浴槽(9/26)
◆ いくつもの別荘を内見したのだがユニットバスの物件は皆無だった事は以前にも書いた。
気密性だとかメンテナンスフリーなどを求めればユニットバスが現実的ではある。
◆ 一体構造の中でも様々なデザインのものや付加機能を搭載したものもある。それにもかかわらず別荘物件でユニットバスが使われないのは何故なのだろうか。
◆ 石油セントラル冷暖房でも床暖房でもなく薪ストーブを使うというのと同じなのかも知れない。
この家の風呂も普通の浴槽とタイル貼りの浴室なのだが、浴槽の断熱効果の高さに驚いた。翌朝でもぬるいくらいの温度に保たれているのだ。
◆ メーカはTOTOのもので、当時はやっていたフルタイムバス対応の品番である。フルタイムバスは電気ヒータで保温すると共にフィルタを通して循環させていつでも風呂には入れると謳われた商品群だ。
◆ しかし雑菌の繁殖が抑制しきれなかった為に事故が起き、24時間風呂市場は幕を閉じたのである。24時間風呂の水を保温する為には放熱の小さな浴槽でなければ大きな電力のヒータが必要になる。
◆ 現在市販されているシステムの消費電力は1kW程度だ。メーカでは年間70tの節水効果を謳っているのだが、一方で月間電気代は5千円を超えるのだとか。自動洗浄用に1週間あたり200リットルくらい水も使うそうだ。
◆ 殺菌はオゾン殺菌(紫外線灯によるものもあるが、無声放電ではなく紫外線でオゾンを発生させているものかも)が使われているようだ。
オゾン殺菌の手前にはセディメントフィルタなどが付けられていて、オゾン殺菌後のオゾン吸着には活性炭が使われている。
◆ 24時間風呂のシステムは十数万円から数十万円もするので、そのお金をガス代にして都度風呂を沸かしても良いような気がする。ちなみにここの家で湯張りボタンを押して10分少しでお湯が溜まって入浴可能になる。
◆ 温泉のある物件であれば温泉を出しっぱなしにして、いつでも入れる風呂を実現している人もいる。保温性の良いバスタブであれば、都度湯を捨てて温泉を張り直すよりも湯の使用量が少なくて済むのだとか。
◆ 温泉権は高いので手放す人も少なくは無いのだが、広い窓から木々を眺めて昼間から風呂に入るという自由さに温泉が加われば言う事は無いだろう。
◆ 別荘物件は非使用時間が長いので屋外に露天風呂を設けるケースは少ないと思うのだが、温泉権付きで露天風呂があったりしたらそれはもう贅沢感たっぷりではないか。完全にオープン、仕切りも囲いも無しの露天風呂でも誰にも見られないという、これも贅沢だ。
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