過去の雑記置き場


人口問題(6/1)
中国問題(6/2)
原発問題(6/3)
iPhone(6/4)
iPhone(2)(6/5)
Android(6/6)
値上げ(6/7)
ハンドオーバ(6/8)
CA(6/9)
無線機(6/10)
振幅変調(6/11)
マルチコア(6/12)
安全第二(6/13)
SIMロック(6/14)
ラーメン屋(6/15)
M氏の婚活(6/16)
婚活ビジネス(6/17)
ガソリン(6/18)
1.5GHz帯(6/19)
900MHz帯(6/20)
測定器(6/21)
スペアナ(6/22)
自作(6/23)
TG(6/24)
ノイズ(6/25)
送信機(6/26)
スケルチ(6/27)
簡易?(6/28)
パワー計(6/29)
SDR(6/30)


SDR(6/30)
◆ DS-DT305の次はDVB-T+DAB+FMを入手した。999円だった。RFチップがDS-DT305とは異なるR820Tが使われていて、周波数レンジが広く感度が良いという噂だった。
HDSDRで使うまでにはドライバのインストールに少々手間取ったが無事動作させる事が出来た。
周波数対感度は測っていないのだが、少なくとも150MHz付近の感度はDS-DT305より10dB以上良い感じだった。DS-DT305よりもバンド内がざわざわしているのはIMなのかな。USBコネクタ直結ではない(少し大きいので直結出来ない)のでUSBケーブルのノイズなどを拾いやすくなっているかも知れない。アンテナケーブルを外せば静かになるので内部スプリアスではない。同条件でDS-DT305を試してみると、ざわつきは少なくなった。

◆ 受信周波数レンジは、一説によると1.8GHzあたりまで行くような話だったがここにあるものは約30MHz〜約1.2GHzまでだった。結構発熱している=電流を食っているのでUSBケーブルの電圧降下で上限周波数が下がっている可能性もある。
サンプリングレートはDS-DT305が1.6Mspsが限界だったのだが、これは2.88Mspsまでは安定して、無理すれば3.2Mspsでも使えるのはドライバの出来だろうか。サンプリングレートが速ければ一度に観測出来るバンド幅が広がる。

◆ 3.2MspsではCDMAやLTE帯域を上手く見る事は出来ないが、それでも850MHz帯のauのバンド、信号強度は弱いがドコモの850MHz帯もちゃんと観測出来る。なおSBMの900MHz帯の電波は観測出来なかった。現在はかなり適当なアンテナを窓近くに設置しているに過ぎないので、広帯域アンテナかその帯域の専用アンテナを使えばSBMの900MHz帯が受信出来るかも知れない。
絶対ゲインはDS-DT305よりも上げられるが、感度が上がるわけではなくノイズが増えるだけだ。NF的にはDS-DT305より良い事は確かだがダイナミックレンジが…

◆ DS-DT305より感度が良いのは事実だがバンド内がざわつくのが気に入らない。また周波数オフセットを行うとCW観測時にもビートが起きる事がある。ソフト的にオフセットをかけるのではなく、本格的に使うのであれば基準発振の水晶振動子の周波数を微調整した方が良い。水晶振動子の周波数に比較すると最大受信周波数が高いので水晶振動子のわずかな周波数のずれも大きな周波数誤差となる。周波数が合うかどうかは確認していないがTCXOでも使えば快適になるに違いない。

◆ ADCが8bitなので大入力があればIMが出る。AGCを効かせるにしても目的外信号で飽和している場合はどうにもならない。これはADCの分解能を上げるか、あるいはスーパへテロダイン受信機のように受信帯域をフィルタで制限するしかない。
まあ手軽で安価な受信機として使う、使っているのだと言う事を認識して我慢するしかないかな。なまじ安易に広帯域な受信機が手に入るので欲が出てしまう。

◆ 発熱は多いが広帯域が受信出来るという点でDS-DT305よりもDVB-T+DAB+FMの方が良いかもしれない。どちらも価格は同じようなものだしDVB-T+DAB+FMには簡単なアンテナ付きのものもある。ちなみにDS-DT305はホイップアンテナが付属しているのとFコネクタ付きの短いケーブルが付いてくる。
DVB-T+DAB+FMの方はホイップアンテナにケーブルが付いたものが付属してきた。広帯域なアンテナではないが、ホイップアンテナよりもPCからは離せるのでノイズ源から遠ざける事が出来る。

◆ 発熱のためなのか動作停止する事があるし、パルス性のノイズを拾い始めた事があった。このような状態に陥った場合はいったんデバイスを外して再接続すれば直る。不安定さはDS-DT305でも見られたがDVB-T+DAB+FMも同じ傾向がある。
これも常用するのならば放熱を考えた方が良い。RFチップと電源ICが発熱の源である。


パワー計(6/29)
◆ 高周波出力を測るにはパワー計を用いる。アマチュア無線領域だと終端型電力計となるだろうか。これはダイオードパワー計で、終端抵抗に電力を消費させると共にその抵抗に生じる電圧を計測して電力に換算する。ダイオードは温度その他で特性が変化するので精度を確保しにくいが安価で無電源で動く。

◆ 測定用としてはサーミスタやバレッタが(ダイオードのものもある)使われる。いずれも温度によってパラメタが変化する素子で、高周波電力を抵抗で消費させたその抵抗の発熱を測定する。何故熱変換方式が正確というとDCで校正出来るからだ。無線周波数帯での校正は難しいがDCや低周波ならばかなりの精度までが簡単に測定出来る。
こうして校正された電力計の誤差は0.01dB程度となり、スペアナより10倍以上確度が高い。

◆ ずっと昔になるのだがジャンク屋でカロリメータを見つけた。
高周波の電力計なのだがサーミスタやバレッタなどの小型センサを使用するものではなく、油冷の抵抗体を使う。抵抗を冷やすシリコンオイルの上流と下流に温度センサがあり、その温度差から抵抗の発熱を求めるわけだ。
ジャンクで入手したカロリーメータにはオイルが入っておらず、何千円も出してHP純正のシリコンオイルを買った。オイルを満たして電源を入れるとオイル循環用のポンプと油温を下げるためのファンが勢いよく回った。

◆ かなり大型のものだったので弱電力は測定出来なかったと思うが、ワット級の出力の送信機は直結出来た。測定値はなかなか安定しなかったのだがdBではなく%オーダの誤差でパワーを計測する事が出来た。
当時はいくつかの中古測定器を入手していて、アンリツの水晶振動子式のシンセサイズドシグナル発生器もあった。現在のようなPLL方式ではなく、全てが水晶振動子によって校正されていたのできわめてC/Nの良い信号が得られた。

◆ 構造は単純なもので、10MHzから19MHzまでスイッチ切り替え式の発信器がまずある。その出力を1/10にすると1MHzから1.9MHzになる。これに10MHzから19MHzの発信器の周波数を加算する。
この時点で10MHzから19MHzまでが1MHzごとに発振できることになる。それをまた1/10にして同じ構成ユニットの信号と加算し、それをまた1/10に分周して同じ構成のユニットの信号と加算する。
これを必要な分解能まで繰り返す。これで100Hzステップで100MHzまで出せるとか、そんな感じだったと思う。

◆ 昔はPLL式のSGなどは少なかったしC/Nが悪かった。多くのSGはフリーランニングの自励発振だったので安定度が欲しい向きにはこうした信号発生器を使った。年代的には相当古いものだったと思うのだが、コイツを2台入手したと記憶している。一台は上手く動作しなかったのを直したんだったかな。所がこうして測定器が手元にある状態の時は何故か自作欲が失われていて、むしろ何もない時の方が頑張って色々作っていた。

◆ オシロの話は以前にも書いたがジャンクのテレビ受像器の偏向コイルをオーディオアンプでドライブして交流波形が表示出来るものを作ったというか配線したというか、それでもキロヘルツ台の波形を見る事が出来た。今ならPCのオーディオINを使えば100KHz位まで見えてFFTだって出来るのに、当時はテレビをぶっ壊してブラウン管に表示させたのだから野蛮なものだ。
高周波電圧の測定はしたくて、FETプローブの使えるテスターみたいなものを買った事がある。しかしハイインピーダンスだし高周波電圧が測れているのだかいないのだか、回路が動いているんだかどうなのかよく分からなかった記憶がある。その後これも中古でスペアナを入手したのだが、やはりその頃には自作欲が相当弱くなっていたのである。


簡易?(6/28)
◆ 少し前にスペアナの自作に関して書いた。簡易という事であればUSBドングルタイプのワンセグチューナでも周波数分布は見られるが簡易というのも大げさという感じにしかならない。それは絶対レベルの測定だとかフィルタの通過帯域幅が不定であるといった面であり、単にそこにエネルギがあるかどうかの判定程度でしか使えない。
ただしフィールドでの電測用途であれば絶対値はあまり意味をなさないので使えない事もない。

◆ いくら絶対値が測れないからと言っても周波数ごとのレベル差が大きいのは困る。残念ながらワンセグチューナではこの点は我慢するしかない。局発をスキャンしながら計測出来るソフトがあるとすれば、周波数ごとに補正値を入力して更正が出来るかもしれない。ADCは分解能が8ビットしかないので実際に使えるダイナミックレンジは40dB程度ではないだろうか。

◆ PCにUSB接続して使うタイプの簡易スペアナが売られている。新品でも2万円/中古6千円くらいで、仕様もハッキリは書かれていない。能書きによるとADF4350(VCO/PLL)を使ったダイレクトコンバージョン方式だそうだ。ダイナミックレンジは85dBとなっているのでADCは14Bit程度あるのだろうか。使用レポートが見つからなかったので実際どんな風に動作するのかは不明だ。スペアナのソフト自体はダウンロード可能だがハードウエアがないので起動するレベルでしか見る事は出来ない。

◆ 検索してみてもオークションページのコピーが出てくるだけというか、その数の多さに驚いた。オークションページのコピーを作ってどんな得があるのだろう。落札相場を検索するサイトであれば使い道はあるのだが、単にオークションページのコピーを保存する意味がよく分からない。単に検索に引っかかってアクセスがあるとか、そんな感じなのかな。

◆ ADF4350は、その出力にLPFを接続した後に直交復調器であるADL5380を接続すればダイレクトコンバージョン受信機が出来てしまう。このI/Q出力をADCに入れればいい。USBインタフェース付きのADCなどがあれば3チップほどで広帯域の受信機が完成する。ADF4350は位相ノイズもさほど多くはないので受信機としては良好な特性を示すだろう。広帯域受信機なのでダイナミックレンジを稼いでおかないとIMなどに悩まされる事になる。

◆ 凄いなと思ったのはこちらのサイトだ。自作する人が減っている世の中で、様々なものを基板を起こして作っているのだから凄い。無線系にしろ何にしろ自作するためにはその自作して測定器を校正するために信頼のおける測定器が必要になる。そしてその測定器があるのならば自作の必要性が薄れる。なので測定器を自作する人は作る事が趣味なのだ。
自作というとノイズソースの自作記事もあった。ノイズソース自体はダイオードと定電流源で作れるが、どの程度のノイズが出ているのかが分からないと使い道がない。そもそも受信機の感度やNFを測るのにノイズソースが必要なわけで、ノイズソースを作ってそれを受信機で校正するわけにも行かない。正し相対値として受信機をチューニングする用途には使える。

◆ ジャンクのスペアナを直して使うという記事もあった。特殊部品満載のスペアナを直すのも凄いと思ったが、ジャンク出品されていたスペアナを落札して動作不具合があるから値引きしてくれと交渉したというのも凄いと思った。というか、ジャンク出品されているのだからこれはルール違反だ。タケダ(現アドバンテスト)のスペアナはYIGのロック外れが多く、これは調整だけで修理する事が出来る。測定周波数レンジが2GHz以下の少し古めのモデルだとジャンク扱いで1万円台で買えたりする。これがVRの調整のみで直せればお得だと思う。


スケルチ(6/27)
◆ FM通信方式を採用する無線機にはスケルチが付いている。スケルチは無信号状態で聞こえるノイズをミュートする仕組みだ。FM変調信号は振幅が変化しないので、つまり信号があってもなくても復調器に入る信号レベルは変わらず、ノイズはランダムなものなのでそれが復調されてホワイトノイズになる。

◆ 信号が入ってくるとその信号が復調されて音となるが、この場合はノイズ成分が抑圧されるので信号強度が大きければノイズは聞こえない。
一般的無線機は放送受信機ではないので待ち受け時間が存在し、その間はずっと耳障りなノイズが聞こえる事になる。それを抑制するためにスケルチという仕組みが採用される。

◆ スケルチには大きく分けて2つの方法がある。一つはFM復調時のノイズを検出してミュートを行うものだ。可聴周波数外の成分が大きい=ノイズが出ている事を判定して音声路を閉じる。もう一つは信号レベル(RSSI)が低い時に音声路を閉じるやり方で、これは復調方式にかかわらず動作させる事が出来る。しかし信号レベルが上がるほどに強い雑音が入ってきた場合は音声路が開いてそのノイズが聞こえる。

◆ これらを組み合わせた方法などもあるが、たいていの無線機はスケルチのレベルが可変出来るようになっている。こうしておかないとノイズぎりぎりの信号がミュートされて聞こえなくなったり、逆に聞き取れもしない微弱信号でバサバサとスケルチが開いてうるさくなるためだ。
信号強度検出型のスケルチでは信号強度に対する音声路制御なのでスケルチレベル設定が分かりやすい。しかしノイズ検出型の場合は(FMは)一定レベル以上であればノイズ抑圧が起きるので強い信号だけ聞いて弱い信号ではスケルチを閉じっぱなしにする調整は難しい。

