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過去の雑記置き場


値引き競争は正当な商行為か(6/1)
ポイントサービスやらコード決裁やら(6/2)
移動体関連特許事情(6/3)
マツダのCX3を見かける(6/4)
5Gのエリア整備はどうなるのか?(6/5)
5Gエリア整備と国内企業(6/6)
5Gは素早く立ち上がるか?(6/7)
ARMは大丈夫か?Sprintはダメか?(6/8)
SONYのプリ・メインアンプを直してみる(6/9)
移動体通信業界に於ける契約縛り(6/10)
地方銀行は存続できるのか?(6/11)
湿度の高くなる季節になる(6/12)
高齢化と別荘地(6/13)
薪ストーブの話(6/14)
GooglePayは○○Payとは違う(6/15)
第三のOSとして成功するのか(6/16)
ソフトバンクADSL終了の予定(6/17)
防災意識(6/18)
小排気量+過給器エンジン(6/19)
バッテリ容量と急速充電(6/20)
EVのコストはどう下げる?(6/21)
契約縛りはなくなるのか?(6/22)
経団連は経済の弱さを指摘(6/23)
Xperia1のカメラは優秀なのか?(6/24)
食の安全と中国製の食品(6/25)
別荘地内にもCX3が置いてあった(6/26)
ワンボックスと3ボックスの中間?(6/27)
マークXの消える日(6/28)
LINEは事実上のスタンダードか?(6/29)
トランジスタアンプと導通角(6/30)


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トランジスタアンプと導通角(6/30)
◆ トランジスタによるオーディオアンプが各メーカから発売されはじめたのは1960年代だそうだ。それ以前は真空管が全盛で、1980年に近づくとFETが登場してくると思うが正確な年代はよく分からない。

◆ トランジスタはベース電流のhfe倍のコレクタ電流が流れるわけだが、コレクタ電流によってhfeが変化するためにリニアリティに限界がある。特に初期の頃のトランジスタは全ての面で良好な特性とは行かず、特に大電流の流せるトランジスタは直線性に難があったりする。
高周波になるとコレクタ側のマッチング特性によってベース側のパラメタも変わってしまう。

◆ トランジスタが用途別というのは変だが、使用用途を考えた上で製造されるようになったのは意外に最近である。勿論それまでも高周波用とか、高周波用の中でもLNA用だとかミキサー用としてのトランジスタはあった。

◆ この場合のLNA用はNFが低いものでありミキサ用はリニアリティが良いとか電流が流せる(電流を流したときでも増幅率が落ちにくい)などだ。これが今ではもっと細分化されている。

◆ トランジスタのオーディオアンプ出始めの頃に設計者が悩んだのはこのリニアリティの部分だったとか。導通角を大きくする、すなわちA級アンプに近づければリニアリティは良くなる。A級アンプとは信号入力時にも無信号時にも同じ電流が流れていると思えば良い。

◆ これがB級アンプになると導通角は180度になるので、プッシュプル構成で使用する。しかし小電流時と大電流時の特性が異なるためにB級アンプでは歪みが取れない。
かといってA級アンプにすれば消費電力が過大になる。

◆ 無線機器だと特性はもっとハッキリと性能に表れる。リニアリティの悪いトランジスタだと、小出力時、つまり飽和していない領域においても歪みが取れない。振幅歪みとして残ってしまうので変調の振幅方向の精度が悪化する。

◆ 受信部では相互変調特性が悪化する。相互変調特性は高調波歪などと違ってフィルタで除去する事が出来ないので厄介である。

◆ しかし最近ではその装置に特化したトランジスタ、いや、むしろトランジスタも含めてその装置用に設計した集積回路といった方が良いか、そうしたデバイスが主流となっている。

◆ オーディオアンプは未だディスクリートの世界ではあると思うのだが、リニアリティの良好なFETなどもあるので設計に苦労するという事は減ったと思う。

◆ リニアリティを重視してディジタル通信の高周波増幅用FETをオーディオアンプに使って自作する人もいる。オーディオ帯域のデバイスならば数百円で買えるものが、RF用の同じ出力のデバイスとなると何万円もしたりする。それでも自作派は、そんなデバイスを使ってみる。増幅帯域のためではなく、リニアリティのために。


LINEは事実上のスタンダードか?(6/29)
◆ LINEの利用率は徐々に上昇しているそうだ。20代以下の若者では95%以上が使っているという。一方でLINEいじめなども一部では問題になっている。

◆ LINEは、少なくとも日本においては通信手段として認識されたことになる。一方でTwitter利用率は余り高くはなく、今以上に増える見込みもないそうだ。Facebookは海外では一般的に使われている傾向にあるものの、日本では余り使われていない。
Facebookの迷惑メール問題やデータ盗み見問題などの影響もあるだろう。
Instagramは利用者を増やしているが、未だTwitter利用者数には及ばない。

◆ 以前にも書いたが大人の自動車保険がLINEをベースとした通話・通信を行う。
保険会社によれば、事実上のスタンダードだからだそうだ。

◆ LINEの嫌な点は電話帳をもっていくことだ。勿論拒否は出来るのだが、何かの設定をいじった時に持って行かれることがある。そしていったん持って行かれた電話帳の内容は消すことが出来ない。(自分が見えなくすることは出来る)
◆ 電話番号と紐付ける方式は、その管理母体の違いによる不整合が起きる。電話番号は電話番号を発行した会社が管理しているので、その変更などに関してLINEは知る事は出来ない。携帯電話などを買い換える場合に電話番号を変更する人もいれば、迷惑電話回避などで変更する人もいる。

◆ そして、その電話番号は時間が経てば新たな契約者に割り当てられる。だがその情報はLINEには分からない。よって電話番号をベースとした情報には誤りが生じる。
そしてこの誤りは誰も担保してくれない。

◆ 勿論時が経てば徐々に誤りは修正されることになる。それはその番号の新しい所有者がLINEを使い始めるなどする可能性があるからだ。

◆ ちなみに私は古くから使っている方の番号ではLINE登録はしていない。当然のことながら知人友人など様々な人間に知れているわけで、その番号で登録すれば友達候補が山のように現れることになるからだ。

◆ LINE自体の使用頻度は低い。簡単な連絡用として使っているが、その程度である。
RCS日本版は全く使っていない。SMSは二段階認証などで使う程度で連絡用には使っていない。SMS自体を使っていないのでRCS日本版を使うメリットも理由もないばかりか、ドコモからの宣伝を拒否できないので邪魔なだけだ。

◆ ドコモのメールも殆ど使っていないので、特定の送信元以外は拒否している。最初はsoftbankからの迷惑メールが増えたのでそれをブロック、その後Gmailなどもブロックした。Gmailはかなり使っている。自分から送信することは希ではあるが受信メール通数は多い。

◆ これも殆どはPCで使っているもので、スマートフォンでも受信はするが見ることも余り無い。そもそもスマートフォンはDozeを解除しないとGmailの着信が遅い。  
◆ そんな事もあってRCSを使いましょうねみたいな事ではないかと思っている。これに関しても日本以外でスタンダードになったとしても、日本では流行らないかも知れない。


マークXの消える日(6/28)
◆ マークXの前身はマークIIであり、その前はトヨペットコロナマークIIだった。初代から実に50年以上の歴史をもつモデルが何故消えるのか。一時期マークXはそこそこ売れていて、FFベースのステーションワゴンにもマークXの名を冠した位なのに。

◆ しかし今やセダンは売れないのだとか。2018年の販売台数は4千台ほどだったそうだ。マークII/チェイサー/クレスタの3兄弟構成の頃には年間50万台も売ったというのに。
確かにあの頃はマークII系の車はどこでも見かけた。チェイサーやクレスタはよりパーソナル色の強いモデルとして売れた。

◆ 隣のうちがマークIIを買ったからウチも買おうみたいな、同じものを買っておけば安心だ的な感覚がいかにも日本人的である。その一方で個性を出したいとかで、ホイールを変えてみたりする。それが今では売れない車の代名詞になってしまった。

◆ 販売台数が年間4千台規模というと86とかWRX STI位の規模でしかない。元々販売台数を控えめに企画した車と、数万台規模で売れることを前提とした車では原価率なども異なる。こうした状況からマークXのカタログ落ちが決まったのだとか。

◆ 中型セダンが売れないと言っても、全ての車種が売れていないわけではない。
そもそもBENZのCクラスなど4万台も売るという。まあ価格が安い(と言っても400万円台から)モデルは売りやすいことや、今はダウンサイジングでC200でも1.5リッターの4気筒エンジン+過給器+モーター構成だったりする。

◆ エンジンはベルトレスの6気筒と同じ、つまりはモジュラエンジンであり設計は新しい。V型もモジュラエンジンでV6は不等間隔爆発だったかなぁ、バンク角は90度でオフセットレスクランクだったような気がするが良く覚えていない。

◆ 直列エンジンの場合はバンク角云々がないので6気筒版から2気筒を切り取っただけである。とは言っても実際の各部品を新たに作る必要があるのは当然である。既存のエンジンを組み合わせた例としてはトヨタのV12エンジンがある。直列6気筒を基本としてV型のクランクケースを作った。

◆ Cクラスのモータアシストは出来が良くないようだ。ゴーストップの多い道路ではギクシャクしがちだとか。ブレーキをリリースするとモータアシストによって強めのクリープが出る。そこでブレーキペダルに足を乗せるとモータアシストは止まる。微速前進したいのでブレーキペダルから足を離せば強めのクリープで…
◆ 自動車系のメディアによれば、セダンを買う人は輸入車を選ぶ事が多いとなるのだが、これはどうだろうか。確かに、セダンが売れないとカタログ落ちモデルが増えて選択肢が少なくなり、ならば輸入車をと考える人もいるとは思う。でも、そう考える人はほんのほんの一握りの筈だ。輸入車の売れ行きが比較的安定しているのは事実だとしても、それとセダン需要の相関はよく分からない。


ワンボックスと3ボックスの中間?(6/27)
◆ 昨日の続きである。ブームも終わったワンボックスカーと、そもそも売れないセダンの中間的存在がコンパクトSUVか。これが以前だったら2BOXカーとなったわけだ。

◆ 2BOXとしてはbbだとかキューブあたりがそれにあたるだろうか。室内サイズを拡大するためか、デザイン手法がワンボックス的な直線基調で今ひとつ人気が無い。メーカとしては、複雑なプレスラインを作るよりも金型代を安く出来る。

◆ 静岡県はスズキの工場があるからか、完成検査不正問題なども含めて度々報道される。そのスズキのコンパクトSUVがエスクードとかSX4とかだが、SUV系には全く縁が無いので、どのメーカからどんな車が出ているのかすら良く知らなかったりする。

◆ 昨日書いたレネゲードがイタリア製アメ車と言われるのはベースがフィアット500だからだ。イタリア車とアメ車の低信頼性部分を強化しましたみたいな車だったら不安だが、実際はどうなのだろう。

◆ BMWのX1も似たようなサイズだが大きく見える。フロントのキドニーグリルが大きいからか、車高が高めなのか、コンパクトサイズとは言えない感じに見える。
エンジンはターボチャージド1.5リッターの3気筒ユニットだ。
ボルボのXC40は少し大きめ、最低地上高は21cmと高い。全長は4.5mクラスなので長い車ではないが、最小回転半径5.7mは取り回しが悪いだろう。

◆ 余り聞いた事は無いかも知れないが、ポルシェのマカンという名のSUVもある。全長は4.6mを超え、全幅1.9m以上と(日本の基準では)全然コンパクトではない。ポルシェ的にはカイエンより小型ですよと言うのだろうけど。

