VC

過去の雑記置き場


儲かるゴミ集め(12/1)
周波数再編(12/2)
オークション(12/3)
付加価値料(12/4)
高精細化(12/5)
Amazon(12/6)
加入者数(12/7)
風力発電(12/8)
タイヤ(12/9)
モバイルSuica(12/10)
有害サイト(12/11)
5億円は無駄なのか(12/12)
転売屋(12/13)
携帯不況(12/14)
LEDの未来は明るいのか?(12/15)
夕張(12/16)
2006年(1)(12/17)
2006年(2)(12/18)
業界イメージ(12/19)
ホームレス(12/20)
東京都(12/21)
多重化(12/22)
料金プラン(12/23)
郵政民営化(12/24)
700MHz帯(12/25)
価値と価格(12/26)
リセールバリュー(12/27)
ミニバン(12/28)
タイヤ(12/29)
昭和ビジネス(12/30)
良いお年を(12/31)


良いお年を(12/31)
◆ 毎日書きつづってきて年末になった。明日は新年と言うことで、もしかしたら自動更新がうまく行かないかも。ま、これは毎年のことで、多少の手直しなどが発生するのも毎年のことだ。TVも年末特番で普段とプログラムが違ってきているが、F&Fはいつも相変わらずである。
今年も様々な事件が起き、様々な問題が表面化した。
F&Fでは公務員の不正その他を扱う機会が多かったように思うが、マスコミでたびたび話題になるので、それに流された感じだ。無駄遣いの問題ももちろんあるが、モラル(公務員にモラルなどと言う概念があるかどうかも疑問)に関するニュースも多かった。
酒酔い運転もあったし、関西方面を中心に問題になっている公務員の家賃や保育料や学校給食料の不払いも然りである。京都府だったか、市営だか県営住宅の家賃を払わない公務員が20人以上いるのだとか。
取り立てるのも仲間の公務員だから、払わなくても取り立てにあわないだろうという安心感があるのかも知れないし、結局の所不払いの穴埋めは税金で行われることになるのだろうから奴らは気にしないのだと思う。

◆ マスコミなどが取材しても、こういった奴らは訳のわからない独自理論を語るだけなのでタチが悪い。
役人の意識改革は構造改革並みにいつも言われているが、それだって言われているだけだ。きっと来年も再来年も同じような行政が続いて、夕張市のようになってしまうのではないかと思ってしまう。夕張市民は住民負担の増加で楽しい正月など迎えられないかも知れない。いったい誰の責任なのかと問うたところで、奴らは市長は選挙で選ばれたのだから住民が悪いと言う。

◆ 少子化と人口減も問題になった。人口の減少は予想より早く進むと見られていて、それこそ税収不足は深刻になってくるはずだ。本来ならば税収に合わせた政治によって国なり地方なりを良くしていくのだと思うが、今の考え方は使った金の額に合わせて税金を取ろうみたいな所がある。特定財源の一般財源化など、理屈からするとこれもおかしな話だ。道路財源が余っているのならば税率を下げるのが普通の考え方だ。特定財源は特定財源なのだから一般財源と切り離して考えればいいのに、現在取れている税金をそのまま他の用途に回した方が取り立てが楽だからと言うことなのだろう。
少子高齢化で財源が不足するのは否めない。だから本来の目的での増税はやむを得ないとも思う。だがその税金が本来の目的外にどんどん垂れ流されている現状は納得できない。

◆ 先の見えない日本国であり、それが少子化にも結びついていると私は思うのだが、政府は晩婚化が原因だと言っている。この辺りのずれた認識が是正される事はないのだろうな。そんな混沌とした時代のなかなのだが、F&Fは来年も普通に、いつもどおりに続けていきたいと思っている。今年も一年このページをごらん頂き、本当にありがとうございました。
BBSなどの方でも色々なことを教えていただき、皆様には感謝しております。
事故など無きよう年末年始をお過ごしくださいませ。
来年もよろしくお願いいたします。



昭和ビジネス(12/30)
◆ 団塊の世代にウケているというアナログオーディオの話を以前に書いた。これ以外にも、昭和30年代とか40年代の頃の懐かしい品々や生活パターンなどを売る商売が儲かっているという。昭和30年代と言えばおそらく電話普及率だってかなり低かっただろうし、上下水道の普及率も然りである。実際私が育った家は昭和40年代半ば過ぎまで井戸水だった。庭に井戸が掘ってあって、そこから電動ポンプで水をくみ上げるのである。ちなみに育ったのは東京都の西部、当時の北多摩群と言うところだ。
私が育った家は裕福ではなかった。いや、むしろ貧乏だったと言った方が適切かも知れない。

◆ 昭和40年代、50年代も決して便利な時代ではなかったと思う。便利でもなければ豊かでもなく、でももしかしたら私の周り以外の所では豊かさが増殖し始めていたのかも知れない。そんな時代を人々は懐かしむ。人間の記憶というもの、嫌なことを美化するように記憶の引き出しから思い出の引き出しへと移していくものだ。懐かしい断片化された記憶は、それ同士が適切や非適切にくっつきながら新たな記憶として思い出ボックスに格納されていく。ちょうど写真で言う記憶色のようなものか。実際のものとは少し違ったエンベロープを持っているが、そうした思い出の方がずっと心地よく思い出ボックスの中にしまいこめる。

◆ いつの時代にも「昔は良かった」という人がいるように、昭和の時代もきっと美しい思い出に満ちあふれていることだろう。でもそれよりもっと前、戦争の時代はどうだったのだろう。戦時中に青春を過ごした人々は、やはりその時代を懐かしむのだろうか。
いや、そうではないのかも知れない。だからこそ昭和ブームの年代設定が30年代となるのかも知れない。
新横浜にラーメン博物館がある。この内部は昭和30年代を再現したものになっている。小さな家が軒を連ねていたり、道路沿いにゴミ箱(家庭ゴミなどを自分たちで焼却して、その灰を入れるもの)が置かれていたり、裸電球とマニュアルスイッチが付いた街灯があったり。

◆ そんな記憶の断片を引っ張り出させながら、記憶と一緒に財布も引っ張り出させようというのが昭和ビジネスである。当時よりずっと豊かになったフトコロ、まだ今の時代には年金だって貰える。家のローンも終わって子供たちも独立した夫婦は、もしかしたら趣味を探すために何かを始めるのかも知れない。
高度成長期にがむしゃらに働いたオトーさんは、余暇の過ごし方すら上手ではないのかも。逆に奥さんたちは便利な家電製品などに助けられて家事時間が減少し、余暇を利用して海外旅行などに行くというアクティブな過ごし方を身につけている人も多い。
こうした奥様たちのフトコロを緩ませるのは旅行業界などであり、無趣味なオトーさんの心を引き寄せようとするのが昭和ビジネスの仕掛け人たちだ。



タイヤ(12/29)
◆ 昔の車はタイヤが細かったしホイール径も小さかった。普通車でも175/70R13とかで、それでも175サイズとなると車のカタログにはワイドタイヤとか書いてあった。ホイール径の拡大は扁平タイヤが認められてから顕著になり、これはブレーキディスク径の拡大にもつながって安全性にも寄与することになる。
175/70R13のタイヤ外形は約575mmで、SLに付いているリアタイヤである285/35R18になると約657mmとだいぶ大きい。国産車でも最近のモデルは扁平タイヤを装着する傾向にあり、フェアレディーZは245/45R18なので直径は678mmとSLよりも大きくなる。タイヤの直径は大きくした方がグリップなどの点で有利だし、ホイール径が大きい方が重くはなるがブレーキキャパシティを稼げる。ただしホイールハウスも大きくしなければいけないのでスペースも食うしステアリングの切れ角も確保しにくいはずだ。

◆ 細いタイヤで扁平率を上げていくとサイドウォールが薄くなる。あまり薄いサイドウォールだと段差の乗り越え時などでホイールにダメージを与えてしまう場合もあるので注意が必要だ。最近ではワンボックスカーでも超扁平タイヤを装着している人を見かけるが、ホイールから見えるブレーキディスクがいかにも小さく貧弱で格好悪い。ワンボックスカーの場合は操縦性云々ではないと思う(スタイル?のみでタイヤを選択しているはず)ので、ブレーキディスクが見えないようなホイールを選ぶとか、ダミーのブレーキディスク風カバーを取り付けた方が良いかもしれない。タイヤを変形させながらグリップさせるようなSUVにも22インチとかのホイールに超扁平タイヤを装着している人もいるが、これはジーンズにエナメルの革靴でパーティーに出席するようなもの。乗る人のスタイルによってはオシャレになるが一歩間違うと笑われる。

◆ タイヤそのものの性能も以前とは比較にならないくらい上がっている。ドライグリップ重視のタイヤなど、減りが早いとはいえグリップ力はかなりなものだ。軽量車にワイドタイヤを履かせると、単位面積あたりのタイヤ加重が低下して十分にグリップしないなんて事が過去にあったが、今はあまり気にしなくても良いのかも知れない。いや、そんな軽量な車など存在しないか。
ドライ性能、ウエット性能と価格と乗り心地を高次元でバランスさせるのがタイヤメーカの仕事なのだが、これら相反する性能をバランス良く向上させることは難しい。最近ではこれに加えて転がり抵抗の少ないエコタイヤと称されるものも増えてきていて、これはグリップ力と相反する。

◆ 以前に書いたグッドイヤーのLS2000は音は静かだが少しぐにゃっとしたフィールである。ミシュランのPilotは新品時はそこそこ静かでグリップもまあまあ、ウエット時にもさほど不安はないが減ってくるとノイズが大きくなる。これはミシュランタイヤ全般に言える感じだ。が、寿命は長く減ってきてもグリップ力が急激に失われるわけではない。コンチネンタルもミシュラン的ではあるのだが、ノイズ自体はコンチネンタルの方が大きいような気がする。



ミニバン(12/28)
◆ 車の話題が続くが、昨今流行っているミニバンとは一体どのようなものなのだろうか。ミニバンという位なのでフルサイズより小さいバンと言うことになり、日本でミニバンなどと呼ばれているものは本場米国のミニバンより更に小さいからマイクロバンか。
日本で現在ミニバンと呼ばれているものは、そもそもは商用車から発展したものと乗用車のシャーシに背の高いボディーを被せた初代オデッセイ辺りから始まったのだと思う。どちらもいわゆるワンボックススタイルなのだが、乗用車ベースのオデッセイは低床化が使いやすいと言うことでよく売れた。このオデッセイはホンダの経営をも支えるようなヒット作となり、同社がミニバン専業メーカとして認識されるきっかけにもなったわけだ。

◆ 当然ながら他のメーカも売れるワンボックスが欲しかったわけで、商用車をベースに乗用車に仕立ててみた。ら、これでも結構売れるじゃないかと言うことで一気にワンボックスブームがやってきた。商用車ベースなのでコストも安いし作りやすい。が、やがて専用設計のシャーシも作られ始めることになる。
トヨタのエスティマなどは商用車の設計をベースにしながらも乗用車風にアレンジしてヒットした。現行モデルはコストダウンなどのためにアルファードと共用のシャーシにFF駆動という、運転性は二の次の設計になってしまった。各メーカは運動性や安全性よりワンボックスはそのスタイルで売れるのだと思い始める。そこで米国のミニバン風なグリルとボンネットの高さを競い合うことになるが、悲しいかな幅が狭く背の高い日本のワンボックスカーでは今ひとつ迫力が出せない。そこで思いっきり下品になるようなデザインでフロント周りを固めたのがアルファードやエルグランドなのである。

◆ BENZはRクラスを発売している。Aクラスを大きくしたというか、幅広にしたというか、そんな感じのデザインでメインターゲットは米国だと思われる。2tを超える車重と1.9mより広い横幅でありながら、全高は1.7m以下でしかない。これはエルグランドと比較して幅は10cm以上広く高さは30cmも低いことになる。ようするにアメリカ風ミニバンのスタンダードより少し背が低いかなと言う感じの車なのだ。シボレーのアストロなどは横幅はRクラスと変わらず全高はエルグランドと変わらない。ちなみにお値段もエルグランドとさほど変わらずに4.3リッターのエンジンが付いてくる。Rクラスの方は3.5リッター版でも750万円辺りと、Eクラスなどよりは安いがワンボックスカーそのもののVクラスよりは高い。ちなみにVクラスであれば同じワンボックスのエルグランドと余り価格は変わらないのである。