◆ 移動体通信では信号強度が激しく変化する。そのたびにスケルチが閉じると通話が成立しなくなる。なのでスケルチが動作する時間とスケルチが開く時間の設定も重要になる。通信相手が送信を終了した時に受信側でザッとノイズが入るのは、スケルチが閉じるまでの時定数によるものだ。

◆ ワンセグチューナによるSDRの話はblogにも書いたが、これはSDRつまりソフトウエアによって実現されている受信機なのでソフトウエアでいかようにも組む事が出来る。
もともとワンセグはディジタル放送なので検波出力はI/Qに分離されており、なのでソフトを組みさえすればディジタル信号の復調も出来る。最近では多くの通信がディジタル化されているが、復調手順が分かれば音にする事が出来るというわけだ。

◆ とは行っても闇雲にやっても復調は出来ない。変調方式や伝送レートを元にモデムを作ってディジタル信号化し、スクランブルを解けばいい。と言っても暗号解析に匹敵するので単純には行かない。手順としては無音を見つける事からはじめる。通信の最初の部分は無音になっている確率が高いので、ここが無音に聞こえるように演算してみるわけだ。ちなみにディジタル警察無線は通信の最初にセルコール信号が入っている場合もあるので解析はそこを狙う。
と書くのは簡単だが解析は難しい。音声符号化が何であるのか、誤り訂正の方式は何なのか、スクランブルはどの程度の長さのものがどうかけられているのかなどの情報なしでの解析は非常に困難だからだ。

◆ 仕様のハッキリしている携帯電話の信号ならば、あとは暗号を解くだけで聞く事が出来る。と言ったもその暗号を解析するのは相当大変、スーパコンピュータでもなければ現実的な時間内で解く事は出来ないと思う。ちなみにワンセグ受信機ではW-CDMAやLTEのような広帯域の信号を受信出来ないので携帯電話の信号は復調出来ない。


送信機(6/26)
◆ SSB(DSB)は搬送波がない※ここでは無変調状態が存在しないという意味。つまり無音の時には送信出力は出ておらず、マイクからの入力音量に応じて出力が増減する。と言う事は大きな声を出すほど大きな送信出力が得られる事になるが、アンプが飽和するほど大きな音を入れれば歪む。
人間の発する音声には強弱があり、ピークは大きくても平均値はさほど大きくはない。

◆ では平均値を大きくしかも歪まないように出来ないかと考えられたのがマイクコンプレッサとかスピーチプロセッサと呼ばれるものだ。今ではDSPが使えるので何と言うことなく処理が出来るが、純アナログで実現するには工夫が必要だった。
音声レベルを大きくしてクリップしてしまえばピーク値と平均値がさほど変わらぬレベルになるが、クリップするので波形が歪む。正弦波が矩形波になってしまうようなものだ。

◆ 歪んだものを元に戻るにはフィルタリングすえばいいのだが、例えば1KHzの歪んだ信号には2KHzや3KHzといった可聴周波数域の信号が含まれる。なのでここをフィルタで取り去るわけにはいかない。
そこでいったん変調して搬送波周波数まで上げてしまう事が考えられた。これがRFスピーチプロセッサなどと呼ばれた機械で、音声を平衡変調して数MHzから十数MHzに上げる。このRF信号をクリッパにかけて振幅を制限する。
搬送波周波数が10MHzならば2倍波は20MHzだし3倍波は30MHzなのでフィルタで容易に減衰させる事が出来る。

◆ こうして搬送波レベルを一定に近くした上で復調すると歪みのないオーディオ帯域の信号が得られる。DSP時代の現在からすれば何を面倒な事をとなるが、仕方がなかったのだ。
こうして音声信号レベルの平均値を上げるとSSB送信機の平均出力も上がる事になる。
AF系だけで行うにはリミティング方式ではなくAGC方式もある。これは大きな入力に対してはゲインを下げ、小さな入力はゲインを上げる。ただし処理と制御に時間がかかるので多少の遅延が起きるのと、制御の立ち上がり時間と保持時間、立ち下がり時間を適切に制御しないと音声が不自然になり、しゃっくりしたような雰囲気になってしまう。アタックタイムだとかレリーズタイムの調整はこのあたりを可変するわけだ。

◆ 同じ事は受信機のAGCでも言える事なのだがSSBなどではAGCを利かせるよりもRFなりIFゲインを調整してしまった方が自然な復調になる。
スピーチプロセッサはSSBのみならずAMやFMでも使われる事がある。音声の平均レベルを上げる事によって聞き取りやすい信号に変えようというのがその目的なのだが、何でもかんでも圧縮すればいいというものではない。何事にも最適値が存在する。
違法CBが全盛の頃、デカい声なら遠くまで届くとばかりにセオリーを無視したような変調信号を作り出したり、変調度100%以上、つまり明らかに歪んだ信号を送信している局も少なくはなかった。その信号の明瞭度がどうかと言うよりも、歪むほど大きな音を出しているんだゼみたいな自己満足の世界だったのだと思う。

◆ SSBの変調もアナログ平衡変調器を使ってDSBを作った上で急峻なフィルタで再度バンドをカットする方法が一般的だった。位相器を遣って搬送波も音声も90度の位相差信号を作った後、2つのかけ算器と加算機でSSBを作る(現在のディジタルのI/Q変調器そのもの)方式もあったが、音声帯域全般で綺麗に90度の位相差を作るのが難しかった。これもDSPで行えば何と言う事はなく、変調器までDSP内で実現してしまえばキャリアリークやバランスなども無調整でベストな性能が得られる。


ノイズ(6/25)
◆ 受信機の話である。車に無線機を積むと車のノイズを拾う。ノイズは様々なのだが空間経由で飛んでくるものにイグニションノイズがある。最近はダイレクトイグニション全盛なのでディストリビュータと長い高圧コードを引き回していた時代よりは良い。でもノイズは発生する。

◆ AMやSSBは振幅変調であり、イグニションノイズは振幅成分が多いので通信は影響を受けやすい。FMは振幅成分は復調しないのでノイズの影響は受けにくいのだがゼロではない。それは振幅方向に大きなレベル差のある信号を(IFなどの)狭帯域フィルタに通すと受信している搬送波の位相を変えてしまうためだ。位相が変わるのでFM復調器で復調されてパリパリとイグニションノイズが聞こえてしまう。

◆ AMやSSBでノイズを抑制する仕組みにノイズブランかがある。通常御受信信号よりもレベルが高いとかパルス性であるとかの特徴からノイズを感出して、そのノイズが受信されている時間だけミュートをかける。ノイズパルスの幅が短く音声には冗長性があるのでノイズパルスの時間だけミュートをかけても通信品質への影響は少ない。
従来はこれをアナログで行っていた。ノイズ検出を早く行い、AF信号でノイズが出てくる時間までにブランキングを行う。
今ではDSPなどが使えるので周期性のパルスノイズなどは演算で消す事が出来る。

◆ ノイズと言ってもホワイトノイズのような不規則なものは消せないがパルス性のものなど信号に特徴があれば、また同じように混信も消す事が出来る。AMやFMは搬送波があるのでビートが起きるのだがSSB(DSB)やディジタル位相変調はキャリアがないのでビートが起きない。つまり2局が同一周波数で送信すると双方の信号が受信出来るわけだ。
なのでMIMOが成立するわけで、しかしアマチュア無線の世界では混信は周波数を変えて避ける方向なので積極的な混信除去は広まっていない。

◆ ディジタル通信になると、そもそもノイズは復調しないので関係ないとも言えるのだがエラーレートが上昇する。エラーコレクションのない通信方式ではデータが壊れた部分は可聴域のノイズになって聞こえる。PHSはADPCMでCRCエラー検出しかしていないしCRCエラーがあったとしても音声としては成立する場合が多いのでそのまま復調する。
3Gでは比較的強力な誤り訂正が行われるのと、可聴周波数域でノイズが聞こえないようになっているので無音にはなるがいわゆる雑音が入るという事はない。

◆ このあたりの制御が荒いとものすごい音量のノイズが聞こえたり、とにかくデータ自体が壊れてしまうのでどんな音になるか分からないみたいな所がある。音声のディジタル化や圧縮方式が検討される時にはエラーレートが上がってきた時の通話品質も考えなければならない。アナログ通信の場合はノイズの中から聞き分けるのは人間の能力みたいな所はあったが、ディジタル通信でその能力を発揮するのはプロセッサだ。

◆ 通常の音声帯域を使ってディジタル伝送すると、およそ耳では音が聞き取れない程度のS/Nでもディジタル信号は通ったりする。エラー訂正能力や復調能力の賜と言えるだろう。4KHz以下の帯域しか通す事の出来ない伝送路を使う、つまり通常の電話回線のようなもので、そこに音声を通してノイズを重畳していく。おそらくはS/Nが10dB以下のようなノイズの中に音声らしきものが何とか聞こえる程度の状態でも、モデムとプロセッサを接続して音声をディジタル化して通すと、これが意外にちゃんと聞こえる。もちろん伝送帯域や音声符号化方式、誤り訂正方式によっても変わってくるのだがディジタル伝送は結構使えるなと思った瞬間だった。


TG(6/24)
◆ トラッキングゼネレータはスペアナの受信周波数に同期した発信器だ。構成的には同期した発信器と言うよりもスペアナのVCOの周波数とIF周波数を加算したようなものである。
これを何に使うかと言えばフィルタの特性やアンプの入出力特性など、入力の必要な装置の特性を測るのに使う。もっとも今時では位相特性までも測れてしまうネットワークアナライザを使うのが一般的だ。
トラッキングゼネレータの多くは振幅のスイープが可能なものもあり、スペアナの横軸を周波数ではなく入力電力として入出力振幅特性も計測出来る。

◆ トラッキングゼネレータによらずとも周波数特性を測る事は出来る。オーディオ帯域などでは使われているが、被測定物に特定の周波数を入れるのではなくノイズを入れる。ノイズは周波数によらす一定のパワーなので、それを観測すると被測定物の周波数特性が分かる。ところがノイズってヤツは非常に広い周波数帯域にエネルギが分散しているので、単一周波数でのエネルギが小さくて観測しにくい。
逆にノイズソースのパワーを上げてしまうと被測定物の入力限界を超えたりする。

◆ ウチにあるアンプは測定用のマイクを接続して環境の周波数特性を測り補正する機能が付いている。モードがいくつかあってノイズで測定するものもあれば単一周波数をスイープして計測もする。
ノイズを入力とする場合はスイープの必要が無く、その検出がFFTであれば測定は一瞬で終わる。スイープの場合はスイープに要する時間分だけ測定に時間がかかる。

◆ オーディオアンプの増幅帯域は100kHz程度までだと思うのでノイズ測定も可能だが、無線周波数でGHz帯までとなると上に書いた総エネルギ問題が気になってくる。
ノイズソースと言えばNF測定がある。NF測定器は受信機になっていてノイズソースのノイズ量と被測定物を入れた時のノイズ量を比較して表示する。
受信機だったらスペアナだって受信機なのだからNFも測れるのだが、感度が低いのでプリアンプなどが必要になる。
またフィルタ特性(フィルタでノイズの帯域が制限されるから)も測定値に影響するので、あくまでも簡易測定になってしまう場合が多い。スペアナにはNF測定モードを持ったものもあり、スペアナのフィルタ特性などを予めパラメータとして持っていて、NF値を演算表示してくれる。

◆ 演算系では以前に書いたACP(隣接チャネル漏洩電力)やC/Nなども計測出来る。しかし周波数が安定しない発信器のC/Nを測るのは少々大変だ。スペアナは(FFTでない限り)スイープしながら計測するので、どんどん周波数が動いてしまう不安定な自励発振器のC/Nは測りにくいのである。

◆ スペアナやトラッキングゼネレータは無線系の測定では欠かせないものであるが、ネットワークアナライザも非常に重要な測定器だ。スペアナが周波数を軸としてレベルを測るのに対してベクトルネットワークアナライザはインピーダンスや伝達特性(振幅や位相)が計測出来る。今はディスクリートで回路を組む時代でもないのだが、マッチング回路などの実測やデバイスそのものの特性測定には無くてはならないものだ。
ただしスペアナよりも高額な測定器であり、ネットワークアナライザなしで設計したり実験した事も数多い。
昨日書いたスペアナを設計した当時にしても、ネットワークアナライザなどがあればずっと設計の効率は良かったはずだ。
しかしSG一つ買って貰うにもなかなか稟議が通らなかった時代でもあり、ネットワークアナライザなどまさに夢だったのである。測定器としてのネットアナは今でも高額だが趣味用?としてだとこんなものがある。国内で買うとこの1.5倍の価格が付く。


自作(6/23)
◆ アマチュアにとってスペアナは高額な測定器だ。自作キットなども出ていて、回路的にはセオリー通りというか単なる受信機にスイープ機能を付けただけのものとは違う。

◆ ずっとずっと前になるのだがスペアナの設計を行った事がある。当時はリニアリティの良いVCOも手に入らなければYIGなどは高額で使えず、IFに使うLOGアンプもディスクリートで組んだ。
IFのフィルタも狭帯域のものは水晶フィルタを使ったのだが、これも単品の水晶振動子をメーカに注文して可変帯域のフィルタを組んだ。ミキサはDBMを使ったのだが、これもトランスも含めて設計した。

◆ その頃に比較すると市販の部品を並べるだけでもある程度の性能が得られる今は良い時代だ。と言ってもスペアナを作るためにはスペアナが要るというか測定しながら作る必要がある。市販部品の組み合わせで行うならば市販部品のカタログデータを信じる事も出来るが、ミキサなどは入出力インピーダンスの具合でIP3などが変わってくる。1stミキサの後にはハイパスフィルタを入れたくなるのだが、パスバンド以外ではインピーダンスが50Ωではなくなるので特性が変わる。