◆ この手の車と言えばレンジローバーで、小型版としてはイヴォークがある。4.3m台の全長は良いとして、1.9m超の全幅は日本では持て余しそうである。日本ではガンダムチックなデザインが流行のようだが、ルノーのキャプチャーなどは優しいデザインで女性が乗っても似合う。

◆ 日本ではワンボックスカーの流れで、威圧的でなければ売れないみたいな風潮なのか。
もう一つ気になるのは視界の悪さだ。ガラス面積を小さくするとコストと重量の点で有利になるのは確かだが、穴蔵的デザインが増えている。CX3にしてもリアウインドゥは小さいし、JAGUARのE-PACEもこの流れである。

◆ コンパクトというとアウディーのQ2がある。全長わずか4.2mで全幅も1.8m以下である。最小回転半径5.1mは軽自動車並は言わないが取り回しは楽だ。エンジンは3気筒1リッターエンジンにインタークーラー付きターボを付けて85kWを絞り出すモデル、4気筒のターボ付き1.4リッターや2リッターモデルがある。
Q2はFF版でも最低地上高18cmと、多少のデコボコには引っかからない脚を持っている。1.4リッター版はFFと4WDが、2リッター版は4WD版のみになる。

◆ ダウンサイジングが合い言葉みたいな所はあるが、欧州車では従来よりも排気量の少ないエンジンと過給器の組み合わせが一般的になっている。アウディーにしてもBMWにしても3気筒エンジンを使うなど、効率を考える。ちなみに1リッタークラスのエンジンを3気筒から4気筒にすると数パーセント燃費が悪化するとの事だ。


別荘地内にもCX3が置いてあった(6/26)
◆ 少し前にマツダのCX3をよく見かけると書いたのだが、別荘地内にも止められている。よく見かけるのだから売れているのだろうと思うが、ライバル車は何なのだろう。

◆ このクラスだと日産ジュークとか、ホンダは何だっけ、VEZELだっけ。
トヨタはC-HRとかRAV4あたりだと思う。もっともRAV4は対米輸出用としてサイズを拡大したとあったから、昔のコンパクトSUVとは違ってきたのかも知れない。

◆ 各車共に1500ccクラスで全長4mちょっとと扱いやすいサイズだ。
軽自動車の多いこの辺りではスーパーの駐車場も広くはなく、最小回転半径の大きな車は扱いにくい。

◆ 先日も栃木ナンバーだったか、アルファードだかベルファイアが駐車スペースに入れるために何度も切り返してひんしゅくを買った。全長が5m近くで最小回転半径5.8mとか、そんな車には無理がある小さなスーパーの駐車場での出来事だ。

◆ ジュークは不人気車という事で見かける事はない。C-HRやVEZELはたまに見かけるが、独特のスタイリングが目立つので記憶に残るのかも。トヨタが言うにはコンパクトSUVで一番売れているのだそうだが、でも余り見かけない。売れ筋車と違うジャンルで集計でもしているのか、ソフトバンクの主要云々みたいに。

◆ C-HRは1.8リッターハイブリッド版と1.2リッターターボ付きがある。カタログ燃費はハイブリッド版が良く、パワーやトルクは1.2リッター版が高い。最低地上高は140mmなので普通の乗用車と変わらない。CX3でも165mmなので、スタイル的にはソレっぽいが実質的には普通の乗用車なのだ。

◆ この辺りだと雪道だとか山道などでの走行性を期待する感じはあると思う。公道に於ける未舗装路は殆ど無いが、道路から母屋まで(田舎なので敷地が広い)雨が降ればシルクロードならぬ汁粉道路になってしまうみたいな家も多いだろう。自宅から田畑まで荷物を運ぶなんて用途も考えられる。

◆ デカい車では取り回しが悪く、軽トラックではタイヤが埋まってしまいそうで、じゃあコンパクトSUVが良いかな、みたいな。コンパクトSUVを購入する方のどれほどが4WDモデルを買っているか分からないけど。

◆ ちなみにこのクラスだとイタリア製のアメ車であるJeepのレネゲードもある。
2WDモデルは1.3リッターのターボ付きだったかな。4WDモデルは2.1リッターのNAエンジンで最低地上高は20cmある。
国産コンパクトSUVより幅が広いが全長は似たようなものだ。

◆ 日本製コンパクトSUVはいわゆるオンロードSUVみたいな位置づけで、レネゲードの4WD版はクロスカントリーSUV的な(あくまでも)味付けだと思うので車の性格や目的が違うと言えば違う。レネゲードの2WD版は国産コンパクトSUV同様にFFなので、用途というかポリシーは似ている。現在のコンパクトSUVは昔の2BOXカーみたいな位置づけと言えば良いだろうか。機能や性能や車内寸法ではなく、見た目や雰囲気が重視される感じがする。


食の安全と中国製の食品(6/25)
◆ 何でも食べてしまう中国人だから古タイヤだって食べてしまうと言うわけではなく、ビニールや古タイヤ、或いは廃棄物などを原料にして食品封のものを作って売るという。

◆ マクドナルド問題もあったが、アレは一応食品である。過去には古タイヤと革靴から作られたタピオカがあったり、ビニールで作られたワカメだとか、米さえもプラスチックで作られるという。

◆ 中国の業者によれば、食品として食えるのならば材料は何でも良いだろうと言う。食えると言っても口に入れる事が出来るのと、正しく消化出来る安全な物質かは異なる。

◆ プラスチック製の米がダメでプラスチック製のマーガリンは良いのか、みたいな。革靴製のタピオカだって元は皮革なのだから食えるだろう、プラスチックよりマシだろうと言われればそうかなと思ったりして。

◆ 古タイヤから作られたタピオカは消化もされないだろうし、どうかなとは思う。このタピオカを食べ続けると痩せますとでも言って、新種のダイエット食品化してしまったりして。

◆ かつての日本でも食品添加剤やら何やらで、相当ヤバいものはあったと思う。情報化社会でなかったから明るみに出なかっただけで、もしかしたら非食品を食わされていた可能性だってある。

◆ 賞味期限切れの牛乳を再使用したり、産地偽装などは当たり前に行われていた。いや、産地偽装など今でも行われているだろう。海外産の貝などは、いったん日本の砂浜にまいたあとで回収すれば日本産と表示できるのだとか。

◆ 福島原発事故後などは福島県産と表示する食品が大幅に少なくなったが、福島産が皆無になったわけではない。福島産と書くと売れなくなるので、他の地域名を書いただけだ。

◆ 福島問題の影響は今もあり、福島県産と書けば高くは売れなくなる。
福島県産が安全かどうかはよく分からないというか、未だに線量の高いところが多いという事実を最近は報道もされなくなった。

◆ 福島県と言っても広いわけで、どこが危険でどこが安全なのかも一般消費者は余り理解していない。
未だに福島県産の食品は食べないという人もいる。

◆ 体内に残る放射性物質を食べるのと、そのまま消化されずに排出されてしまう廃タイヤを使ったタピオカとどちらが安全だと思うんだい?と中国の業者は言うかも知れない。

◆ 食の安全などを考えはじめたら何も口に出来なくなったりして。有機野菜だと言ったって、そもそも土壌汚染があったら安全ではない。
無農薬や低農薬で作る畑のすぐ横では大量の農薬をまいて野菜を作っていた、みたいな。食品の成分や含有物質は容易に調べる事が出来ないだけに、気にする人は不安に苛まれるのだろう。


Xperia1のカメラは優秀なのか?(6/24)
◆ DxOMarkに於けるSONYの最高得点獲得スマートフォンはXperia XZ Premiumであり、その後はスコアを落としていた。ちなみにXperia XZ Premiumは広角の補正というか加工と言うべきなのか、それがベストではなく歪みが多いと言われたものである。これに関しては以前にも書いたが、画角が広くなるので周囲が丸く写るのは当たり前の話なのだ。

◆ Xperia1では超広角カメラは補正はしていないか軽度だ。いわゆる広角らしい写真が撮れるので良いと思うのだが、それを好まない人もいる。ちなみに超広角レンズ付きカメラは他の2個のカメラユニットより画質は落ちる。

◆ iPhone好きの某氏は『「XperiaXZ premium」以来の悪夢が再び。
「Xperia 1」の「カメラ」は「画質」最悪で「歪み」も発生かも。」』と書いている。次期iPhoneの記事では『「120度」の「広角レンズ」に「ナイトモード」に。「iPhone XI」シリーズの「カメラ」の進化は凄まじい。』と褒め称える。iPhoneのカメラモジュールってSONY製じゃなかったっけ。

◆ Xperia1のカメラ画質はさほど良いとは言えない。輪郭強調しすぎのような、圧縮ノイズのようなざらつきが目に付く。通常モードで夜景を撮影すると、照明灯などでフレアが発生するのは感度の上げすぎか。ノイズ低減に苦労したと言われるが、そもそもノイズを選択的に消すことは出来ない。

◆ ノイズとは色も形も位相も明るさもランダムなものだ。これを消そうとすると他にも影響が出る。同じ写真を複数枚撮って平均化するとノイズが減少するのは、撮った写真が同じであるのに対してノイズはランダムだからだ。

◆ 一説にはソフトウエアのチューニングが完了していないなどとも言われ、カメラ関係のレビューは少し待ってくれとメディアに言われているとか何とかとの噂もあるがどうなのだろうか。メディアが書かなくても他のスマートフォンとの比較動画や記事は載る訳だし。

◆ ここで個人blogでの比較記事をリンクしようと思ったのだが見つからなくなってしまった。以前に書いたようにGoogleで検索上位に来るのはindexを付けたりhタグを使ったりするページだ。ごく一般的な個人のホームページやblogは余り検索結果に表れない。

◆ SEO対策をするのは、それによって利益(金銭面だけではない)があるからだ。普通の個人のホームページやblogはわざわざ手間をかけてSEO対策用のレイアウトに変更などはしないから検索結果に表れない。しかし、そうした検索結果に表れにくいページにこそ有用な情報があるのも事実なのだ。

◆ そのリンクしようとして見失ってしまったページでは、他のスマートフォンとの比較を含め様々な点の考察がされていた。
画質の比較などは結構手間もかかるし、ある程度写真に関する知識がないと細かなところまで分析が出来ない。
一度は検索できたので見つかるはずだと探してみたが分からなかった。残念である。


経団連は経済の弱さを指摘(6/23)
◆ 5月の話だったと思うが、時給千円は中小企業にとっては厳しいと経団連の会長が話した。時給千円でビッシリ働くと年収は200万円弱くらいになるのだとか。そこから引かれるものがあるから実質手取りは更に少ない。

◆ しかし、この200万円を払う事すら中小企業にとっては負担だというのだ。一方では人手不足も叫ばれるわけだが、安い給料しか出せないのだから人は集まらない。それこそ、大赤字の日本国でありながら優良大手企業以上の給料を手にする公務員なら話は別だが一般国民には関係の無い話である。

◆ 中小企業にとって厳しい話は男性の育児休暇もある。法制化の動きもあるようだが、そんな余裕のある生活なり仕事をするような環境が出来上がっていない。それこそ欧州のように.土日は店舗はお休みね、みたいな商売でも食っていける所とは話が違う。

◆ 仕事のために生きているみたいなサラリーマンが昭和の時代を支えてきたのだ。勿論そんな働き方が正しいとは思わないし、余裕のある生活が出来ればそれにこした事はない。しかし現在の日本の経済状態でそれは難しい。