◆ 横幅が広ければ当然安定性は高くなるが運転は気を遣うことになる。日本車の場合は元々小さな車が多かったわけで、道路から駐車スペースまで幅広車に対応して作られてはいないからだ。もっともワンボックス形状の場合は四角いボディーで車両感覚が掴みやすいので長さに慣れれば運転はそう難しくはないが、アルファードのようなFF車だと最小回転半径が大きいので狭い駐車場に入れるには何度も切り返さなければならずに苦労する。Rクラスにしても4WDなので最小回転半径が5.9mと、アルファードよりも曲がりにくい。そして何より不便なのは立体駐車場に入りにくい点だろう。その為ホンダなどは全高を1.55m以内に押さえたモデルも出している。



リセールバリュー(12/27)
◆ 車を買い換えようとするとき、普通の人はそれまで乗っていた車を売って資金の足しにする。それまで乗っていた車が一体いくらで売れるのか、その金額によっては新規購入車種のグレードが変わるくらいの影響があるはずだ。なので新車を購入する時点からリセールバリューのことを考えて車種を選ぶという人も多い。私の場合は乗りたい車に乗りたいわけで、それが何年か後にいくらで売れるのか迄は気にしない。ちなみにAクラスの場合は4年乗って売却したときの価格は新車時の7割を超えていた。ディーラに聞いてみると、Cクラスの場合は3年乗って約半額でありSLの場合は5年乗って約半額なのだそうだ。そう考えるとAクラスの買い取り価格の高さが際だっている。これもディーラの話だが、小型車は動きが早いので値落ちも少ないのだとか。

◆ 買い取り価格は流行などにも左右される。同じ年式の同じ車種でも色が違うと買い取り価格が変わるなどと言うことは良くあって、買ったときには白が流行っていたのに売る段階になったら白は不人気車種だったなんて事もある。セダンが売れなくなりSUVブームが始まった頃、新車で買ったセダンを1回目の車検で下取りに出したら新車価格の1割にしかならなかったと嘆いていた人が居た。逆に新車価格にきわめて近い価格で私は車を売ったことがある。消費税率が上がったときだったか車に関する税制が変わったときだったか、当時乗っていたソアラを4年目くらいで売ったら新車時価格とさほど変わらぬ値が付いた。
これは特殊なケースだろうが、セダンからSUVに乗り換え、SUVからワンボックスに乗り換えている人の中には、それまで乗っていた車に値が付かないような経験をしている人も多いだろう。SUVブーム終焉時など街の中古車屋では買い取り自体をしなくなるという事まで起きていた。

◆ 乗りつぶすというか、買った車が動かなくなるまで乗っているのが環境的にもコスト的にも得なのかも知れない。今は国産車の耐久性も徐々に上がってきてはいるが、10年くらい前のトヨタ車はソニータイマーのごとく数年/10万キロも乗っているとあちこちが壊れてきたものだ。それこそアチラを直せばこちらが壊れるで、壊れると言ったって大げさなものではなくて、ランプが切れたりオイルが少量漏れたりなのだが、その度にディーラに買い換えを勧められる。この故障し始めるタイミングが揃っているのがさすがの品質管理体制と言うことで、多くの輸入車の場合は故障が平均的に起きると思うのだが日本車はそうではなかった。

◆ 長く乗るというとディーゼル車があるのではないだろうか。元値がガソリン車に比較して高いことも多く、経済性重視でこれらを選ぶ人は買い換えサイクルも十分検討しているはずだ。BENZでもEクラスにディーゼル車を加えているが、ヤナセに言わせると「静かで快適にはなったけれど、ディーゼルはディーゼル」だそうで、ガソリン車慣れした人に受けは良くないらしい。逆にディーゼルに乗り慣れた人には当然ながら違和感はなく、静かで速いとの評価を貰うそうなのだが沢山売れる車ではないと思うというのがディーラマンの話だった。



価値と価格(12/26)
◆ 車の価格は意外にわかりにくいものである。その車に興味のある人ならばだいたいの価格は解るのだろうが、違ったメーカだとか違ったジャンルの車になるとそれが一体いくらするのか解りにくい。C180に乗っていて、それはいくら位するものなのかと聞かれることがある。で、400万円弱だと答えると「そんなにするんだ〜」と言われることも。サイズ的にもトヨタのカルディナより少し大きいくらいで、カルディナならば180万円台〜300万円くらいで買える。
レガシーもほぼ同じサイズだが、こちらも210〜350万円だ。なのでC180はそれらよりは少し高いことになるわけだ。日本ではステーションワゴンやワンボックスの場合は商用車イメージが少なからずあって、その為に安く買えるのではないかと思われるのかも知れない。

◆ ワンボックスにしても、アルファードが300〜460万円もするなんて普通の人は思わないかも知れない。
460万円を出すとクラウンでもフーガでも買える訳で、勿論最高価格帯になればもっと高額な車ではあるのだが、素人目にはクラウンはクラウンでタクシーもクラウン?みたいな感じか。小型ワンボックスのノアやステップワゴンも250万円くらいが中心価格ではないかと思うのだが、奥様連中に言わせれば「この車そんなに高いの???」と、?が3つくらいは平気で付くのかも知れない。逆にクラウンアスリートの370万円に対してはどう思うのだろうか。イメージ的高級車ということで納得価格なのだろうか。
以前にも書いたことのあるマークXは250万円以下で買うことが出来る。逆にカローラの最高価格車は200万円を超えるわけで、マークXとノアが同じ価格だと、車に詳しくない人が知らないのは無理がないことなのかも知れない。

◆ もっとも奥様連中の欲しがるブランドものや宝飾品にしたって、それがバーゲンで買ったイミテーションなのか韓国製の偽物なのか、ウルトラ高価なホンモノなのかを一発で見分ける目を持っている男性陣は少ないだろう。PCにしたって同じ事で、CPUが○GHzでメモリが云々でと語ったところで興味のない人からすれば「だから何なの?」でオシマイだ。ま、PCは宝飾品などと違って他人に見せるものでもないから同列で語るには無理があるとは思うのだが、クルマはそうでもないようにも思える。バブルの頃はマーク2がカローラ並に売れたわけで、隣の人がマーク2を買ったからウチも買おうみたいな感じでマーク2がどんどん売れていった。ワンボックスにしても同様で、周りの人がワンボックスだからウチも買おうとか、そんなノリで流行が生まれるような気がする。で、ワンボックスを買ったのだからアウトドアだよねみたいな感じでキャンプ用品が売れたりするのも流行だ。

◆ 個性を主張したいと言いながらも、周りと一緒に行動すれば安心だみたいな感覚を強く持っているのが日本人ではないかと思う。この他人と一緒的感覚は狭いエリアでも起こるわけで、○○さんが□□遊園地に行ったと聞くと、近所の家みんながそこに押しかけちゃうみたいな滑稽なことも起こりうる。クルマにしろ宝飾品にしろ自分の好きな物を買えばいいと思うのだけれど、いや、自分の好きなものが他人と同じになってしまうから流行になるのか、何だかよく解らないけれど商品をヒットさせるのは難しく、自分の主張を見失わない事も難しい中で自動車メーカは次なるヒット商品の開発にしのぎを削っている。



700MHz帯(12/25)
◆ アナログTV放送が終わった後、800MHz帯の移動体通信割り当て周波数の変更の後、700MHz帯と900MHz帯に空きが出来る。各社は早くもこの周波数帯の奪い合いを始めていて、700MHz帯にはQUALCOMMの推すMediaFLOによるブロードキャストを行うべく、SBMとKDDIを後押ししながら新会社を設立している。国産技術100%とまでは言えないものの、携帯電話業界はドコモ対QUALCOMMの図式ができあがってくるのかも知れない。
MediaFLOは6MHzの帯域を利用して、H264(263ではない)を利用してQVGAサイズの画像を30fpsで20チャネル分送ることが出来る。帯域に関しては比較的フレキシブルに対応できることから、割り当て帯域に応じたサービスを行えるのもメリットとされている。

◆ 一方でドコモの方はISDB-Tすなわち現在のワンセグと同様な送信方式を採用するようだ。ワンセグ放送と互換性を持たせるのか否かは定かではないが、互換性の度合いによってはチップコストが低減できるとか、ワンセグ放送とのデュアルチャネルが実現できるなどのメリットがある。携帯電話基地局を利用した放送となるとワンセグよりもずっと広いエリアで視聴できる可能性があり、将来性が見込まれている。しかしどういったビジネスモデルを想定するのかは難しいところであるのと、放送のソースをいったいどこから調達するのかなどの課題もある。結局の所魅力的な番組を制作するにはコストがかかり、そのコストをどうやって回収するのかが難しい。日本では有料放送が成功しないとも言われているとおりで、実際有料チャネルは買ってきたソースを流す、映画専門のチャネルやアニメ専門のチャネルなどが生き残っている。

◆ 700MHz帯はこうした放送事業以外、通信事業用として900MHz帯とペアでFDDとして使うという案もある。今後ますます増えるであろう通信量や帯域をまかなうために、現在より広い無線帯域が必要になるのは必至だ。
しかしながら700MHz/900MHzとなるとアンテナサイズが大きくなりやすいことや、各社共にその頃には2GHz帯で十分なサービスが出来る規模で基地局整備を終えているだろうから、そこに700MHz/900MHz帯を持ってきてもいかがなものかという意見もある。
2.5GHz帯の割り当てに関しても紆余曲折というか、各社の思惑が衝突しあうような展開になっているが、果たして700MHz帯の割り当てに関してはどうなるのだろう。

◆ 通信の世界の数年後なんて全く予想が出来ない。3年ほど前にvodafoneがJ-PHONEを買収した際、そのvodafoneが消滅してSBMになるなど誰が予想しただろうか。来年には新規事業者が参入するわけだが、これら事業者が3年後あるいは5年後にどれだけの力を付けているのか、誰も予想できない。
PHSにしても同じで、PHSスタート時にはNTTパーソナルとアステルとDDIポケットの3事業者が競い合う格好だった。が、アステルはリタイヤし、NTTパーソナルはドコモに売られていき、そのサービスも停止しようとしている。



郵政民営化(12/24)
◆ 郵政民営化に反対した議員が自民党に復党する。何しろ年内に復党できないと金が貰えないというわけで、奴らも必死だ。そもそも彼等が郵政民営化に反対して見せたのは、郵政関係の票を目的とした訳で実際多くの票を獲得した議員もいた。自民党を離れても当選の道を選ぶのか、地元の郵政関連支持者を無視して当選できるのか、きっとおおいに悩んだに違いない。これら民営化反対議員はそれなりに支持がある訳だから自民党としても手放したくはない。
造反議員にしても金は欲しいわけだし自民党にも戻りたい。郵政問題など過去の話であって、どうせ民営化されちゃったのだから今更主張がどうこうと言うこともない。だったら戻っちゃおうかな〜 みたいな所だろうか。

◆ 政治家の主張や公約などは当選のための飾り物に過ぎないのだと思う。自民党は口利きこそが政治家の仕事だと言っているとおり、強力な反対勢力があればそれに巻かれる。まあそれも民主主義なのだと言えるのかも知れないけれど、圧力団体などはまとまりが良いのに対して、国民一人一人はまとまっていないわけだから力関係にも差が出てくる。果たして来年の選挙でどこが勝つのか… と言ったって自民党勢力が圧倒的というか他の政党の元気がないというか、余り期待できそうにはない。郵政民営化で自民党は圧勝したわけで、そろそろ自民党勢力は弱まって貰っても良いと思う。何にしてもそうなのだが、強すぎる力は宜しくない。努力と言うことを忘れてしまいがちだから。

◆ ユニバーサルサービスに関して以前書いたが、過疎地に於ける郵便局の問題も同様な解決を見るのだろうか。もしも親書の配達が郵便以外でも可能なようになるとしたら、それらを配達している業者が分担する形で郵便局維持費用を負担するとか。それとも郵便事情は郵便会社が独占する形で、その中から赤字郵便局を維持するようになるのかな。都内など郵便局はコンビニより沢山あるわけで、それは便利なことには違いないが無駄だと思う。民間企業であれば、銀行支店の統廃合のごとく効率化を求めていくのが普通ではないかと思う。郵便局の権利関係というかは結構複雑になっていて、その経営実態も明らかにはされていない。これまではそれでも良かったというか、全国各地の郵便局長が改革に猛反発していたわけだから仕方がない。民営化のよってこれらの部分にメスが入るだけでも良いのではないだろうか。