◆ 1stミキサの特性はそのままスペアナの飽和電力レベルを決める事になるので重要だし、その後の、つまり狭帯域フィルタを通る前のアンプのIP3も重要だ。なのでミキサの後のアンプはかなりの飽和出力が得られるトランジスタを使う事になり、電流も流さなければならない。
現在であればMMICが容易に入手出来るので、それらを組み合わせれば計算通りの特性が得られるだろう。

◆ 狭帯域フィルタはIF段で実現せずにディジタルフィルタで良い。ADCの帯域がある程度取れるのでディジタル処理出来るところはディジタルで行った方が自由度が高い。
私が設計した頃は数百MHzをロック出来るPLLデバイス自体が無かったのでこれも組む事になったが、今ならフラクショナルでも何でも入手出来る。ただスイープを連続的に行う必要があるのでこのあたりは考えどころだ。PLLでステップごとに周波数を飛ばし、隙間を2ndローカルのPLLで埋めていき、それより細かい部分はディジタル処理で行うような工夫が要る。

◆ 回路は各ブロックごとにシールドケースで分離しないと内部スプリアスが見えてしまう。周波数のフラットネスはある程度ディジタル処理でカバー出来るが内部スプリアスは設計と製作で低減させなければならない。アルミ削り出しのシールドケースが使えればいいのだが、そうでないとここも面倒だ。
アマチュア的には電気部分も設計しなければならないし機械や機構の検討も必要だ。市販のケースなどを使うためにはそのケースに合うように基板なりを設計する事になる。

◆ 高周波対応はVCOやミキサの帯域で決まるのだが、入手可能な市販部品を使う限り数GHzが上限となる。これ以上の場合はダウンコンバータを使う事になる。ダウンコンバータを使うとミキサが1段増えるのでNFが悪化してノイズレベルが上がる。これは致し方ない事だがレベル差はディジタル補正が出来る。

◆ そこまでするなら中古の測定器を買った方がと思うのかも知れないが、作る事自体が魅力でもある。自分の考えた構成と回路でどこまで性能が出せるのかにチャレンジするのは楽しいものだ。まあ現在のパーツ事情からすればお金をかけさえすれば高性能パーツが入手出来るのだが、そのあたりも考えながら作っていくのが自作の楽しみと言える。
FFT方式だとディジタルオシロの出力を使う手もあるのだが、分解能がかなり落ちるのではないだろうか。
安価な既製品?に関してはまた後日。


スペアナ(6/22)
◆ 昨日の続きである。簡易型の中では比較的高額のNECのものは24MHz幅まではリアルタイムサンプリングが出来るとなっている。なのでこの帯域までがFFTアナライザだと思われる。それ以上の帯域幅に関しては局発をスイープする。SpeCatはハイパスフィルタを挿入した後ダイレクトコンバージョン受信機にアンテナ端子を接続したのではないかと思うが、SpeCat2ではいったんIFに変換後にダイレクトコンバージョン受信機に入れている。ADCは14bit/66Mspsだと思う。

◆ 最近のスペアナはシグナルアナライザとしての機能を持ったものも多い。いわゆるスペアナの部分は無線機でありシグナルアナライザは検波後のベースバンド信号をディジタル処理する。検波部分に直交復調器があればあとはディジタル処理で変調解析なども可能になる。その為には処理能力の高いDSPなどが必要になるが、この部分をPCで行わせるタイプもある。今やPCのプロセッサはかなりの演算能力であり、計測器内蔵のDSPよりもよほど高速に動いたりする。

◆ このディジタル処理による信号解析は、従来は面倒だったスペアナによるノイズ測定その他も特定のボタンを押すだけで済んだり、各通信規格に基づいたACPの測定なども予めプリセットされているので簡単だ。こうした開発業務向け的な高機能スペアナが増える一方で、フィールドでの電界強度測定のような簡易型やハンドヘルドのスペアナ需要も多い。
NECは(たぶん)計測器事業はメインではないと思われるので、この簡易スペアナアダプタなどは特小や無線LANあるいは移動体通信帯域のフィールドでの計測に特化したものだろう。

◆ NECのものは40万円くらい、スタンドアロンでリーダー扱いの中国製は何と16万円(個人輸入で13万円前後)で買える。ちなみにアジレントのハンドヘルドスペアナは約90万円である。
100万円近くとなるとポータブル(いわゆる据え置き型)も視野に入ってくるが、バッテリ内蔵のハンディでなければならない用途でしかもスペアナとしての性能が欲しいとなるとこのあたりになる。
逆に電測用の簡易型だとNEC製よりもさらに安価なものもあり、3インチくらいの液晶が付いたものなども見かける。

◆ 測定器の精度は要らないがそこに電波が来ているかどうかを見たい向きにはワンセグチューナが安くて良い。ダイレクトコンバージョンデバイス(70MHz〜6GHz,12Bit)などもあるが$200と高額だ。DT-DS305ならば千円で広帯域受信機が手に入り、Androidスマートフォンに接続しても使う事が出来る。上限周波数が950MHz程度までしか行かないので移動体通信電測マニア(!)向けには周波数ダウンコンバータが必要になるのと受信帯域幅が3MHz程度しかないのでバンドエッジで信号を見分ける事になる。局発を自動スキャン出来るソフトもあるのかも知れないが、SDRのソフトでは局発はマニュアルセットしかできない。
ワンセグチューナ+周波数コンバータでも遊びには使える。

◆ 電測用には感度も欲しいのでLNAもあった方が良い。高周波の配線なんかしたくないという向きにはコネクタ接続タイプのLNA、ミキサ、VCOを組み合わせれば構成出来る。この3つのデバイスを同軸ケーブルで接続し、電源を加え、VCOの周波数可変用のVRでも付ければ(ここのノイズはそのままC/Nを悪化させるので電源品質に注意)コンバータは完成する。USBドングルごとモバイルバッテリのケースにでも突っ込めば良いし電測特化アプリでも用意すればバッチリだ。なお受信チップにR820Tを使ったドングルならば1.8GHzあたりまで受信出来るらしい。

◆ 2.1GHz帯まで観測しようとすればR820Tを使ったものでも足りなくはなるが、受信周波数レンジは広い方が良い。受信帯域幅はPC(USB)性能にもよるようで、DS-DT305で私が試した限りでは3.2Mspsでは安定に動作しなかった。R820T受信チップ搭載ドングルも入手した(999円)ので別途レポートしたい。


測定器(6/21)
 測定器が安くなったという話を以前に書いた。オシロスコープなども簡易型とは言わないまでも安価に手に入れる事が出来る。これもディジタル化のおかげであり、高速なフロントエンドさえ作ってしまえば後はディジタル処理だけだ。
PC接続型に至ってはそのフロントエンドだけがあればいいのでさらに安価に出来る。波形解析だろうがなんだろうがPC側のソフトに任せればいい。メモリだって沢山あるのだから(低速で良ければ)多くの波形を取り込める。

 無線系の測定器でもPCに接続して使うタイプのものがある。
簡易型ではあるがNECのSpeCatはスペアナ風に使えるアダプタだ。スペアナと呼べるかどうか微妙な線になってくるがSignalHound社のものは数万円からある。ハンディタイプのスペアナはアンリツやマイクロニクスをはじめとして色々なメーカから出ているが、USB接続型のスペアナもどきはさらに画面や処理関係を取り除いたRF部(おそらくは局発とミキサとADC)のみといった感じのものだ。

 スペアナは大きく分けて2つの方式がある。基本的なものはスーパへテロダイン受信機になっていて、局発をスイープしながら当該周波数をIFに変換し、帯域フィルタを通した後で検波するというもの。もう一つは広帯域を検波した後A/D変換し、FFT演算によってスペクトルを解析するもので、リアルタイムスペアナなどとして分類される事もあるしFFTアナライザも呼ばれる。
この両方を持ったものもあり、主に数十MHzスパンの狭帯域ではFFT処理を、それより広いバンド幅の観測では局発スイープを併用する。これはFFT演算やA/Dコンバータの帯域が有限なためである。

 スペアナが一般的な受信機と異なるのは内部歪みを低く抑えなければならない事だ。内部歪みがあると、それが観測信号源のものなのかスペアナ自体が発生しているものなのかが分からない。
一般的な狭帯域受信機はその周波数のみを受信しているので、受信機自体が発生するスプリアスはあまり気にならない。(イメージ周波数という概念もあるが、なので、スペアナの第一IFは測定可能周波数上限より上に設定される)しかしスペアナの場合は観測目的周波数外も受信する事になるので内部歪みの低減は重要だ。

 測定ダイナミックレンジは内部歪み(主にミキサのIIP3)と内部雑音で決まる。低レベル信号の観測はノイズレベルが支配し、高レベルの信号観測は内部歪みが支配する。この内部雑音レベルと内部歪みレベルの間がダイナミックレンジとなる。
簡易型のスペアナ、スペアナと呼んで良いのかどうか微妙なところではあるのだが、これらの構成としてダイレクトコンバージョン受信機とFFTを組み合わせたものもある。

 ワンチップのダイレクトコンバージョン受信機は以前にBlogで触れたようにワンセグチューナがある。これはワンセグ用なのだがそれに特化したものではない、もう少し周波数レンジの広いものや複数チップの組み合わせで実現するものもある。ダイレクトコンバージョンの場合は無線部構成が単純なのでスプリアスなどを低減しやすいのだが、フィルタを全てディジタル処理に頼る事になるのでADCの性能が重要になる。これが低速ADCならばまだしも数十MHzの帯域なので分解能やリニアリティを確保するにはコストがかかる。

 上に書いたNECのものは質量300gと言う事でダイレクトコンバージョン方式では無いかと思われる。各部のシールド構造やフィルタを備えるとこの大きさと質量では実現が難しい。ダイナミックレンジは80dBが謳われているので14Bit程度の有効データ幅があると思われるのだが、(測定器としての)スペアナ同様の性能表記はないので簡易型電測器みたいな位置づけなのだろう。


900MHz帯(6/20)
 4月1日から900MHz帯でLTEサービスを行うとしていたSBMだが現在免許のある利用機器の移行が進まなかった事で約束が守れなくなってしまった。この要因は数々あるのだが、SBMおよびその代理店が強引な立ち退きを迫ったために反感を買った事もある。ようするに地上げに失敗したのだ。
SBM側は法を引っ張り出すなどしたが、法律に基づけば免許が失効する期限までは合法的に電波を出せる。

 免許が失効すると違法無線局になるのだが、例えばワイヤレスマイク利用者などがどれほど電波法を知っているかは疑問だ。
以前から書いているようにもっとも厄介なのはパーソナル無線ではないかと思う。これはハイパワーやオフバンド違法局が山のようにあり、この違法局がKDDIの旧800MHz帯を妨害した。
総務省は警察などと共に違法局の取り締まりを行うも、何せ相手は移動局であり原則現行犯でなければ検挙できないことから取り締まり効率は悪かった。

 パーソナル無線を衰退させた一つがSBMの網内定額だったとも言われるが、当初はパーソナル無線より通じないとさんざんな評価だった。山間などの高速道路や一般国道を走るトラックでは容易に圏外に突入してしまったのである。しかしそれでも徐々にパーソナル無線を使う人は減少して、オフバンドしなくても混信がなく快適な通信が可能になったのだとか。

 パーソナル無線は合法的には2015年11月いっぱいだったと思う。
つまり来年内は合法的に電波を出して日本全国走り回る事が出来る。では廃止決定以前に免許された無線局はどうなるのか。世の中には2022年まで免許の有効期限のある無線局があるはずで、これに関しては廃止料および無線機の償却算の保障などでわずかながらのお金が貰える。
一方でパーソナル無線の廃止に反対する人も居る。SBMがバンドを奪い取ったからだと、これは言いがかりに過ぎないのだがそう思っている。

 SBMに対する反感を持っている人はもちろんの事、自分が送信すればSBMの携帯は不通に追い込めると考える。これは多少は正しいが多くは正しくない。確かにcdma2000を妨害した違法無線局の場合は、妨害相手がCDMA方式だったので狭帯域ハイパワーで送信すればCDMAは全滅してしまった。しかしLTEはOFDMなので狭帯域のその部分だけが使えなくなるに過ぎないのだが、実はSBMはパーソナル無線バンドは現在のW-CDMA方式で使っているのだ。
なのでSBMの900MHz帯基地局の近くでパーソナル無線機を送信状態にすれば、そこに接続している全ての局との通信を切ってしまう事も不可能ではない。

 実際以前にスペアナで観測してみたところ、SBMの電波は検出出来なかったがパーソナル無線局の電波は観測が出来た。ちなみに現在ではSBMの基地局の信号、KDDIのLTE850MHz帯は観測出来るがドコモのLTE850MHz帯は観測出来ない。勿論測定場所に限った話なので横浜全域がどうのこうのという話ではない。
1.7GHz帯はEMが10MHz幅+5MHz幅で電波を出しているように見えた。ドコモは5MHz幅×4に見えたが電界強度が弱いのでハッキリは分からなかった。

 スペアナは感度が悪いのでプリアンプ(内蔵のモデルもある)を入れて外部アンテナでも付けないと観測は厳しい。スペクトルからCDMAかOFDMかは判断出来るが、それ以上の所はスペアナの範囲ではなくシグナルアナライザ的なものを使わないと見えてはこない。
SBMは今夏にも900MHz帯でLTEサービスを行いたいと言うが、RF_IDなどは移行が難しいというか手間がかかるので大変だと思う。それに加えて強引な地上げへの反発もあり、免許期限いっぱいまで使うとする企業があっても不思議ではない。


