並んでいる。

コイツには350.1MHzの受信機能も付いている。
これも私が買うレーダ探知機初の機能だ。
さて実際に使ってみることにする。
以前のセルスターのものはSLに取り付けるとLSC(エンジン回転数が低いときに警報をカットする仕掛け)が機能しなかったが、RE-571Nはちゃんと働いている。
SLは電源ラインのノイズが少ない(大きなケミコンが入っている)ので、LSCが検知しようとするオルタネータノイズのレベルが低いのだ。
RE-571NではLSCと呼ばずにAACと呼ぶようだが、エンジン回転数が上がっている時間に応じて、つまりアイドリングになっていない状態に応じて感度が自動的に切り替わったりする。
その感度はマニュアルでも3段階に設定できる。
セルスターのものと並べて車に装着してテストすると、RE-571Nの方が一般的なオービスで300m分ほど感度が良い。
もちろん最高感度に設定しての場合だ。
おそらく東名高速の直線路では2Km以上手前から反応するだろう。
感度が良い分誤報が多いかというと決してそんなことはない。
セルスターのものが訳も分からず警報を発する場所でもコイツは静かにしている。
なお電波式自動ドアセンサは速度取り締まりレーダと同一周波数を使っているので、これを受信してしまうことを誤報とは言わない。
Hシステムに関してはまだまだ感度が高いとは言えないが、それでもセルスターのものに比較すると100m程手前から警報が鳴り、Hの下を通過する辺りで「Hシステムです」としゃべる。
2年前、セルスターのものを購入したときにはサンヨーテクニカ製と大きな違いはないと結論づけているが、今回のユピテル製に関しては機能向上が体感できた。
おそらく誤報検出などのソフトウエアアルゴリズムの成熟が功を奏しているものと思うし、またRF部の局発安定度が高められたのかも知れない。
350.1MHz受信機能はまだ確かめていないが、どの位の感度があるのだろうか。
+10dBμ程度かな。
Nシステム検知は実用的ではない、単なるアクセサリだが新型(小型)のNシステムにはちゃんと反応した。
どうやらコイツは赤外線センシング方式のようで、レーダ探知機の赤外線センサ部からNシステムが見えないと(当たり前だが)反応しない。
Nシステムには反応するが、VICSの赤外線ビーコンには反応しなかった。
セルスターのものは前後に感度がある(受信部とアンテナが2個入っている)のがウリだったが、後方からの受信(レーダの場所を通り過ぎてから警報が鳴りやむまでの距離)はユピテル製と差がなかった。
この事から前後に指向性を付けてもたいした機能アップにはならないのではないかと思うのだ。
他のメーカ製との差別化という面では面白いが、コストが上がる割に機能的メリットがないのでは情けない。
このセルスター製のデキが悪かったからかも知れないが、ユピテルのRE-571Nは結構良くできているというか、使えるレーダ探知機という印象である。