◆ 大手企業においても副業を許可するところが増えている。残業をさせる代わりに雇用を増やし、余った時間は副業でもして稼いでねみたいな。

◆ 政府は子育て環境を充実させれば少子化問題が解決すると思っているのかも知れない。しかしそれはもっと先の事で、まずは日本の将来、日本の未来を明るくする事だ。バブルの頃のように、今日より明日はもっと良くなる、来年はもっともっと良くなると人々が思い込める社会が必要だ。

◆ 今はその逆であり、人口減少時代に入った日本に明るさはない。高齢化社会だってあと30年くらいは続きそうなのだから、若い人は大変である。年金は払った分も貰えないだろうし、健康保険代はどんどん上がっていく。一体誰のために働くのかと絶望を感じるだろう。

◆ 会社のために働いて出世するのは良いかもしれない。リターンがあるからだ。自分のために働いて好きな事を目指すのはもっと良い事だ。だが現実には国のために働き、しかし国は何もやってくれない。
よく頑張ったね、特攻隊になってね、みたいな使い捨てである。

◆ では男性の子育て休暇に反対かというと、私は反対はしない。ただしそうした休暇が取れる環境作りが先でしょと言っているだけだ。人手不足の中小企業で、プロジェクトを受け持つチームの何人かが長期で休暇を取ったらどうなるのか。

◆ 仕事の都合を考えると子供を作る事も出来ないとなり、これは不幸な事だ。女性で働いている方などはまさにこうした状況に直面する。特にリーダークラスの人間となれば、中々現場を離れられなくなってしまう。大企業であれば人員補充が可能でも、中小企業では難しい。人材がいないだけではなく、その人固有の技術が必要な場面もある。

◆ 扶養控除の廃止論などは、女性は就業を継続しましょうねと言う事だ。子育ては子育て休暇の期間だけにして、あとは鍵っ子にしておけば良いでしょと。


契約縛りはなくなるのか?(6/22)
◆ 契約縛りの制限、縛り期間中の解除料の制限、継続利用割引の制限により流動性は増すのだろうか。
石川氏は今回は解除料の金額を決める大事な会合であったにもかかわらず、総務省は密室で議論を進めるという姑息な手段を使ってきた。(ITmedia)と書いている。

◆ 確かにメディア側からすると議論の中身を知りたいと思うのは当然である。しかし会議をしている側からすると、発言の一部分だけを切り取られて報道される事が常であり、言葉を選ばなければならなくなる。これでは議論が活発に出来ない。特に利害関係の絡む料金問題となれば、報道されては困るような言葉を使うこともある。

◆ 石川氏は「「電波利用料はいくらならいいか」というアンケートを取ってもらいたい。それで限りなく無料に近い金額が回答されたとき、総務省は何も言えなくなるのではないか。」とも書いている。確かにそうだ。電波利用料ばかりではなくガソリンへの税金、電力料金、公務員賃金、高速道路料金などなど諸外国なみにしてほしい事はいくらでもある。

◆ 契約解除料の千円が安すぎると石川氏は言いたいのかも知れない。そもそも2年縛りをはじめたのはVodafoneであり、それまでは存在しなかった。更には、それを引き継いだソフトバンクによってより強固な縛りやローン縛りが組み合わされ、そして違約金の額も上昇した。

◆ 契約解除料の千円が高いか安いかは何とも言えない。確かに現行の価格に比較すれば安いが、現状が高すぎる。2年契約と単月契約の価格差も大きい。ISPやレンタルサーバその他の契約にしても単月契約と年間契約の価格差はさほど大きくはない。Amazonの会費だって年払いしても余り安くはならない。

◆ こうした部分を是正する、他のサービス並みにすると言う意味からすると総務省の示した数字が根拠のない数字だとも言えない。他事業者に移動しやすくすることで競争が起きれば、それは価格やサービス面で利用者の得になる。現状では皆横並び料金であり、余り違いがない。

◆ ドコモは年間契約という仕組みそのものがなくなるのではないかと言っている。確かに、分離プランであれば契約縛りの意味が薄くなる。インセンティブプランの場合は端末代を回収するために契約を継続して貰う必要があったわけだが、分離プランなら関係はない。

◆ 違約金が千円だと、事業者がMNP転出時や端末購入時に取る手数料より安くなるという意見もある。安くなってはいけないのだろうか?そもそも端末を売って端末代の他に手数料も寄こせというのはおかしな話だ。MNP転出料にしてもドコモは安くて他事業者は何故高いのか。

◆ MVNO事業者など従来は新規加入手数料だけしか取っていなかったが、今はその他にSIM発行手数料などを取るところもある。一方でスタータキットなどを買うと新規加入手数料が安価になる。しかもそのスタータキットにはSIMが付属している場合もあるわけで、だとするとSIM発行手数料は何?みたいな。


EVのコストはどう下げる?(6/21)
◆ 元々EVは構成部品が少ないためにコストを下げやすい。ただし現状では部品単価が高い。欧州各メーカの普通の、つまりスポーティモデルではないEVの価格は700万円前後に落ち着くのではないかと言われる。これは減光のガソリンエンジン搭載車と大きく変わるものではない。

◆ BENZはバッテリに関して、エネルギ密度は更に高められる可能性があると豪語する。市場が活発になればEV用としての特性に特化したバッテリのエネルギ密度は上昇し、コストは下げられるというのだ。

◆ まあ、こんな話はどこででも言われるのだが中々実現できないのが現状だ。あのテスラも同じ事を言っていた。
2030年までに内燃機関搭載車の発売を禁止すると言ったドイツ、2040年までに全車両をEVかHVにすると言ったイギリス。ハイブリッド車(含レンジエクステンダー付きEV)が主流になるのか、ピュアEVになるのか。

◆ エンジンを積めば航続距離は伸ばせるが、機構は複雑になりコストがかかる。
ピュアEVの場合はバッテリコストの問題が表面化する。現状ではハイブリッド車やレンジエクステンダー付きEVが多いわけだが、欧州メーカの多くはピュアEVを目指しているように思える。

◆ 日本に於けるEVの代表的車両は日産リーフで、バッテリ容量を増やして航続距離を伸ばした。日本初のEVはリーフではなく三菱のi-MiEVだ。当初は軽自動車枠だったが、現在は小型車枠になっている。搭載バッテリ容量を10.5kWhから16kWに増やした事や衝突安全性能を確保するためだと言われる。

◆ 10.5kWh版は東芝製のバッテリが使われていたそうで、急速充電や高耐久性を謳って開発されたものだ。これが廃止されたという事はエネルギ密度やコストの問題があったと思われる。i-MiEVの10.5kWhバッテリモデルは電池の劣化が少ないと言われていた。

◆ 欧州各メーカがEV開発を推し進めているのに対して日本メーカは少し消極的である。
景気動向を見ると中々開発費をかける事が出来ない現状も見えてくるのだが、これもスマートフォン同様で自動車先進国とは言えなくなってきている。

◆ 日産は来年に1モデル、2022年までには3モデルを加えると言っている。リーフの設計或いは販売ノウハウが直接活かせるのに、中々車種を増やさないのは残念でもある。この一つの理由にリーフが不人気車だと言う事もある。中古価格が激安なのもネガティブ要素だ。

◆ 日産はEVだから売れないと思っているのかも知れないが、売れない車がEVだっただけだと思う。売れる車をEV化すれば販売台数はもっと伸びたはずだ。

◆ ハイブリッドはEVよりエネルギ効率が高いと言い続けるトヨタも、そのハイブリッド技術を開放した。もはやハイブリッド車に未来はないと判断したのか。ハイブリッドに執着したためにEV化が遅れたトヨタ。
PHVにしてもコストの問題からかバッテリ容量が少ないために中途半端でしかない。

◆ トヨタは他社の技術を買う事で巻き返しを図ろうとしていて、2020年には数車種を発表するという。これは専用モデルではなく既存車種をEV化するようなものらしい。


バッテリ容量と急速充電(6/20)
◆ 昨日の話の続きである。audiは先月EVを発表した。バッテリ容量95kWhはかなりの容量で、これを30分で充電できるのだとか。充電器の出力は150kWというから凄いものだ。DC出力は800Vだとの話もあるので200A近い電流を流す事になる。

◆ audiのe-Tronは400km以上の航続距離を謳っている。モータの出力は300kWで664Nmのトルクを発生する。0-100km/h加速が5.7秒なので加速としては"早い方"だ。今年はe-Tronシリーズを更に充実させ日本への導入も決定しているそうだ。
ちなみにe-Tron GTは約600馬力の出力を誇り、0-100km/h加速が3.5秒と速い。

◆ VWやBMWもEV開発には積極的で、VWのテストカーが目撃されたなんて話もある。小型車のEV化はバッテリやモータの質量とコスト割合が問題になりやすい。
これはハイブリッド車にも言えて、軽自動車への採用が難しいと言われていた。
だがISG方式などによってハイブリッド化を謳う事が出来るレベルのものは増えている。

◆ BMWはi3やi8に歴史がある。i3はバッテリ容量を42kWhに増やしたり、レンジエクステンダー搭載で航続距離を稼ぐ。i8は3気筒のガソリンエンジンも搭載しているので純粋なEVとは少し違う。iX3は2020年の発売を予定するSUVで、こちらも450kmの航続距離を誇る。
EV(PHEV)はあるのだが、バッテリ容量が10kWh以下のもが多い。

◆ BENZはEVのSUVを今年中にも発売する。航続距離は450kmで80%迄の充電時間が40分だとする。ポルシェも年内にタイカンの発売を予定している。これは400kW以上の出力のモータを搭載した4ドアモデルで航続距離は500km以上だと言われる。

◆ 充電時間の短縮や充電拠点の規格共通化も進んでいる。現状で40分ほどかかる充電時間を短縮するために、充電電力350kWに対応する拠点を数百カ所に増やすと言われる。Li-ionバッテリは端子電圧が規定値を超えない限り、多くの電流を流して充電が出来る。各メーカ共に80%充電までは○○分というのは、80%を超えた辺りからは充電電流を増やすと端子電圧が規定値を超えてしまうからだ。

◆ Li系バッテリは定電流/定電圧充電が可能なので、電流と端子電圧のモニタ精度が高ければ仕組み自体は簡単だ。Ni-MHバッテリがΔtやΔV検出を必要とするのとは違う。

◆ EV化がどの位のペースで進むのかは規制云々よりもメーカの開発力と市場の反応がメインになる。市場がそれを求めていれば自ずと開発も活発になり、競争が激化すればコストが下がってくる。テスラがリードするEVの世界に、欧州勢はどう対抗するのか。

◆ EVが主流になるとバッテリの劣化問題も深刻になるはずだ。現状では車両の寿命よりもバッテリの寿命が短い。スマートフォンでも同じなのだが、スマートフォンの場合は寿命よりもコストと大きさに重きを置いた電池が使われているからなおさらだ。

◆ ただEV用として開発された日産リーフのバッテリにしても、日産が言うほど寿命は長くない。寿命を延ばすには無理な使い方を避ければ良いのだが、それはバッテリ搭載量を増やす必要がある。


小排気量+過給器エンジン(6/19)
◆ ディーゼルエンジンが人気だった欧州車だったが、最近の合い言葉はダウンサイジングターボだ。エンジン自体の排気量を小さくし、不足するトルクを過給器で補う。