◆ 民営化されたのに余り様子が変わらないのは道路公団で、これと同じようにならなければいいなとは思う。民営化とは少々違うのかも知れないが、社会保険庁も何とかする必要があるだろう。民営化という魔法の杖を振り下ろせば全てがうまく行くほど簡単でも甘くもないと思うが、金を扱わせる部分に役人を介入させちゃあいけないだろう。民間企業にしても全てが外からクリアに覗けるわけではないが、役所よりは100倍くらいマシだと思う。



料金プラン(12/23)
◆ 複雑で解りにくい携帯電話の料金プランの話である。
私は現在ドコモのタイプMとパケホーダイの組み合わせを使っている。タイプMは\6,930の月額基本料金で\4,000分の無料通話が付いてくる。私の場合は割引率が最高の所まで行っているので、家族割りと合わせるとこれの半額の\3,465で\4,000分の無料通話が使えている計算だ。この無料通話分は多少余る程度なので、それが加算されて先月末時点では2ヶ月繰り越し+当月分として\12,000分の無料通話が得られていた。こうなると出張でもない限りは普通は使い切れない。逆に出張などがあってPCとの接続で通信を行うと5千円分くらいはすぐに使ってしまう。こうして適度?にバランスさせながらタイプMを使っていたわけだが、ここの所少し余剰分が多くなってきたような気がする。

◆ 一つ下のタイプSプランは、タイプMより基本料金が2千円安くなる代わりに無料通話分も2千円分減る。ただしこれだけではなく、通話単価が上がるので無料通話分の金額に対する無料通話時間は短くなるわけだ。タイプSの2千円分の無料通話分では25分間の通話が出来るが、タイプMの4千円分の無料通話分だと2倍以上にあたる55分に無料通話時間が延びる。
私の場合は前述のように5割引になっているので、タイプMとタイプSの価格差は千円でしかない。しかし無料通話分は2千円分減ってしまい、タイプSの\2,415の料金で無料通話分は\2,000だ。タイプMだと支払った額以上の無料通話分が付いてくるのだから、何となくタイプSは損かななんて思ったり。とは言っても毎月千円以上の無料通話分を捨てているのならばタイプSにプランを下げた方が良いに決まっている。もしも捨ててしまう無料通話分が千円以内であるか、捨ててしまう無料通話分が千円以上だったとしても家族内で誰かがその捨てた分を拾ってくれるのであれば得な場合がある。

◆ 例えば加入1年目だと割引が余り効かないので、同じタイプMのプランだとしても私よりも基本料金は千円以上高くなる。ならば割引率の高い加入者の方から無料分を分けてあげた方がお得にはなるが、これには綿密な計算が(!)必要になる。分け与えた分は繰り越しきれなくて捨ててしまう分であり、分け与えたものが分け与えた相手の2ヶ月繰り越しに組み入れられるわけではないからだ。
無期限の金額無制限繰り越しにしてくれとは言わないが、使い切れなかった分をポイントで還元(買い取ってくれる)なんて制度があったら良いかも。\1,000分が余ったら250ポイント(250円分、つまり1/4)とかね。auの無期限繰り越しも、フルに貯めてしまうと2ヶ月を超えた辺りでリミットを超える。その状態で基本料金の安いプランに変更したらどうなるのだろうか。ドコモの場合は繰越期間で規定されているので繰越額は減らないが、auの金額リミットで行けば基本料金の安いプランに変更したとたん繰り越し分もドサッと減ってしまうのだろうか。だとすると繰り越しを選ぶより家族分け合いプラン(auの場合は繰り越しか分け合いかの選択)を選んで、加入年月の長い人の無料通話分を家族に分けてあげた方が良いかも知れない。ちなみにドコモの場合は無料通話分も無料通信分も扱いは同じだが、auの場合は通話は通話で通信は通信と別れているのでご注意を。



多重化(12/22)
◆ 周波数利用効率なり伝送効率なりを上げるために信号の多重化や多値変調が用いられる。例えばBPSKなどは1シンボルで1ビット(1か0)しか送れないが、QPSKにすると2ビット(00,01,10,11)の伝送が可能になる。
PSKは位相変調で、位相を変えて情報を伝達する。位相だけではなく振幅方向にもデータを乗せるのがAM変調であり、高度化PHSで利用される64QAMは6ビットの情報を乗せることが出来る。しかし多値変調は高いS/N比がなければ復調できないし、移動体通信で1024QAMなんて変調方式は相当使いにくい。データ距離が接近してくると誤りが増えるのがその理由で、HSDPAでも16QAMまでしか使われていない。PHSの64QAMにしても移動体通信には無理なのではないかと言われているくらい復調は難しく、もはや誤り訂正符号を使わなければデータ伝送が成立しないとも言われる。しかし誤り訂正符号を付加すればデータそのものを送る場合に比較して総データ量が増えるので実質伝送速度は低下してしまう。
例えば256QAMを考えた場合、誤り訂正符号なしでは実用に耐えない。実用に耐える程度の誤り訂正符号を付加すると64QAMの生の場合と伝送速度があまり変わらなくなってしまう。

◆ 決められた帯域の中でより多くのデータを伝送しようと思うと多値変調になるのだが、これにも限界はある。そこで空間多重などの技術が出てくることになる。数年前から出てきたMIMOは同一周波数で異なるデータを伝送しようという技術だ。そんな事をしたら混信するではないかと思われるだろうが、キャリアのない信号の場合は混信していても混信の中から目的のデータを抽出する事は理屈の上では出来る。
MIMOや空間多重とは少し違うのだが、説明上解りやすそうな例を挙げると、アナログテレビのゴーストなどを考えてみていただきたい。ゴーストとは直接波と反射波が両方受信されてしまう現象だ。つまり同じ周波数で同じ情報が異なった時間で受信されて混信している状態である。ゴーストは最初に届いた画面に遅れて届いた情報が重なって見える。重なっているので見にくいが双方を受信している事になる。

◆ アマチュア無線でSSB通信の経験がある方ならば解るだろうが、同一周波数で異なる局が送信してもビートを起こすことなく両方の音声が聞こえる。この両方聞こえた音声をうまく分離できれば周波数利用効率は2倍になるわけだ。アナログ通信でこれらを分離するのは不可能に近いが、特徴的データを乗せられるディジタル通信では(演算量はものすごいが)分離も不可能ではない。多重数が増えると演算量が膨大になるので限界は存在するし、分離するためには多重化された信号に「差」が必要なので送信側にも工夫がいる。

◆ OFDMを利用する3.9Gや次世代PHSではこれら空間多重によって周波数利用効率を向上させようとしている。
現時点では演算処理に要する電力量が無視できないのだが、数年後には普通に実装できるくらいCPUパワーが上がっているかも知れないし、低消費電力のLSIが出来ているのかも知れない。OFDMにしても現状では主に無線部の消費電力が無視できないレベルであり、WiMAXなどでも低消費電力化が急務であると言われている。



東京都(12/21)
◆ 赤字にあえぐ自治体として東京都がある。知事はご存じタカ派の石原さんだ。独自にディーゼル規制を行ったりと行動派であるが批判も多い。使い道がないまま放置されている建物や敷地や公舎公館の問題などマスコミは幾度となく取り上げるが、石原さんは反逆切れ攻撃で切り抜けてきている。もっとも、スーパーデラックスな都庁を造った知事も居たわけだし、赤字が解っていながらごり押ししようとした埋め立て地利用博の話などあったわけだから、それよりマシかなとも思う。力のある人は良いこともするが悪いこともする。何もしない人は何もせずにすべてを踏襲してすべてを先送りにする。どちらが良いのかと問われても難しいな、これは。
少なくともディーゼル規制は都心の空気を綺麗にしたわけで、都内のマンションに住む知人は外に洗濯物が干せるようになったと喜んでいたくらいだ。規制前は外に洗濯物や布団など干そうものならディーゼル煤煙で薄黒くなってしまうと言っていた。

◆ 秋口だったか、総理が辞めると言うことで卒業旅行ならぬ外遊費用が莫大だと言うことが話題に上り、ついでと言ってはなんだが都知事の出張費用にも話が及んだ。都は出張宿泊費の上限を定めていて、これをオーバするケースがあったと言うことで裁判になった。都側は敗訴し、規定との差額を返還することになったのではないかと思う。その後都は出張費の上限そのものを曖昧にするように規定を改正した。
これは良い方法である。自分たちに都合の悪い部分で、しかも法に触れない範囲であれば自分たちの有利になるように規定を変えてしまえばいい。そういえば都議だか都の役人だかが公用車を使って謎の女性と飲酒飲食の送迎を行わせたとかをマスコミに嗅ぎつけられたこともあったが、そのときは24時間勤務だとか何とか言っていたかな。
そうそう、都が裁判で負けたのはまだあったっけ。
乳児取り違え事件もそうだったと思うし、外形課税問題も都が敗訴したはず。ま、銀行をいじめて見せた姿に都民は共感したのかも知れないが、さすがに無理があったと言うことだろう。

◆ こうしてボロが出てくると収拾がつかなくなるのが政治家というもので、今度は石原さんの身内に海外旅行を公費でさせた(石原さんは旅行ではなく視察だと言っている)問題も浮上する。石原さんはパワーはあるが勝手でわがままだ。一旦ボロが出始めると支持率も急降下するのではないのだろうか。石原さんの場合は格好悪いことが嫌いなようなので、ボロボロになる前に都知事を辞めてしまうかも知れないがどうなのだろうか。そもそも石原さんは総理大臣になりたかったのではないのかな。でも総理の椅子が自分のエリアにないことを知ると、さっさと都知事に立候補してしまった。いや、違ったかも知れないけれど、そんな話を聞いたことがある。いずれにしても長期にわたって同じ人物が知事で居るのは良くないな。だんだん狡いことを覚え、それを実行しても咎められなくなり、気がついたらウルトラ級の都庁がそびえ立っていた、みたいな。



ホームレス(12/20)
◆ 各地でホームレスの問題が問われている。公園などを占有するとか、河川敷に家を建ててしまうとかで住民とのトラブルにもなる。東京都などは格安でアパートを期限付き提供を行うなどして自立支援を行ってはいるが、期限付きのアパートに住むよりは勝手気ままに公園で暮らしたいという人も多いのだとか。ホームレスの収入源はアルミ缶集めで、月収数万円に達する人もいる。アルミの固まりである放置自動車のシリンダヘッドや原付のエンジン部分などは空き缶よりずっと効率的だが解体には技術を要する。こうした腕に覚えのあるホームレスは結構な稼ぎで冷暖房装備の家?まで持っている人もいる。

◆ 建築に長けたホームレスは仲間の家を造って金を稼ぐ。廃材などを利用し、たき火の火であぶって鉄パイプを加工してデラックスなテント小屋を作る。どの世界にも商売人はいると言うことで、河川で釣りの餌になる小生物を捕まえてきては釣り客にそれを売って生計を立てている人もいる。河川敷に小屋を建て、付近は畑にして野菜を作る。何と住所もあって郵便物も届くのだという。釣り餌はそこに来た客に売るだけではなく通販でも売っているというのだからすごいではないか。当然河川敷に小屋を建てて住むことは許されないが、面倒なことは先送りにする自治体のこと、こんなホームレスの一人程度は何らお咎めなしなのだとか。逆に公園など公共の場にテントハウスを建てていると追い出される目にも遭う。

◆ 電気修理専門のホームレスも居て、小屋の中には所狭しと家電製品が並べられ、ディーセル発電機で小屋は冷暖房完備だ。粗大ゴミとして回収してきたり、不法投棄されたゴミを修理してホームレス仲間に売ったり東南アジア向け輸出業者に売って年間数百万円の稼ぎになるのだそうだから凄いではないか。小屋には固定資産税もかからず、当然ながら住民税や所得税も払っていない。これだけの腕があればホームレスとして生きて行かなくても自分の店が持てそうな気もするが、気軽で非課税のホームレスが良いのかも知れない。