1.5GHz帯(6/19)
 1.5GHzは地味なバンドではあるが、各事業者に割り当てられている。SBMは3G用として2011年から使い始めていて、当時LTEは(機材が)高いからCDMAで使うと言い、DC(複数基地局を使って伝送速度を上げる)方式を採用している。
エリアはSBMに荒っぽいマップがあるが、決して整備されているとは言い難い。SBMの音声移動機やスマートフォンで1.5GHzに対応しているモデルがどの程度あるのかは不明だが、モバイルルータは存在する。

 SBMの1.5GHz帯は衛星放送のIFに妨害を受ける話もあって、むしろこちらで知った人が多いかも知れない。この妨害問題も上手く解決出来ないままになっているが、元々利用者数がかなり少ないのでさほど問題になっていない可能性もある。
使い道がないと言ってしまうのはアレなのだが、積極的に使おうとしないSBMの1.5GHz帯はWiFiスポットのバックボーンとして使われている。そもそもWiFiとは移動体通信ネットワークのトラフィックを有線回線に分散するために利用されるべきものなのだが、そのWiFiトラフィックを1.5GHz帯に流すという訳の分からない事が行われている。

 auは2012年からLTEでサービスを開始した。時代は既にLTEに向けて動いていたので当然の選択と言える。ドコモにも割り当てはあったがMCAが使っていたために2012年の利用開始時点では東名阪を除くエリアでしか電波を出す事が出来なかった。現時点では全国で電波を出す事が出来る。ドコモにしてもauにしても1.5GHz帯や1.7GHz帯に対応するスマートフォンがなかなか出てこなかったしエリア整備も進まなかった。

 ドコモは最近になって15MHz幅をフルに使った112.5Mbpsを売りにしたりもしたのだが、エリア整備は遅い。都市部においては800MHz帯もあまり使われておらず、実にもったいない状況になっている。auにしても同様で、これでiPhoneが対応でもしてくれればCAの片割れに使うなどするのかも知れないがそうではない。
SBMにしてもiPhoneが対応してくれさえすればCAでも何でも出来る筈だし2GHz帯よりも屋内浸透製が高いこのバンドを上手く使えばエリアカバレッジだって改善出来る。

 iPhoneが対応していないのならばAndroidを1.5GHz帯に追い出す事によって2GHz帯を空ける事だって出来る。確かに国際バンドから外れればトランシーバチップの問題など色々出てくるのは分かるのだが、せっかく割り当てられた周波数がもったいないではないか。この先徐々に1.5GHz帯も使われてくるとは思うのだが、SBMは3GオンリーでありLTE化にはなかなか進めないはずだ。CDMAバンドを削りながらLTE化を進めるにしても、今度は全国にばらまいているWiFiルータをどうにかしなければならない。ルータ自体の価格の問題もあるし入れ替え人員の都合も出てくる。

 SO-04Eは1.5GHzには対応しているが1.7GHz帯には対応していない。N-07Dは2.1GHz帯にしか対応しておらず800MHz帯も使えない。2年間使わせるような売り方なのだから、2年後にも使えるようなモデルを開発すべきではないのか。こうした事が2GHz帯からトラフィックを追い出せない大きな問題にもなっている。対応周波数に関してはハードウエアの問題があるので後々アップデートというわけにはいかない。通信速度(バンド幅)は消費電力や処理速度の問題があるので未来を見ての開発は難しいかも知れないが、少なくとも割り当てが確定している周波数は考慮して貰いたいと思う。

 実際の開発側としては難しい問題があるのは確かだし、コストの問題も然りだ。これが従来のようなサイクルで端末を買い換える人が多ければ問題はなかった。新サービスや新バンドや高速通信に対応した端末にどんどん買い換えてくれるからだ。それは端末販売台数を拡大してスケールメリットも出してくる。しかし2年縛りが一般化した上に2重3重価格でローンを組ませる悪しき風習が広まったために端末自体が売れなくなり、そして更新も進まない。


ガソリン(6/18)
◆ ガソリンが高値安定だ。そういえばかつて民主党はガソリン価格が上がりすぎた場合は暫定税分をカットするなどして価格を抑制すると言っていた。だがいざガソリン価格が上がり始めたら、やっぱりやめたと言ったんだったかな。まあ官僚に頭の上がらない民主党が財務省に立ち向かえるはずもないと言ってしまえばそれまでだ。

◆ ゴールデンウイーク中には各高速道路で渋滞が起きたが、自家用車を主要交通手段とする観光地では客足が伸び悩んだという。ただこれは連休が分断された為もあると思うのでガソリン価格が支配しているとは言いにくい。それに一家4人で出かけるとすれば公共交通機関を使うよりも自家用車を使った方が安い。
ガソリン価格が上昇すると燃費の悪い車は売れなくなり中古価格が下落する。軽自動車や低燃費車は比較的安定した中古価格で取引されていて、人気の車種だと新車とあまり変わらないみたいな車もある。

◆ ハイブリッド車もその例に漏れずなのだが走行距離や使用状態によってはバッテリの寿命問題がある。ハイブリッド車発売当初に比較すれば電池代は安くなったとはいえバッテリの劣化したハイブリッド車は燃費が思うように良くならないので考えどころだ。
ガソリンスタンドによるとガソリン価格の上昇はガソリン販売量にモロに響くという。車をやめて原付にしたり、それもやめて自転車に乗るなどで薄利多売とは行かなくなってしまう。

◆ 都市部であれば代替交通手段があるが地方部などでは車がなければ生活が出来ない。そしてそれら地域ではガソリンのみではなく暖房用などの灯油価格の上昇も問題だ。
ガソリンを輸入に頼る以上国内景気とガソリン価格は直接は結びつけられない。つまり国内景気が良くなれば相対的にガソリン価格は安くなる。
しかし消費税の増税や新税分が追加されたガソリン代に原油価格の上昇となると厳しいものがある。

◆ ガソリンが代が上がって渋滞が解消に向かうのが良い事なのかどうかは(経済動向としてみると)分からないが、公害減少などの視点で見れば悪くはない。交通量が減って困るのは有料道路会社で、実質値上げ分を当てにした大規模改修を予定している首都高速会社はさらなる値上げを考え始める。
税金や道路代はいくら高くしたってみんなが払うと、きっと彼らは考えていたのだろう。しかしアクアラインや主要高速道路のように値上げすると交通量が減ってしまうのが不景気時代の流れである。

◆ ガソリン代の上昇以上に景気が良くなれば良いのだが、デフレに慣れてしまった人々の心理がどこまで変わってくれるのか。燃料費の上昇はトラック便にしても何にしても燃料サーチャージという形で跳ね返ってくる。そのうち燃料のみではなく高速道路代でも何でも値上げ分を添加しようとするかも知れない。燃油サーチャージはそっくり税金が取れるし、高速道路代の転嫁も国(か、それに近いところ)の稼ぎになるから役人は推奨する。

◆ ガソリン価格が200円くらいになるとEVが視野に入ってくるはずだ。少なくともガソリンを燃やして走るよりも安価な電力を効率的に使った方が安い。代替燃料としては水素が有力なのだがこれはまだ高額だ。まずはEVに行き、電気代の高さが響いてくるようになれば水素となる可能性はある。いずれにしても石油を燃やしてしまうのはもったいない。石油からでなければ作れないものを作り、代替出来るものは他のものを使う流れに行かないと。ただこうしてガソリン使用量が減るとガソリンはきっと安くなる。石油化学製品を作ったカスとしてガソリンが出来てしまうと思うから。


婚活ビジネス(6/17)
◆ 昨日の続きである。
世の中にゴキブリが居なくなると殺虫剤やゴキブリ捕獲器が売れなくなる。婚活パーティでカップルが出来るとその人は二度とパーティには来てくれない。主催者側としてはカップルが出来ましたよと謳う一方で、次もまた来て下さいね的な目でも見なければいけない。

◆ 婚活パーティにも色々あるらしいのだが、カップルが出来るとお金を取られるような所もあるようだ。お金を払ってでも相手が欲しいから婚活パーティに行くのだろうが、でもカップル成立料を取られるのはなぁとM氏は言う。
婚活屋にしてもカップルが出来ると参加者は減る事になるのでカップル成立料が欲しいのかも。

◆ と言うのも金を払ってまで婚活したいと思う若者自体が減少しているからだ。なので中年世代の婚活パーティの方が盛況だという。若い人からすると一人で自由にしていたいから異性と付き合わないわけで、付き合いたいと思う人はフィールド?で相手を見つける。婚活とは違う自由な出会いの方が能書き重視でない分だけ相手も見つかりやすいだろう。

◆ そうそう、趣味が同じだとか好みが同じ人を集めた婚活パーティは仕様重視の考えが同じ趣味だとか好みの方に分散するので良いらしい。ところが趣味に拘れば拘るほどちょっとした物事の考えの違いが重大な事になってしまう。それこそ犬好きにしても長毛種が好きな人と短毛種でなければ駄目な人は気が合わない、みたいな。これは分からないでもない。趣味を極めれば妥協を許さない、許せなくなる。しかし上手く趣味が合えばそれはそれで話は合うだろう。とは言っても同じ系の趣味だからと言ってその中身まで同じという事があるのだろうか。

◆ 例えその時点ではベストマッチだったとしても、海釣り好きな人が川に行ってみたら意外に面白くてそっちに凝っちゃったなんて事だってあると思う。だから仕様書にしても趣味や好みにしてもその時点の瞬間的な部分だけでは駄目だと思う。と、M氏に言ったところで未来なんてどうなるか分からないんだから判断は今この時点の相手でしょと言われる。うーん、難しいなぁ。

◆ 変化が趣味ならまだ良いのかも知れない。体型などを含めた外見の変化はいかんともしがたい。痩せている人が好きだからと結婚したら加齢と共に太ったとか、シワが増えたとか白髪が生えたとかはどうするのだろう。このような好みの場合は往々にして自分の事は棚の上に上げまくる事になっている。相手に厳しく自分に優しい訳だ。浅田美代子さんが吉田拓郎氏と離婚の時に(単なる理由付けだろうが)吉田拓郎氏のお父様が禿げていて、吉田拓郎氏もやがて禿げるに違いないと思ったら嫌になったと言っていた。

◆ 若い頃に結婚すると互いの変化に順応出来るというか、徐々に劣化していくから目立ちにくいとか。しかし中年となると出会った時点で劣化部分に目が行ったりして。以前に書いた事があるが自分は若いと思っている女性は少なくはない。なのでその若く見える(と、自分では思っている)自分に合うのは年下男性だとなる。しかし年下男性から見るといかにもオバさんなので却下される。もちろん女性だけではなく男性にしても同じで、俺には20歳代の相手でなければ合わないのだと真面目に言っている人間だって居るし、それは好みの問題だから否定しても仕方がない事なのだがそれでカップルが成立する可能性はきわめて低い。

◆ こうして中年の婚活は厳しさを増す。M氏に関しても一時期ほど婚活に時間を割いている風でもなく、むしろ半分諦めながらも婚活しているんだよとポーズを見せているだけみたいな気もする。


M氏の婚活(6/16)
◆ 久々にM氏の近況である。と言っても特に変わった事はないようで、婚活鮮度も低下気味というか慣れた?そんな感じである。さすがに○○パーティみたいな所への参加も慣れてきたようで、以前にも書いた事のある特異系とでも言うのだろうか同じ趣味の仲間が集まるパーティだとか同じ系の仕事だとか、犬好きやネコ好きなどにも顔を出すようになったとか。

◆ 異なるパーティでも同じ顔を見かける事もあると言い、いわゆる顔見知りの異性も居るという。そんな状況を客観的に見ると、パートナーを見つける人はさっさと見つけるし見つからない人はずっと見つからないままだねと、俺もそうだけどと苦笑いする。
結局の所場慣れしてくると細かなところまでチェックするようになり、結果として人物そのものを見なくなる。まあ釣書が全てという事でもないとは思うのだが、相手を判断するのにデータと写真しかないわけだからそこが重視される。

◆ 就職活動にマニュアルがあるように、受験勉強があるように婚活マニュアルみたいなものがあったり婚活塾みたいな所もあるのだそうだ。受験勉強が知識を得るためと言うよりも試験に受かるためであるように、婚活を成功させるためのノウハウを詰め込まれた同士では探り合いにしかならない。まあ探り合いも必要ではあるのだが、こうなると自分にマッチしている部分と気に入らない部分を点数付けで判断しはじめる。
この人とは75点だけれどこっちは80点だな、みたいな。

◆ これが双方で行われるのでお互いに気に入る事など皆無だと言うのだ。これは良いところを見つけるのではなく、悪いところを探す減点法になりやすい。仕様が全てではないと頭では分かっているそうだが、実際には人間を見ると言うよりも製品を判断するのに近いのではないのだろうか。そして仕様重視は仕様が分かっているだけに、ここの部分は気に入らないとなるとどうしても気に入らない、何とも我慢出来ないと思い始めると他の良い部分すらも駄目なところに打ち消されてしまう。

◆ こうして分析していくと自分に合う相手など居ないのではないかと思い始める。では気に入らない部分でも我慢出来るのかというとそれは駄目。いや、これではカップルが成立するわけはないと思う。違う世界で生きてきた同士でも一緒にいれば変わってくるよと言うのだが、そうして変える事の面倒さやかかる時間は気が遠くなると。確かになじんで行くには時間がかかるもので、しかし最初から100%ピッタリなんてある筈がない。

◆ 臆病さがあるのかも知れない。気に入った女性が居たとして、その女性が作る食事の味が好みに合わなかったらどうしようみたいなものだ。これを言い始めると、つきあう前に全ての事柄についての好みや考えを聞かなければならなくなる。しかしM氏は「それを聞いて判断したい」なんて本気で言う。
これはM氏が特殊という事でもなくて女性にしても同じような考え方を持った人が多いのだそうだ。