◆ だいたいあの巨大なBENZSクラスでさえ3リッターエンジンが乗っているのだ。最高出力は367PSで500Nmのトルクを発生させる。低速トルク増強のために電動スーパーチャージャと48V系のISGも装備する。ISGだけで40kmほどは走れると言うが、パワー的には相当不満が出るだろう。

◆ 3リッター版の上には4リッターツインターボエンジンがあり、これは469PS(612PS)の出力、更には6リッターのV12ターボの530PS(630PS)版がある。
(括弧内はAMG版の出力)ちなみに3リッター版にはガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車がある。

◆ 3リッターターボエンジンは6100回転で最高出力を発生するが、V8版は5500回転、V12版は5300回転と低い。エンジンを回して乗る車ではないし、普通の道路でフルスロットルを与え続ける方が難しそうだが低回転型だ。

◆ Eクラスになると1.5リッター4気筒にターボを付けて184PS、これも5500回転で最高出力を発生する低回転型である。排気量が次に大きいのが2リッターターボで258PS/6100回転なのだが、ISG付きは5500回転と低い。BENZブランドの最大排気量車が3リッターツインターボ(Sクラスと同じ)となる。

◆ Eクラスだとパーソナルセダン色が強いので余り低回転型のエンジンでは面白くないかも知れない。回転数でパワーを稼ぐ時代では無いとは言え、気持ちよく吹き上がるエンジンは乗っていて楽しいんだけど。

◆ CクラスやAクラスは派生モデルが沢山あって分かりにくい。C180は1.6リッターターボ版の156PSと1.5リッターのターボ付き184PS(Eクラスと同じ)がある。排気量と出力は誤記ではない。

◆ 全てを見たわけではないのだが、多くは過給器付きエンジンとなっている。
燃費規制などの事もあって小排気量+過給器付きやそれにISGうぃ付けたモデルをメインにもってこなくてはならない事情もあると思う。

◆ 車種にもよるのだがV8エンジン搭載車は割高感もあるし、排気量辺りの出力も余り高くはない。パワーを絞り出すエンジンが欲しい人はAMG版を買ってね、みたいな感じだ。

◆ 景気が良くなれば大型車の時代が再びやってくるとは言われ、BENZもSクラスクーペという巨大な2ドア車をラインナップしたものの、巨大なガソリンエンジン搭載車が時代をリードする時代はもうやって来ないのかも知れない。

◆ 欧州に於ける規制や勧告が現実のものとなれば、10年後にはEV車が主流どころかEV全盛になっている事は十分に考えられる。バッテリのコストと航続距離の問題は改善の余地が大きいものの、欧州で発表されるEVの多くは400km〜500kmの航続距離を誇る。

◆ 白熱電球や蛍光管がLEDになり、ブラウン管式のテレビがあっという間に消え去ったように、自動車を取り巻く環境も急速に変化してくるのだろうか。


防災意識(6/18)
◆ 東海地震、東南海地震など南海トラフによる地震の発生が懸念される。
南海トラフ地震でも被害規模が大きいとされる静岡県では防災意識が高い。これは横浜辺りとは全く違うレベルと言っても良い。

◆ 余談だがGoogle広告を掲載していた頃は地震だとか殺人事件などの話題は避けなければならなかった。クリチカルな単語という扱いにより、色々制限されたからである。

◆ ローカルTV局などでも地震関連の話題や避難場所その他のニュースは出てくる。他に話題が無いからだと言ってしまえば確かにそうなのだが、東海・東南海地震の想定被害地域という点で特別感なく防災の話が出てくるのだ。

◆ 先月末に開かれた政府の中央防災会議では、6年前と比較して想定死者数が3割減ったとの数字を出した。防災意識や建造物の耐震化などで被害は減少する傾向だという。ただしこのペースでは、10年内に想定被害者数を8割減らすという目標には届きそうにない。

◆ 伊豆半島は南海トラフの東端の少し東に位置している。プレートのスリップが起きると思われるところは四国沖から愛知県沖辺りで、このエリアでは沿岸部を中心に震度6以上の揺れが想定されている。

◆ 伊豆半島は震度5(強および弱)エリアであり、震度5強規模の揺れの東端は三浦半島辺りだ。震度5弱のエリアは神奈川県沿岸部や東京区部になる。震度7レベルが想定されているのは愛知県や静岡県西部の沿岸部だ。四国や九州でも震度6強レベルの揺れが怒る可能性がある。伊豆半島で天城の辺りは震度5弱が想定されて他の地域より揺れが少なく見積もられているのは地盤が強固だからだろうか。

◆ 津波は宮崎県、四国の太平洋岸、東海地方、伊豆半島で10〜20mの恐れがある。伊豆半島の海岸近くにはその場所の海抜や避難場所への誘導標識が立っている。地震発生から津波が押し寄せるまでの時間にもよるし、地震による崖崩れや道路損傷の度合いにも関係するが避難は容易ではないだろう。

◆ それでも伊豆半島は崖崩れがなければ、海から少し行けば山になる。逆に平野部では高い場所まで行くのに時間がかかってしまう。静岡県には浜岡原発があるが、その防潮壁は高さ14m〜16mで、海抜で言うと24mなのだそうだ。防潮壁の地下部は最大30mの深さにまで達しているそうだ。

◆ 電源喪失時の対策としては、海抜40m地点に19MWのガスタービン発電機を設置すると共に、冷却用貯水塔も作ったとなっている。こうした対策を施したから安全だよと言っているのだが、つまり対策する以前は危険な状態だったという事になる。しかし総延長1.6kmにもなる防潮壁の工事に一体どれだけのカネがかかったのかと考えると、そもそも沿岸部に原発を作ったのが正解だったのだろうか。冷却水問題はあるにしても、建設時点で災害は想定できなかったのだろうか。

◆ ちなみに地震によって地盤自体にヒビが入れば、そこから海水は流れ込んできてしまう。防潮壁は十分な耐震強度があるにしても、付近の地盤が強固かどうかは分からない。


ソフトバンクADSL終了の予定(6/17)
◆ ソフトバンクの提供するADSLサービスが2024年に終了する。ソフトバンクはADSLサービス開始以前にもインターネット接続サービスを計画し、一部ではサービスしたものの失敗している。

◆ ADSLサービスは2001年に提供を開始し、モデムのばらまきなどでシェアを増やした。勿論綺麗な増やし方をしたわけではない。無理矢理的勧誘は勿論の事、他社のサービスを妨害する事によってシェアを増やした。

◆ しかしばらまきなどで赤字が嵩み、単年で黒字になったのは設備投資を行わなくなった、つまり加入者増から加入者が減少しはじめてからだった。これを以て孫さんは得意のV字回復だと言ったが、ADSL開始からの収益で見れば黒字にはならなかったのではないだろうか。

◆ そんなADSLではあったが常時接続費用の、表向き費用の低廉化には貢献したと言っても良い。だが時代はすぐにFTTH全盛となる。ここでもソフトバンクはNTTともめる事になり、結局はサービスで出遅れる事になる。

◆ ADSLから光への移行も、光にするなら他社が良いと加入者を失う結果となった。その後コラボモデルやソフトバンクAir(無線通信だがソフトバンクは固定回線に含めている)で加入者引き留めを行う。

◆ ソフトバンクAirは集計上は光回線同一としているが、ソフトバンクお得意の数合わせに過ぎない。実際の通信速度はかなり遅く、固定回線の代用になるものではない。もっともソフトバンクのFTTH自体も速度が出ないと言われている。

◆ 現在はIPv6系に移行しつつあるので、速度不満は解消されていくのではないかと思う。ちなみにIPv6 over IPv4は独自方式を採用している。

◆ ソフトバンクがADSLを終了する事で、メタルによるインターネット常時接続は相当減るはずだ。世の中からメタルが消えるという所までは行かないにしても、長らく続いた"銅で出来た電話線"も終焉の時が近づくのではないか。
日本中から銅線がなくなる訳ではないが、日本中に張り巡らされたメタルの電話線の総重量は一体どの位なのだろうと思ってしまう。

◆ 進学や就職などで一人暮らしをはじめる人の多くは固定電話回線を引かないという。お金もかかるし携帯電話があればそれ以外の通話手段は必要ないからだ。以前は固定回線の電話番号がなければダメみたいな企業(登録だとか就職に際して)もあったが、さすがに今は皆無だ。

◆ インターネット接続にしても、賃貸物件ではFTTHや、そのVDSL接続が簡単に行える所が多い。学生はともかくとして社会人だと自宅にいる時間も長くはなく、ならばスマートフォンだけで良いという人も多い。

◆ スマートフォンでは通信コストは嵩むのだが、そもそもPCを持たずにスマートフォンだけで"暮らす"人も増えているしパケットコストも以前よりは安くなっている。こうした中でのADSL終了は時代の流れだと言って良い。


第三のOSとして成功するのか(6/16)
◆ HUAWEIが独自OSを搭載したスマートフォンの広告?を出していた。米中貿易戦争やHUAWEI排除問題の中、HUAWEIは独自OSに舵を切るのだろうか。

◆ HUAWEIのOS開発は数年前から行われていたそうだ。半導体をはじめとするデバイスに関しても中国国内での調達が出来る態勢を作っていたという。
しかし、それでも海外部品を購入していたのは経済的なつながりを重視するためだと言っている。

◆ iOSやAndroid以外にもスマートフォン用のOSはあるが、いずれも失敗している。失敗の原因はOSそのものと言うよりも対応アプリが無いなど、OSだけあっても仕方が無いという状態からだ。

◆ マイクロソフトのWindowsMobileも市場には出て来たもののやがて消える運命になった。Firefoxも然りであり、他にも数種類がある(あった)が日の目を見ることはなかった。

◆ OSを作ること自体はさほど難しくはない。きちんと設計されていれば、それを仕上げていくだけだ。未知の世界に踏み込もうとしているのではなく、手本も見本も転がっている。なのでHUAWEIが独自OSを作ったと聞いても、驚くものではない。

◆ Androidにしても当初はアプリの数が少なかった。GoogleはiOS用のアプリからの移行をサポート&推進するなどし、現在に至っている。WindowsMobileも同じような事を行ったと思う。しかしアプリ開発者が興味を示さなかったのは、そもそもシェアの小さな世界に入って何の得があるのかと言うことだ。

◆ HUAWEIの強みは膨大な顧客を抱えていることだ。WindowsMobileは、そのOSを積んだスマートフォンを新たに売り始めなければならなかった。しかしHUAWEIは既存の顧客を持っている。勿論その客達はAndroidを使っている訳だが、OSの出来が良ければ使ってくれるかも知れない。
中国国産のOSだよと言えば、中国国内の膨大な数のユーザが興味を示すかも知れない。

◆ これに危機感を抱いたのがGoogleである。
中国のマーケットがHUAWEIのOSに傾けばAndroidのシェアは下降する。HUAWEIのOSが世界に広がりはじめたら、天下のAndroid牙城も崩されてしまう。Googleは米国政府に規制の緩和を求めた。

◆ GoogleはHUAWEIのOSに関して何かを知っているのかも知れない。将来無視できなくなる存在であると認識しているのかも知れない。とにかく中国のパワーはすごい。マーケットが大きいのでどんどんカネをかけて開発する。電子デバイスなどにしても、製品改良のためにどんどん作り直す。

◆ 先月まで供給されていたデバイスが今月はない、話を聞くとより良いデバイスにしたから廃番だという。新しいデバイスはナンバーが一つ進んでピンコンパチだからこれを使ってね、みたいな。中国はそれで良いのだろうが、中国部品を使う日本の企業は困惑する。またゼロからテストしなければならないと。

