No.22232
RE:RE:日本国債について(続き)
阿部
[n:Windows/XP:IE/8.0]
02/08(火) 23:07
返信
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釣具屋さんへ
お返事が遅くなってすみません。平日は流石に時間をやり繰りするのが大変なので、ご容赦下さい。
>公共投資を増やしても、増税の不安を煽るだけで、フローの改善にはなりません。
これは説明いたしましたので、詳細は割愛します。要約すると、フローの改善と不安解消は両方手当てする必要があります。
>生活保護などという不平等な公共投資は今すぐやめるべきです。
ここをどう解釈したら良いのか非常に悩んだのですが、もう少し真意をお聞かせ下さい。
>年金を厚くしても、破綻が早まるだけで、フローの改善にはなりません
これもかなり分からないんですけど、釣具屋さんは「破綻」とは経済が具体的にどのような状況になると考えておられるのでしょうか?また、どのような経緯でその「破綻」に至るとお考えですか?
K2Zさんへ
良く読んでいただいて、ありがとうございます。
>といった考え方をフローが回っている!いつか将来安心だ!って >思うよう考え方を変えるべきだってことでしょうか?
はい、その通りです。細かく言うと、「考え方を変えるべき」ではなく、正しい知識を備えると自然とそのような結論に至るということです。 これは、私が「経済というものはもっと民主主義とからめて考えてみるべきだ」と主張していた部分なんですね。民主制の国ではよく起こるのですが、与党が景気浮揚させようとがんばると、「また赤字を増やすのか!けしからん!」という野党の攻撃が始まります。そして国民は「赤字はイカン」と思って野党を政権の座につかせてしまうのです。すると、政権についた元野党は緊縮財政を始め、景気がさらに悪化する、と。
現在の日本やイギリスでこれが起こりました。アメリカでも中間選挙でこれが起こり、オバマ大統領の景気対策を難しくしています。 つまり、これが民主制の限界かもしれないのです。でも、これではいつまで経っても国民は幸せにはなりません。
私は、経済学の勉強をしているうちに「不況時の緊縮財政」が間違っていることを知ってしまったのですね。そして、1%以下の超マイノリティの仲間入りをしてしまったのです。私は本気で日本を、皆が笑って暮らせる良い国にしたいと願っています。そうであるならば、この1%以下の超マイノリティの数を1人でも2人でも増やしていくしかないのですよ。そして、この超マイノリティの人達は実にそういう考えの人が多いのです。
i58-94-187-151.s11.a022.ap.plala.or.jp
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No.22234
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
証アナ
[u:Windows/7:IE/8.0]
02/08(火) 23:56
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決算期でなかなか書き込めませんでした。
前にレスした土地投機の件ですが、私は個人的にこんなに個人金融資産が 溜まってしまったのは土地価格が投機により、非常に高くなったことがある と考えています。理由は二つです。
ひとつは、土地が高くなってしまったために住居を購入するための貯蓄が増えたことです。
もうひとつは土地が高くなった結果、居住面積が縮小し、広い家が買えないために モノを買っても置く場所がないことです。 東京に住んでもう結構長いのですが、居住コストが高すぎてモノをおくことが難しい と感じることがあります。
ここの議論でもそうなのですが、結局のところ財政赤字も結果に過ぎないと思います。 根本的は土地が高いために貯蓄額が多すぎ、消費が抑制されているために内需が弱いことに尽きます。所得減税や、財政支出、日銀の株買い入れ、銀行救済などあらやる手段がこの20年試されましたが結局うまくいきませんでした。
次は個人がお金を使わないのであれば増税して使おうということになると思います。 しかし、それは思惑に反して、税収を増やすことはないと考えています。
actkyo027116.adsl.ppp.infoweb.ne.jp
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No.22236
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
通りすがりのホイキタです。
[Windows/98:IE/6.0]
02/09(水) 02:10
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経済は相互作用ですから、思惑通りにいかなくて当然ですし、そうでなければ大変なことになります。だからといって努力しても無駄というわけではなく、経済活動に参加する全ての人の総意で決まるようなものですから、皆で努力することが必要なんじゃないでしょうか。国の政策が悪いとか、いや国民が金を使わないのが問題だとか、どれも正しいですね。経済の全てを国が制御する社会になったら大変です。
ksechttp002.sec.nifty.com
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No.22238
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[n:Windows/XP:Chrome/8.0.552.237]
02/09(水) 05:50
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阿部さん:
> 要約すると、フローの改善と不安解消は両方手当てする必要があります。
はい。ようやく意見が一致しました。ここまでは。しかし、経済学に関する正しい知識が 不安を解消させるかと言うと、そんな事はないと思うわけです。
「経済学的に」正しい結論は「(社会)心理学的に」は必ずしも正しくはないんですよ。
よく言われるのは「確率的には非常に稀だけど起きると損害は大きい」ものと、「確率的には そこそこ起きるけれども起きても損害は小さいもの」では、仮に「損害の期待値」が同じでも 前者の方が不安に感じるという心理。
例えば、保険に入っていない自動車を運転するのは不安に感じますが、ほぼ 100% 損害がでる ことが確実な宝くじはむしろ楽観的に買いますね。
経済学的に景気を潤す期待値が高くても、心理学的に不安を解消する期待値は高くない、 というのは一例ですがこういうことです。
下記発言の意図も上記の通りで、 > それこそ、一握りの経済論「木」を見て、国民感情「森」を観ず、ではないですか? いくら経済学に関する正しい知識を備えていも、心理というものはそう簡単に変えられるもの ではありませんので、不安は残るわけです。
>>生活保護などという不平等な公共投資は今すぐやめるべきです。 >ここをどう解釈したら良いのか非常に悩んだのですが、もう少し真意をお聞かせ下さい。
ぶっちゃけ「釣り」ですが、「建前」は以下の通りです:
人って「最悪」を想定することができれば、意外と楽観的になれます。「まー間違えても 死ぬことはないかー」って。反面、最悪を見積もることができないと、いくら状況が有利 でも不安を感じます。4点差9回裏2死満塁のピッチャーの心理とでもいいましょうか。
今の生活保護って受給資格を得るのは大変。生活保護を受けられず「あったかいおにぎりを 食べたい」と書き残して餓死された方もいました。一方で、一度受給資格を得てしまうと、仕事をして生きていくよりもずっと楽です。受給資格は「世襲制」という冗談もあります。
そんな「不平等」な制度はいっそのこと廃止してしまい、一部の不正受給者を手厚く保護 するよりは、むしろ基本的人権ギリギリまで薄くしてしまって、その代わりに誰でも受給 できるようにすべきだ、という主張です。
それによって、餓死することはなくなるでしょうし、「まー死ぬことはないかー」って開き 直りとも取れる「楽観」を手に入れることができます。
事業に失敗しても「まー死ぬことはないかー」、会社をクビになっても「まー死ぬことは ないかー」くらいに楽観できないと、新規事業主は育ちませんし、正規雇用が手段ではなく 目的になってしまいます。
>>年金を厚くしても、破綻が早まるだけで、フローの改善にはなりません >「破綻」とは経済が具体的にどのような状況になると考えておられるのでしょうか? >また、どのような経緯でその「破綻」に至るとお考えですか?