◆ 婚活とは気に入った人と付き合いその結果として結婚があるのではなく、即戦力(!)の人材を雇うようにあくまでも結婚相手としての適正判断が重視されている。婚活パーティは仕様書と実物の違いを見極めるみたいな、つまり顔を合わせた時点で結果の8割方は決まっている。それで婚活パーティに行く事によって婚活している安心感に満たされる。婚活しているのにいい人と巡り会えないだけで、決して自分が悪いわけではないとの言い訳が出来る。これによって結婚しなければならない焦りは大幅に軽減される。


ラーメン屋(6/15)
 塩ラーメン専門店の話をずっと前に書いた事がある。薄幸そうな奥様と… と書いたので店名は明らかにしていなかったと思う。そのラーメン屋がいつの間にか無くなったと聞いたのはずいぶん前だった。そのラーメン屋に行くと貰える割引券の使い道もなくなってしまうなと、少し寂しく思ったものだ。

 決して行列の出来るというようなお店でもなかったのだが、客が全く入らないわけでもなかった。値段にしてもごく普通な感じで、いわばどこから見ても普通のラーメン屋だったのである。そのラーメン屋の店長blogを見つけたのは最近の話で、それによると閉店は2012年の3月だったようだ。
その地でラーメン店をはじめて5年半目の閉店だそうだ。だがラーメン屋をやめるのではなく相模原で新店開業だそうだ。
その店名で検索してみると、口コミサイトには店員さんは女性2名と書かれている。

 と言う事は"はるかぜ"を経営していたご主人は関わっていないのかと思ったら、ご主人は厨房仕事だけのようだ。もしかすると女性2名だけで営業している時間があるのかも知れない。
店内の写真を見ると粉の袋が置かれていたりしてはるかぜを思い出させる。
相模原市の淵野辺にその店「らーめんキジトラ」はあるようなので、機会あれば足を運んでみたい。「はるかぜ」の頃の割引券を今も持っていれば、これ使えますか?なんてエスプリを利かせられたかも。

 麺の量は120g/200g/300gと選ぶ事が出来て、価格は変わらず600円だそうだ。味は塩のみで、はるかぜの頃と同じだ。麺の箱には"はるかぜ"の文字が見えたりする。
はるかぜの頃にはトマトラーメン(さっぱりしていて結構イケる)などの様々なバリエーションがあったのだがキジトラでは塩ラーメン1種類のようだ。
はるかぜの頃は細麺だったような気がするのだが、キジトラではきしめん風の超太麺一種類だけになっている。麺ははるかぜの頃と変わらず自家製だそうだ。

 開店当時のblogを見ると大盛りラーメン玉子トッピングで700円と書かれている。店長さんは今年で38歳なのかな。Blogを読むと試行錯誤での麺作りやニンニクの有無を選択出来るようにするなどの事が書かれている。
ラーメンだけではないが、この組み合わせが一番でこの食い方じゃなければ許さないみたいな店もある。一方でネギ抜きだとか肉抜きだとかの注文を聞いてくれる店もある。好みや食べ方は人それぞれなので、どんなトッピングでもどんな食べ方でも良いと思う。
店のおすすめのラーメン、おすすめの食べ方があればそれがメニューに書かれていればいい。

 某有名ラーメン屋で「何がお勧めですか?」と聞いたら「全部だよ」と言われた事があった。まあ店側からすれば全部が自信のラーメンなのかも知れないけれど「味噌を頼む人が多いかな」くらいの返事は欲しかったなと思った。確かに儲かっているラーメン屋には行列が出来る、行列に並んでも食べたいお店となるのだが売る側と買う側の立場はどんな時でも不変だと思う。もちろん、だからといって客だからとふんぞり返ってはいけない。店は食べて頂く、客は食べさせて頂くと思わなければいけない。

 キジトラのご主人はラーメンチェーン店に勤めていて、店舗勤務から製麺工場に移動になって麺作りを覚えたのだとか。麺は粉の成分にもよるし水分量、寝かせる時間、そのときの温度や湿度などで味も食感も変わってくる。大手ラーメンチェーン店でも麺を何日寝かせて使うかは指定されているし、それを超える日数が経ったものは廃棄する。
温度や湿度の管理された工場で生産するなら品質レベルは保てるが、自家製麺となると季節や転向にあわせた調整を自ら行わなければ同じ味にはならない。まあ季節の味というヤツがあっても良いのかも知れないのだが、このあたりの手間もあって自家製麺のラーメン屋は少なくなっていると思う。


SIMロック(6/14)
◆ ドコモは多くのモデルでSIMロック解除が可能だ。ただし解除には金がかかる。auは通信方式が違うのでSIMロック解除の意味はさほど無いのだが、LTE対応が一般化すればMVNOのSIMでの通信も使える。
SBMはインプレスの記事によれば「またソフトバンクモバイルでSIMロック解除対応機種は3機種のみで、これまでの会見で孫正義社長は「ニーズがない」と繰り返しコメント。」としている。

◆ もちろん本当にニーズがないわけではなく孫さんお得意の言い訳に過ぎない。実際手元にあるiPhone4sもSIMフリーならばドコモのSIMを突っ込んで使う事が出来る。知人は下駄を履かせてドコモのSIMを使おうとしたが、上手くドコモSIMを認識しなかったと言っていた。MVNOの格安と呼ばれるSIMが人気の今、ニーズが無いと言い放つのは乱暴ではないだろうか。まさか孫さんが市場の動向を知らないとは思えない。

◆ MVNO利用者が増えつつある現状なのだがSBMはなかなか使って貰えない。利用料金の高さやネットワーク品質の問題もあり、現状のMVNO事業者は「ドコモの回線だから安心」と宣伝を打っているくらいだ。
SIMロックの解除は販売の正常化と共にやってくるのかも知れないのだが、Androidに関しては完全にロックが外れるわけではない。APN設定然り、ドコモアプリ然りである。
ドコモのLTE対応機はFOMAのSIMでは使えないが、SIMフリーのLTE対応機ならばFOMAのSIMが使える。しかしドコモのLTE対応機をSIMロック解除したところでFOMAのSIMは使えない。

◆ このように制限付きのSIMロック解除になっているのが現状で、そこから一歩進めてグローバルモデルと同じようになる変更が受け付けられる事が望ましい。
iPhoneに関してはAPPLE様にお伺いを立てるなどする必要があるので事業者判断は難しいかも知れない。現状では格安系SIMの使えるドコモ版iPhoneの中古に人気があるとも言われるので、もしかしるとマーケットが孫さんを揺り動かす日が来たりして。

◆ SBMがAndroidに転向するのは難しそうだ。グローバル版を持ってきて売る事は出来るが、日本向けの供給にはサムスンも消極的だと言われる。その理由が「台数が出ない」事で、確かにiPhone偏重だったSBMはAndroid移動機をほとんど売っていたかったからだ。一度見放されると次が厳しいとは言われるのとSBMは納入に厳しいというかいったん発注した物をキャンセルされたりもするのでメーカ泣かせなのだ。

◆ シャープは義理堅いところがあるのでVodafone時代のつきあいを継続しているが、それにしてもあまりの台数の少なさに社内からも異論が出ているのだとか。
いずれにしても今後MVNO事業者は増えていくと思うし安価系SIMの需要も高まると思われるのでauにしてもSBMにしてもSIMロック解除を拒否していられない時代になるかも。auもMNOとして帯域売りを開始しており、MVNO事業者での加入者数も商売の内として重要な数字になる。

◆ MVNO事業者のシェア拡大が通信通話料金の適正化を牽引するという見方もあるのだが、その逆にMVNO事業者もインセンティブ山盛りでの競争を始めたら料金は今より上がってしまう。どちらに転ぶのかは参入業者の悪徳度によると言っても良いくらいで、それは移動体通信事業者にSBMが参入して何が起きたのかを考えればわかりやすい。
度々引き合いに出す楽天などは十分悪質系なのだが、金をばらまいてと言う風な商売でもない。まあ楽天カードは加入するだけで5千円以上貰えるのだからばらまきではあるけどね。

◆ MVNO参入は低資本で行えるので、それをれの企業色を出しながらの競争となる。これは楽天カードではないが、クレジットカードの発行枚数競争みたいなものだ。


安全第二(6/13)
◆ 韓国の船舶事故は悲しい事故になった。徐々に明らかになった事実はそれが起こるべきして起きた事を明確にしている。過積載や、それを行うためにバラストを軽くするなどで重心位置が上がりひっくり返りやすくもなっていた。
この事故が韓国固有のものかと言えば決してそうではない。日本においても高速バスの事故は記憶に新しく、それによってドライバーの運転距離などが制限される事になった。

◆ 営利企業は利益を追求するものだ。安全だとか環境だと言ったところでそれは利益の次になる。しかしながら安全や環境保護が利益に結びつくのであればそれは重視される。
自動車メーカは環境云々と口をそろえるが、排ガス規制に反対したのは自動車メーカ自身だ。ガソリン車の排ガス規制強化時代も然りであるし、ディーゼル規制に対しても猛反発していた。

◆ 日本の高度成長期には数々の公害問題が起きた。低濃度であれば問題にならなかったが濃度が増したために光化学スモッグが起きるなどと言うのは予測が難しかったのかも知れない。その時点では毒性が明確になっておらず、その後規制されるようになった物質なども予測がしにくかったと言えばそうかも知れない。
しかしそうではなく、これをやったら明らかに駄目だよなと言う公害事件もあった。

◆ これらは景気の善し悪しにかかわらず起きるのだが、件の船舶事故や高速バス事件などは景気の低迷が誘った無理だともいえる。景気低迷期には安かろう悪かろうと分かっていても安い方へと人は流れる。しかし好景気であれば少し贅沢気分を味わう意味でも三流品を選ばなくなる。
もちろん価格が高いからと言って良いものだとは限らず、好景気の中でも手抜き工事の住宅などは沢山あったのだが景気の良い時には"安すぎる不安"を感じる人が増える。

◆ 日本製のラジオが1万円、外観そっくりだけれど中国製が100円だとしたらどちらを買うかみたいなものだ。さすがに1万円は高いよな、でも100円じゃ中身はないだろうなみたいなものだ。
食品などの値付けも同じ事が行われていて、原価をベースにするのはもちろんなのだが市場調査によって売れる値段を模索する。いくら以上だったら高くて手を出さないか、いくら以下だったら安すぎて不安になるかを調査する。

◆ 安いから安全が犠牲になると短絡的に考える役人は(以前書いた)タクシー料金を一定化させたり燃油サーチャージを推奨したりする。農業でも同じで補助金をばらまくから文句は言うなみたいな事を行う。その結果として業界自体が弱体化するし、規制なしでは生きられなくなる。これを民間がやったのが携帯電話業界、事業者とメーカの関係ではないのか。
まあドコモも役所みたいなものだからその精神が行き続けていたのだろう。

◆ 規制や保護が全く不要だと言うつもりはないのだが、規制によって安全を確保するのは大変だ。おそらく韓国においても船舶運航に関する規制が強化されるに違いないが、規制があればその隙間を突く企業も現れる。
飲酒運転罰則強化を行っても飲酒運転がゼロにならないのと同じだが、規制強化の効果も確かにあった。規制を行ってもただそれだけでは違反は減らない。適切な取り締まりやチェックが必要なのだが、取締官の権限の問題で(日本では警官同行とかでないと)捕まえる事が出来ない。

◆ ビル火災で言われる消防法の違反問題にしても、違反していたからと言って即逮捕とはならないので野放しになってしまう。
飲食店と保健所の関係にしても然りで、営業停止などの強攻策にでるためには相当な事実認定が必要だ。それは事故が起きて初めて取り締まれるみたいな事にもなってしまう。


マルチコア(6/12)
◆ クアルコムも8コアの615シリーズを量産開始したようにクロック周波数よりもコアを増やす方向になってきている。
もちろんクロック周波数自体も2GHzを超えるところまで来ている訳で、通信周波数並みのクロックで動いているのだから凄いものだ。ただクロック周波数を上げるのは様々な工夫が必要だし消費電力やパイプラインが長くなるなどの問題もある。

◆ OSで様々なプロセスが走っているのでマルチコア化は有効であるといえるのだが、一つのプロセスだけがパワーを食うようなゲームアプリなどでどの程度まで効果があるのかはよく分からない。演算系と描画系など、つまりアプリ本体部分とAPIで呼ばれる部分の処理分散は出来ているのかも。
マルチコアのCPUでも、CPUステータスを見るアプリで確認すると低負荷の時にはシングルコアとか2コアで動いているように見える。

◆ 全てのコアがフルスピードで動く事などあまり無いとは思うのだが、そのフルスピードで動く一瞬が重要であるともいえる。負荷が上がった時にダルにならないようにしないと引っかかりを感じてしまうからだ。iPhone4sは全てが鈍重ではあるが全てが遅いので引っかかる感じはしない。
Androidは早いところは早いが負荷が上がると引っかかるようになる事もあり、そのあたりが違う。

◆ CPUのコア数とクロック、やがてはキャッシュの容量だとかメモリのバス速度だとかも競争対象になるのかも知れない。
実装RAM容量は1Gバイト〜3Gバイトくらいで今は2Gバイトがスタンダードだろうか。SO-04Eも2GバイトのRAM実装だがこれであまり不便は感じない。RAM実装量が1GバイトのN-07Dだとアプリを中断すると元に戻れなくなったりするのでメモリ不足なのだろう。アプリで見るとN-07Dの空きエリアは250Mバイト前後しかない。

◆ しかし空きという点ではiOSは10Mバイトと桁が違う(正しく読めているのかどうか不明)。iPhone4sは512Mバイトしかメモリがないので万年RAM不足状態なのか、それとも空きメモリは全てキャッシュやバッファとして使い尽くす設計なのか。
iOSでもアプリ実行中にホームに戻ると、サイドアプリを起動してもで元に戻れなくなる事は発生する。iOSの場合はマルチタスクと言ってもAndroidのように完全に複数プロセスが動くわけでもないようなので、メモリの使い方自体が異なっている可能性はある。