◆ 日本の景気が良かった頃、頻繁なモデルチェンジを繰り返しながら性能や品質を向上させた自動車と同じ流れだ。ピークは過ぎたとは言っても中国経済は未だ力を持っている。果たしてHUAWEIのOSは今後どうなっていくのだろうか。


GooglePayは○○Payとは違う(6/15)
◆ GooglePayは何かと言われても説明が難しい。通常のカード決済だと、カードのブランド(visaとかmasterとか)があり、そのカードを使った時の引き落とし口座がある。

◆ GooglePayに設定するのは、まず引き落とし口座にあたるものと、カードブランドにあたるものだ。引き落とし口座をLINE Payにすれば、GooglePayを使った時にはLINE Payの残高が減る。
クレジットカードを登録すれば、そのクレジットカードの利用額が増える。これが引き落とし口座にあたる部分の設定だ。

◆ 次にFelicaを使う側を設定する。iDだとかQUICKPayなどがこれに相当する。引き落とし口座をLINE Payにして、Felica側をiDにすると、iDの使える場所で決済が可能となる。決済するとLINE Payの残高が減少する。Felica側をSuicaにすると、電車に乗る事が出来る。

◆ QUICKPayにしてもSuicaにしても電子発行が可能なので、面倒な手続きなどはいらない。モバイルSuicaとGooglePayによるSuicaは共存できるらしいが、どうやって切り替えるのかは良く知らない。

◆ 私はFelicaはiDとSuicaを使っている。と言っても最近は電車に乗らないのでSuicaは殆ど使っておらず、使う前に駅で何かの処理をして貰わないとロックされた状態になっている。一定期間使わない状態が続くとロックされてしまうようだ。

◆ 決済でiDが使えるところではiDを使っている。マクドナルドでもはま寿司でもコンビニでもiDが使えるので便利だ。iDはドコモアプリで使っているので利用額はd cardに合算されてdポイントがたまる。iDはそれ自体でポイントはたまらないが、もしもポイントのたまるサービスがあったとすれば、使う側(iDとかQUICKPayとかSuicaとか)と決済側(LINE Payとかクレジットカードとか)の両方にポイントがたまる事になる。さらにLINE Payのチャージをクレジットカードにすればそのポイントもたまる。

◆ ポイントの付きやすいものを選んで使ったり、キャンペーンがあったらそれを使うなども出来る。と言っても使える場所が少ないのが現状だ。おそらく最も使えるのがSuicaではないかと思う。コンビニはほぼ全てのFelica決済が使えるし、スーパーなどでも使えるものが増えている。イオン系だったかはApplePayも使える。イオンはWAONの関係もあって使える決済方法が多いのだと思う。

◆ ガソリンスタンドは現金決済か現金で購入するプリペイドカードがお得だ。しかしクレジットカードで支払う方が簡単なので、私はカードを使っている。これをプリペイド購入に変えれば年に3千円以上は得になる。

◆ ESSOが未だ存在したときに作ったRFIDは元ESSO店では使えるところが多い。と言っても新田に使える店が増える事はないと思うので、今後は衰退していく一方だろう。ESSO Expressはクレジットカードを取り出す必要も無くて便利だったのに。

◆ そうそう、ガソリンスタンドで灯油価格を見たら1リットル100円だった。ホームセンターでは90円位の価格が付いていた。
今は灯油を使う時期ではないから良いが、半年後の価格はどう推移しているか。


薪ストーブの話(6/14)
◆ この別荘地内でも薪ストーブを使っている家がある。晩秋になるとその薪の燃える臭いが漂ってきて季節感がある。先日の記事で北軽井沢では冬場に1tの薪を使うとなっていた。ただしこの方は別荘利用である。

◆ 定住となると一冬に使う薪の量は20t〜50t(その場所の気温や気候や部屋の広さにもよる)だそうだ。
ホームセンターで薪を買うとすると、別荘利用でも一冬で800万円、定住だと計算上は数千万円かかるとか。

◆ なので普通は原木を買ってきて自分で切って自分で割って自分で乾燥させる。乾燥させた薪でないとススが大量に出て煙突が詰まりやすいのだそうだ。私は切り倒した木を片付けてくれた方も、2年くらい乾燥させると良い薪になると言っていた。

◆ 原木は1tで1.5万円ほど(場所によっても価格は異なる)なので、これを買ってくると(別荘利用の場合の)一冬の燃料代は5〜6万円で済むことになる。定住者だとその8〜10倍必要だと言うから50万円くらいか。

◆ ここは軽井沢ほど寒くはないので、灯油を毎月100リットル×4ヶ月使うとすると3〜4万円、電気暖房でも同じくらいだ。これが軽井沢あたりになると、冬場の最低気温はマイナス10度を下回ると言うから結構大変だ。その代わり夏は冷房が要らない(夏でも寒いときには暖房するらしい)。

◆ 水道は凍結防止ヒータが必要だそうで、これを入れ忘れると配管が皆割れてしまう。凍結防止ヒータを使うところの配管は金属製が多いようで、ジョイントが鋳鉄なのでそこが割れると書かれていた。

◆ 給湯器などは室内に設置するのだと思うが、暖房していなければ室内の温度もどんどん下がる。ここでもそうだが、水抜き栓が付いている。このバルブを回すと家中の配管から水が抜け落ちる。だが抜けきれない水が配管に残っていたり、配水管が凍って抜けにくかったりすると水が凍って配管が割れる。

◆ 薪ストーブの大きさ、炊き方は人それぞれだ。月に5t燃やす人もいれば10t燃やす人もいる。原木を買ってくれば安いとは言っても月に10t燃やしたら15万円だ。
しかも木を切って割らなければいけない。薪割り機があるそうで、エンジン動力式のものは20万円くらいからだそうだ。

◆ 薪ストーブのみで暖を取るのではなく、灯油や電気暖房と併用する人もいる。リビングは薪ストーブでその他の部屋は電気暖房とか。
広いリビングが吹き抜けになっていたりすると並の暖房では温まらないという。

◆ 東北北部や北海道はもっと寒い。
寒い地方の家は断熱などにも注意を払って設計されるので、いったん温めてしまえば後は楽なのだろうか。窓なども断熱サッシが使われるだろうし。

◆ この家は壁や天井或いは床下に断熱材が使われているが、暖かいエリアだと断熱材を使わない場合もある。ログハウス的な作りだと木材の熱抵抗のみに頼るような感じになる。


高齢化と別荘地(6/13)
◆ この別荘地も高齢化が進んでいる。最初に売り出されたのは40年以上前だったそうだ。今は無くなってしまったがテニスコートがあり、夏に花火大会なども開かれたという。販売区画数自体は少なかったが、家族連れや知人友人と一緒にこの地に来る人が多かったわけだ。

◆ 30歳で別荘を建てた方も既に70歳である。若い頃は別荘として使っていたという方が今は定住者になっている。定住個数は管理会社によれば16戸だそうだ。

◆ 私はお会いした事はないのだが、タクシーの運転手さんによればある区画に居住されている方は、今はタクシーをメインに使っていると言うことだ。最初は自分で車を運転していて、車をやめてバイクになり、そして今はタクシーを使うとのこと。

◆ そう言われれば以前は庭にバイクが置いてあった。オフロードバイク的なスタイルの、250cc位だろうか。原付スクーターくらいなら未だ乗りやすいとも思うのだが、タクシーの方が気楽で良いのかな。今は月に何度か呼ばれて来ますよとタクシードライバーは言っていた。

◆ 休眠別荘の貸別荘化を進める管理会社の説明会などにも出席しているが、若い人は殆どいない。定住している方にしても別荘利用されている方にしても70歳代が中心なのかなとお見受けする。

◆ 新たに引っ越してきましたという方は40代後半かな?位のお歳で、今後何十年もここに住みますと挨拶されていた。仕事は自営なのか、余り出かけている風でもなく庭の整備などをしている。

◆ この方の庭には小型車が止まっているが、何年かすると軽自動車になるのかななんて思いながら見ている。
別の区画でも、いつの間にか普通車から軽自動車になった所が2軒ある。
別荘利用の場合は普通車が圧倒的に多いが、定住者は軽自動車だ。道が細いとかスーパーの駐車場が狭いとか、車庫証明が要らないので気楽だとか、色々理由はあると思う。

◆ 軽自動車と軽トラックを所有している方も何件かある。軽トラックや軽自動車は車高やタイヤの径の問題で雪が降ると除雪が進むまでは移動が出来なくなる。以前の雪の時も山道の側に軽自動車が止められていた。
タイヤチェーンは巻いてあったが、轍が深かったので進むことが出来なくなったのだろう。

◆ 北軽井沢に別荘をお持ちのこちらの方は健康上の理由から別荘利用を中止すると書かれている。老後に備えて10トンの薪(3年分だそうだ)を備蓄されたと言うが、奥様の具合が悪くなったのかも知れない。ちなみに原木は1トン/1万円だそうだ。

◆ この方も公共交通機関を利用して別荘まで来て、滞在中だけ車を使う計画でカーポートを作ったと書かれていた。近所までの運転ならば何とかなるだろうが、別荘と自宅の往復は荷が重いと言うことだ。

◆ この別荘地はタクシーが呼べる(迎車料金は一定なので、余り遠いとタクシー会社が嫌がる)範囲なのが有り難い。管理会社も再び(つまり、以前は送迎バスがあった)バスの運行も考えているような話はしていた。


湿度の高くなる季節になる(6/12)
◆ 秋から冬は雨が少なく、昨年よりもずっと乾燥した時が続いた。屋外の湿度は10%台にまで下がることがあり、静岡県内でも川が干上がったとのニュースもあった。春先になれば湿度も上がって来るのだが、今年はしかし乾燥した日が多かった。

◆ これから秋口までは湿度の高い季節になるが、昨年の夏は意外にそうでもなかった。というよりも、一昨年の夏は雨が多くカラッと晴れる日が少なすぎたので、差を大きく感じただけかも知れない。

◆ 何度かリンクさせて頂いた事のある、軽井沢の別荘を所有されている方もカビとの戦いに勝利された。久々にページを拝見したらウッドデッキの補修も完了したとあった。

◆ 別荘地にお住まいの方などのblogも拝見する訳だが、軽井沢方面にしても八ヶ岳側にしても湿気と寒さに悩まされている方は多い。避暑地であるが故に夏場は冷房も要らない一方で、そこに住むとなれば冬の寒さに耐える必要がある。

◆ 灯油暖房か電気暖房かという話もあり、電気暖房の場合は外気温が低いので寒冷地用のエアコンが必要だとか、灯油は屋外タンクでないと灯油の補充が面倒すぎてやっていられないとか書かれていた。

◆ ちなみに(場所や広さによるとは思うが)一日辺りの灯油消費量が20リットルにもなるというのだから大変だ。500リットルのタンクを設置しても1ヶ月もつかどうかと言う消費量になる。電気暖房だと4万円くらいの光熱費だと書かれていたので、灯油の高い時期は電気暖房の方がお得かも知れない。

◆ 山の方の別荘では年間を通して除湿機を運転されている方も多い。また家の周囲に暗渠(あんきょ)排水管(メッシュ構造などのパイプ)を埋設して床下などが過度に湿気ないようにしている方もいる。
ここも霧が出るくらいなので湿度の高い日も多いのだが、一転晴れれば陽が当たって山はすぐに乾いてしまう。