「経済が」に関してではなく「年金機構が」についての言及だったわけですが、どちらに しても、破綻するしないが問題ではなくて、「するかも知れない」不安が問題です。
「韓国製タイヤですが、工学的見地から何の問題もありません」と言われても、なんとなく 不安ですよね。韓国製云々も、工学的見地云々も、ここでは関係ありません。
「破綻が早まるだけ」は少し言葉選びに失敗しましたが、ようは、そのような不安が少し でもあれば、先ほどの自動車運転の心理で、保険に入るわけです。
「年金機構が破綻するかもしれない」に対する「保険」は言わずもがな「貯金」です。
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No.22240
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[n:Windows/XP:Chrome/8.0.552.237]
02/09(水) 10:16
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釣具屋は、経済学者の言う「定理」とか「法則」は「ありえない条件を持ち出して 局所的な解を求めるただの算数ごっこ」程度にしか思っていません。
nobodyさん>「ドーマー条件について言及していない財政破綻論は無視してよい」
あまりに「ドーマー条件」を重要視されているようでしたので、調べてみましたが、 重要性がまったく理解できませんでした。
こちら で多くを代弁してくれているので、詳しくは書きません。
このような話をすると、なぜか「賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ」的な話に 飛躍するのですよね。なぜか。(nobody さんのことではないですよ、念のため。)
では、歴史の話をしましょうか。
膨大な財政出動をして未曾有の経済危機を脱した例として真っ先に思い浮かぶのは、 ヒトラーですね。彼は、出動と同時に、国民の不安を取り除きました。強力な イデオロギーをもってして。
やじろじゃさん>なんとなく現代の中国、その政策を連想いたしました。 レーマンさん>これがこの国の病理ではないですか? 通りすがりのホイキタです。さん>一部の人の思惑で制御できたら大問題。
お三方の不安って、こういった所から来ていると思うんですよね。
念のため付け加えておくと、ヒトラーを非難しているわけではありませんよ。多くの 尊い命を犠牲にしましたが、当時取れ得る最善の決定をしたと思っています。日本も しかり。「勝てば官軍、負ければ賊軍」それ以上でもそれ以下でもありません。
しかし、当時の様な世の中には戻って欲しくないな、というのが直感的なところです。 なにせ「歴史に学び」ましたから。
そうそう。戦争で思い出しました。
日本は「武力戦争」の時代を乗り切りました。一部の国と地域ではまだ武力による 戦争が続いていますが。しかし、世界はいま第三次世界大戦=「経済戦争」の時代です。 勝てばお札を刷るだけで食っていける。負ければ働いても食っていけない。経済とは 「強い国」がルールを作るゲームです。
TPPって、この金融戦争に終止符を打つための「ポツダム宣言」に重なってしまう。 なぜなんでしょう?理由はよく分かりません。TPPを受諾して他国の統治下に入るのが 楽かもしれませんし、もう少し戦争を続けてみるのも良いかもしれません。
もうひとつ、しばらく前に第四次世界大戦が始まりました。これは、京都議定書で 日本から先に宣戦布告した戦争です。当時は勝てる見込みがあったのでしょうね。 しかし、現状は周知の事実。いつから日本はこうなってしまったのでしょうか。
前スレで武器輸出の話がありましたが、どうせ公共投資するのであれば、時代遅れの ゲバルト戦争ではなく、第四次世界大戦=「エコ戦争」に使ってもらいたいものです。 エコ戦争って、要は後進国の経済発展を妨害して、自国の(主に省エネ関連の)産業を 守るための戦争ですから。
二酸化炭素削減が「地球のため」などと本気で思っている人が居たらごめんなさいね。 全ての経済活動が止まるのが本当の意味で「地球のため」です。
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No.22243
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
K2Z
[Windows/Vista:FireFox/3.6.13]
02/10(木) 00:22
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阿部さま
返信ありがとうございます。 自分の理解がだいたいあっていたようで良かったです。
もう一点質問させてください。
「不況時の緊縮財政」が間違いだと考える方がマイノリティのままでも 国債で資金調達して公共事業を行うことについてどうお考えでしょうか? マジョリティの反対を押し切って推進すれば景気は上向いてくる?