◆ 逆に体が弱かったり空き缶集めすら出来ないホームレスにとって冬は辛い季節になる。テント小屋を持っている人は上級クラスであって、段ボールハウスさえ持てない人もいる。ホームレスにも縄張りがあって、新人?はなかなか住む場所を確保できないと聞く。弱肉強食ではないのだろうが、ホームレスの社会にも掟や定めがあるのかも知れない。憲法で保障された国民の生活の権利とはいったい何なのだろうか。もちろん就業努力をしない人まで税金で面倒を見るのは話が違うという人もいるだろうし、逆に弱者は何が何でも保護しなければならないのだと支援する人もいるだろう。ホームレス問題は何も日本固有の現象ではないだけに、その対応も難しいところがある。
以前に書いたことがあったかも知れないが、知人が酔っぱらって地下道で寝てしまったとき、見知らぬホームレスが介抱してくれたのだとか。
彼は人間の温かみを感じたなぁとしみじみ言っていたっけ。



業界イメージ(12/19)
◆ SBMの孫さんは日本の携帯電話料金は高すぎると言って疑似定額プランを発表した。SBMのトラフィックは家族定額やLOVE定額というvodafone時代の負の遺産によって圧迫されていた。そこで最もトラフィックの増える21時から25時までを定額対象外にすることによってこの呪縛から逃れようとする。孫さんは同時に、同時間帯には200分の無料通話分がついていて、これは一般的携帯電話利用者が1ヶ月に利用する通話時間よりも多いのだと力説するが、だったら無料通話など意味がないではないのかと言いたい。平均的携帯電話利用時間が200分に満たないのならば、200分の無料通話がついているだけで良いという話になる。そしてvodafoneの癌とも言われたLOVE定額や家族定額は機種変更と共に解約せざるを得なくなり、混雑時間帯のトラフィック増から解放されるという裏もあるのだ。

◆ 孫さんはプリペイドケータイの通話料金も2倍に値上げした。借金まみれの同社としては、一見安く見えて実は高いというYBB路線を踏襲するしか生き抜く道はない。同時にプリペイドケータイの有効期間も延長して加入者純減を見えないようにした。こうしなければ有利な条件での借金が出来なくなってしまうからだ。割賦販売によって加入者に価値を付けた上でそれを担保にする手法は以前に書いたが、こうした様々な手法によって見かけ上の財務データを良くする術は孫さんの得意とするところである。
こまめに金を稼ぐ方法も忘れてはいない。従来は郵送されていた請求明細を電子閲覧にした上で、郵送の場合は別途料金を取ることにした。請求書郵送には\100以上のコストがかかるので、これによる毎月の増益は10億円以上になる。ちなみにドコモの場合はデフォルトが郵送請求で、これを電子請求にすると\100安くなる。

◆ 更に、公式有料サイトと契約する際に必要だった暗証番号を撤廃してしまった。子供でも老人でも訳もわからず有料サイトと契約が簡単にできる。これよる誤課金誤クリックによってもSBMは収益を上げる訳だ。そして次にはIP接続サービス(月額\315のオプション、ドコモは同\210のオプション)の自動契約化へと進む。メールやwebを使わない、単なる電話としてのみ使う子供や老人が誤って、一等地にあるY!ボタンを押下すると自動的に月額\315のIP接続サービスが契約されてしまうのだ。契約は簡単に、解約は複雑にと言うのが孫式商法であり、これはYBBでも同じである。無料を強調して公取委に怒られた宣伝も、実はこの辺りと連携があるのではないのだろうか。通話もメールも\0と宣伝されたらY!ボタンでのweb接続も、そこでの有料サイト契約も無料ではないかと勘違いする層だっていることだろう。何しろauのメールトラブルの時にエラーコード110を見て110番に電話をしてしまった加入者が沢山いたのだからこの程度の勘違いは日常的に起こる。

◆ だからこそauやドコモはオプション契約には本人確認等が必要なわけだし、暗証番号の入力も求められる。ソフトバンクが携帯電話業界に参入すれば、これら悪徳商法のターゲットに加入者がさらされる事は想像に難くなかったわけで、既存事業者が異口同音に言うのは「ソフトバンク参入で業界イメージが悪化したら他人事では済まないね」だ。孫さんは価格破壊を起こしたわけではなく、業界の信頼を破壊する手法を繰り広げているのだ。



2006年(2)(12/18)
◆ 自動車の世界でのニュースといえば民間による駐車違反取り締まりの開始だったかも知れない。これによって都内幹線道路の渋滞が大幅に減ったことは度々ニュースでも取り上げられた。VICSなどによって渋滞を解消するのだと大金をつぎ込んだシステムよりも、単に路上駐車を取り締まっただけの方が数十倍も効果があったことになる。最近でも取り締まりは行われているが、取り締まり慣れした運送業者などの違法駐車は目立つようになってきた。
朝の混雑した道路の渋滞を更に増大させるのはコンビニへの荷物配送トラックだ。コンビニの駐車場はお客様のためのものであって納品業者のためにあるのではない。で、納品業者は路上に駐車して荷物を降ろす。
トラックによる渋滞はこればかりではない。この季節はお歳暮などの配送も活発になり、あちこちにトラックが止まっている。横浜の某デパートは納品所の駐車スペースが狭いために納品待ちのトラックは路上に駐車する。が、運転者が乗っているために駐車違反の取り締まりを逃れることが出来る。

◆ 工事車両も邪魔な存在だ。道路沿いのビルや店舗の建築現場近くにはトラックなどが駐車する。その周りをパイロンなどで覆って、いかにも道路使用許可を取っている風を装うので取り締まられにくい。資材を運ぶダンプなども路上にずらりと駐車するが、取り締まり員がやってくると一斉に移動を開始して路地に逃げ込む。純民間の車両より、毎日車を使っているプロドライバーの方が駐車違反回避方法を熟知しているのは当然のことで、これらが渋滞の原因として浮上してきている。

◆ 自動車販売台数は低迷気味で、Lクラスセダンといわれるレンジは販売台数がピーク時の1/20なのだとか。
そんな中でも中型セダンに力を入れ始めたメーカ各社はワンボックスカーからのシフトが本格化する時期を見ているのだろうと思う。日産もトヨタも新型セダンを出してきているが、ワンボックス専用メーカ的雰囲気のホンダはどうするのだろうか。ホンダには大型FF車であるレジェンドがあるがさっぱり売れていない。小型車は売れているが、世の中が中型セダンに移行したときに、今のような売り上げを維持できるのかどうかはかなり怪しい。
満を持してと言う感じで発売開始されたセルシオことレクサスLSもニュースになった。法人需要などにも支えられるこのレンジのセダンは景気の善し悪しにかかわらず一定の売れ行きを示すという。トヨタはレクサス店の進出によって輸入車購買層からシェアを奪おうと考えたようだが見事に失敗した。

◆ 輸入車ディーラによれば、むしろレクサス店の出現は輸入車購入層を増やす結果になったという。これまでのトヨタ車ユーザがレクサス店を訪れ、価格レンジが同程度の車と言うことで輸入車代理店を訪れて顧客化すると言うのだ。勿論この逆もあり得ると思う。柔らかい足回りと静かな室内、それに加えて故障しない信頼性と全国に点在するサービス拠点はトヨタの自慢であり、いかにもというかわざとらしいほどのレクサス店の営業マンに好き嫌いはあろうが、輸入車とはまた少し違ったクルマに興味を持つ人も居ると思う。
ガソリン価格が高騰へ一直線ということでもなく、ピークを過ぎて安定したことも自動車販売台数には影響すると思う。燃費は小型車に負けるものの、燃費の差を考えても税金の安さで充分その穴埋めが出来る軽自動車は来年も売れ続けることだろう。



2006年(1)(12/17)
◆ 2006年もあと2週間か。毎年思う事ながら1年なんてあっと言う間に過ぎ去ってしまう。そして今年初めの頃に起きた出来事など記憶の隅に追いやられていて、TVの重大ニュース特集番組を見て思い出す程度なのである。

◆ 移動体通信業界ではソフトバンクのvodafone買収が大きなニュースでもあり、MNPも話題になったのは記憶に新しい。毎度大きな事は言うが口先だけの孫さんは、いつもの通り明るい未来を予感させるような発表をしたが実際にはサービスエリアも広がらずにvodafone路線からの脱却は出来なかった。
最初に語った年度末までに基地局数を4.6万局にするという言葉は、その後年度内ではなくかなりの部分を年内に完成させると改められた。これに期待を寄せた加入者はMNPで留まることになるが、実は基地局増設など最初からする気はなかったようで、おそらくはvodafone時代の計画のままほんのわずかの基地局しか増えなかった。9月頃になると孫さんは「基地局増設は数ヶ月遅れるかも知れない」と言い始めたがこれもいつものパターンだ。ADSL事業の収益率改善にしても毎年のように「来年こそは」と叫んでいたっけ。ADSL事業の黒字は設備投資の終焉を意味し、本来ならば次なる世代への投資が必要な時期なのだがそれを行わなかったために業績が好転したように見えただけだ。実際FTTH分野でのソフトバンクは他社よりも充分に高額だし、導入のメリットは皆無である。
しかしこれでは株主を騙すことが出来ない。株価命の孫さんが次に狙ったのが携帯電話事業だったわけだ。

◆ ソフトバンクは株価が下がった今、そう大きな会社ではないのだが様々なテクニックを駆使して自分より巨大なvodafoneを手に入れた。昨日書いた夕張の話ではないが、民間企業が借金する場合は当然ながらリスクが伴う。リスク無しに金を使い続けられる自治体とは違うのだ。孫さんとしてはvodafoneの見かけ上の価値を上げる使命に駆られている。例え中味はボロボロでも格好の良い服を着て宝石で飾り付けさえすれば投資家を騙すことが出来るのは、これまでの事業で習得済みだ。そこでプリペイドケータイの通話料値上げや有効期限の延長を行って見かけ上の解約率を低下させた。
次に端末の割賦販売で顧客に対して売り掛けを作って顧客自体に金銭的価値を付けた。こうして見かけ上の財務内容を改善させた上で、加入者等々を担保にして金を借りる。ソフトバンクの企業イメージは悪く低利で借金をすることは難しい。だがvodafoneはまだまだ孫さんの手垢が余り付けられていない訳なので金を借りられる。携帯電話事業は第二のあおぞら銀行なのだろうか。ソフトバンクは長期安定株主になると言ってあおぞら銀行を手に入れ、政府資金で再生した後さっさと売り払ってしまった。もっとも先月半ばにはゴールドマンがソフトバンクとの取引は危険が大きいとして取引に慎重な姿勢を見せたことから暗雲が広がった。

◆ vodafoneはインフラ整備に数年をかける計画だった。
これは事業売却を考えた場合、設備投資額を減らして顧客獲得費用に回した方が見かけが良かったためだ。
よって設備投資は準凍結となり、未だに1年前のFOMAよりもつながらないというエリア展開になっている。ソフトバンクに経営が移った後も大きな変化はなく、おそらくSBMのエリアカバレッジがFOMA並になる頃には、ドコモやauは3.9Gへとシフトしていることだろう。投資をやめたツーカーと今は少し違ってはいるが、このまま行けばツーカーの轍を踏むことになるのかも知れない。そうなってしまうのか否か、又別の会社に売られて言ってしまうのか否かはSBMの業績次第でもあり、孫さんの考え一つだろう。



夕張(12/16)
◆ 夕張市といえばメロンである。メロンではあるが破綻している。古くは炭坑の街として栄え、その後はメロンが有名になり幸せの黄色いハンカチのロケ地ともなった。でも破綻した。誰が夕張市を破綻させたのかと言えば市長とその取り巻きと市役所の連中である。巨額の負債を隠し続け、国からも金をつぎ込ませながらの箱物事業を繰り返したあげくの破綻だ。箱物事業のみではなく、誰も通らないような集落にまで立派な舗装道路を建設した。その結果十年以上前から財政は危機的状態に陥ったが、だからといって市長も市議会も市役所も危機感を感じなかった。それは借金が増えたからと言って自分たちが責任を取ることもなければ、ましてや返済義務を負うものではないからだ。金は好きなだけ使えばいい。
その後のことは誰かが何とかしてくれる。そんな思いが市にもあり、そして国にもあった。