◆ それでも一昨年は雨が降り続いたこともあり、カビ対策などを行った。と言ってもケミカル、スプレーをかけた程度だけれど。同じ伊豆半島でも海風の吹く伊豆高原の方はここよりも湿度が高い。そしてその海風が冷やされて雨となる天城高原は多雨だ。軽井沢などでもそうだが、高湿や多雨が多くの植物を育てる。

◆ ここでも植物は育つのだが、水をまいたりしないと枯れるものもある。自動散水するようになって急激に雑草が増えたわけで、つまり水をまかないと雑草すらあまり生えなかったわけだ。

◆ 伊豆高原の別荘を内見したときに、いくつかの家では除湿機が置かれていた。浴室、キッチン、トイレなど排水可能な数カ所に除湿機が置かれて連続稼働していた。それらの対策のない家屋ではカビの臭いを感じる所もあったが、それでも室内がカビだらけなんて事は無かった。

◆ 伊豆高原辺りは夏場は気温が上がるので室内の相対湿度はそこそこ下がるのではないだろうか。夜間に気温が下がってきて相対湿度が上がると除湿機が活躍するという訳だ。


地方銀行は存続できるのか?(6/11)
◆ 地銀の大部分は収益を減らしたという。低金利政策によって貸出金利が下がり、それによる集積が減ったためだ。もう一つの理由は景気低迷によって資金需要自体が減少しているためである。政府は緩やかな景気上昇が続いていると、少し前まで言っていたが実態は異なる。

◆ 東海地方は低金利競争的なことが起きているようで、場合によっては金利ゼロでの融資も行うらしい。日銀のマイナス金利などもあり、今後も厳しい状態が続くとみられる。

◆ その地域なり県なりに地銀が1行だけであれば生き残れる可能性もあると言われるが、複数校で競争になれば共倒れだ。朝日新聞の調査によれば千葉・埼玉・東京・神奈川などの首都圏と静岡・愛知の東海地方、大阪・岡山・福岡・鹿児島は全体の中でも収益率が高いという。

◆ 逆に県に1行であったとしても経営が厳しくなるのは青森や秋田、北陸や中国四国、大分や佐賀などだ。消費税が上がれば当然景気は悪化するので将来性のある資金需要は減る。資金が必要になる企業や個人は前向きの投資ではなく明日の生活のためになってしまう。

◆ 地銀離れはそのサービスとも関連が深い。地域に密着して資金需要などを支えてきた訳だが、収益率の悪化によってサービスの低下と手数料の値上げをせざるを得なくなる。すると地銀のメリットが失われて顧客が離れる。

◆ 最近は個人商店や中小企業でもネット銀行に口座を開設するケースが増えている。企業の口座を作るのは何かと面倒なのだが、ネット銀行であれば面倒さも軽減される。

◆ 都市銀行でも銀行によっては決算書類を出したりしなければならない。勿論口座開設を断られることもある。ネット銀行でもJNBは個人主体的なところもあって法人口座は余り作りやすくはない。楽天銀行などは反対に、誰でも作れると言ってはアレだが新設法人でも口座を持つことが出来る。

◆ 貸し出しによる審査であれば話も分かるが、単なる口座開設に審査を設けても仕方が無い。その割に詐欺的企業の口座は作ったりするわけだから何とも。

◆ 都市銀行は規模が大きいので収益性が多少減っても生き残るのだろうが、個人の預金がネット銀行に流れている現状ではやがて厳しくなる。ネット銀行は店舗コストがないだけでかなり経費が浮くはずだ。振り込みなどに関しても土日休日や時間帯に関係なく、すぐに送金の出来るところが増えた。

◆ 消費税が例え増税されたかったとしても、今後1年程度は金利を上げられないと見る人が多い。消費税が上がればその期間は更に長くなり、力尽きる地銀が出てくる位かも知れない。他地域の地銀同士の統合というのも??な所はあるが、今後はその流れなのだろうか。

◆ この辺りだと静岡銀行とかスルガ銀行がある。行内に入ったことはないが、駐車場に止まっている車も少ないので閑散としているのだろう。まあ振り込みなどに時間がかからなくて良いかもしれないけど。


移動体通信業界に於ける契約縛り(6/10)
◆ 2年契約を途中解約したときの違約金を千円にするという事だ。そもそも契約縛りとは何か?従来型携帯電話の頃には明確な契約縛りは存在しなかった。

◆ ドコモなどは10ヶ月以内の機種変更においては割引を適用しないなどしており、契約上の縛りではなく機種変更の割引制限という形のリミッタがかけられていた。その後MNPの開始などに前後して1年縛りが登場する事になる。年間契約をする事により月額料金を割り引くというものだ。1年縛りの途中解約違約金は3千円程度と高くはなかった。

◆ 縛りによる解約率の押さえ込みは、解約率の高い事業者においては有効となる。元々解約率の低い事業者では、年間契約させて料金を引き下げる事による収益減のデメリットが目立つ事になる。

◆ 当時解約率が高く瀕死状態だったVodafoneはハッピーボーナスを開始する。これが2年縛りの先駆けだ。途中解約違約金も1万円と高額だった。このVodafoneを買い取ったソフトバンクは、ハッピーボーナスをスーパーボーナスと名を変えて2年縛りを定着させた。更には4年縛りとも言われるプランも作った。

◆ 解約率が高止まりしているソフトバンクは、2年縛りのみでは解約率の低下が見込めず端末の割賦販売によるローン縛りも導入する事になる。ユーザに高額のローンを組ませ、毎月そのローン肩代わり金をバックするというインセンティブプランの骨組みを作った。利用者の組ませたローンを売り払って現金に換える事により、大規模なビジネスローンを組むのと同じ事が起きた。ソフトバンクの信用度は低いが加入者の信用度は高いので低金利でカネが手に入った。

◆ その後ドコモやKDDIもソフトバンクスタイルを真似るように2年縛りや高額ローン販売を行うようになる。実際には数万円の支払いにもかかわらず10万円以上のローンを組ませるという、歪んだ図式が出来上がったのだ。

◆ 当時は未だ勢いのあったソフトバンクの暴走を分離プランで止めようとしたが失敗する。規制に抜け穴があれば抜ける、無ければ穴をぶち開けるという姿勢の前に総務省も刃が立たなかったというのが実情だ。

◆ だが時代は長くは続かない。ソフトバンクは徐々に弱体化しはじめる。ここを狙ってと言うわけでもないだろうが、第二の悪とも言われる楽天のMNO参入を前に分離プランを再びの声が上がる。その楽天は「分離プラン除外事業者になったとしても、それはこちらからお断りする」と表向きは言いながらも、法施行/MNO化を前にインセンティブプランによる端末販売を強化している。

◆ これまでに何度か料金の見直しなどが行われてきたわけで、それは政府の意向に沿うというのが理由ではあった。しかし実際に支払料金が下がったかと言えば否であり、現状の分離プランもインセンティブプランよりも支払額(契約と端末代の合計)は増えている。こうしたマジックというかトリックの抑制に、違約金額を極端に下げさせる規制を加えると言っても良いだろう。解約違約金が千円であれば、縛りの効力は大幅に低下する。他事業者に変わりたいと思いながらも、契約縛りとローン縛りで中々動けなかったソフトバンク利用者にとっては朗報になる。


SONYのプリ・メインアンプを直してみる(6/9)
◆ SONYのアンプがおかしいという。直せないかと相談を受けた。333ESXという機種らしいので回路図を探したが無い。回路図無しじゃ直せないなぁと言うと、だって測定器は回路図無しで直したでしょと。いや、それはそうだけれど、元々無線屋だし。

◆ と言っていたも始まらないので現物を見る事にした。スピーカとソースを接続してみると、確かにおかしい。
片チャネルの音が歪んでいるし、レベルも低い。あちこち触ってみると、トーンコントロールのボタンを押すとレベルが変わる。

◆ このアンプ、SONYはこれより前にスイッチング電源のアンプを売り始めた。
しかし評判が悪く、再びトランス式電源に戻したシリーズがこれだそうだ。
ダイキャストのシャーシにトランス、デカい電解コンデンサなどが並ぶ。トランスこそ1個だが、各回路は左右独立した風にレイアウトされている。

◆ 左右のチャネルが独立しているので、両チャネルを比較するように電圧をチェックした。が、トランジスタ各部の電圧は特に異常は無い風に見える。多少電位差があるのは普通のことだろうし、それが正常か異常かなど分からない。

◆ 次に抵抗値を測っていく。抵抗は酸化金属被膜抵抗が多用されている。1W位の大きさだ。これをインサーキットのままテスターであたっていくと、カラーコードは470Ωの抵抗が0.7Ωしかない。抵抗がショートモードで壊れることなんかがあるんだ。

◆ だがこの抵抗が壊れていたのは正常な方のチャネルである。抵抗値に寛大な設計というか、この抵抗が460Ωから0.7Ωになって特性のどの部分が狂うのかななんて、そちらの方が気になった。

◆ 抵抗は交換したが音の具合は直らない。
と言うか直らないよなぁ、正常なチャネルの方なのだから。次にプリアンプの出力をチェックする。オーディオゼネレータなど手持ちがないので、SGのLF(LowFrequency)出力を使う。と、プリアンプの出力がそもそもおかしい。

◆ メインアンプ側は回路も簡単だが、プリアンプ側は複雑だ。トーンコントロールやら何やら、しかもそれがどこに実装されているのかもよく分からない。何とな〜く信号を追う。アンプというとシールド線が何本も絡み合っている風を想像するのだが、どうやらこのアンプはトーンコントロールのVRのそばにその回路が実装されているようだ。

◆ レベルを見ながらあちこちいじっていると、それまであったレベル差がほぼ無くなった。何だ?直ったのか?正弦波入力から音楽ソースに切り替え、スピーカを接続すると正常である。再度各スイッチやつまみをチェックする。と、ミュートスイッチが片チャネルだけ効かない。

◆ スイッチを何度も動かすと接触不良が直ったようで正常になった。そうか、そもそもどこかのスイッチが接触不良だっただけなのか。スイッチはスライドスイッチ風のものなので、何度も動かしている間に復活したのだと思う。


ARMは大丈夫か?Sprintはダメか?(6/8)
◆ ソフトバンクが買収したSprintは全く良いことはなかった。それまでは全米3位の座を堅持していたのだが、Softbank傘下になって4位に転落した。それでも孫さんは順調だ、エリア整備は終わったと繰り返した。

◆ これはVodafoneを買収したときと同じで、エリア整備は完璧だと繰り返すことで投資家を安心させたのだろう。
もちろんエリア整備が完璧なはずはなく、それが現時点においても同様だ。

◆ 日本人は孫さんの言葉に騙されたというか、今までの移動体通信業界は綺麗な世界だったので、その経営者が嘘を吐くなどと誰も思わなかったのだ。もちろんそんな嘘の繰り返しも10年もすればバレバレとなり、今は加入者から見放されはじめている。

◆ Sprintの加入者は最初から騙されなかった。日本人を騙せたのだから米国でも上手くいくだろうと思ったのかも知れないが、ダメだった。そんな中で財務状況を良く見せる必要があった。投資家向けの作戦である。

◆ 去年には史上最高の利益だ、株価が上がったとSprintの順調ぶりをアピールしていた。ソフトバンクがSprintを買収する以前は10年以上も赤字が続いていた、それが今年は史上最高の利益を出したと。しかしそれは必要な部分にカネを使わなかったという、それだけの話だった。

◆ 孫さんはSprintの人員を削減し、必要な投資を凍結した。これによって見かけの利益を増やすことは出来たが、内部はボロボロになっていく。
カネがないからオイル交換を怠ったらエンジンが焼き付いた、カネがないから餌を与えなかったら売り物の動物がガリガリに痩せてしまった、みたいなものだ。