softbank221028083237.bbtec.net
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No.22244
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
証アナ
[u:Windows/Vista:IE/8.0]
02/10(木) 08:42
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公共投資は効果が低いというのがマクロ経済学ではコンセンサスになっていると理解しています。
どうしても国家の財政問題ということもあり、善悪で議論しがちになってしまう のですがわが国の問題点は継続的に公共投資を行わないと経済規模を維持 できないほど内需が弱いことに尽きると思っています。 たしかに、官僚や政治家による部分もあり、否定はしませんがマクロ的な観点から 考えると個人、法人セクターが資金余剰状態にある以上、政府セクターがお金を使う しかないという状況にあることも理解しておく必要があると思います。 本来政府セクターは資金的には中立であるほうが良いと思っています。 そのためには個人消費を増やし、法人セクターが収益向上を狙って設備投資を 行うというサイクルに持ち込む必要があるともいます。
内需の問題を解決しない限り、事態はいつまでたっても改善しないでしょう。
em114-48-186-255.pool.e-mobile.ne.jp
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No.22245
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
ほりこし
[G:Windows/XP:IE/8.0]
02/10(木) 08:56
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カネの流れという点で見ると(携帯電話の)分離プランは悪だと思うんですけどね。 インセンティブプランならば既存利用者から集金したカネを新規加入者や端末購入者にばらまいて、要するにカネを流しているわけです。
端末が売れると端末メーカにもカネが流れ、部品メーカにもカネが流れます。
まあカネの流れ以外にいろいろな論があるので一概にインセンティブプラン万歳とは言えないのですけどね。
リサイクルなんてのもカネの流れ的には駄目でしょう。 みんな捨てて消費しまくらないと。 これもカネの流れ以外の問題があるので大量消費が善とは言いにくい。
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No.22257
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
阿部
[n:Windows/XP:IE/8.0]
02/12(土) 22:17
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釣具屋さんへ
お返事ありがとうございます。 先に誤解なきよう申し上げておきますが、私は別に釣具屋さんを議論で負かしたいとか、そのような気持ちは一切持っておりません。純粋に、間違った経済知識が広まるのは我々の幸せのためにならないと思っているだけです。他意はありませんので、以下そのようにお読み下さい。
>しかし、経済学に関する正しい知識が不安を解消させるかと言うと、そんな事はないと思うわけです。 >釣具屋は、経済学者の言う「定理」とか「法則」は「ありえない条件を持ち出して 局所的な解を求めるただの算数ごっこ」程度にしか思っていません。
別に、私は経済学が完璧だ、などと言うつもりは全くないんです。むしろ、経済学ほど学問として未熟なものも珍しいとすら思います。扱う対象が人間心理に基づく経済活動のため、常に予測が困難なのは確かです。ただ、そんな経済学でも正しく活用すれば、我々の社会をもっと幸せにしてくれるものだと思うんですね。
今までの書き込みで、私は以下の2点について述べています。 1. 不況時の緊縮財政は誤りである。積極財政支出をし需要拡大を図るべき。 2. 正しい経済政策が行えないのは国民の経済に対する理解不足が原因。
結局、釣具屋さんが私の主張に対して何がダメだと思われているのか、それが私には判然としません。2番の方で、「正しい経済政策が行えないのは経済に対する理解不足ではなく不安が完全払拭できないせいだ」ということでよろしいでしょうか?
K2Zさんへ
>不況時の緊縮財政」が間違いだと考える方がマイノリティのままでも >国債で資金調達して公共事業を行うことについてどうお考えでしょうか?
結果は正しいが、プロセスは間違っていると考えます。
>マジョリティの反対を押し切って推進すれば景気は上向いてくる?
1991年の日本の不動産バブル崩壊後から現在まで日本政府はほぼ一貫して緊縮財政路線でしたが、小渕政権と麻生政権の時に積極財政支出で景気回復させようとがんばっていました。その時は結果として景気が回復しかけたんですね。ただ、民意が得られないので長続きはせず、次の政権で緊縮財政に戻って景気は結局回復しなかったわけです。
証アナさんへ
すみません、時間がないので後日またお返事させて下さい。
i58-94-187-151.s11.a022.ap.plala.or.jp
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No.22258
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[n:Windows/XP:Chrome/8.0.552.237]
02/13(日) 08:26
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阿部さん:
>釣具屋さんを議論で負かしたいとか、そのような気持ちは一切持っておりません。
釣具屋は、むしろ論破してもらいたいと思っています。正直、不安で不安でたまりません。 だれが聞いても「これならイケる!」という理論があれば知りたいです。
>経済学ほど学問として未熟なものも珍しいとすら思います。扱う対象が人間心理に基づく >経済活動のため、常に予測が困難なのは確かです。
つまり、「経済学とは人間の心理行動のモデル化を試みるものであり未熟である」は共通理解 という事でよろしいでしょうか。
>1.不況時の緊縮財政は誤りである。積極財政支出をし需要拡大を図るべき。
ベースとしている経済学が未熟なわけですから、それを論拠に正誤を「断言するのは誤り」 だと思います。それこそ、歴史でしかそれを証明できないのではないでしょうか。
数学的には「AゆえにB」が真であっても「BゆえにA」は言えません。つまり「財政支出 をしたから経済が潤った」がゆえに「経済を潤すためには財政支出を行うのは正しい」とは 言えません。過去の統計と照らしあわせて「財政支出を行うと経済を潤す期待値は高まる」 とは言えるかも知れません。「政府がそこそこ正しい判断を行う」という条件下において。 政府がまったくぶっ壊れた政策を行えば、全く逆の結果が出てくるかもしれません。
要は、財政出動「する・しない」が重要ではなく「どこに・どのように」が重要だと思う わけで、その点で論点がずれているかもしれません。
>2.正しい経済政策が行えないのは国民の経済に対する理解不足が原因。
ここは理論が飛躍している気がします。
経済学は人間の心理行動をモデル化したものなわけですから、「国民がそのモデルに従えば」 という「たら・れば」は、順序が逆だと思うのですね。
例えば、「聖書」は過去の事例に基づく「禁忌集」なわけで、それに従っていれば、まあ そこそこ幸せな人生は送れるかもしれません。聖書に書いてある通りに世の中が回っていれば それでもいいかもしれません。が、ひとたび釦を掛け違えるとジハードしちゃうわけですよ。 そういった類の危うさを感じます。
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No.22260
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
hirax.net
[MacOS/IntelMAC:Safari/533.19.4]
02/13(日) 14:19
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「10人の経済学者がいれば、異なる11の経済学がある」とか「同じ質問を7人の経済学者にすると、8つの違う答えが返ってくる。その内の2つは…」といった言葉を聞いたことがあるような気がします。 これらの言葉の真意は全然知らないのですが、「経済学いわく」という言葉を「万能の印籠」に使うことは難しいのかもしれないですね。
