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自転車操業


  • Posted by: F&F
  • 2008年11月16日 22:36

SBMのスーパーボーナスは壮大な自転車操業である。
自転車操業ではあるが、いわば前向きの自転車操業だった。

端末代を高額にする。
高額にした分は特別割引で加入者に条件付き返金(特別割引額より毎月の利用料金が高い場合に限って100%還元)される。
何故こんな面倒なことになっているかと言えば、解約抑止の意味も勿論あるが加入者に多くの付加価値を付けることが第一の目的だ。
SBMはこの加入者情報を金に換える。
予め高額な付加価値を付けているので実際の端末代よりも多くの金が入ってくる。
この金を特別割引による返金に使うだけではなんの意味もない。

SBMは入ってきた金を運用(次の顧客獲得に使うなど)して利益を上げる。
その利益によって特別割引額が払えたと仮定すれば、利益でない部分の元金はそのまま儲けになる。
これは借金で事業を拡大するのとほぼ同じ事だ。
借金して、その金を返済のためだけに使う馬鹿はいない。
その金に新たな金を生ませてこそ事業が成り立つのである。

孫さんが自画自賛し、日本初だからBM特許を取りたいくらいだと言うほどこれはうまく行った。
ちなみにシステム自体は韓国事業者の真似だけど。

しかし根本的に自転車操業なので売り上げが上がり続けていないと調子が悪い。
だが端末販売台数減少によってスーパーボーナス加入者は激減した。

孫さんはスーパーボーナス売り上げが減ると特別割引も減るので大丈夫だという。
だがこのトリックはすぐに見破られる。
スーパーボーナス加入時と、特別割引総額返済のタイムラグで儲けを出していたわけだが、今となるとその原資であるスーパーボーナス加入者が減って特別割引き残高だけが残っている状態になった。

孫さんはお得意の独自基準によりARPUに端末代を含めれば他社並みだと言った。
しかしスーパーボーナス加入者減で端末代支払額が減少すると、それを加算してもARPUは減ってくる。

さあ困った。
背に腹は代えられないというか、3Q決算をうまく見せるためには金がいる。
そこでSBMの様々な値上げ、グループ内での稼ぎも増やそうとヤフー有料会費の値上げも行う。
設備投資ももはや出来ないので、エリアカバレッジが十分だからとか理由を付ける。
端末代踏み倒しが500億円で投資失敗が750億円に上る可能性に触れたのも、内情の厳しさを分散させるためだろう。
ちなみに500億円分の端末と言えば100万台前後、新規加入者が400万契約なので比率的には相当不自然である。

初期スーパーボーナス期限切れが来ると解約率上昇が気になる。
孫さんはこれも心配ないとしたが、では何故買い換え特別割引に金を使うのか。
おそらく解約抑止のためにもっともっと金をばらまきたいのが今のSBMだろう。
果たしてそれはうまく行くのか。

端末代などの考察、こちらが参考になるかと思う。
http://blog.livedoor.jp/shin_nom34/archives/51260576.html

このSBM的ビジネスモデルに関しては今後も触れていきたいと思っている。

   

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