◆ 夕張の町は高齢化が進んで、福祉財源も必要になっている。しかも高齢者が多いことで市役所としては市民を騙しやすい環境が出来ていたとも考えられる。
老人を狙ったリフォーム詐欺や押しつけ商法などが社会問題化しているが、地方行政も老人を騙して自治体を破綻させてしまったと言っても良いくらいだと思う。のどかで美しい夕張の町をぶっ壊してしまったのは紛れもない公務員なのである。
夕張だけが破綻の道を突き進んだわけではなく、次に控えるのは大阪府高石市など、大阪府の9市、奈良や和歌山などが危険ランキング20位までに名を連ねている。大阪の悪質ぶりは今に始まったことではなく、マスコミでも度々取り上げられている。しかしどんなに叩かれようとも無駄遣いをやめる気配がない。おそらく財政破綻のその日までせっせと無駄遣いを続ける事だろう。そして破綻して真っ先に文句を言うのも公務員、給料が下がったとか賞与が減ったとか、これでは暮らしていけないなどと言い、件の夕張市職員は退職金が出るうちに逃げ出すというのだから勝手なものだ。確かに30%カットされる給与で暮らすのは過酷だろう。でもそれって自分たちの責任なのだから仕方ないとも言える。

◆ 財政が破綻すると市民サービスは大幅に悪化する。節約財政はまず市民サービスの部分を削らなければいけないからだ。結局市役所のやったツケは市民がかぶることになるのだからやっていられない。市区町村が行っている福祉事業などは真っ先に予算が削減され、市営病院は大幅に規模が縮小され、水道料金が値上げされてゴミ回収頻度が低下し有料化される。
若い人で借家住まいならばこんな土地は逃げ出すだろう。逃げ出せない老人などが町に残ることになって、税収の割に様々な費用が嵩む。こうしたフィードバックがかかり始めると、相当なショック療法を行わない限りは正常に復帰しない。
日本国自体だって同じような感じだ。国の借金は留まるところを知らないかのごとくに増え続けている。
国会議員は口先ばかりで、自民党は金を垂れ流すことが当選につながるのだと信じ、何が何でも新幹線と道路は造るのだと声高に主張を繰り返す。  

◆ 来年も、再来年もきっと同じような無駄遣いは続いて、そのしわ寄せをかぶる国民には消費税の値上げなどが待ちかまえている。無駄に金を垂れ流したところで誰も責任を取らなくて良いとは、何と幸せなことだろうか。あなたのサイフの中には無限に金が入っていて、それを好き勝手に使って良いと言われているようなものだ。サイフの中の金が借金だろうが何だろうが気にする必要はない。金が減ってくると自動的にそれがまた補充される仕組みも出来ているし、更にその財布の中身を増やそうと政治家と役人が頑張っているのだから。
夕張市の危機を見てSOSを発した市区町村もある。奄美などもその一つで、今のうちに対策を考えなければやがては夕張になると言っている。こうして危機感を持っている自治体はまだ良いと思う。良いとは思うのだが市長の退職金って、2年の任期ごとに支払われ、金額もものすごくなかったっけ?



LEDの未来は明るいのか?(12/15)
◆ ハイブリッドセルシオ、レクサスLS600にはLEDヘッドライトが搭載される。世界初の冠が欲しかったのか、あるいは新しい技術をアピールしたかったのかは不明だが、高輝度LEDを並べたヘッドライトはいったいどんな物なのだろうか。
LEDヘッドライト自体は各展示会などで出品されていた物でもあり、すごく珍しい品というわけではない。LEDヘッドライトの問題と言えば照度が低いことで、LEDヘッドライトが400lmと一応のレベルに達した頃にHIDは1000lmを超え、LEDが1000lmに達するとHIDは2800lmという具合にどんどん逃げていってしまう。発光効率に関してもなかなか放電管レベルには達せず、メリットと言えば放電管よりも長い寿命程度なものと思われていた。

◆ LEDも高照度なものになると寿命の問題が出てくるが、そもそも自動車用ヘッドライトの寿命自体があまり長いものではないだけに、家電製品などの基準よりは大幅に甘く考えて良いだろう。水銀灯や蛍光灯は長寿命であるが、自動車用HIDは照度が50%に低下するまでの寿命が2,000時間程度と言われている。バルブの寿命と共にヘッドライトのレンズや反射鏡も汚れてくるので、車検時に新品バルブに交換してヘッドライトのお掃除を行えば目に見えて明るさがアップするはずだ。放電管は種類にもよるが使用時間と共に色温度も変化する。HIDも出始めの頃はかなり色温度が高い(青白っぽい)ものが多かったが、色温度が高いと雨中の反射などで視認性が悪化する。そこで最近ではハロゲンランプ程度の色温度のものが増えてきているように思う。これはフォグランプが黄色なのと同じ理屈だ。LEDの場合も色温度のチューニングは可能だが、そのばらつきは放電管より大きいかも知れない。

◆ 信号機などはLED化にあたって複数の発光色のLEDを混在することによって電球型信号機と違和感のないものにしたのだとか。自動車用ヘッドライトの場合でも複数発光色のLEDを混ぜて使うことは出来るかも知れないが、コストなどの問題もあるから難しいのかも知れない。
LEDヘッドライトにすると信号を重畳させることが出来そうな気もする。車車間通信ではないが、単なる照明としての他にも使い道があったりして。自動車メーカがヘッドライトに車速信号を乗せたら、パッシブ型の速度取り締まり機なんてものが出来そうな気がするし、車検証の番号とかナンバーの数字まで乗せて送信すれば、Nシステムと合わせて盗難車両の発見に一役買うかも知れない。そこまでの情報は乗せなくても、車種情報があれば(自転車などで夜間走行中)後ろから来る車が大型車なのか乗用車なのかの判別などに使えそうだ。
最近減ったとは言っても、ヘッドライトを消してドライビングランプだけで走る輩には無意味だけど。

◆ 欧州などでは盛んに実験されている、非可視光によるヘッドライトなんてものも出来そうだ。
短波長LEDはまだ品種は少ないが、人間の目にはまぶしくないが検出が可能な近紫外線領域のヘッドライトと波長コンバージョンガラスや撮像素子と組み合わせた応用も出来そうな気がする。



携帯不況(12/14)
◆ ドコモの折り畳み型携帯電話と言えばNECと言われたのはもはや過去の話であり、最近はヒット商品に恵まれないまま事業は赤字に転落した。売れているものは必ず売れなくなる日が来ると言われるように、売れているからと言って、それに安心していてはいけない。三菱自動車がパジェロ人気にしがみついて大赤字になったように、SONYがトリニトロンを手放したくないが為に、あるいはCDのライセンス料確保のためにDVD開発が遅れたように、NECにも冬の時代がやってきた。

◆ そうはいってもNECよりも売れないメーカは沢山あり、NEC自体もPMCとの協業を更に進めるなどして生産効率を上げようとはしている。しかし体質的な高コストなどは簡単に是正することも出来ず苦い思いを味わっているに違いない。事業者の人気が顧客満足度であるといえるように、移動機メーカもユーザにより密着した製品開発が急務ではないのだろうか。確かにNECは従来のキープコンセプト路線から脱却し、様々なデザイン手法にトライしている。
逆にPMCは新型も旧型も見分けがつかないと言われるほどの、更に海外移動機まで同じデザインで仕上げるほどのキープコンセプトと呼ばれるコストダウン手法を採っている。

◆ NEC製移動機の駄目な点はかな漢字変換とカメラだった。と、あえて過去形にしたのは、かな漢字変換エンジンに関してはようやく他社並みの変換効率が得られるようになったと言えるからだ。ATOKに遅れること数年、やっと変わったのである。と言ってもベースのNEC AI変換はあまり変わっていないと思うのだが、変換も次候補順序や予測変換などの細部チューニングによってようやく使えるレベルになった。カメラに関してはユニットごとフジから購入することによって、フジ特有の盛大なハニカムノイズにまみれながらも明るいところであれば普通の写真が撮れるレベルになった。だがN903iではフジと決別したのか、その写りは酷いものとなってしまっている。

◆ NECはドコモの3.9G開発担当メーカとなった。
基地局は富士通が、移動機はNECが主体となるが富士通やPMCとも協力関係を維持しながら2008年度までに基礎開発を完了する見込みだ。3.9GはOFDMやMIMOを使用して、下り最大速度100Mbps以上を目指すテクノロジである。
おそらくは2009年、2010年頃には3.9Gの商用サービスが見えてくると思われ、この世界の技術開発の速さを思い知らされる。KDDIもウルトラ3G構想とRev.Bによってさらなる高速化を実現するはずだ。この広帯域を使って何を伝送するのかは未だ見えては来ないが、ブロードキャスト的な動画伝送も視野に入ってくるはずだ。地デジやワンセグより圧倒的に広いサービスエリアを誇る携帯電話システムは、果たして放送と融合するのだろうか。



転売屋(12/13)
◆ PS3発売で頭角を現した転売屋。各販売店には大量の中国人が押しかけてPS3を買いあさっていったそうだ。販売店やSONYも明らかなる転売屋と見られる中国人を排除したい所だったらしいが、中国人というだけで入店禁止措置などとれるはずもなく、結果として大量のPS3を売るハメになってしまった。これらは即日ヤフオクで売られ、発売日には20万円前後という高値で取引されたケースもあるという。総出品数はヤフオクだけで6千台を超え、他のオークションなども合わせると2万台前後が転売屋に押さえられたと見る向きもある。中国人転売屋の誤算は比較的値崩れが早かったことではないだろうか。
発売翌週には5万円台で落札される20GBモデルが増えてきて、翌々週には定価以上のスタート価格では入札が入らないケースも出てきた。

◆ これらを出品している人を見ると、大抵はPS3を複数台売りさばいていることが解る。中国人組織による買い係と転売係がスムーズな連携で大金を稼ごうとしたのだろうが、余りうまくは行かなかったと見える。SONYは当初10万台を市場に流すと発表していたが、中国人グループの暗躍を知ってか実際には8万台を最初に投入した後秘密裏に残りを放出した。が、そこは中国人で、販売店にすら漏らしていなかったという出荷情報はめざとくキャッチされ、店頭に列を作られた店もあるというのだから驚く。
奴らは金になりさえすれば何でもやるわけで、勿論日本人だって金のためなら何でもやる連中もいるわけだけれど、中国人の場合はその気合いの入れ方が違うから恐ろしい。なりふり構わずとは良く言ったもので、おそらくは戦後の貧乏時代の日本人だって同じだったのだろうなと考えてしまう。

◆ PS3以外でも中国人グループは暗躍している。ソフトバンクモバイルが発売しているPDA型携帯電話のX01を中国人グループが大量に購入してこれもヤフオクで売りさばいている。このモデルはSIMロック解除も可能なので、日本国内のみならず中国本土でも需要があるだろう。孫さんは米国留学時に韓国人というのはイメージが悪いからと中国人であると名乗ったそうだし、日本が嫌いだとも言っていた。だがその孫さんが中国人にやられるなんて、何とも皮肉で面白い。いや、面白がっていてはいけないのだけれど。
孫さんといえばTRONを潰した張本人であると自らが自慢げに語っているが、マルチタスク汎用OSを採用しないソフトバンクモバイルの携帯電話のOSがTRONベースだというのも又皮肉である。もっともQualcommの影響を強く受ける経営体制になってきたので、次期モデルからはTRONではなくQualcommオリジナルOSへ移行するのかも知れない。

◆ このOSは基本的にシングルタスクだが、例えばドコモのSA800iなどは、力業でマルチタスクっぽい機能を実装している。アプリ側でマルチタスク風なものを実装するのは大変だというかバグが取れにくいというか、苦労も多いだろうがサンヨーは頑張った。au機の方はマルチタスクっぽい機能自体が(たぶん)無いと思うのでまだ良いし、ソフトバンクモバイルにしても「マルチタスクっぽく見える」的な実装が多いから良いのかな。
ちなみにドコモの仕様もマルチタスクと言うよりは、単なるタスクスイッチに過ぎない。