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No.22264
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
nobody
[u:Windows/XP:FireFox/3.6.13]
02/13(日) 20:57
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私も、経済学というものを絶対視しているわけではありません。よく例に出す ドーマー条件も、「馬鹿よけ」として挙げています。これは、過去ログを読んで 頂ければ一貫しています。
ただ、観念的なものに名前を付けて定義し、現象等について議論する際に前提 を一致させるだとか、モデルなり仮定なりを作ってそれに適合する場合、適合 しない場合を複数人数で議論していく、などというのが、学問として世の中を より良く理解していくには欠かせないわけです。
例えばNo.22222で「一物一価の法則」なんてものを出しましたが、これは短期に 成立する場合もあれば長期に亘って成立しない場合もある。それは裁定取引で 大きな利益を上げたメリウエザーや明神茂でもわからないわけです。しかし、 「一物一価の法則」なる概念を知っているか知っていないかで、議論のやり方は かなり変わってくるわけです。
なので、「雑多な思いつき」を述べるには経済学は不要です。が、他人に定性的 に説明しようとすると、これまでの経済学の成果を利用せずに使うのは困難です。
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No.22265
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
佐藤
[p:Windows/7:FireFox/3.6.13]
02/14(月) 20:02
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■釣具屋さん
>釣具屋は、むしろ論破してもらいたいと思っています。 >正直、不安で不安でたまりません。 >だれが聞いても「これならイケる!」という理論があれば知りたいです。
# 釣りっぽい文章にレスしますが・・
こちら のブログで財政や名目GDPと税収の関係などについて数学的に論じておられます。そこでの話は、財政出動「する・しない」が重要で、「どこに・どのように」はそれ程重要ではない、となっているようです。
■阿部さん
>2. 正しい経済政策が行えないのは国民の経済に対する理解不足が原因。
理解不足というか、間違った理解をしているわけですよね。これはマスコミ(とそれを統率してる者たち)の影響に因るところが大きいと考えています。ぶっちゃけ、マスコミが嘘をついても国民はそれが嘘だなんて露ほども思わない。TVが嘘を言うハズが無いという固定観念があると考えてます。
しかもそれに加えて、そもそも経済が非常に難しいというのが問題を非常にややこしくしてます。なのでマスコミの「借金なんてとんでもない!消費税率を上げて税収を確保しないといけない!」という、確かにそれ単体で考えたら間違っていない説明を正しいと認識してしまうんですよね。
私は、TV局が倒産でもしない限りこの問題が解決することはあり得ないと悲観しています。
z11.58-98-174.ppp.wakwak.ne.jp
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No.22266
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
ACBI
[f:Windows/XP:FireFox/3.6.13]
02/14(月) 20:32
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借金なんてとんでもない!と言う人は、「貸し剥がし」をどう考えているんでしょう? 債務を整理するのだから良いことだと思っているのでしょうか。 借金という仕組みは、経済効率のためには、あった方が良いのは明確。
ただ、債務残高の適正値は議論の分かれるところですが(諸説紛々で正解が分からない)。
u065047.ppp.dion.ne.jp
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No.22268
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
阿部
[n:Windows/XP:IE/8.0]
02/14(月) 22:07
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実は先週、「それ(本掲示板への書き込み)と家族のコミュニケーションとどちらが大切なの?」と家内に諭されまして、家族を重視したため書き込み頻度が落ちています。返信できていない方には追ってご返信いたします。
釣具屋さんへ
>釣具屋は、むしろ論破してもらいたいと思っています。
釣具屋さんの気持ちはだんだん分かってきた感じがします。(釣りでないと解釈すればですが) 以下、少々厳しい物言いになりますが、そこはご寛恕いただきたく思います。
>つまり、「経済学とは人間の心理行動のモデル化を試みるものであり未熟である」は共通理解という事でよろしいでしょうか。
全く違います。 失礼ですが、釣具屋さんは経済学の勉強をなさったことがありませんよね?(過去の書き込みからそのように見えますが、違っていたらご勘弁を。) 「経済学を勉強したが、経済上の全ての事象を説明できないという点で未熟な学問だと分かった。しかし、現在の社会をより良くするためには役に立つ。」 と、 「経済学は勉強していないが、未熟な感じがするし役にも立たないと思う。」 という違いです。
後者は、「電気のことはよく知らないけど、電気なんて役に立たないと思うよ。」と言っている人とレベル的には変わりません。もしそんな発言をする人がいたら、釣具屋さんも不思議な人だな、と思いませんか。 (まぁ、私とて正規の経済学講義を受けたわけでもありませんし、そんないばる程知っているわけでもないのです。ただそれでも、マクロ経済では赤字は黒字と対であり、赤字額を単体で見ることに何の意味もないことくらいは知っているわけです。)
>ベースとしている経済学が未熟なわけですから、それを論拠に正誤を「断言するのは誤り」だと思います。
これも違います。 いくら経済学が未熟とは言え、不況で民間が支出しない以上は政府が支出して景気を支えないとさらに不況がひどくなる程度のことは、充分に理論として成り立っているのです。
>ここは理論が飛躍している気がします。 >、「国民がそのモデルに従えば」という「たら・れば」は、順序が逆だと思うのですね。
論理の飛躍はありません。私が「経済というものはもっと民主主義とからめて考えてみるべきだ」という書き込みの部分を良く読んでみて下さい。 私は仮定の話をしているわけではなく、現実に国民の経済に対する理解不足(知識不足)が景気浮揚をできなくさせている、と説明しています。
今までの書き込みを見ていると、どうも釣具屋さんは人の書き込みを読んでいないようです。正確に表現すると、「文字を目で追ってはいるが理解しようとはしていない、もしくはご自身に都合の良いように解釈している」ように私には見えます。今一度、過去の書き込みを読み直してもらえないでしょうか。
i58-94-187-151.s11.a022.ap.plala.or.jp
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No.22273
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
fushikiz
[f:Windows/XP:IE/6.0]
02/15(火) 20:32
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私へのレスではないですが、
>失礼ですが、釣具屋さんは経済学の勉強をなさったことがありませんよね
経済学って、いまだ観天望気の段階かと思いますね。気象学で言えば。
学問というのは、まず観察からはじまりますね。例えばあの山に雲がかかると 雨が降る、とか、夕焼けのあとは晴れる、とかですね。そのうち、その観察を 集積、整理していく。個の当たりは観天望気から博物学になる。