◆ 設備投資とは明日に為にあるものだが、孫さんはSprintの未来をそぎ落としてしまった。駄目なものには金をかけない主義と言ってしまえばそうだが、取り残された利用者の利便性まで奪うのが孫さんの冷血さである。

◆ そして現在のSprintはと言えば、経営状態を不安視する加入者がどんどん他の事業者に移っている。縛られた利用者はSprintから抜けることが出来ず、不安を募らせている。

◆ SprintがダメなのでARMを買ってみた。買収後には業績が急降下した。だがその後財務データは改善している。
まさかSprintと同じ手法でARMを痛めつけているのではないのか。

◆ 孫さんは史上最高だとか○○%の伸びだとか、とにかくデカい数字が大好きである。数字を作り出すためなら中身はどうでも良い、と言ってしまってはアレだが、しかし技術屋ではなく虚業家なのでそんなものだ。ARMを再上場させて大きな利益を手中に収めると言っているので、上場の日までが勝負だろう。その時に向かって利益を最大限にさえすれば、後は落ち込もうがどうだろうがさっさと売り受けてしまう作戦かも知れない。

◆ しかし、それが虚業ビジネスというものなのだ。買ったものに飾りを付けて転売する、転売屋とはそんなものだ。
何のために会社を買うのか、その会社の製品に魅力があるなんてのは後付けだ。ようするに、転売して儲けが出るか出ないかの問題だけなのだ。


5Gは素早く立ち上がるか?(6/7)
◆ 5G用の基地局設置場所として交通信ドコモは国の要請もあって5Gの整備を急ぐ方針だ。今年は9月からプレサービスとして大容量データの伝送などを活かしたサービスを行うというのだが、まあドコモのやる事だからピンボケだろう。

◆ KDDIはプレサービスと言ってもシステムの調整みたいな事がメインとなるようで、実際に電波を出して各地での受信状態や通信速度をチェックするという。これってプレサービスとは呼べなるようなものではない。まあソフトバンクも過去に900MHz帯の実験局か何かをサービス開始だと宣言したけど。

◆ そのソフトバンクはいつ頃から何をやるかは未定だそうだ。国との約束があるので2020年には狭いエリアででもサービスは開始するとは思うが、動きは鈍そうだ。エリア整備という点でドコモは唯一の事業者になりそうだが、5G対応スマートフォンが普及するかという問題はある。

◆ 2019年の冬モデルか2020年の春モデルが5G対応機となり、2020年の夏モデルでは新たなデバイスで高速処理を謳うモデルが出てくるだろう。ただ実質価格の上昇の中で容易にはスマートフォンは買い換えられない。もう一つはiPhoneの対応がどうなるかで、今年の秋モデルが対応すれば日本では5G対応機が増える事になる。

◆ 米国や韓国では5Gのサービスが始まっているし、欧州でも5Gサービスは行われている。こうした中でiPhoneの今年のモデルが5Gに対応できないとなれば問題である。Androidのみが5Gに対応する唯一のものだというあの宣言が本当になってしまう。

◆ 5Gが活かせるようになるのは2022年か2023年頃ではないかと思う。従って焦る必要はないのだが、5G対応を謳えるか否かでイメージは異なってくる。それこそiPhoneマニアの神尾氏のように「余計な機能が付いていると、間違ってその機能を起動してしまう危険性がある」なんて言うのだろうか。これはAndroidにある機能がiPhoneには搭載されていなかったときの言葉だ。勿論その後iPhoneの機能が充実すると、それを余計なもの呼ばわりしなくなるという非常に分かりやすい性格の方だ。

◆ Androidの世界ではHUAWEIがどうなるのかも問題である。各メーカ共に5G対応モデルを作ってくるのは当たり前なのだが、現時点で進んでいるのはHUAWEIやSAMSUNGだからだ。事業者がサービスを開始したところで、魅力的対応スマートフォンがなければ使う人は増えない。GALAXYが5Gに対応しているからと言って、GALAXYを指名買いする人が日本にどれだけ居るのか。

◆ IoTなどでも活用される5Gではあるが、最大の利用者は一般ユーザである。高速通信を活かしてモバイルルータなどを売るのかも知れないが、果たしてどれだけの速度が出せるのか。理論速度だけであれば現時点でも1Gbpsなわけで、しかし実質的にそんな速度を見る事はない。固定回線でも中々出せない1Gbpsは、単に回線というか配線の速度だけではなくあらゆるデータ経路が高速であり相手のサーバも高速である必要がある。


5Gエリア整備と国内企業(6/6)
◆ 5G用の基地局設置場所として交通信号機のポールを利用するというのは悪いアイディアではない。この事に関して信号機の制御を5Gを使って行う的に書いているメディアもあったが、現状そうではない。将来的には分からないけど。

◆ 信号機は人口密度に応じて設置されていると言っても良いので、通信の集中するエリアには多くの基地局が設置できる。IoTとして考える場合でも、交差点内の事故の様子を記録するカメラの設置とその通信手段として活用できる可能性もある。

◆ 将来的な自動運転車に向けた通信や基準点としての位置づけなどにも利用できる。
自動車通信用として900MHz帯をもぎ取ったアレはどうなるのか。結局有効に使えないまま、周波数帯を取ったぞ凄いだろと言う話で終わってしまったりして。

◆ 場所貸しは技術的には可能でも、政治的には難しい面が多い。未だに残るASTELの基地局があるのだが、これが良い例だ。
電力会社や鉄道会社はASTELのPHS基地局設置のために場所を貸した。だがASTELは消滅してその後YOZANが引き継いだ。YOZANはPHS基地局撤去のための費用を電力会社から貰ったが、そのカネは他に使ってしまって撤去をしなかった。電力会社は、他社に貸した場所なので基地局を勝手に撤去する事が出来ない。会計上は場所代の未納分が増え続けているだけだろう。確かYOZANは同じ手法で再度電力会社からカネを奪い取った筈だ。こんな企業が長続きするはずはなく、その後破産している。

◆ こうした部分の取り決めなどが問題になる。
ドコモやKDDIが移動体通信事業から撤退する事はないと思うが、ソフトバンクや楽天は不安定企業である。儲からないとなれば他社に売却するという流れを見れば、ASTELの悪夢がよみがえる。共通基地局や共用基地局の場合も、複数社が使うものであるが故に権利の問題などが複雑になる。

◆ 昨日報道された、楽天モバイルがNEC製の基地局(無線部)を使うという話がある。HUAWEI排除でMNO各社共に5G基地局をどうするか悩んでいるはずだ。と言ってもエリクソンとノキアくらいしか選択肢がない。同じメーカで全てを揃えるとソフトバンクの大規模障害的な事が起こらないとも限らないわけで、かといってノキア製は様々な面で見劣りする。

◆ こうした中でNECの名前が出て来たのだと思うのだが、今年の初め頃から楽天はノキアとNECと云々と言われていた。NEC製と言っても無線部やアンテナであり、制御機器ではない。全く無縁だとは言わないまでも、移動体通信事業の表舞台に出ていない企業に5G基地局をすぐ作れと言っても無理があるが、無線機とアンテナくらいなら何とかなるか。NEC再参入は政治的な話がうごめいているのだろう。
HUAWEI排除によってのし上がれる可能性があるよ、みたいな。

◆ ドコモやKDDIも新たな基地局ベンダーを求めているとは思う。エリクソンのシェアが拡大し続ければ、コストの面でも管理の面でも言いなりにならざるを得なくなる。日本国内メーカであれば要求を通しやすいというメリットもある。まあNECの中身はSAMSUNGじゃないのと言う人もいるんだけど。
無線部のみではなくシステムとして受けられるくらいの力を発揮してほしいものだ。


5Gのエリア整備はどうなるのか?(6/5)
◆ 5G用の周波数が割り当てられ、各社の投資額なども分かってきた。ドコモは約8千億円、KDDIは約4.7千億円、ソフトバンクと楽天は約2千億円を投資する。

◆ ドコモの投資額が突出しているが、エリア整備を前倒しせよという政府の意向に沿ったものだと思われる。
3.7GHz/4.5GHz帯や28GHz帯はナノセル・ピコセルで使われる。見通しでは伝達距離は稼げるが、それを期待するようなバンドではない。

◆ 高速伝送の目的も勿論あるが、収容者数の増大により混雑地域の通信速度改善がメインになると思う。例えば駅やその周辺、大規模商業施設周辺などがそれにあたる。IoT関連として、或いは自動運転車の通信では同時接続数の拡大と各セクションに於ける接続・遅延時間が重要になる。

◆ 設備投資は加入者数によらず必要だ。
例え加入者が1人しかいないとしても、その1人が全国で使うためには全国規模で基地局を建てる必要がある。
ソフトバンクと楽天は共に2千億円規模であり、加入者数はソフトバンクの方が多い。これは投資額とエリア規模の比較ではなく、収益と投資額の比較になる。

◆ ソフトバンクは楽天に比較して加入者が多く、収益も大きいので投資額の割合が下がる。楽天は収益が少ないので投資分がそっくり赤字になる。投資額に対する設備としてみると、おそらく楽天の方が多くの設備を購入できる。

◆ 楽天は新たに4G/5Gのサービスを開始するので高機能低価格な設備(NFV)を揃えることが出来る。しかし既存の事業者は現用の設備を拡張していく或いは、現用の設備と接続する必要があるのでコストがかかる。楽天は急激に加入者が増えないだろうと予測してNFVで行くのかも知れない。NFVは処理能力を上げにくい。5G基地局ベンダーとしてNECと手を組むらしい話は明日の話題にするか。

◆ アンテナの鉄塔に関しては既存の設備が使えるのだが、ナノセルやピコセル用のアンテナはビルや建物内部に設置されるものがメインになる。鉄塔上にアンテナを設置しても良いのだが、高所に設置するメリットは(対移動機用としては)余り無い。交通信号機を設置場所として解放する案も出ている。

◆ 28GHz帯はアンテナも小さく出来るので構内設置用としてはコンパクトにまとめられる可能性がある。4GHz帯はある程度の大きさが必要になるが、現状の2GHz帯用のアンテナも(構内用は)かなりコンパクトに出来ている。

◆ 4GHz帯はある程度の伝達距離を見込めるので、ドコモやKDDIの言う「5年以内に全国の9割を5Gエリアにする」エリア拡張の主役になるのだろう。日本の5G化は遅れていると言われる。米国や韓国がサービスを開始しているのに対して、日本は周波数が割り当てられた段階だからだ。

◆ 政府でも補助金を出すみたいな話もあるのだが、カネさえあれば早く物事が進むわけではないのが移動体通信の難しさでもある。孫さんが決算演説会の度にエリアが改善できた改善できた改善できたと叫んだが、結局エリアはたいして広くならなかったという事実。スプリントが改善した改善した改善したと唾を飛ばすも、加入者離れが深刻化するだけ、ソフトバンクによって息の根を止められてしまうのではないかと言うくらいに弱ってしまった。


マツダのCX3を見かける(6/4)
◆ 軽自動車が多い田舎ではあるが、コンパクトカーやSUVも見かけないではない。未舗装路など殆ど無いのだが、それでもジムニーやパジェロミニ、SUV系は都市部よりも割合としては多いと思う。