◆ 現在のスマートフォンは4コアCPUがスタンダードな感じだ。
N-07D発売の2年前にはデュアルコアのモデルが多かった。
来年あたりになると8コアが当たり前になっているのかも知れない。ディジタルデバイスの消費電力は配線の微細化などで減少する傾向にあり、それは発熱の点でも有利だ。今使っているPCがi5-2400なので4コアだ。i5とARMでは構造が異なるので単純に比較は出来ないが、少なくともメモリ搭載量だけを見ればスマートフォンでWindowsも動きそうなくらいだ。

◆ PC同様にスマートフォンのCPU処理能力が上がればそれをアテにしたアプリが登場する。そしてそんなアプリが増えるとさらにCPUパワーを上げる設計がなされる。特にゲームの分野では要求CPUパワーはどんどん高まる。逆にゲーム以外のアプリにおいては現状の処理能力でそこそこ足りている。
日本の市場はハイエンド指向が高いと言われるが、この先もそれは続いていくのだろうか。CPU処理能力は高まり、メモリ搭載量は増え、画面解像度が上がる。
画面解像度は直接的にCPUパワーやGPUパワーを要求してくる。
現在でもフルHD解像度なのだから処理も大変だしメモリも沢山要る。


振幅変調(6/11)
◆ AM変調なんて使われているの?と思うかも知れないが、QAMは振幅成分を含む変調方式だ。CWやFMなどを増幅するにはC級アンプで良いし、平均電力とピーク電力が同じなのでさほど苦労は要らない。しかしAM変調された電波を増幅するとなるとそうは行かない。
AM変調ではバックオフが6dBほどになるので1Wの出力を出すアンプは4W位までリニアに増幅出来ないと歪みが生じてしまう。

◆ 同様にCDMAでは10dBほど、OFDMではそれ以上のリニアリティが要る。ピーク出力が大きいという事はそのデバイスに流す電流も増えるので電源利用効率が悪化する。それでも以前に比較すればアイドル電流が少なくてもリニアリティの良いデバイスが開発されたので良くはなってきたが、それでも大電力を扱う基地局などではプリディストーションなどが用いられる。

◆ プリディストーションとは読んで字のごとくあらかじめ歪みを与えておく方法だ。変調器以降(主にPA)で歪む事を前提として、予めその逆に歪んだ信号を作っておく。
10倍の増幅率のアンプがあるとする。入力信号が0.1→0.2→0.3→0.4と増えていく時に、アンプを通すと1→2→2.5→2.7としか増えない、ようするに飽和に近い状態が起こったとしよう。この特性が分かっているので、予め入力信号を0.1→0.2→0.36→0.6とする訳だ。

◆ アナログ的にプリディストーションを行うのは難しいのだがディジタルプリディストーションであれば演算で可能になる。PAはデバイスの温度その他の変化によって歪みの度合いが変化するので、出力を観測しながら最適な歪みを発生させる仕組みを採る場合が多い。移動機に関してもこれが出来ないわけではないのだが、仕組みや管理の複雑さを考えるとリニアリティの良いデバイスを使った方がお得になる。
また出力可変範囲の大きな移動機では低電力用のデバイスとハイパワー用のデバイスを切り替えて使う場合もあり、こうする事で小出力時の消費電力を節約している。

◆ デバイスの飽和は送信系だけの問題ではない。大きな入力があれば受信部も飽和してしまう。目的信号の強度は基地局側が制御してくれているのだが、問題は目的外の信号だ。例えば自分以外の移動機との通信などがそれで、広帯域通信の場合にはこれが問題になる。もちろん移動機が困らない(飽和しない)ように基地局側は他の移動機の様子も見ながらハンドオーバさせるなりと制御は行うが、それでも厳しい状態になる事はある。

◆ 現代のディジタル通信においてはこのパワーコントロールがきわめて重要で、常に必要最小限のパワーで通信しなければならない。
巷では単に基地局数が云々だからエリアがどうのこうのと語られているし、その大元となったのはSBMだ。基地局の数が全てだみたいな誤解を広めてしまった。しかし実際には基地局の配置を含むセル設計や隣接セルとの協調などの制御を考える必要がある。

◆ 中継器の乱設は一時的にその周囲だけは良くなるかも知れないが、セル設計を壊す事になる。以前に新横浜で(電界が弱いので)ドコモに中継器を設置して貰った事があり、そのときは確かに良くなった。しかし屋外基地局の新たな設置など変化が起きると干渉のためにかえって悪くなってしまった。基地局はコントロール可能だが中継器は制御不能なのだ。適切な場所に設置して適切な動作をしていたとしても、屋外基地局の状態が変化すると必ずしもメリットばかりではなくなってしまう。


無線機(6/10)
◆ 以前にblogに書いたが、アマチュア無線用のトランシーバや受信機を大量に出品しているオークションがあった。
全部まとめて100万円は妥当だと思うが、その容積と質量は相当なものだろう。モデル名を見て、知っているものもあれば知らないものもあったし、私が触れた事のある無線機もリストに混じっていた。

◆ 新品はもちろん見た事はないがTR1000というトリオ(ケンウッド)のトランシーバがある。送信は水晶振動子による周波数切り替え式で、受信部はVFOの連続周波数可変だった。なので自由な周波数で送信する事は出来ず、相手が同じ周波数で送信出来ればいいが、そうでない場合には互いに別の周波数でシンプレックス通信する事になる。

◆ その後の時代になると送信周波数も連続可変出来るようになるのだが、FDAM3は送信周波数と受信周波数が別のダイアルで可変だったような気がする。送受信周波数を合わせるのにどうやったのか、ダイアルの目分量という事はなかったとは思うのだが記憶にない。

◆ TR1100はワンダイアルのVFO搭載ハンディ機で、トランシーブトランシーバを謳った。だが1つのVFOで送受信を行うのではなく受信用のVFOと送信用のVFOのバリコン(VFOの周波数を変える部品)をシャフトでくっつけてしまうと言う荒技だった。受信用VFOと送信用VFOが全く同じように周波数を変えてくれればいいのだが、そもそも発振周波数が違うものなのでピタリというわけにはいかない。
それでも同じような特性でVFOを作ったのだから、乱暴ではあるが凄いなと思う。

◆ 凄いけれど送受信周波数に誤差が生じるので、自分の送信波を自分で受信して周波数を合わせるためのキャリブレートという作業が必要だった。周波数があっているか否かを見るのはRSSIだったと思うのだが、もしかしたらFM検波用ディスクリのDC出力だったかも。周波数弁別機はDCから動作するので周波数差がそのまま電圧となって出力される。

◆ 次の時代になると1つのVFOからの信号をミキシングして送受信それぞれに使うようになる。固定局用だとこれが普通だったのだがハンディトランシーバに採用されたのは松下のRJX-601がTR1200に次ぐものだったかも知れない。ミキサなども必要なので回路規模はTR1100とは比較にならないほど複雑になったが、それでもAFアンプを受信用のスピーカアンプとAM変調機のアンプを兼用切り替えするなど節約?していた。

◆ このRJX-601はAM/FM変復調モデルだったが、それをSSB(実際にはDSBだけど)改造した話は過去に書いた気がする。平衡変調器はカラーテレビの復調用のICを使った。バランスドミキサになっていたのと出力が大きめに取れたのでその後の増幅が楽だったが、確か12Vでは動作しなかったような気がする。
元々がAM/FM機なので送信段はC級動作だった。C級動作ではSSBは通らないのでAB級くらいにバイアスをかける必要がある。しかし当時のトランジスタはそもそもリニアリティが確保しにくかったのと、安定してバイアスをかけるのも難しかった。

◆ 相当インチキ臭いやり方なのだが、今で言うところのプリディストーションみたいな事もやってみた。つまりSSBモードの時にAMの変調器(コレクタ変調だったので)も動作させる。すると音量に応じてコレクタ電圧が変化するのでマイク入力が大きくなるとコレクタ電圧もその振幅に応じて高くなり、リニアリティが改善されると考えたわけだ。これがどの程度正しく動作していたのか、測定器などテスターくらいしか持ち合わせていなかった私には分からなかった。
たぶんひどい特性だったんだろうなと今は思うし、そのRJX-601が存在していれば測ってみたかったなと思う。


CA(6/9)
◆ 昨日の話の続きである。バンド内全てを受信する、そのバンドが不連続の場合でもつじつまが合うようにするのがCAだ。まあ簡単に書いてしまうと簡単なのだが、実際には伝搬特性の異なる周波数域で安定的な通信を維持するためには色々な制御が必要になる。これは制御の問題であり、MIMOのような演算や推定の問題ではない。なので仕組み的にはCAの方が簡単で、なので周波数利用効率が上がるわけではない。

◆ 周波数帯域を広く取って伝送速度を上げるのは、それだけ広い周波数帯をいっぺんに受信出来る無線機があるという事で、これは消費電力を増大させる。CAも同じようなもので、複数無線機によって離れた周波数帯をいっぺんに受信する事になるので消費電力は増大する。伝搬特性の異なるバンドを同時に使うと言う事は、エリアの穴を無くする効果もある。マクロセルの中にマイクロセルを置くようなものだが、それぞれが異なる周波数帯なので混信や干渉の点で少し有利になる。少しというのは、それぞれのバンド内での混信や干渉は起きるものだからだが、その混信や干渉が同時に起きる可能性の低いところがメリットになる。

◆ R12では移動機側での干渉除去が仕様化される。これまでも基地局側では干渉除去が行われていて、それは(基地局は)干渉元も干渉先も全て管理が出来ているから可能になったのだ。
干渉があれば干渉している局の制御を変えさせる事も出来たし、干渉元の信号のレプリカを作って位相を180度変えて合成してキャンセルする事も出来る。しかし移動機側は他局の状態が分からないので干渉除去が難しかった。しかしマイクロセル化なども含めて干渉だらけになった今、移動機側にも干渉除去の仕組みが求められるようになった。

◆ 考え方としてMIMOが出来るのだから干渉除去も出来る話でもある。元々MIMOは同一周波数で異なる信号を送るものであり、MIMO自体が混信源みたいなものなのだ。たとえが適切かどうかは分からないが二人並んだAさんとBさんの話す事を、右耳と左耳で聞いて双方の言う事を理解するようなもの。オーディオで言うと右スピーカの音が左耳に入らないように、というか左耳に入った右スピーカの音の干渉除去を行うサラウンドのようなものだと言えばいいだろうか。

◆ MIMOでも双方の信号に違いがあるから分離が出来るのであって、なので双方の信号をそれぞれ受信するためにアンテナが2組必要(2×2MIMO)だ。CAとなるとこれがまた2組要るので大変だし、MIMO演算だってバンドごとに行わなければならないのでその分の消費電力も必要になる。
そのうち2バンドではなく3バンドとかそれ以上のCAが行われるのかも知れない。FDD/TDD間のCAも規格化されるので、例えばauにしてみれば850MHz,1.5GHz,2.1GHzのFDDと2.5GHz帯のTDDもまとめてCAで○○○Mbpsとかも、理屈の上では可能になる。

◆ SBMも1.5GHz帯を割り当てられているのだがiPhoneが対応していない事もあってLTE化は行われていない。なのでEMの1.7GHz帯を使っているわけだ。Androidスマートフォンが売れれば1.5GHz帯も有効活用出来ると思うのだが、残念ながらiPhoneしか売れていないしAndroidのラインナップも貧弱なものでしかない。
このように割り当てられてはいるがあまり使われていないバンドが各社にはある。ドコモにしても1.5GHz帯や1.7GHz帯は整備途上(免許の関係もあり)であり、さらなるマイクロセル化などが必要なバンドだ。ドコモは800MHz帯も都市部ではあまり使われておらず、それを整備すればLTEエリアの穴もかなり塞げるはずだ。近年エリア設計やエリア調査が増えているのはドコモやKDDIがLTEエリアの整備に力を入れ始めた事にもよる。


ハンドオーバ(6/8)
◆ セル構成を採る移動体通信ではハンドオーバが必須になる。いわゆる大セル方式であれば一つの基地局との通信を行えばいいのでセル間移動とは無縁だ。しかしそれでは加入者容量を増やす事が出来ない。セル方式にするとセル間を移動するのだから通信を切り替える事になる。FDMA方式では物理チャネルを切り替える。
つまり通信していた基地局Aの1という周波数から、基地局Bの2の周波数に切り替えるのだ。

◆ ちょっと話はそれるが1つの基地局の使える周波数(物理チャネル)はバンド内の何処でも良いというわけではない。三次混変調ひずみの都合があるので、それがバンド内に入ってこないような周波数を選ぶ必要がある。なのでFDMA方式ではバンド内全てのチャネルが使えるわけではないので加入者容量も決まってしまう。これはOFDMAでは起きない(ゼロではない)ので効率的な通信が可能になる。

◆ 切り替え元と切り替え先の信号を受信するために、無線機が2組入っていればDCT(デュアルクラッチトランスミッション)のように通話断無く切り替えられる。しかし実際には無線機は1つなので周波数シンセサイザで別の周波数に切り替える。今ではフラクショナルPLLがあるので数十マイクロ秒で周波数が切り替えられるが、当時の整数PLLでは切り替えに時間がかかった。物理的な周波数切り替えにも時間がかかるし、ハンドオーバ先と正しく通信が出来るのかどうかのチェックや接続にも時間がかかったので通話断が起きた。