そのうち、そのメカニズムというか因果律というか、なぜこうなるか、という 知識が発生する。わかりますね。このあたりから科学ですかね。そのうち そのメカニズムからモデル化、公式化、予測などが始まる。
その意味からすれば、経済学は一部はブラックショールズの式などありますが、 まだ博物学に留まっている面もありますね。私が習った先生は、○経で、 当地方の夜のニュースで最もなコメントしているS教授でしたが、これが 面白くなかった。その先生が、特別講師として呼んだ地元のテレビ局の 広告局部長の話し、売れる宣伝と売れない宣伝という講義が面白かった。
私は大学から株やっていましたが、副業で公認会計士の免許でもとったれと 思って勉強しましがピンとこない。知り合いから、それにはまず商業簿記を 始めたらどうか、と言われました。そこで本屋に行って、商業高校の落ちこぼれ のための参考書を買ってきた。
それはまず数字の書き方から始まるのですが、目からうろこ、なぜ資本金が 負債なのか、面白く説明してありましたね。で、思いました。これは本来中学や 高校のすべてで教えるべきことではないか、と。ある意味微積分より役にたつ からだと思います。
その観点からすればドーマー条件なんか、何の意味もないと思います。 ある意味非武装中立と似たところがある。日本海を友愛の海に、とか 行った瞬間尖閣やガス田に中国が、北方領土にロシアがやってくる。 とくに北方領土はたった1年の失策で100年回復不可能になったのじゃ ないでしょうか。外務省の意見よりも、もし可能なら鈴木宗男あたりを 島で泳がしておけばもっと正確な情報が入ったと思います。つくづく 残念です。
かのリーマンショック以後の欧州、かつてのアジア金融危機など、結局、 国際金融に跋扈する連中が、ここいっちょ叩いてみよう、と思えば危機が 発生するわけで、どんなにドーマー条件が持たされても、一度に銀行が 国際決済能力を失い、債権に値打ちがなくなり、事実上破綻IMF管理に 追い込むことはできる。ただし日本の国債の大半を日本人が持っているわけで、 国外でマグニチュードの大きな事(騒ぎ)を起こしにくいわけで、虎視眈々 と狙っていると思います。
連中は日本の資産を掠める、あるいは最安値で叩いて入手し、利が乗ったら 売るだけです。そういう連中に大してドーマー条件がどうの、こうの、など 何の意味も無い。もし彼らが事を起こすに足る何らかの手がかりがあれが事を 起こしてきます。そのタイミングを見計らっているだけだと思いますよ。
かの昨年のプリウス叩き、トヨタ叩きと先日の米国政府の発表は、彼らの 時間軸にとっては整合性がある。彼らは過去との整合性なんかどうでもよい、 その時点で流動化した場合の価値、値打ち、エネルギーだけの判断が大事と いう考え方ですから。
FUSHIKIZ
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No.22274
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[Linux/i686;:Chrome/8.0.552.224]
02/15(火) 22:24
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佐藤さん:
> こちら のブログで財政や名目GDPと税収の関係などについて数学的に論じておられます。
経済学は帰納の学問です。数学は演繹の学問です。本来相容れるものではないはずなのですが、 経済学を数学的に論じてるものがあれば見てみたいと思い探してみましたが、見当たりません でした。よろしければ、どのあたりが該当するのか、ご説明いただけないでしょうか?
> そこでの話は、財政出動「する・しない」が重要で、「どこに・どのように」はそれ程 > 重要ではない、となっているようです。
「戦術よりも戦略が重要」というのは、もはや疑う必要はないと思いますが、どこで履き違えて しまったのでしょうか。「する・しない」=戦術、「どこに・どのように」=戦略のつもりで いましたが、見当違いであればご教示ください。
阿倍さん:
見くびられたものですね。
> 「電気のことはよく知らないけど、電気なんて役に立たないと思うよ。」
一見関係ありそうに見えて、全く関係ない事柄を持ち出すのは、詐欺師によくある手口です。 これこそ「自分に都合の良い解釈」ではないですか?
少し言葉をかえてみましょう。 「電磁気学のことはよく知らないけど、電磁気学なんて役に立たないと思うよ。」 なんの違和感もありませんね。
実際、電磁気学なんてほとんどの国民には役に立たないでしょう。しかし、日本の重要な輸出 産業は「技術」であるわけで、その意味では「より多くの国民が電磁気学を知っていた方が、 皆が幸せになれる」でしょうね。・・・というレベルの話しかしていないんですよ、あなたは。
もう少し言葉をかえてみましょう。 「モルモン教のことはよく知らないけど、モルモン教なんて役に立たないと思うよ。」 違和感ないどころか、これが普通の感覚ですね。
モルモン教のことは知りませんが、キリスト教は一斉を風靡しました。経済学がモルモン教では なくてキリスト教であることを説明すべきなのではないですか?
> 政府が支出して景気を支えないとさらに不況がひどくなる程度のことは、充分に理論として > 成り立っている
経済学が帰納の学問である限り、「理論として成り立つ」ことはないのですよ。理屈的にないの ではありません。定義としてないのです。人を見下すくらいに経済学を学んだのであれば、 それが帰納の学問であることくらいご存知かと思うのですが。釣りですか?
帰納は、反証があるならばそれを否定しなければいけません。そういう学問です。その手順を 省略して「国民の経済に対する理解不足が景気浮揚をできなくさせている」などと言った所で、 「神を信じよ、されば救われる」と言っているのと大差ありません。
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No.22277
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
証アナ
[u:Windows/7:IE/8.0]
02/16(水) 21:18
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>かのリーマンショック以後の欧州、かつてのアジア金融危機など、結局、 国際金融に跋扈する連中が、ここいっちょ叩いてみよう、と思えば危機が 発生するわけで、どんなにドーマー条件が持たされても、一度に銀行が 国際決済能力を失い、債権に値打ちがなくなり、事実上破綻IMF管理に 追い込むことはできる。ただし日本の国債の大半を日本人が持っているわけで、 国外でマグニチュードの大きな事(騒ぎ)を起こしにくいわけで、虎視眈々 と狙っていると思います。
外国人だけでなく日本人でも手っ取り早く儲けたいと外資にいる方も しっているわけで統一的な意思があるとはあまり思えないのですが 好きあらば利ざやをとろうとしているのは事実であると思います。
以前も申し上げたようにわが国は資源なくして成り立ちませんので 完全に依存を断ち切のは難しいですがそれでもできるだけ国内だけで 立ち行くようにしないと行けないと考えています。
今の経済政策では人為的に需要と作り出し足りない部分は中国とアメリカに 依存する形になっていて非常に脆弱です。 このままではアメリカだけでなく中国にも早晩完全に頭が上がらなくなるでしょう。
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No.22278
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[f:Linux/i686;:Chrome/8.0.552.224]
02/18(金) 18:53
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nobodyさん:
「馬鹿よけ」以外の部分に関しては、賛同致します。というわけで、少し勉強して出直してきました。 ら、余計にわからなくなったでござる。
阿部さん:
「国民に経済の知識があれば」というのは、合理的期待形成仮説が前提としているモデルですよね。 このモデルに従うと「経済金融政策は長期的にも短期的にも無効」であると、ノーベル経済学賞を 受賞したルーカスは指摘しています。
阿部さんの主張は、ルーカスと似たような前提を導入しておきながら、結論がケインズになって しまっています。非常に不思議な印象を受けます。
経済学をどのように勉強すれば、何がどのように「充分に理論として成り立つ」ことがわかるように なるのでしょうか?