5億円は無駄なのか(12/12)
◆ 国会議員はJRでも私鉄でも何でもただ乗りできる。このパスは偽造も簡単なので中国人あたりにかかったら一発で偽造されそうだ。と言う話ではなく、この議員のための通行手形の費用が年間約5億円かかっているのだそうだ。果たしてこの費用が安いのか高いのか。国会議員は通信交通費として月額百万円以上の非課税経費が支払われているのだから、この範囲内で新幹線でも何でも乗れば良いとも思うのだが違うのだろうか。

◆ JRは新幹線のグリーン車に、議員専用席として常に空けておくシートを用意しているそうだ。
例え議員が乗っていても乗っていなくてもそのシートは確保されている。盆暮れ正月の混雑時にも特権シートはリザーブされているのだろうか?なんかもったいない感じもするし、緊急の場合の移動手段を確保するという意味では必要な気もするし、どうなのだろう。緊急時の移動であれば何も指定席である必要もなく、自由席に無理矢理詰め込んだって良いとは思うのだが、国会議員は殊の外生意気だから乗客とケンカが起きるかも知れない。亀井静香だったか、地元の人に暴言を吐いたのは。その後「マスコミかと思った」とか何とか言っていたが、選挙の時だけ平身低頭で議員になれば国民を蹴飛ばすくらいの勢いだけに困る。

◆ 景気の良い時というか、景気が良くても国債発行するのだから何が景気が良いのかよく解らないが、国が儲かっているとするならば議員特権も結構だと思う。国を良くしたのだから少々報酬を上げてもかまわないだろう。これが民間の論理だ。会社が儲かれば給料も上がるし報酬も高くなるが、業績が悪化すればボーナスもなくなってしまう。これと同じように考えれば、借金苦の渦中にある日本国の議員こそ率先して無駄遣い撲滅に立ち上がらなければいけないはずだ。そもそも選挙で候補者を選ぶという、つまりなりたい人が多い職業なのだから、報酬額などのコントロールで受給?のバランスを取っても良いのではないだろうか。

◆ 国会議員専用スーパーデラックス格安宿舎にしたって同様であって、確かにセキュリティ云々とか様々な問題はあるのだろうけれど、実際にはそこに住まない議員もいるわけだから国の言う事には素直に頷けない。そもそも国会議員用の宿舎に関する法律って存在しなかったのではないだろうか。それを何とかつじつまを合わせて勝手には小物事業を始めてしまった悪しき慣習ではないのだろうか。
議員パスの経費5億円は、他の事業による損失よりはずっと少なくて、政党助成金に比べたって微々たる額である。5億円という巨額にもかかわらず雀の涙程度にしか見られないという金額ではあるが、それが有効に使われているのかどうかで支出の価値が決まると考えると無駄だと言えるかも知れない。



有害サイト(12/11)
◆ 携帯各社は有害サイトへのアクセスを規制するフィルタの実装を進めていく模様だ。有害サイトといってもその判断基準がどこにあるのかは不明で、ページの中に特定の語句が含まれているか否かだけで判断するとしたら、ニュースサイトなどは有害になってしまう。携帯電話向けサイトにしても一般サイトにしても、特に悪質系のそれはどんどんURLを変えながら増殖したりする訳で、それを一々遮断するのは相当大変なことだろうと思う。例えばトップページは無害なページを飾っていたとして、奥深くに入り込むと実は出会い系だったなんて事だってあるに違いない。
たとえばYahooMobileには出会い系やサラ金、エロ系などの広告が掲載されているわけで、この場合は広告先をアクセスできないようにするのか、広告の掲載ページをアクセスできないようにするのか、どちらなのだろう。

◆ 最近話題のSNSにしたって全部をひとくくりにすることが出来ないのは当然だし、blogだって然りである。毎日更新されるblogがあったとして、それが無害か有害か一体どうやって判断するのだろうか。未成年者が巻き込まれる事件で検挙された容疑者の約95%が携帯電話から出会い系サイトにアクセスしていたと言うのだが、実際にフィルタリングできるのはどの程度なのだろう。確かに出会い系といえばspamは送ってくる、掲示板に宣伝は書き込んでくるでろくなものではない。中にはマトモな所があるのかも知れないが、一体マトモな出会い系って何だろうかと逆に考えてしまう。

◆ 危険なものに接触させない保護方法が間違っているとは言えないのだが、危険なサイトの危険度を認識させるような教育の方が正しいのではないかと思う。未成年者の喫煙は法律で禁止されているが、では未成年者に喫煙者が居ないと言えるのだろうか。フィルタリングは確かに安易で一定の効果を上げる事が出来るばかりか、事業者にしてみれば「フィルタリングしています」と謳えることが自分の身を守る手段として適切なのかも知れない。ではフィルタから漏れた悪質サイトに関してはどうなるのだろう。おそらく各事業者は「フィルタは完璧ではないのでご注意下さい」みたいな但し書きを入れるだろう。完璧ではないフィルタにフィルタとしての意味がどのくらいあるのか。
無菌状態で育てられた動物は、きっと何と言うこともない細菌で重大なダメージを受けてしまうのかも知れないではないか。

◆ エロ教師が逮捕される事件は多い。なので、こういったエロ専門家の有効利用として青少年に有害サイトの危険性を教えるなんてのはどうだろう。
どこかの自治体でも自治体支給の携帯電話でパケット代を使いまくって問題になった事があったが、この人なんかも専門家としての素質は充分にあると思う。



モバイルSuica(12/10)
◆ 今月2日からSBMの携帯電話でもモバイルSuicaが使えるようになり、ドコモの23機種、auの10機種に続いてSBMの6機種が認定に通っている。JRのSuica認定はテスト方法なども非公開ということで、初期の頃には認定落ちするモデルもあった。ドコモでも事前にはモバイルSuica対象機としていたものが認定に落ちたりして面目丸つぶれみたいな三菱機もあった。テストは一般人?をモニタとして毎分60人が通過できるかとか、データが正常であるかなどを確認するらしい。当初テストはもっと間単になるものと思われていたそうだが、落第者続出のために改札機側のチューニングも行ったのだとか。
私もモバイルEasySuicaを利用しているが、改札を通りながら何度かテスト?してみると読み取り機から携帯電話を約4cm離した辺りが読み込み限界だと言うことが解った。N902iXは底面側にFelicaのアンテナがついているのだが、Suicaに関しては底面でも裏返した背面でも改札は通過できた。これはプラスチックSuicaよりも感度が高いようで、改札通過に特別問題を感じたことはない。
上着を着る季節だと上着の内ポケットなどにサイフと、その中に入ったプラスチックSuicaがあるので良いのだが、上着を着ない夏場はバッグの中にサイフを入れているために改札通過時にそれを出すのが面倒だった。一方携帯電話はシャツを着ていれば胸ポケットに突っ込んであるので取り出しは楽。

◆ もう一つはプラスチックSuicaをサイフなどの中に入れて改札通過を試みると、何度かに一度は読み取りエラーで改札が締まってしまう場合がある所が不便だった。サイフの中の小銭がいけないのかなとか思って、あえて小銭を出した状態で実験してみたが特筆すべき変化は無かった。ケータイの場合はコートのポケットにそれを入れておいて、手を突っ込んだポケットごと改札のリーダにかざしても充分に読み取ってくれる。ま、サイフの中に入れたらどうなるのかは解らないが、実験しようにも携帯電話がすっぽり入るサイフは持ち合わせていないのでよく解らない。ちなみにリーダと携帯電話の間にサイフを挟む(推定厚み2cm程度)実験は無事パスした。って、Suica改札を相手にごにょごにょ実験している風は相当怪しく駅員には映ったはずだ。

◆ Felica搭載機種は当然ながらドコモが一番多い。これはドコモとSONYが作ったフェリカネットワークスが総元締めになっているからで、他事業者がFelica搭載機種を発売すれば同社にジャラジャラとライセンス料が入ってくるからだ。このためドコモ以外の事業者はFelicaにさほど積極的であるとは言えず、もしも新規格のRF IDが登場したならばさっさと鞍替えするのではないか。実際auは国際基準に基づく(SONYは例によって独自でスタート)RFIDの実験もしていたはずだ。SBMは対応機種が増えるのかどうかはよく解らないが、孫さん自慢の13機種(だったっけかな)冬モデルの中にはSuica認定機が少なかったところを見ると積極的にSuica(Felica)には力を入れていかないものと思われる。台所事情の厳しいSBMとしては余計にライセンス料など払いたくないと思うだろうし、携帯電話と直接関係する必須サービスでもないわけだし、それに加えて認定試験通過が難しいとなるとメーカも面倒がるに違いない。沢山売れる移動機ならばともかく、加入者絶対数が少ない事も問題にはなる。905SH辺りにしても、古い機種ではあるがそこそこ台数が出たのでSuica認定でも受けてみましょうか的な感じなのかも知れない。



タイヤ(12/9)
◆ C180の走行距離が4.1万キロを超え、そろそろタイヤの交換時期となった。C180純正装着タイヤはミシュランのPRIMACYで、サイズは205/55R16だ。
ミシュランタイヤはSLでもPilotSportsを使っているが、Pilotがグリップ指向なのに対してPRIMACYは一般乗用車用という位置づけだ。従って元々ほめられたものではないミシュランのグリップ力はPilotよりも弱いものとなり、タイヤサイズの割に縦方向グリップ力が弱いかなと言うのが印象である。ミシュランタイヤの良いところは減りが少ない事と、新品時でも減ったときでもグリップ力の変化が余りない事である。逆にデメリットは価格の高さと減ったときに騒音レベルが上がることだ。

◆ 交換用タイヤを何にするかは迷うところである。
以前SLに国産タイヤを装着したら、価格は安かったが寿命が極度に短かった。GoodYearのイーグルを履いたときには、その騒音の高さに閉口した。
今回は乗用車用タイヤと言うことで適当な性能が適度にバランスしているものが良い。寿命も長い方が良いし価格も重要だ。悩んだあげくに選んだのがGoodYearのLS2000である。標準のサイズは205/55R16なのだが、ホイール幅が7Jなのでワンサイズアップの225/50R16を選択した。このサイズは純正オプションでも採用されている。

◆ 交換後の印象だが、ノイズは低めである。ミシュランが減りと共に騒音レベルが高まるのと、すり減った下駄から新品の下駄に履き替えたのでその差は大きく感じられるが、決してうるさいタイヤではない。ミシュランタイヤ装着のC200、走行距離2万Km程度の車にその後乗ってみたが、LS2000の方が明らかに騒音レベルは低かった。
ミシュランは踏面が少し堅い感じで、荒れた路面では音と共に振動も伝えてくる感じなのだが、LS2000は音はするが振動は伝わってこない感じとでも言えばいいだろうか。車外の騒音で道路の舗装荒れを感じると言ったら大げさかも知れないが、そんな感じなのだ。グリップ自体はまだよく解らない。
C180なので激しく走るわけでもないし急ブレーキもまだ踏んでいない。
剛性感に関して、若干腰砕け的なところもあるかなとも思うのだが、ミシュランとそう大きく変わるものでもない。繰り返しになるが所詮乗用車用のタイヤなのだから。

◆ タイヤ幅が太くなると乗り心地が悪化するわけだが、205→225程度ではその差は感じられない。SLなどはフロント255,リア285だが轍に足を取られる事もないし乗り心地が極端に悪いわけでもない。
確かにC180よりは足が硬いが、乗り心地としてはSLの方がふらつきが無くて良いようにも感じる。
NVH遮断もおそらくSLの方が上ではないかと思う。
従ってC180も純正最大サイズであるフロント225、リア245まで広げても良いのかも知れない。ただしこの場合にはホイールも変えなければいけなくなる。ワンボックスカーなどだとグリップ指向に振るとサスペンションのプアさが強調されるばかりになる(ただし縦方向のグリップ力も上がるのでブレーキ性能を助けてくれる)が、重量級乗用車の場合は適切なサイズまで広げても良いのかなとも思う。



風力発電(12/8)
◆ 一時期ブームのようにもなった風力発電事業、民間各社が参入して北海道などで発電事業を開始した。これに乗る形で各自治体なども盛んに風車を設置したのだが、毎度のことながら予測が甘いために風が吹かずに風車が回らない。自治体の場合は例え風車が回らなくても誰も責任を取る必要がないので気が楽だが、住民などに突っつかれたりすると設置事業者に責任をなすりつけたりしている。
筑波では学校の校庭などにちょっと変わった縦型の風力発電機を設置した。だがこれも回らない。回らないばかりかアイドル時消費電力の方が多く維持費用もかかるために完全な赤字だ。
これを作ったのは教委らしく、彼等曰く「回らなくても風車で発電すると言うことを子供に教える目的は果たせる」のだとか。回らない風車が発電しないこと、無駄な税金を使う悪い例であることは教えられると思うが、回らない風車が「もしも回ったとしたならば」なんて教育はアリなのだろうか。