◆ 初期の頃のアナログ自動車電話では制御をDTMFで行っていたので通信レートがものすごく遅かったので当然チャネル切り替えにも時間がかかった。その後はディジタル伝送になったが、アナログ携帯電話なのでモデム音が聞こえてしまう。さらにその後には非可聴周波数帯に低速ディジタル信号を重畳するようになり、この信号で通話路遮断を行ったので制御音は聞こえにくくなった。チャネル切り替えその他の信号伝送速度は1200bps(だったと思う)で行い、チャネル切り替え後にはループテストによって品質をチェックし、それがOKであれば通話路を接続して音声通話が出来るようになる。

◆ PDCになると音声がディジタル化されたのでチャネル切り替えはずっとスマートに出来るようにはなったが、物理的な周波数切り替えが起こるので通話断はあった。当時の技術ではタイムスロット内に切り替える事は出来なかったのだ。
CDMA方式になると物理チャネルの切り替えを行わずに論理チャネルの切り替えでハンドオーバが行えるようになり、理屈からすればハンドオーバ時の通話断は起こらなくなる。

◆ 現在はCDMA方式による通話なので、ハンドオーバによる通話断はほとんど起こらない。ほとんどというのは、物理的なチャネル切り替えが起きれば通話は途切れるからだ。この先はVoLTEとなる。LTEはFDMAなのでチャネル切り替えの概念がある。しかしPDCやアナログ携帯の頃のチャネル切り替えとは少し違う。
アナログ携帯やPDCでは狭帯域の通信であり、周波数を切り替えるにはPLLで周波数そのものを切り替える必要があった。しかしLTEではバンド内を全部受信してしまって、自分に必要な部分だけを使う方式なので物理的に周波数を切り替える必要がない。

◆ と書くとバンドそっくり受信しているのはCDMA方式と同じではないかとなるのだが、そのバンド内の信号の状態は異なっている。CDMAはバンド内全てを全局が使っている。
混信しないのは拡散コードが異なるからだ。LTEはOFDMなので同じ周波数を使うと混信する。自局が使うのは他局が使っていないバンド内の特定の周波数域だ。狭帯域通信ではその使う周波数だけを受信するのに対してOFDMAではバンド内をそっくり全部受信した後で自局が使う周波数帯だけを演算分離している。


値上げ(6/7)
◆ 直接的値上げとは異なるが、レジ袋を有料化しているスーパーが増えてきた。小さなもので2〜3円、大きなものが4〜7円程度で売られている。
スーパーの客単価平均は2千円位だそうなので、レジ袋のコスト比率としては1/500程度になる。これを有料化するのだからレジ袋を渡したくない値段なのだろう。

◆ ちなみにレジ袋の原価は0.1〜0.2円程度だと推測されるので、原価の50倍位で売っている事になる。
レジ袋の有料化によってレジ袋の仕入れ枚数は2割以下になるそうで、これが環境問題に寄与していると言っている。杉並区ではレジ袋課税を行っていて、レジ袋1枚あたり5円もの重税を課す。原価比の税率は50倍にもなるのだ。
ちなみにすべてのレジ袋に5円の課税を行うと、年間の税収入は1500億円にもなる。

◆ レジ袋が無くなってレジ袋が売れるというのはややこしいが、100枚パックで100円前後のレジ袋がよく売れるそうだ。ようするにレジ袋は必要なものであり、それを有料化してレジ袋の枚数が減った分だけほかで消費されている。
もちろんマイバッグなどによって絶対的な消費枚数は減っているのかも知れないが、ゴミ出し用(生ゴミを密閉するなど)にビニール袋を買う人も増えている。

◆ レジ袋の原料は石油で、レジ袋あたりの石油使用量は10ml〜30mlなのだとか。確かに年間使用量からすれば数十万キロリットル規模になり、これはガソリン消費量の約1%に相当する。
1%が大きな影響といえるのかどうかもまた疑問で、レジ袋有料化の推進派は何を以て環境重視と叫ぶのだろう。
ゴミ問題にしてもレジ袋悪説を素直に受け入れがたい部分もある。レジ袋に入れようが市販のビニール袋に入れようが石油素材の袋である事に違いはない。むしろ自然分解作用を持ったレジ袋の方が環境に良いような気がする。

◆ レジ袋をゴミ袋に使うと生ゴミを湿ったまま捨てるのでゴミ重量が増すとも言われるが、生ゴミを紙袋に入れる人も居ないだろうし乾燥させてから捨てる人も滅多にいない。もしも水分云々を気にするのならばレジ袋をメッシュにしたらいい。たぶんそうした所でゴミ用には別の袋を使い、それらをまとめてレジ袋に入れて捨てるだろう。

◆ レジ袋有料化に絶対反対というわけではないのだが、その理由がこじつけがましくて好きではない。それこそペースメーカに影響があるから電車内で携帯電話を使うな論と同じではないのか。
個人的にはもっと明確な理由付けが欲しい。コンビニなどでは炭酸ガス分解型のビニール袋を使っていて、放っておけば自然分解が促される。レジ袋にしてもこうした取り組みの中で、そのコスト上昇分を多少負担してくださいねと言うのであれば納得出来ないでもない。

◆ あるいはビニールをやめて紙袋にしますでも良い。ところがこの紙袋ってやつはビニール袋の比ではないほど価格が高いときている。でもリサイクル紙で作るとか、膨大な量の出る廃段ボールで作りましたというのであればスーパー自身がゴミ削減に取り組んでいるんだなと納得出来る。
イオンがレジ袋有料化に踏み切った背景にはコスト削減が大きいと書いたメディアもあった。商品価格の競争に負けるわけにはいかないので、その他の付帯部分で金を取ろう作戦だ。一見安そうな移動体通信事業者と契約したら、実は様々なオプションを付けられて結局高くなっちゃったみたいなものだ。

◆ ところがコスト削減がうまく行かなかったとも書かれている。マイバッグは万引き発見を難しくした結果、レジ袋代の削減金額の何倍もの万引き被害額が発生したというのだ。その対策としてレジ前とレジ後で買い物かごの色を変えるなどの費用が発生した。しかしマイバッグならぬマイバスケット(スーパーの買い物かごのようなもの)を持たれるとこれも判断が難しいし、自分のかごのほかにスーパーのかごを持てとも強制しにくいのだとか。


Android(6/6)
◆ Androidは4以降になって落ち着いてきた。Windowsがそうであるように一定レベルの使い勝手が提供された後は細部のチューニングが基本になる。しかしこれは、ほんの少しの機能向上のために多くのCPUパワーを消費したりメモリを要求したりする。
iOSは少ないメモリで上手く動作するOSなのだが、マルチタスクもどきが実装されたiOS7ではAndroid的な厳しい一面も見せる。この先Android並のマルチタスクが提供されるとRAM要求量も増えてくるだろうし、Androidの機能を追うような実装がされれば結局はAndroidと同じになる。

◆ メモリに関してはビット単価が年々下がっているのだが、今やWindowsが動くくらいのRAMが必要なのだから凄いことだ。もっとも画面解像度にしてもフルHD以上がスタンダードになりつつある世界では、画面用のデータ格納エリアも馬鹿には出来ない。
Androidは4.xのまま進化していて5.xはまだ先になるのだろうか。どの時点で、どの機能が積まれた時を5と呼び始めるのかに興味もあるのだが、操作性や操作感の大幅な変更は利用者に迷いを生じさせてしまう。

◆ このあたりはiOSでも同じ事で、変わりたいのだけれど変われない、変えたいのだけれど変えられない部分はあるはずだ。しかし拡張に次ぐ拡張は操作系をより複雑怪奇にしてしまう。それでなくてもiOSに比較すると設定などがバラバラに存在しているAndroidは、そもそも基本がわかりにくい。
iOSにしても階層が深くなったりしてきて、その設定をいじるにはどこから入っていけばいいのかみたいな、Androidチックなところが無いともいえない。

◆ CPUの処理能力ではなく単純にクロック周波数だけを見ればAndroidスマートフォンはPCの代用にもなり得るくらいだ。それこそ外部ディスプレイ(最近のモデルはだいたい可能かな?)とキーボードをくっつけてWindowsで動いているようなOfiiceアプリでも動かせばそこそこPCに代用になったりして、なのでタブレットがモバイルPCを駆逐するなどと言われる。ごく一般的な家庭で使う、メールとブラウザの利用がメインならばタブレットはPCに変わっていくだろう。
その少し先の部分では今の所PCのの存在は大きな意味を持っている。
ただこの先ずっとそうであるかは誰にも分からない。

◆ AndroidがWindowsを目指すとは思えないが、使う側からすれば中身がAndroidだろうがWindowsだろうが関係ない。自分の欲しい機能が実装されていて、使いたい時に好きに使える簡単さがあればそれで良い。画面解像度や描画速度の目指す先は無限だ。通信速度もそうなのだが"これで良い"という終着点はあり得ない。
Androidは処理にしろ通信にしろ設定にしろ、統合的で効率的に変化した方が良いと思う。iOSの通知センタ的な仕組みはあるのだがAndroidの方が出来が悪い感じがする。これは仕組みそのものと言うよりも無線ネットワークで動いた時にどうなるかみたいな話で、以前にもIMAP IDLEで調べたように不安定なネットワーク上でいかに安定的にリンクを張り続けるかみたいなものだ。
それを各アプリレベルでやらせることなくOSの機能として(iOSのように)安定的に動作すれば通信負荷だって減らすことが出来る。

◆ メモリ要求量やCPUパワーの必要度はWindowsと同じように増えることはあっても減ることはないだろう。これはOSのみではなく各アプリもそうで、OSがコンパクトに作れたとしても恩恵が少ない。ブラウザ一つにしてもどんどんタブを開いていけばどんどんメモリを食っていく。以前にも書いたようにOSレベルでのマルチウインドゥが一般的になれば、それはもうWindowsのメモリ要求量と同じになってくる。


iPhone(2)(6/5)
◆ 世界規模で見るiPhoneのシェアは減少し始める。しかし日本においては価格の安さからシェアを失う気配はなかった。
iPhone対AndroidはMAC対Windowsになるのか。少なくとも世界シェアで見ればこれが当てはまっている。
Apple単独での開発や販売に比較すれば、多くの企業がしのぎを削るWindowsやAndroidの方が進化が早く安価になる。

◆ もちろん、だからこそ競争に敗れてPC事業を捨てるところやAndroidスマートフォンから撤退するところもある。
ではAppleが安泰かと言えばそうではなく、販売数量の減少は開発ペースの低下を招く。
iPhoneが消えることは無いとは思うが、日本においてもそのシェアは徐々に低下するだろう。現時点においてもゼロ円販売やキャッシュバック額の縮小で(安価な)Androidスマートフォンの後塵を浴びる。

◆ iPhoneが売れ続けるか否かは各事業者の思いにゆだねられているのかも知れない。AppleはもしかするとiPhone拡販の誘導においてSBMの時代は終わったと考えている可能性もある。それは普及率が一定以上になっているからであり、ドコモやauの利用者のように従来型ケータイやAndroidスマートフォンからシェアを奪うことが出来ないからだ。

◆ iPhone販売で横並びになった各社はサービスやネットワークの機能向上で勝負を行うが、この流れに乗るためにはiPhone自体がVoLTEやCAに対応していることが必要になる。そしてiPhoneがこれらに対応すると考えれば、SBMは何としてでもドコモやauに追いつかなければならない。
もしも900MHz帯が割り当てられた時、確かにエリアの狭さは許容出来なかったのかも知れないが、あえてLTEを前面に押し出していればSBMの時代がもう少し長く続いた可能性もある。

◆ もちろんこの先iPhone6の発売までにネットワーク整備を行う可能性はある。しかし可能性のある事に関してSBMは事前に宣伝している。件のドコモを超える論もそうだし4.6万局の時もそうだった。だが今回に関しては今ひとつ歯切れが悪い。
孫さんはこのあたりは非常にわかりやすくて、他社に劣るモデルしか出せないから「発表会はやらない」。アナウンス出来るような見通しがないから「先のことは言わない」。

◆ だがこれでは面白味に欠けてしまう。SBMが話題を提供してくれなくなったらつまらないではないか。見かけ上の加入者獲得も行ったし他社買収で周波数帯も手に入れた。ソフトバンクグループ全体でドコモ単体を超えたと豪語もしてみた。
SBMな人もそうでない人も、この先が見たいのだ。何もないまま普通に地味に動いているだけならドコモやKDDIと変わらない。

◆ 以前にも書いたが2.5GHz帯のTDDとのCAが出来れば面白い。
TDDの場合は上りと下り速度を非対称にしやすいので帯域あたりの下り速度を上げられる。もちろん、そうなったからと言ってKDDIに勝つことは出来ない。KDDIはFDDでのCAに加えてUQの帯域まで使えてしまうからだ。SBMも周波数帯域はグループとしては持っているが、それをCAとして使うには工夫が必要だ。その工夫は技術的問題と政治的な問題になり、周波数帯域の追加獲得のためにSBMはEMやWILLCOMとは別だと主張している。しかし異事業者間のCAという難しい(色々と)事を行おうとすれば新帯域の獲得の可能性が低くなる。

◆ もちろん孫さんのことだから、相当無茶苦茶な理屈も振り回すことだろう。ただし総務省なりが、今まで通りその話に流されてくれるかは微妙だ。出来る出来るやるやるやると言いながらも実現しなかったあるいは実現した風にしか出来なかった事が多いからだ。


iPhone(6/4)
◆ ソフトバンクが移動体通信事業に参入した頃、エリアも狭く網内コンテンツも少なく、料金体型は迷走のあげく他社の真似をする状態だった。加入者が少ない事は端末が売れないことにもなり調達価格が上昇する。SBMやEMはドコモにiモード網を解放しろと言った。もちろんそんな無茶苦茶な要求が通るはずもなかった。ドコモを超えるとかエリア整備すると言ってみたが実際には何も変わらなかった。