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No.22282
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
hirax.net
[MacOS/IntelMAC:FireFox/3.6.13]
02/19(土) 21:10
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第三者なので、「それぞれの方が使われている言葉」が言わんとすることを、間違えて解釈している可能性は高いと思いますが、こんな風に見えます。
> 「国民に経済の知識があれば」というのは、
流れを見るに、この部分の「経済の知識」という言葉(前提)は「ケインズ経済学への”同意”」という意味なのでしょう。合理的期待仮説といった新古典派経済学のものを指していないのだろう、と思います。なので、その結論がケインズ的な政策になるのは、”仮定した前提からいえば”自然なのではないでしょうか。(その”論理”への同意/不同意はあるでしょうが)
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No.22286
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
FUSHIKIZ
[M:Windows/XP:FireFox/3.6.10]
02/20(日) 00:27
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証アナさん
>好きあらば利ざやをとろうとしているのは事実であると思います。
そうですね。大半の国債を国内で銀行が消費している、という点が連中の 目のつけどころだと思います。ただしかなり仕掛けが必要ですね。私が 思い浮かぶ筋書きとしては、
まず格付けが日本国債の格下げをします。また将来にわたって財政 再建の動きがなければアンステーブル、格下げ方向で検討中としておきます。
次に絡め手として国際決済銀行(BIS)を巻き込みます。日本の国際 業務を行うメガバンクは大量の格下げを含む国債をもっているので、 担保不足があるとして日本のメガバンクには異なるBIS基準を適用する、 とします。
とすると、メガバンクは一斉に資金調達に動き、国内から資金を 吸い上げて増資を図るので、国内の流動資金が据われて市場は 暴落するでしょう。
この連鎖を繰りして、さらに資源価格の高騰、日本の国際決済能力の 低下に日本を追い込み、もちろん最後の役者はIMFでしょう。
IMFが出てくることとなれば、新円切り替え、預金封鎖などの可能性も 出てきます。そのどさくさに日本の国富を底値で掠め取るストーリーです。
こういう絵を書いているとすれば、であるとすれば経済学とかドーマー条件 とか、あまり意味をもたないですね。
個人的には消費税ないし福祉目的税の増税は不可避だと思います。これは 不況要因ですが、そのお金が社会に還流し、年金福祉、また子供の医療費 やワクチン接種など、生活の安心につながって、お金が回転する方向に 動けば好況要因にもなり得ますがどうでしょう。
ところで武富士の相続問題、最高裁で2000億円の還付がきまりましたが、 すごい金額ですね。個人的には武富士は計画倒産じゃないかと思います。 一族はすでに経営から距離をとり資産を確保した上で倒産させることにより、 将来発生する過払いをすべてこの時点で割引いて終焉させた。
その割引率をもって他のサラ金も全額返済しない。全額返済であれば 会社一度つぶしして決済、というわけで。たしかにサラ金規制でパチ ンコ業界はおかげで縮小しましたが、自営業者の運転資金が絶たれた という点で不況要因、また起業マインドに悪影響を及ぼしたと思います。
司法界の世間知らずの偽善のため、国がつぶれる。私たちの業界では B型肝炎の補償で国がつぶれる、という予想が強いです。治療費を払え というのはわかりますが、国が貧乏で注射器や針を買う金が無かった 事情下での使いまわしに関して発症していないキャリアにまで慰謝料 を払うと国はつぶれます。
FUSHIKIZ
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No.22289
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
nobody
[u:Windows/XP:FireFox/3.6.13]
02/21(月) 00:23
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No.22273 > 経済学って、いまだ観天望気の段階かと思いますね。気象学で言えば。
> そのうち、そのメカニズムというか因果律というか、なぜこうなるか、という > 知識が発生する。わかりますね。このあたりから科学ですかね。そのうち > そのメカニズムからモデル化、公式化、予測などが始まる。
私がよく引き合いに出すのが、「砂時計の七不思議 田口善弘著」こちら なんですね。ここでは粉流体のさまざまな性質を取り上げた後、物理学で粉流体が 「わからない」ことについて論説されています。結局の所、物理学では単純な特定 の現象については物質主義的アプローチでわかるけれども、それ以外は取り扱えない ということです。
経済学も同じで、単純な問題は取り扱えるけれども、少し複雑な問題になると取り 扱えないというのは本質的な制約だと思います。
No.22286 >まず格付けが日本国債の格下げをします。また将来にわたって財政 >再建の動きがなければアンステーブル、格下げ方向で検討中としておきます。
>とすると、メガバンクは一斉に資金調達に動き、国内から資金を >吸い上げて増資を図るので、国内の流動資金が据われて市場は >暴落するでしょう。
かりにそうなったとしても、日銀が猛烈な買いオペすれば良いわけです 。 もちろん、そうなると通貨価値が下落しますが、慢性的なデフレ環境にある日本 では、インフレによるメリットが大きいですし、通貨安は輸出産業にメリットを もたらし、日本は全体としては多くの対外資産を持つわけですから円建てでは 価値が上がります。
かつてのメキシコ危機は貿易赤字や固定相場による問題がありましたし、ギリシャ ショックはユーロという統一通貨の問題が事態を深刻化させました。日本はそれら とは状況が相当異なると思います。
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No.22290
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
FUSHIKIZ
[M:Windows/2000:FireFox/3.6.3]
02/21(月) 09:34
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そうですね。
>ここでは粉流体のさまざまな性質を取り上げた後、物理学で粉流体が
面白いことに、ブラックショールズだったかな、この公式は流れていく 流体中でのブラウン運動がヒントになっているとか。
wikiにある
* dlogSt = σdWt + μdt * Bt = exp(rt)
のうちμdtがドリフトの部分、σdWがじたばたしている部分でしょうかね。
じたばたするボラティリティーの部分にはウィーナー過程であり、 ランダムウォーク理論にも近いところがあります。
この公式をつかうと、酔っ払いがふらふら千鳥足を踏みながら、自宅に 向かう軌跡と距離が計算できるそうです。。。
かつて、ITがinvestment technology(情報のITではなくて)だったころに 某証券会社がITを用いた投信の宣伝をやっていました。それが、
価格=Σ重み付けnxパラメーターnというやつで、一次の重みを膨大 なデータから割り出す、というものです。あきれました。世の中のことが すべてパラメーターの一次結合で説明できるとはとてもおもいません。
基本的に経済学=観天望気=怪しい学問という印象はぬぐえませんね。
FUSHIKIZ
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No.22291
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[u:Linux/x86_64;:Chrome/8.0.552.224]
02/21(月) 12:10
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> 結局の所、物理学では単純な特定の現象については物質主義的アプローチでわかる > けれども、それ以外は取り扱えないということです。
物理学だって帰納の学問であるわけで、今更そんな分かりきったことをドヤ顔で説明 されてもねぇ。
物理学では、分からないことは分からないと認めています。分からないことを認める から誤差が見積もれるわけで、誤差が見積もれるから宇宙船は飛べるんです。
経済学は、分からないことを分からないと認めていますか?傍目に見て、とりあえず 棚上げしているか、あるいはより積極的に闇雲にしているように見えます。それが、 経済学を「怪しい学問」したらめている所以でしょう。
> 経済学も同じで、単純な問題は取り扱えるけれども、少し複雑な問題になると取り > 扱えない
経済学では、財政出動するしないの問題は、単純な問題でしょうか。それとも複雑な 問題でしょうか。経済学が扱える単純な問題って、どの程度の問題ですか?