◆ そんな中でCX3を見かけることが増えた。CX3がどんな車かと調べてみるとマツダのSUVで1.5リットルのディーゼルターボやガソリンエンジンのモデルがある。SUVと言っても最低地上高は乗用車とほぼ同じなので、形はSUVぽいけれど実際にはデミオあたりと余り変わらない感じだ。

◆ CX3の他にはCX5やCX8もある。数字が大きくなると車体サイズが大きくなり、CX8にあっては全長5m近いという巨大な、3列シートをもった車になる。
3列シートというとワンボックスカーからの乗り換え組みもいるとは思うが、今やワンボックスカーは下取りが渋いとのことだ。

◆ CX3もそうだがCX5もガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車がある。マツダは高圧縮比のガソリンエンジンと低圧縮比のディーゼルエンジンを作った。ディーゼルエンジンは6000回転以上まで回っていくのだから凄い。

◆ 音もガラガラとは感じるものの、音量は小さめでさほどうるさくはない。140kWの出力と450Nmのトルクを発揮する。
ターボチャージドガソリンエンジンの方は169kW/420Nmと最高出力が大きいのだが、最高速はディーゼルの方が出るとか。ギア比とトルクの関係だろうか。

◆ ガソリンエンジンは2リッター版の115kW/199Nmを搭載したモデルもある。音や排ガスの臭い(従来のディーゼルに比較すれば殆ど気にならないレベル)を気にしないのであれば燃費の点でディーゼルを選ぶ価値はある。実燃費はガソリンエンジン車が7〜8km/lでディーゼル車は15lm/l前後と2倍の開きがある。

◆ 静かなディーゼルエンジンを、機嫌の良い猫が喉を鳴らしているようだと比喩する事があるが、まあ猫と言ってもトラかライオンの"ゴロゴロ"位の音はする。
ディーゼルエンジンは欧州車の方が進んでいる訳で、車外騒音規制などもあり徹底したエンジンルームの防音も功を奏している。それでも排ガス臭はやはりディーゼルのそれだ。

◆ 自分で乗っている分には気にならない排ガス臭だが、後ろの車は多少臭いを感じる。臭いのレベルとしては今の日本車はかなり良く出来ているとは思う。トラックなどでも最近の排ガス規制適合車は煤煙も臭いも低く抑えられている。もっとも、目に見えないだけで有害物質は多いのだと警鐘を鳴らす人もいる。

◆ 欧州では、かつてディーゼル車が人気であり、それはディーゼル車に乗っているから俺は環境を考えているんだぞみたいな密かなアピールがあったのだとか。とは言っても実際の排ガスレベルは決してクリーンではなく、単に燃費が良いので炭酸ガス排出量が低いと思い込んでいたに過ぎない。

◆ この炭酸ガス排出量も、ガソリンよりも炭素分の多い軽油は同じ量を燃焼させればより多くの炭酸ガスが出る。ただし燃費が良い分燃焼させる質量が少ないので炭酸ガス排出量は抑えられると言うことにはなる。


移動体関連特許事情(6/3)
◆ CDMA通信方式においてはクアルコムの特許が支配的だった。CDMA方式を使う限りこの特許から逃れる事は出来ず、それが新方式開発への足がかりになったとも言われた。

◆ では4G/LTEになって特許料の支払いはゼロになったのかというとそうでもない。事業者やメーカはSEP(それを実現するために必須な技術の特許)を握っているからだ。この特許という"部品"にかかるコストは製造原価の1%を占める場合もあるという。

◆ 5Gのサービスが今年から来年にかけては各地各国で開始されるが、5Gの特許出願数は中国が最多だそうだ。多くはHUAWEIが基地局関連の特許を握っている。これまでは米国や韓国の特許出願数が多かったが時代は変わった。

◆ 日本は鎖国主義と事業者納入が災いした面もあって移動体通信関係に関しては斬新な技術は有していない。基地局関係などでフェーズアレイアンテナなどはあるものの、これが必須かと言えばそうではない。

◆ かつての日本は回路技術や半導体製造など、特に民生用デバイス分野では頑張っていた。汎用デバイスではなく、その機器に特化した専用デバイスなどを安価に、大量に供給する事で製品価格が抑えられていたわけだ。

◆ しかしデバイスの開発コスト、デバイス自体のコスト、製造技術などの面で競争が激しくなると国内半導体メーカは規模を縮小せざるを得なくなる。韓国や台湾の半導体製造工場と日本を比較すると、日本の工場を動かすには多くの時間とコストが必要だ。

◆ 確かに設計などのサポート面や信頼性では勝るものの、日本で一度デバイスを作る時間と金があれば台湾では2回(一度目に不具合があり修正して2回目を作る)チャレンジする事が出来る。

◆ PDCが終焉間近の時期に純国産で通信デバイスをと開発はされたが、すぐに消えた。CDMA時代になれば世界が競争相手であり、日本のメーカが独自にデバイスを開発するなどそのメリットがないと判断された。

◆ この辺りの事情は、同じ機能をハードウエアで実現するかソフトウエアで実現するか論に似ている。専用のハードウエアを使うとコストが増えるが処理速度は速くなる。ソフトウエアではその逆にランニングコストがかからず、場合によっては低消費電力になるが処理速度が遅い。

◆ 自らデバイスを開発すると価格は高いがその機器に特化して無駄な部分はなく小型化出来る。他社のデバイスを組み合わせて作れば開発コストはかからないが極限の小型化は出来ない。

◆ デバイス開発が性能を決めるSoCにおいてAppleはデバイスから製品そしてソフトウエアまで全てを自社或いは関連企業で握る。開発費は莫大になるがより良い製品が出来れば競争力も絶大になる。

◆ 開発型企業の場合は多くの新しいアイディアが生まれるので、当然特許出願数も多くなる。ただしそれは製品に関する特許であり通信やシステムに関わる部分そのものではない。


ポイントサービスやらコード決裁やら(6/2)
◆ 移動体通信各社共にポイントサービスを行っている。ドコモのポイントはマクドナルドなど、ドコモ以外の買い物でも貯めることが出来る。

◆ ソフトバンクは独自ポイントのマイナーさに嫌気がさしたのか、Tポイント陣営に相乗りした。しかし共通ポイントというのはデメリットもある。ソフトバンクで発行したポイントが他店で使われたら、それは損失になる。

◆ 各店舗での発行ポイント数がバランスしていれば良いのだが、そうでない場合は損失が目立つ場合もある。ソフトバンクは特に、Tポイントを吸収する部分が弱いので余計だ。

◆ この問題に対してソフトバンクはソフトバンクでしか使えないポイントを発行し始めた。共通ポイントとは名ばかりで、実際にはソフトバンクでしか使えない。これに対してTポイント加盟店は反発を強め、一部企業はTポイントから離れた。

◆ こうしたTポイント自体の魅力減少と、相乗りによるコスト増を避けるためにソフトバンクはTポイントからPayPayに舵を切る。これでPayPayが流行らなければ共倒れになるわけで、金をばらまいて顧客をつなぎ止める作戦を展開している。

◆ しかしPayPayの使える場所は多くはない。これもそのうち使途限定PayPayみたいな、電子マネーから離脱するような事になるかも知れない。

◆ ポイント戦略と言えば楽天で、その楽天がMNOになる。ベースコストの安い楽天は低価格を仕掛けてくる可能性があり、そうなればソフトバンクの稼ぎ頭であるYmobileと直接的な対決が避けられないかも知れない。

◆ 楽天モバイルの弱さは資金力である。膨大な投資が必要になるが、楽天モバイルの稼ぎは少ない。まあ楽天本体からカネを流すようなことになるとは思うのだが、新規事業者故の厳しさがある。一方で三木谷氏はサラブレッドなので政財界にもある程度は名が知れている。たたき上げの孫さんとはまさに格が違う。

◆ 政治力だ何だという話になれば楽天は強いが、そんなものでエリアが広がるわけではない。もっともMVNOとしての楽天モバイルがあるわけで、それはドコモのエリアなので強い。端末販売力は、元々物売りなのだから強い。ポイントシステムも十分に認知されている。

◆ こうなると総合力でソフトバンクは少々不利になる。この対策がヤフーの子会社化だと思う。ヤフーは良く稼いでくれるので今ひとつ元気のないソフトバンクの売り上げに貢献してくれる。

◆ 何と言っても、スプリントを買収してスプリントの業績を改善するどころかTモバイルにも負けて最下位に転落させてしまったという事実がある。顧客離れは深刻になり1Qは約22億ドルの赤字となった。孫さんは苦しいながらも順調だと訳の分からないことを言ったが、スプリント沈没説が広まるにつれて解約が殺到する事態になっている。沈没前にTモバイルに押しつけてしまう作戦はうまくいくのだろうか。


値引き競争は正当な商行為か(6/1)
◆ 分離プランに於ける端末価格は、いわゆる定価売りとなる。しかし実際には市場の競争があるわけで、定価で売れと拘束する事は出来ない。だが値引きを許すとこれまでのインセンティブプランと同じ事になってしまう。

◆ 値引きの原資がどこにあるのかなど調べようがないわけで、例えば自動車ディーラの行う自社登録と新古車販売と同じなのだ。これはディーラが新車を自社登録して登録台数を増やす。するとメーカから奨励金が貰えるので、自社登録をした車を新古車として販売しても損にならない。

◆ 分離プランでもSIMロックがなされている事、例えばソフトバンク向けのXperia1はドコモやauの一部のBANDに対応していない事などを見れば、ソフトバンクでXperia1をう買う人はソフトバンクでそれを使う可能性が極めて高い。だとするならば、値引き販売は加入者の増加に向けたものだと言う事が出来る。

◆ これがiPhoneなどだと話が少し違ってくる。SIMロックはあるにしても仕様は同一なので、最も安価なMNOでiPhoneを買って自分の契約MNOの回線で使う事が可能になる。もっともソフトバンクはSIMフリー版などのスマートフォンを使う事が出来ないようになっている。これは分離プランに反する規制なのだが今後変わるのだろうか。

◆ 5月30日の会合では値引きに対する規制などが話し合われた。絶対額として値引き上限を決めるのか、定価に対する割合として決めるのかなど、難しい面がある。

◆ 言う事とやる事が正反対な楽天はモバイル事業でもこれを炸裂させた。端末の激安販売は許されるものではないと。
その許されざる事で加入者を増やしたのが楽天だ。騙しのテクニックはソフトバンクとは異なるが、見方によっては楽天の方がよりあくどい事をやる。

◆ その楽天はSIMロックを廃止すれば良いという。と言う事は、今後登場するであろう楽天扱いのスマートフォンにはSIMロックはかけないんだろうな。え?言う事とやる事が正反対なのが楽天スタイルだから、むっつり三木谷氏の方針通りやりますよって事か。

◆ 値引き云々の議論をするならば、値引きゼロを規定した上で定価の設定を行えば良い。そもそも値引き論が出る事からして通信料の引き下げが不十分だったのではないのか。ドコモは2割の余力があると言っているので2,980円のプランは2,380円に出来たと言う事になる。

◆ ドコモばかりではなくKDDIにしてもソフトバンクにしても同様で、ソフトバンクは値引き規制はスマートフォンだけにした方が良いとまで言っている。

◆ 値引きしたいのならご自由にどうぞとやるとどうなるのだろうか。iPhoneのゼロ円販売は復活するのか?分離プランなのだから誰でもゼロ円で買う事が出来る。もしもキャッシュバックがPayPay残高に入りますよと言ったところで、電子マネーは基本的には現金同様だ。使途限定PayPayでソフトバンク通信料にしか充当できませんとでもやれば別だろうけれど、これだと分離プランではなくなる。