◆ 流れを変えたのはiPhoneだったのだが、最初からうまく行ったわけではない。日本の携帯電話は高機能であり、iPhoneの仕様はそれに見劣りした。しかもエリアの狭いSBMが扱うと言うことで売れなかった。当時倉庫に山積みのiPhone在庫を、孫さんは何故売らないのだと怒って蹴り飛ばしたという。
テコ入れになったのはキャッシュバックだった。ゼロ円にしても売れないiPhoneをタダより安くしたのだ。これによって徐々にiPhoneは売れ始める。iPhoneはApple囲いが強烈で、いわばドコモのiモード網のようだったがSBMには使わせてもらえないiモード網よりApple支配の方がSBMには好都合だった。

◆ iPhone4で一気にSBM優勢となる。タダ配りやキャッシュバックが功を奏し、日本でもスマートフォンが注目され始めた。そしてiPhone4の販売で一気にSBMは加入者数を拡大することになる。
ドコモやauはAndroidスマートフォン開発を急ぐも、とてもではないがiPhoneに対抗出来るモデルではなかった。価格的にもタダ配りやキャッシュバックを横目に高額販売していたのだから、利用者にとってみれば(iPhoneより)使いにくいモデルに金を払ったみたいな気持ちが膨らんだ。

◆ Androidがそこそこ使えるようになる頃、iPhoneは4sになった。
おそらくこの頃がiPhone販売数の第一次ピークではなかっただろうか。しかし売れてくればAppleはもっと沢山売りたいと思い、ドコモやauもiPhoneを扱いたいと考える。
そしてauはSBMに次いでiPhone販売を始める。SBMはiPhoneが浸透しているが故に販売台数が落ち始める。それでも抱き合わせ販売などで純増トップは守った。

◆ iPhone4sの頃にはAndroidスマートフォンもそこそこ使えるようになりはしたが、価格の面で負けは続く。AndroidスマートフォンはiPhoneよりもずっと自由度は高いがその分設定が難しい。バッテリコンサンプション問題もあったり、駄目なLTEエリア問題もあった。
SBMは900MHz帯を手に入れるが、そこはCDMAで使うとした。LTEは時期尚早、まだ価格が高いから後にすると言った。iPhoneを国内で販売し始めた孫さんは先を見る目があったといえるが、LTEを後回しにした点は大失敗だった。おそらくiPhoneがLTEに対応してくるなどとは思ってもいなかったのだろう。

◆ iPhoneがLTE対応となったが残念ながらauの800MHz帯は使えなかった。孫さんは胸をなで下ろしたに違いないのだが、auは2.1GHz帯とともに800MHz帯でのLTE整備を着々と進めた。そしてiPhone5sではauの800MHz帯が使えるようになったのに加えてドコモもiPhoneを扱い始めた。孫さんがiPhone5sの発表会に姿を見せなかったことがニュースにもなったように、相当な危機感が襲っていたのだろう。
これと前後して孫さんはAndroidに力を入れる風な発言もしている。
しかしiPhone販売に力を入れていた歴史がAndroidスマートフォンの販売台数を伸び悩ませることになる。

◆ iPhoneは3事業者が扱う事になり競争要素が薄れた。競争しようと思えば価格を下げる、キャッシュバック額を増やす以外にない。そして消耗戦になればSBMは脱落するしかない。ドコモとauはコンテンツやネットワークで勝負をかけ、SBMはいち早く海外にマーケットを求めることになる。


原発問題(6/3)
◆ 美味しんぼが問題を投げかけた原発と被爆問題、賛否両論が渦巻くのだが原発事故の風化を止めるトリガになったとする意見もある。
報道にしてもいい加減なもので、原発事故発生当初は何と言っていたか覚えているだろうか。100ミリシーベルトは安全だと繰り返し報道していた。東電はビッグスポンサーであり逆らうことが出来なかった面もあろう。そこで原発推進派などを集めては危険性が低いとアピールした。

◆ こうした報道が一部での被害を助長したことにもなったしその後の風評被害をも導いたのではないのか。正しい報道、正確な意見が必ずしも尊重されているわけではなかった。
そして東電がCMを流さなくなってからは一転して、線量が少しでも高い所を見つけてはさも大変だというような報道に変わった。
報道のみではなく政府の対応もきわめてお粗末だったのは言うまでもないが、政府にしても報道にしても所詮他人事だったのである。

◆ 事故発生直後に避難命令が出ていれば違ったのかも知れないし、現時点においても対応出来ることは沢山あるはずだ。
原発事故は終わった出来事ではなく、今もなお事故の被害が継続している。無限にたまり続けていくのではないかと思える汚染水にしても、この先いったいどうなるのかどうするのかは見えてこない。まさしく放射性のゴミ捨て場がない事の大型版が起きているのだ。

◆ 付近にまき散らされた放射性物質にしても、単に希釈されたから問題にされなくなっただけで半減期を考えたって急激に減ったというわけではない。
ずっとずっと過去の話である戦争問題を取り上げる中国や韓国、ほんの数年前の問題すら忘れてしまったかのような日本の国民性の違いは相当なものだ。
政府も東電も事故のことは早く葬って原発再稼働、新原発の建設を行いたいに違いない。それは過去と同じように原発は安全で事故など起きない前提だ。福島の事故はたまたま地震があってたまたま津波が来たのだから仕方がない、あんな事は今後起きるわけがないと言いたいのだ。

◆ 電気代が上がるのは原発が動いていないからだと言うのだが、私に言わせれば動いていない原発に金をかけているから電気代が上がる。もちろん原発をすべて止めろとは言わないのだが、あらゆる面で透明性は必要だしそれが出来ないのなら原発など無くしてしまえばいいと言いたいくらいだ。
復興増税がある。所得税も上がっているし住民税は今年から上がる。その復興予算はおよそ復興とは関係のない所に消えていく。関係のない所に消えていった分をどうにかしろといった所で役人は使ってしまったものは仕方がないという。

◆ 年金問題と同じなのだから、無駄遣いは公務員全体で弁償して頂きたい。公務員給与にしても国会議員の歳費にしても節約モードに入ったのは2年だけ。それに対して一般国民の負担はこの先10年あるいはそれ以上続く。では期限を迎えて増税分が取り消されるかと言えばそうではないだろう。
暫定税率という言葉を覚えているだろうか。暫定と言いながらずっとそれが続いている。

◆ 国会議員の歳費に関しては民主党と自民党が、国会議員の数を減らさないうちは歳費減額をやめないと約束した。約束した張本人は現在の総理大臣である。しかし歳費削減が続くと国会議員が食っていけないからとして削減をやめる方向になっている。
ちなみに日本の国会議員の歳費は世界でも最高水準であるのに対して日本の年金支給額は中国や韓国よりも低い(世界ランクだと10位以下の筈)のだ。まさに役人天国、政治家天国になってしまっている。政治に金がかかると言えば済むみたいな議員が多いが、だったら議員など辞めてしまえ。金がかかるから金をかけるなんて移動体通信事業者の顧客獲得と何ら変わらない。


中国問題(6/2)
◆ 中国は各地でトラブルを起こしている。日本との間の問題もそうだし南シナ海も、明らかにおかしな部分まで中国の領海だと決めている。日本が少しでも自衛隊などをいじろうとすると強烈な批判を繰り返すが、中国は軍備増強を進める。これに対して他国が批判しようものなら内政干渉だと怒り出す。

◆ 中国は人口的大国であり経済の発展も著しいが様々な面でバランスを欠いていると思う。中国はハワイまでの領海すべてを支配し、ハワイから米国側は米国にあげると言っている。誰が聞いても無茶な言い分なのだが中国は本気だろう。
増えた人口の食料やエネルギ問題を解決するには侵略しかないと考えている。今のままでは国内の資源はすべて食い尽くしてしまう。

◆ そしてやってくるのが高齢化問題だ。一人っ子政策は若年層を減少させるので高齢化はものすごい勢いで進む。
国内で生産したものを海外に売らなければ国民の生活が維持出来なくなる。その為には大量のエネルギや資源が必要であり、それを海洋に求める。南シナ海にしても東シナ海にしても領海を支配してそれを他国にレンタルすれば外貨が稼げる。ここで魚を捕りたければ金を寄こせとやるわけだ。

◆ エネルギに関しても同様に油田やガス田の採掘権や石油そのものを支配すれば外貨が稼げる。欲しいものを力尽くででも手に入れる、手に入れられると思えば武力を使ってでも手に入れるだろう。それが世界に認められるかどうかなど問題ではない。いわば俺たちが世界の中心だ的な考えを持っているのだと思う。そしてそれは国民すべての考えと異なるのかも知れないが、閉鎖的社会は情報の統制を可能とする。

◆ 北朝鮮が暴れたところで逆襲されて終わると思うのだが、中国の国民数の多さはそれ自体が強みになっている。何しろ国民の動き自体も制御出来ない政府なので、他国を敵にする的なイメージが国民をまとめる一つの方法なのかも知れない。

◆ プリモトルテでは中国からの輸入も行っているが、こうした商業レベルではきわめて普通にビジネス的に話が出来る。
中国に行っても日本人が金になるなと思うところに行けば日本人は大切に扱われるが、それは他の中国人からすると気に入らない。何故日本人に親切にするのかと怒り始める人すら居る。しかし日本を訪れる中国人の数も増加している。こうした人々は対日感情もさほど悪くはないというか、商売ネタになる以上は日本人であろうが米国人であろうが客に違いない。

◆ 中国仕入れのものの品番間違い率は、前回輸入した品物で行くと3/1000位だった。もちろん日本では品番間違い率などゼロでなければならないわけだが、私としては3/1000で済んだのは凄いなと思ってしまった。下手をすると5%位のエラー率や不良率があると思っていたからだ。つまりこれは仕入れ値が5%増しになる事と同じであり、それを想定していた。
購入の検討から数量その他の打ち合わせもビジネス的と言うよりも親切なイメージだった。

◆ そういえば以前に実験した偽物サイトの時も特に悪いイメージではなかった。一応客となると日本人でも普通に扱う事が一般的なのだろうし、日本企業の中国産業への貢献度は無視出来ない量や額なのだから仕方ないなと思っているのかも知れない。そのあたりの感覚というか国際的なつながりが分かっている人は無理な侵略などは行わないと思うのだが、そうではない人々は日の丸を燃やしたり日本車を破壊したりする。


人口問題(6/1)
◆ 子供人口減少に関しては以前にも書いたが老人人口の減少も自治体のとっては重要だとか。生産性のない老人は邪魔者だと思われていたのだが、最近ではそんな老人も人口のウチであるとの考えが広まる。老人といえども生活している以上は消費活動を行っている。それが微々たる消費活動であったとしても町の商店は売り上げを上げる事が出来る。この老人達が減ってしまうと商業は成り立たなくなる。

◆ 老人人口が大切だというのは、今まで大切だと言っていた若者達が減っているからだ。老人は一番大切ではない扱いだったのだが大切な順にどんどん町を離れていくために、最も大切視していなかった老人を自治体は大切だと言い始めた。
こうして人口が減っていくと自治体は税収が無くなるので破滅する。それに気づいているところは良いのだが、国と同じように何が何でも予算を増やし続けるみたいな所や補助金目当てに箱物建築に走るところの将来は危ない。

◆ 若者達は職を求めて都市部に走る。もはや過疎化の進んだ町に職はなく、都市部に出て行くしかない。所が都市部では地方部に比較して出生率が少ない事になっている。つまりは住みにくい、暮らしにくいという事であり子供の数が減少する。
神奈川県でも山側では人口減少が激しくなると見られているし、それこそ相模原あたりにしても今後数十年後がどうなるのかは分からない。都市部集中は人口減少とともに徐々にそのエリアを狭め、現状ではベッドタウンと言われている場所でも明確な人口減になる。

◆ 多摩ニュータウンあたりの過疎化も問題になっているのだが、過去には都心から1時間内外で通勤出来る街も今や遠い場所としてしか見られない。人口が減少して建物の数が変わらなければ家賃は安くなる。同じ家賃を許容すればより都心に住む事が出来るので便利な場所に人が集まる。
都心から離れた場所は人口が減少し、人口の減少は公共交通機関の採算を悪化させる。バスなどの本数が減ると利便性が失われて住みにくい街になり人口減少に拍車がかかる。

◆ 経済と同じでこれらは正帰還なので、その流れを変えるのは大変だ。山梨県などでは従来から移住者に対して補助金を出すなどしていたのだが、産業が無ければ人が集まらない。都心まで通勤圏だと言ったってその時間とコストは大きな無駄だし、鉄道の料金だって上昇していく。バスにしても電車にしても乗る人が少なくなれば運行本数を減らすしか無く、それでも経営が成り立たなければ路線廃止となる。住民の移動手段は自家用車になるのだが、ガソリン価格の上昇とガソリンスタンドの減少が待っている。

◆ 村が町になり、そして市になる流れとは逆に村や町が消滅して統合される流れが起きるだろう。そして人の住まない土地が増えていく。ポツンと1件だけ家が残っていたとしても、移住資金を出して転居して貰う以外に行政サービスを続ける事が出来なくなる。
しかし、おそらくゼロまで人口が減少する事はないと思う。ある程度まで人口が減少した時点で人間は人間を増やさなくてはいけない意識が強くなると思うからだ。動物としての本能というか性質が残っているとするならば、2050年頃には人口増加の時が来る可能性もある。

◆ 最大の問題は日本政府や役人達であり、今のまま借金を続け予算を増やし続けていたら国民が増えたところでどうにもならない状況に陥っているだろう。人口が減ろうがどうなろうがダムを造り原発を作り空港を作り道路を作る。真新しい道路に車はほとんど通らず、道路会社は赤字となって通行料金が上がる。新幹線も同じように運賃を上げる以外に運転本数を確保出来ない。電気代もガス代も水道料金も値上げが続き消費税率も毎年のように上がっていく。