個人的には、宗教と政治と経済と戦争と歴史と宗教は、切っても切れない複雑な関係 だと思っています。そこから経済だけ抜き出しても、答は出ないと思うのですがね。
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No.22292
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
FUSHIKIZ
[M:Windows/XP:FireFox/3.6.13]
02/21(月) 15:52
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今日の堀越さんのトピにあるように、国債は銀行や金融機関が買っている。
それはわれわれの預金あたりが原資ですもね。本来銀行は預金を集めて 企業に融資してその利息と預金の利息の差額で喰うわけです。
しかし、ほとんどが利息が確実な国債消化にまわると、お金が企業にまわ りませんよね。また有力企業は国内外で起債して資金を集めますので、 銀行への依存が減っている。
このあたりも日本の需要不足につながっていると思います。つまりいろいろな 景気刺激策、たとえばエコカーはエコポイントなどは即需要に結びつきますが、 それで払い戻したお金が需要にまわらず預金にまわると、再度銀行はそれで 国債を買って、回転しなくなる。
したがって、公共投資をしてもお金が回転しないとだめなんですね。ですから、 エコカー補助金やエコポイントでなるべく買っていただく、つまり金券には なるが現金にならないようにしなければいけませんね。
FUSHIKIZ
p2218-ipbf206fukuokachu.fukuoka.ocn.ne.jp
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No.22294
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
阿部
[n:Windows/XP:IE/8.0]
02/21(月) 23:16
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証アナさんへ
もう周回遅れどころではありませんが、お返事ありがとうございます。 証アナさんの土地投機のお話はよく分かります。私も感覚的には日本の住居取得費用が高過ぎると思うのですが、どこの何というデータを見ると他国との比較が分かりやすいのかなと思っただけです。
>公共投資は効果が低いというのがマクロ経済学ではコンセンサスになっていると理解しています。
はい、そうです。ただ、低いけれども、ないわけではないのです。私の主張は、公共サービスの提供という政府の責務を果たす方が優先度が高く、そしてそのための資金は国債発行なり紙幣増刷なり困らないのであるから、まずは公共投資を必要充分なだけ行い、それでも尚景気浮揚策が必要であれば住宅補助を行えば良いと考えています。 ただ、赤字に対する抵抗が強いので、現実的な経済政策としては効果の高い住宅補助を優先的に行なって不況を脱した方が良いかもしれないと、考えが変わりつつあります。
ほりこしさんへ
>これもカネの流れ以外の問題があるので大量消費が善とは言いにくい。
はい、その通りです。私が今まで「需要喚起」と言った場合は、従来の経済成長手法であった大量生産大量消費を行なうという意味合いで用いていました。しかし、資源・エネルギーの枯渇が目に見えてきた今、そのような経済成長手法は(今はまだ可能だけれども)今後は難しくなってゆくでしょう。恐らく、発展途上国が先進国並みの物質的豊かさを志向する以上、地球のリソースが持たないと思います。結局、先進国は物質的豊かさのレベルを下げ、発展途上国はレベルを上げる、数百年かけてその均衡点を探ることになると予想します。
そんな中において、国民みんなをどうやって食べさせてゆくのか、その時の経済政策はどうあるべきなのか、すでに模索が始まっていないといけないのですが、まだまだ議論が現実に追いついていないのが実情です。(低炭素社会における持続可能な経済成長とはどうあるべきか、という議論がもっと盛んになって欲しいと私は思っています。)
数百年かけて均衡点を探る、と簡単に書きましたが、その途中には相当の混乱が生じるでしょう。すでに世界では資源・エネルギーの争奪戦が繰り広げられており、尖閣諸島に対する中国の態度を見るまでもなく、日本もその蚊帳の外というわけには参りません。私の不安は、世界がそのような状況へ突入していく中、世論の危機意識が薄いことにあります。
i58-94-187-151.s11.a022.ap.plala.or.jp
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No.22295
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[f:Linux/i686;:Chrome/8.0.552.224]
02/21(月) 23:48
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> かりにそうなったとしても、日銀が猛烈な買いオペすれば良いわけです。
一見するとメリットばかりなのですが、「今すぐ」それを実施しない理由ってなんでなんだぜ?
> 結局のところ日本の経済を好転させようと思う人が居ない
「豊かさ」の指標が、物質的なそれから他のものに変化してきているという考え方はできませんか? たしかに、以前よりは仕事は減りました。しかし、仕事が減ったことによって家に帰るのも早く なったし、家族とのコミュニケーションの時間も増えました。それによって得られる価値って 見逃されていませんかね? GDPには「家族サービス」は含まれていませんね。
個人的には、以前よりもライフワークバランスは向上した気がするし、バブル世代の同僚に聞いても 「得るものも大きかったけど出ていくのも大きくて結局なにも残らなかった」と懐古しています。 個人的には、このままデフレでもいいんじゃね?と思います。子育ても楽しいものですよ。
むしろ、穿った見方をすれば、財政出動必要論って、既得権益を守りたい政治家に主導され、 それに騙された人が取り上げていると見えなくもありません。
あと、若干オフトピですが、女性の社会進出も雇用率の低下を引き起こしている要因であると 思います。女性の社会進出を批判しているわけではなくて、だったら代わりに専業主夫になれば いいんじゃね?という意味で。
どちらかが家庭に入って子育てをしても GDP には反映されず、共働きで育児放棄すれば、保育費が GDP に計上される。どちらが生活的に「豊か」かと言えば、前者じゃないかと思うのですがね。 しかし、世の中は扶養控除を廃止する方向に動いていますね。GDP を上げるのがそんなに大事?
