BBS(掲示板)はF&F開設から少し経って設置しました。
現在のようにSNSなどもなく、自由に書き込める場はそう多くはありませんでした。
その為、個人のホームページには掲示板を設置する事が多かったのです。

時が経つと掲示板を宣伝に使う輩が増え始めました。
中国や韓国の偽ブランド商品の宣伝、英語圏の詐欺広告などが主でした。
当初は書き込まれたら手動で消す作業を行っていましたが、宣伝掲示板一覧みたいな情報の中にF&F掲示板が掲載されたことにより、手で消していたのでは追いつかないほどの書き込み量になったのです。

そこで怪しげな書き込みの自動排除を行うことにしました。
ロジックは以下のようにしました。

1.全角文字より半角文字が多いものは書き込ませない。
URLだけを書いていくようなものは阻止する。

2.全角文字数が少ないものは書き込ませない。
今でこそ怪しげとはいえ日本語を書き込んできますが、以前はどこかのページの日本語をコピーしただけのような、いくつかの単語のみでした。

3.日本国内に割り当てられたIPアドレス以外は書き込ませない。
これは毎日決まった時間に、日本に割り当てられているIPアドレスの一覧を自動取得して比較しました。
所が!ヤフーBBはJPNICからの割り当てが得られず、APNICから割り当てを受けたために、日本のIPアドレスとして認識されませんでした。

4.書き込みページに直接アクセスしても書き込めないようにした。
宣伝書き込みBBS一覧には、書き込み用のURLが掲載されています。
宣伝書き込みですから掲示板を読む必要などはなく、書き逃げすれば良いのです。
そこで直接書き込みページにアクセスして書き込んだものは排除しました。
仕組みとしては、トップページやBBSの記事一覧を読むとCookieを食わせ、遷移時間を計りました。

5.コピー&ペーストは書き込ませない。
宣伝書き込みは宣伝文句をペーストして書き込んで終わりです。
つまり、文字数に比較して書き込みまでの時間が短いわけです。
書き込みページを表示してから、書き込みボタンが押されるまでの時間を計り、不自然なものは排除しました。

6.常連さんは敷居を低くする。
ハンドルネームやIPアドレスから推定した書き込み者のアクセス数をカウントし、ランク付けしました。
常連さんはURLが書けるけれど、初見さんは書けないと言った具合になります。

携帯電話からのアクセス判断が少しややこしくて、固有番号の取得などを行いました。

7.URLのブラックリスト
通常の書き込みで参照されるURLの多くは日本のサイトです。
しかし宣伝書き込みされる対照URLのドメインは海外のものです。
書き込まれたURLのドメインやIPアドレスを検証し、書き込みを許すかどうかの判断をしました。
そのURLが怪しいか怪しくないかもリスト化して保存しました。
例えば宣伝書き込み(と、判断された)中のURLは、すぐにブラックリストに追加されます。
次に同じURLが書かれた場合は、無条件に書き込みさせません。

逆に常連さんが書き込んだURLはホワイトリストに書き入れました。

こうした対策によって宣伝書き込みの99%は排除出来ました。
ただし善良な書き込みのいくらかも、排除される結果となりました。
その後宣伝書き込みがなくなったことで、これらのチェックルーチンを外しました。
しかしここ最近は、中国や韓国からの宣伝書き込みが復活してきたのです。
BBSは殆ど使われていないことだし、今更対策も面倒です。

元々はminiBBSというcgiを使っていたのですが、その後様々な部分に手を入れた結果、元々のmbbsとはかなり違ったものになりました。
なお掲示板spam対策で、cgi名は変更しました。
minibbs.cgiのファイル名でサーチされ、狙われたからです。
minibbs.cgiにはiモードやezweb、一部HDMLの記述などもあるといえば、時代が分かるでしょう。
ちなみにHDMLをGoogleで検索すると、HDMIやHTMLが出るという現実が時代を感じさせます。
そんなminiBBS.cgiに増築や改築を繰り返したためにメンテナンス性も悪く、なのでBBS自体を終了することにしました。
今までBBSをご覧頂き、あるいは書き込みを頂き、ありがとうございました。