◆ 実は横浜界隈にも風力発電設備があって、公称2,000KWの発電能力があるのだとか。現在建築中のこの風力発電設備なのだが、横浜市は「新たな横浜のランドマーク」と位置づけているので発電そのものが目的ではない可能性もある。完成の暁には「風力発電ツアー」を開催するなどと言っているから、そもそも発電の方は諦めているのかも知れない。確かに海沿いは風が吹くことはあるのだが、発電に充分な風速になるのかといわれると疑問だ。ベイブリッジには風速計が設置されていて強風時には速度規制がされる。
だが風速が10m/Sに達するような事は滅多にないような気がするんだけど。横浜市が公表している風況マップを見ても、夏場は風速1〜2m/S程度だし冬場でも3m/Sには達しない。海上は風が強いものの、都市部ではビルなどに遮られて陸上の風速は急激に落ちてしまう。

◆ 地方部ならば遮るものが少なくて風が吹くのではないかと思うのだが、北海道は別として自治体の作った風車が満足に発電している場所は少ないそうだ。三重県の風力発電施設はライブカメラで映像を見ることが出来るが、今日は回っているかな〜 岩手県の釜石市には日本最大(と、書いてある)風力発電設備がある。その発電能力は約43メガワットだそうだ。これは東京電力が大株主の民間企業だから採算性を考えているのかも知れない。自治体が作る発電所が全部ダメというわけではないが、税金をつぎ込んだ上に国からも補助金を出させたあげくに回らない風車を飾っているところも多いだけに、環境保護だ何だと言われても胡散臭く感じてしまう。

◆ 風力発電所は風がどんどん吹けばいいと言うものでもなく、風が強すぎると制御範囲を超えて発電機が発煙機になっちゃったりする他、立木の折れた枝などがプロペラに当たって破損するとか鳥が当たって破損するとか、建設などに要するエネルギコストが高いために炭酸ガスの総排出量から見ると余り得ではないなどとも言われる。



加入者数(12/7)
◆ 本日の夕方には携帯電話やPHSの加入者数推移が発表される筈だ。10月のMNP開始時には一般紙などでも取り上げられた加入者数の推移だが、今はもう話題に上ることすら少なくなっている。SBMは先月初旬に1週間で2.8万人の加入者増があったと発表したが、同社の言うことなのでアテには出来ない。auはおそらく今月も加入者を増やし続けるだろうし、それは予想の範囲だ。ドコモはもう少し加入者を減らすのではないかと思ったのだが、10月は何とか純増に持っていった。10月にはD,F,N903iも発売開始されたことで若干有利にはなると思うのだが、個人的には少し加入者が減って危機感を味わった方が良いのではないかと思う。

◆ ドコモは携帯3社の中では最も大きな利益を上げているわけで、勿論営利企業として利益を上げることは株主の為にも良いことではあるのだが、新サービスなどを見ても失敗を恐れないというか失敗ばかりというか、適当な需要予測で公共施設を作りまくる役人と同じではないのかと思ったりもする。サービス一つにしても移動機の機能にしても、それがユーザに密着して必要なり便利なものであるのか否かの見極めが足りないのではないかと思うのだ。
だから結局はauの後を追うしかなく、金をばらまいて独自に始めたサービスの多くは実を結んでいない。だったら何もやらずに料金を下げろとも言いたくなるわけだがそうも行かない。

◆ 良くも悪くも日本の携帯電話の基本技術はドコモ中心という感じで、他の事業者の数倍から数十倍の技術開発部員を養っているのがドコモの特徴でもある。この事業者が独自に通信方式などを開発するという図式は日本固有のものであると言っても良く、例えばドコモの呪縛からいち早く脱したauなどはQUALCOMMなどに頼りながらのシステム開発になっている。従ってドコモの収益率が低下すると自社開発費用も渋くなり、携帯電話メーカなりチップベンダの技術を買うことになるだろう。
もちろんこれが悪い事とも言えないわけだが、悲しいかな日本には新規技術開発を強力に推進する移動機メーカもなければチップセットベンダもいない。

◆ SBMもQUALCOMMの松本氏を引き入れたことで、今後はQUALCOMMの技術を導入するような流れになるのではないかと思う。javaはBREWの上で動かし、チップセットは同社のものを使ってコストを下げるという具合だ。現在でも汎用マルチタスクOSを使っているわけではなく、ソフトで無理矢理マルチタスクみたいな実装なのでQUALCOMMチップへのシフトもさほど難しくはないと思うし、ソフト開発コストは低減出来るだろう。W-CDMAは(一応)国際標準なので、SBMとしてもQUALCOMM採用の方が良いと思う。ドコモはIntelとごにょごにょとか、国内メーカとごにょごにょしているが、これはこれで必要だろう。こうした競争が生まれてこそ技術は進歩し加入者はその恩恵を受けられる。
だがしかし、SBMが実質純減(10月分はプリペイド水増しで純増に持っていった)になると、端末メーカも離れてしまうわけだしソフトバンク自体が信頼のおける企業ではないだけに、メーカコントロールは重要となる。



Amazon(12/6)
◆ 通販は便利である。特に店に行って確認する必要のないものが店で買うより安く売られていれば通販を利用する。最初に何を買ったのか定かではないが、CDや書籍をAmazonで買ったことがある。最近はPC用品から何から取扱品目も増えているが、Amazonの落とし穴?はキャンセルが実質的に出来ないことだ。確かにキャンセルの方法はあるし受け付けて貰えるものもあるのかと思うのだが、発注から発送までが3〜4日以内のものに関してはキャンセルが受け付けられない。
キャンセルが受け付けられないとどうなるかと言えば、返品という処理を行うことになる。ただし返品は商品が発送された後でないと受け付けられないので、発注から発送までの数日間は何も出来ないことになっている。また返品を行う場合には返品手数料が必要になるので一旦注文した品物はキャンセルや返品はしない方が良い。

◆ 私はこれを行ったことはないが、代引きで購入して受け取り拒否をするとどうなるのだろうか。例えば何かを注文したとして、それの納期が1週間ほどかかったとする。従来Amazonは24時間以内に発送などと書かれていたが、最近はどうもそうではないらしい。在庫がアリになっていたからといって即日出荷されるわけではなく、注文後に確認し直すと3〜5日後になる事もある。
これは即日発送のオプションを売りたいためなのかなと思ったりするのだがどうなのだろうか。で、発送が遅れたが為に旅行などに出かけて留守にすることになったとしよう。これで商品を受け取れなかった場合は返品扱いになるのかな。きっとどこかに書かれているとは思うのだがそこまでは読んでいない。他のサイトの情報によれば受け取れなかった商品に関しては自動的にキャンセル扱いになるとも書いてある。

◆ そもそも注文した商品をキャンセルするという経験が私は皆無のために通販サイトに於けるキャンセル云々の問題を気にしたことはなかった。通常であれば出荷前(というか梱包前、か)であればあればキャンセルできるのかな程度に思っていた。だがAmazonの話を聞くとキャンセルは意外に難しいのかなと思った次第である。Amazonの場合は注文とほぼ同時に出荷準備のステータスになるのでキャンセルは受け付けられなくなる。この出荷準備が何を示しているのかはよく解らないし、出荷準備のステータスだからといってその日とかか翌日に出荷されるわけでもない。

◆ 検索してみるとAmazonとトラブルを起こしている人が意外に多いことに気づく。注文後にステータスを見ると発送準備になっているが、何日経っても発送準備のまま品物が一向に送られてこない。そこで発送してくれないのならばキャンセルをするとメールを出すと、発送準便中なのでキャンセルできない旨の返信が届いたそうだ。がだそれから数日待っても発送はされず、問い合わせると発送準備中だから… と、同じ返信が来るだけだったとか。逆に勝手にキャンセルされたという方もいた。注文した後発送準備中のステータスになったにも係わらず、その後Amazoneから「在庫切れ」を理由にキャンセルされたと言うもの。大規模な業者だけに様々な管理上の不具合などもあるのだろうが、Amazon被害者の掲示板などもあることから、利用者の立場に立った運営がなされているのかどうかは疑問だ。
F&Fでも広告を載せているケンコーコムは発送前でも発送後でもキャンセルを受け付けてくれ、発送後の場合は受け取りを拒否しろとなっている。



高精細化(12/5)
◆ シャープは旧vodafone向けにVGA解像度の液晶を搭載した携帯電話を発売していた。VGA液晶搭載第一号機として話題は呼んだが、大きく重いこともあって余り売れなかったようだ。vodafoneがSBMになり、シャープは更にVGA搭載機を増やした。SBM向けは汎用マルチタスクOSを使っていない関係で動作速度も余り低下せずにVGA液晶をドライブしている。
ドコモはN903iでドコモ初のVGA液晶搭載機を発売するに至ったが、こちらは完全にVGAを生かし切れているとは言えない。iアプリの描画範囲こそ従来の240×240Dotの4倍である480×480Dotにはなったが、メニュー画面やその他はQVGA解像度である。これに関してNECは動作速度が低下することを恐れたと言っているわけだが、フォントなどの見栄えが従来のままなのと元々NECの最近の機種はメールやWeb閲覧時にわざわざ低解像度フォントを使うのでVGAの恩恵は全くない。特にこの低解像度フォントは、字が太くて見やすいという人もいるのだろうが個人的には出来が良くないと思う。もしも低解像度フォントを使うのならば従来フォントとの切り替えくらいは欲しいところだ。低解像度フォントは昔のPC9800などで使われていた16Dotのフォントみたいなもので、複雑な漢字は字がつぶれてしまうので変形漢字を使う。

◆ N903iでVGAが活かせるのは待ち受け画面とかiアプリなど限られた部分だけなのと、そもそもVGAもVGAと言われなければ普通の人には解らない程度のものなので今後これが増えてくるのかどうかは疑問でもある。もっともCCDやCMOS撮像素子のようにデバイス自体が高解像度の方向へ向かっている場合には採用機種は増えると思う。
人間の目の限界は300dpi程度だと言われ、携帯電話のVGA液晶はこの解像度を少し超える。つまりVGA以上に高精細化しても人間の目ではそのメリットが感じられなくなると言うことだ。一方でQVGAの4倍の画素を制御しなければならないプロセッサの仕事量は増える。NECが動作速度を気にするのもこの辺りに原因があると思うし、実際メニュー画面と待ち受け画面を行き来するような操作を行うと従来機種より時間がかかる感じがするが、動作の遅いSH903iよりは速いと思う。

◆ 動作速度以外にも、開口率の関係でバックライトを強力にしなければいけないとか価格が未だ高いなどの問題もある。QCIF(176×144)やそれに似た解像度からQVGAに液晶解像度が変わったときにはずいぶん綺麗なものだとその変化を感じたが、QVGA→VGAではそれほどの感激はない。感激するとすれば地図を表示したときなどに分解能の高さを感じるが、文字は小さくなれば例えつぶれていなくても読みにくくはなってしまう。(しかし、何となく読めるレベルでもQVGAとVGAの差は感じられる)世の中には携帯電話サイズの液晶でXGA(1024×768)解像度のものも試作されているわけだが、この液晶パネルを制作した企業自身も「使い道が解らない」と言っているとおり、人間の目の方を何とかチューニングしないと高解像度が活かせない感じだ。
折りたたみ携帯電話を開くと液晶面の前方2cm位の所にフレネルレンズが現れて、液晶面を拡大してみられるような仕組みでも出来れば実用的なのかも。



付加価値料(12/4)
◆ プッシュ回線はダイアル回線に比較して基本料金が高かったと思う。大昔?にはプッシュ回線のDTMFを利用して計算式や数値を入力させて計算結果が音声で聞けるサービスがあった。或いは電話局側に電話番号メモリを持っていて、電話機から短縮ダイアルでコールできる仕組みもあった。当初プッシュ回線は電子交換機に接続されていたので特別料金を取る必要がもしかしたらあったのかも知れないが、今ではダイアル回線もプッシュ回線も変わらない。現在の料金がどうなっているのか調べてみると、1級取扱所で月額150円の違いがあったが3級取扱所では元々の基本料金が高いためかプッシュ回線でもダイアル回線でも基本料金に違いはない。