履き違えちゃいけないのは、あくまでも経済は生活を豊かにするための手段であって、経済の活性化が 目的ではないということです。
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No.22296
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
nobody
[u:Windows/XP:FireFox/3.6.13]
02/22(火) 00:17
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No.22290 >基本的に経済学=観天望気=怪しい学問という印象はぬぐえませんね。
まあそうですね。複雑な系を扱う場合、モデルの妥当性(特に恣意性の排除という 点において)やパラメータの問題やら外乱の影響などがありますから。 単純な比較生産費説ぐらいでも、現在のような社会には適用困難でしょう。
No.22292 >したがって、公共投資をしてもお金が回転しないとだめなんですね。ですから、 >エコカー補助金やエコポイントでなるべく買っていただく、つまり金券には >なるが現金にならないようにしなければいけませんね。
このあたりも、何年も前からこの掲示板で書いているように、今の公共事業は 乗数効果が低くなる要因がいくつもあって、うまく機能していない.... その点、No.22142でも書いたようにエコポイントは、政府が出したカネは小さく とも、民間で回ったカネは大きかったと思います。
No.22294 >低炭素社会における持続可能な経済成長とはどうあるべきか
これもだいぶ前からこの掲示板では話題になっていますが、証アナさんはなにより も住宅面積の向上、私は旅行需要の喚起あたりが有効ではないかと思っています。 モノの消費はIT化などによってどんどん効率化されていってしまいますので、 ヒトが動いて消費するのが良いのではないかと思います。
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No.22300
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
証アナ
[u:Windows/7:IE/8.0]
02/22(火) 20:28
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なかなか時間がとれず返事できませんでした。
>そうですね。大半の国債を国内で銀行が消費している、という点が連中の 目のつけどころだと思います。ただしかなり仕掛けが必要ですね。
最近も某外資系がディラーで裁定をアナリストを巻き込んでやってるという 話を聞きました。彼らは日本も含めてたくさんの資本を持っているので やりたい放題できると思っているようです。
おっしゃるように外資系が総がかりになればシナリオは実行できなくも 無いと思いますが、自分が知る範囲では結構外資系間でも統一行動とれてないので 相当大掛かりにやらないと難しいでしょうね。
>私も感覚的には日本の住居取得費用が高過ぎると思うのですが、どこの何というデータを見ると他国との比較が分かりやすいのかなと思っただけです。
これを示すのには居住面積と貯蓄の相関ととるのがいいと思っています。 大昔、大学院時代にそういう分析をした資料を見たことがあるのですが 残念ながら今は手元にありませんね。 アナリストではなくエコノミストをやっていればちょっと分析してみたいとは 思います。
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No.22301
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
証アナ
[u:Windows/7:IE/8.0]
02/22(火) 20:34
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>まあそうですね。複雑な系を扱う場合、モデルの妥当性(特に恣意性の排除という 点において)やパラメータの問題やら外乱の影響などがありますから。 単純な比較生産費説ぐらいでも、現在のような社会には適用困難でしょう。
今の経済学はそもそもの前提がおかしかったりするのであまり実用的とはいえないでしょうね。 私が、住宅政策を重視するのも、複雑なモデルを使うよりも、大量にある貯蓄を 消費させるには高額商品を買うことが一番と考えているという単純なものです。
だれかの資産はだれかの負債であるので、資金は絶えず循環させないといけません 以前ほりこしさんが言ってたようにマグロは寝ると死んでしまうわけです。
この基本原理を実現するためにどうするかという点からすると今や古典的なケインズよりは、ずっと効果があると思います。 実際、エコポイントは相当効果がありました(シャープの液晶テレビは10-12月は前年比倍増ペースだったようです)し。住環境を整備すればもっと需要を創出できると思うのです。そうすれば税収も増えて財政問題も解消に向かいますし 企業も資金ポジションを厚くするよりも成長を目指して投資を始めると考えています。
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No.22318
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
こたつねこ
[Windows/Vista:FireFox/3.6.13]
02/23(水) 02:51
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国の借金の上限がいくらまで許容されるのか、どのようなところまで行ったら「破綻」なのかを考えてみました。 私が「破綻」だと考えるのは、利払いが滞るようなことが発生する時です。ミナミの萬田金融では「利息さえキッチリ入れといてくれたら何も問題ありまへん」というセリフが頻繁に出てきますが、まさにそれだと思います。 国債の残高問題がニュースになる時も、残高の総額の大きさや対GDP比ばかり注目されていますが、税収のうち利払費が占める割合はあまり議論されません。
なぜか財務省の資料では、借り換え分と利払費を足して「国債費」と書かれており、利払費がどのくらいなのかわかりにくいのですが、下記資料の「(6)利払費と金利の推移」の中にデータがありました。 こちら
一般会計の2倍程度もある特別会計が別なので、これだけでは何とも判断できませんが、公債残高の増加と金利の低下で利払費が一定水準に収まってるようにも見えます。 公債残高が膨らみすぎると、金利上昇時のハンドリングがかなり際どくなるのではないでしょうか。
借金による公共事業でお金を回すことは上策とは思えません。それよりも規制緩和や制度変更など、作文でお金の流れを動かす策を検討すべきです。 高速道路の制限速度を上げるとか、高校生のバイク免許禁止の校則を廃止する、など元手がかからなくて消費を喚起できるアイデア、たくさんあると思います。
nttkyo266102.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
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No.22341
RE:RE:RE:日本国債について(続き)
釣具屋
[p:Linux/i686;:Chrome/8.0.552.224]
02/27(日) 10:15
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思いつきで話をします。
公共投資として「花粉症対策」はどうだろうか、と、毎年この時期になると思います。 林業再生と絡めて進めていけばかなり有効ではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
ただの「思いつき」なので、効果も弊害もわかりませんが、何かしら関連するアイディア等 ありましたら教えてください。
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