◆ そもそも加入電話は減少傾向で、FTTHを引いている人ならば従来と同番号でひかり電話を引けば回線交換の加入電話は廃止しても良いことになり、月額基本料金は500円に下がる。ただし安いだけにNTT西のような大規模障害が起きるかも知れない。通話の殆どは携帯電話だが、加入電話の番号が欲しいという方にはひかり電話がお勧めである。
プッシュ回線料が付加価値料金であるように、今や当たり前になったカラー放送の付加価値料金も存在している。もともとカラー料金とは、カラー放送がスタートした1960年に始まったのだそうだ。カラー放送のためには高価なカメラも必要だし、明るい照明がなければ色がよく出ないと確かにコストはかかったのかも知れない。しかしカラー放送全盛となってNHKはこれを見直すのだとか。普通に考えるとカラー放送の付加価値が失われたのだからカラー放送料金を通常料金として値下げするのが正しいと思う。しかしNHKはカラー料金を普通料金にするが価格はカラー料金のままにするのだそうだ。
そうなるとカラー契約という名称がおかしくなってくる(今は白黒契約が存在する)ので、白黒契約の方を廃止する。これで従来は白黒契約だった世帯もカラー契約に自動的に移行するのでNHKの収入は増える計算だ。

◆ NHKといえば柄の悪い集金人がやってくるイメージが強いが、この集金制度も廃止の方向に向いている。この理由としてNHKは人件費高騰を上げており、「公共料金も自動引き落としが当たり前。戸別に集金するのは時代にそぐわない」とも言っている。が、訪問集金の場合はその人が引っ越したりしたときに追跡が難しい事もあるだろう。口座振替ならば引っ越そうが何をしようが、口座を廃止にしない限りは課金が出来る。集金人を廃するとは言っても、契約しろとうるさく迫ってくる奴らはこれまで通りだろう。契約者が料金を払わない場合は強制徴収をするとNHKは言う。私の場合はNHKと契約をした事がない(要するに一度も受信料金を払っていない)ので強制徴収の対象にはならないだろう。強制徴収されたくない人は、今のうちに契約を破棄しておいた方が良い。これはNHKに電話してTVを捨ててしまったから契約自体を破棄したいと言えばいいだろう。



オークション(12/3)
◆ オークションといえばヤフオクで、多くの人が利用している。手数料もだんだんと値上げされて現在は5.25%になるのだろうか。オークションの平均落札価格がいくらくらいなのかは解らないがヤフーは相当な利益を上げていると思う。出品者に関しては月額基本料金も取られている訳なので、余り利用しない人にとってはこれも高いものに感じるかも知れない。オークションはヤフー以外にもあるが、今ひとつ流行っていないというかヤフーにみんなが集まるからヤフーに出品し、出品量が多いからそこにみんなが集まるという正帰還が出来ている。

◆ ドコモは楽天と組んでネットオークションを開始する。
出品手数料はPCからの出品で3.15%とヤフーより安く設定はされている。携帯電話からの出品は現在の所手数料は無料だが、今後はモバオクのように手数料商売になるのだと思う。モバオクはauと協力関係にあってある程度の成長をしたが、とてもヤフーに太刀打ちできるような規模ではない。楽天オークションがどの程度の規模に成長するのかは解らないが、ヤフーオークションを抜くのは相当な困難が伴うと思う。これは孫さんが携帯電話業界でトップを目指すと言ったのと同じくらいの夢物語ではないのだろうか。というのも、携帯電話でオークションに参加する人の多くは中高生ではないかと思うからだ。PCを持っている人ならばわざわざ扱いにくい携帯電話の小さな画面で面倒なことをしないだろうとも思うし、確かに手数料節約のためにという理由はあるのだろうが、手数料が無料とは言っても実は全く金がかからないわけではないのだ。商品の写真にしても小さい画面でしか確認できない点はデメリットだと思う。

◆ 携帯電話利用のオークション利用者が若年層だとすると、商品も当然ながら若年層に売れるものである必要がある。信頼性に関して、楽天オークションやドコモは金融業らしく一旦落札代金を楽天オークション当てに振り込ませるスタイルを採る。これによって楽天は手数料のみではなく落札代金を売り上げとして計上できるために財務的に見栄えが良くなるし、送金手数料でも儲けられる。もちろんそんな為に楽天を通すのではないですよと同社は説明し、安全な取引の確保なのだと主張するのは当然のことだ。しかし開始早々楽天経由の料金支払い規定が書き換えられた。品物が売れてから入金までに最長1ヶ月を要するようになってしまったわけだ。
匿名性を上げる為の施策としてはエスクローサービスがスタンダードだという点がある。送料は通常のゆうパックの150円増しとなるが、この代金の殆どは郵政公社の儲けになる模様であるし、他の輸送方法が使えない点も出品者や落札者のコスト負担を増大させる。

◆ 楽天オークションはSNSサービスも同時に提供するのだという。SNSとオークションがどうつながるのかよく解らないが、他社に後れを取っているドコモのことなので何でも一緒に入れちゃいましょうと言うことなのかも知れない。
ドコモがメインとなってオークションを行うのならばまだしも、楽天が絡むとなると信頼性の点で心配もある。楽天で買い物をするとデフォルトでメルマガやアンケートが漏れなく付いてくるわけで、これらデフォルトでEnableになっているチェックボックスからレ点を外すことを忘れてはならない。一旦メルマガなどに登録されてしまっても後から外すことは出来るが、外した後でもタイミングによっては更にメルマガが送られてきたりして雰囲気は良くない。情報漏洩はドコモも楽天もやっているし、いや、もちろんヤフーだって大規模情報漏洩はやっているし、未だにヤフオクIDを売っているなんて話も聞くから信用は出来ないのだけれど、果たして楽オクは流行るのだろうか。



周波数再編(12/2)
◆ 今年も残りあと一ヶ月を切ったが、来年からは800MHz帯の周波数再編に向けての動きが加速するはずだ。800MHz帯の再編に関しては、出来るだけ基地局や加入者へのインパクトが少なくなるように考慮されている。以前にソフトバンクが独自の再編案を提出し、端末の買い換えサイクルは1〜1.5年なのでごそっと入れ替えても大丈夫だみたいな主張を繰り返していた。だが実際にSBMは27ヶ月シバリのスーパーボーナスを勧めるなど言うこととやることには大きなギャップがある。こんな連中に口を出させたらどのような不利益を生じるか解ったものではなく、当然ながら総務省もソフトバンクの言い分は無視した。

◆ 周波数再編に当たって、現在ドコモが利用している約30MHz幅(上り/下りで60MHz幅)を半分の15MHzに制限することで15MHz分が余る。その他空港MCAなどを他の周波数帯に移行させることで帯域を空け、既存の利用周波数を残しながら新割り当てを行えるように考えられている。特に下り(基地局→移動機方向)は従来割り当て周波数を一部(10MHz幅)そのまま利用でき、更に800MHz帯をメインに使用するauはドコモにどいて貰えれば15MHz全てが新バンドに移行できるプランとなっている。ドコモの下りは空港MCAが居るので空港周辺では2012年まではこの周波数帯が使用できない。

◆ 上り(移動機→基地局方向)はもう少し複雑だが、基本的にはauが有利なように思える。こちらもドコモがどいてくれればほぼすんなり移行が完了することになる。
周波数の問題はau有利と思えるが、現行の端末を新バンドプランに適合させるためにはRF周りの部品点数も多くなる可能性があり、同社のグローバルパスポート端末のような構成になってコストが上がるだろう。800MHz帯をメインに使うが故の困難さがここにあり、2GHz帯の整備を急いでトラフィックのメインを2GHz帯に移す必要がありそうだ。ちなみに現行のWIN対応機は全て800MHz/2GHzのデュアルバンドに対応している。
ドコモの方は現在800MHz帯の新バンド15MHz幅の中の10MHz幅を既にFOMAで使用している。都市部や空港周辺では一部業務無線や空港MCA、更にはauの移動機との干渉が懸念されるために使いにくい。しかし既に総務省の決めた1MHzあたり100万加入をオーバしているため1.7GHz帯と合わせて早く800MHz帯もフルに使いたいに違いない。

◆ 周波数再編が完了する2012年には、主にドコモが手放した周波数帯が大幅に空くことになる。もしもドコモの加入者数が増えていれば更なる割り当てをドコモは要求するだろう。SBMも同じく800MHz帯を欲しがるかも知れないが、2012年までSBMが存続しているのかどうかは今の時点ではハッキリしない。また800MHz帯を割り当てられたとしても、auの2GHz帯のように割り当てだけ貰って放置する事になるかも知れない。2GHz帯の基地局整備すら満足に出来ないのに、新たな周波数帯での運用などSBMには出来ないと思われるからだ。
いずれにしても来年以降はドコモ、auともに周波数再編に向けて様々な取り組みを行っていかなければならなくなる。ドコモはPCD終了で800MHz帯を全てFOMAに利用できるが、auは800MHzのデュアル+2GHzのトリプルバンド機などを作らないと混乱が起きそうだ。



儲かるゴミ集め(12/1)
◆ 粗大ゴミ有料化に関することは一昨日に書いた。
市区町村の言い分としては、粗大ゴミを処理するには費用がかかるために住民負担をお願いしたいと言うことだ。ならば捨てたゴミが金になった場合には相応のサービスをしてくれるのだろうか。いや、そんなことはない。市区町村役場の宴会費用にはなっても住民への還元などはされていないと思う。
金になるゴミとは資源ゴミのアルミ缶やペットボトルであり、前者は1Kgあたり100円以上で、ペットボトルも1Kgあたり30円前後で売れるという。これらの金になるゴミを自治体がどのくらい集めているのかは地域によっても異なるだろうが、だいたい年間数億円から十数億円規模になると言う。

◆ このために、ゴミ集積場からアルミ缶などを持ち去る個人や業者が後を絶たない。ゴミは捨てた時点で所有者の所有権が放棄されるから誰のものでもない。誰のものでもない物体がゴミ集積場に置かれているだけなので、それを持ち去っても罪にはならない。しかしこれでは自治体の儲けが減ってしまう。そこで各自治体はゴミは自分たち(自治体)のものだとする条例を作成している。この条例によって資源ゴミはゴミ集積場に捨てた瞬間に自治体のものとなる仕組みだ。金にならない粗大ゴミは住民から金を取り、金になる資源ゴミは自分たち以外には手を触れさせないようにする訳だ。

◆ もしもちり紙交換ならぬ空き缶やペットボトルの回収業者が、その資源ゴミを買い取ってくれたらどうだろうか。自治体は資源ゴミの買い取り禁止条例でも作るのだろうか。もしも町内会などで資源ゴミを集め、それを売れば地区の盆踊りや公園の清掃費用(現在はボランティア)なども捻出できると思う。うまうすれば町内会費分くらいまかなえるのではないだろうか。逆に自治体がそれなりに収入を上げているのだから、それこそ粗大ゴミの処理費用とかゴミ袋を市区町村民に配布するとか、ゴミ集積場の清掃費用(現在は持ち回りせいボランティア)など有効に利用できるはずだ。だが役人はあくどいから決して住民にそれを還元しようなどとは思わない。

◆ 資源ゴミも資源としての価値があまりない、つまり売っても金にならないときには見捨てられ、缶ジュースや缶ビールを売った業者が缶を回収すべきだと当然のように言っていた自治体も多かった。それがゴミの価値が上がったとたんゴミの所有権?を主張するのだからすごいと思う。
そして再度資源ゴミの価値が下がれば、ゴミは販売者が回収すべきだとの条例を作るかも知れない。同じ事はリサイクル費用が徴収されている家電製品や自動車に関しても言える可能性がある。例えばテレビや洗濯機がゴミとして価値を持ったとすれば、自治体はそれを集めるだろう。こうすればゴミの価値に加えてリサイクル費用も取れる訳なので大きな利益が得られる。
もちろんその利益を住民に還元しようなどとは思わないだろうけどね。



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