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今年はどの方向を向くのか


  • Posted by: F&F
  • 2009年2月 5日 10:53

一昨年は加入者獲得の年、昨年は値上げの年、果たして今年はどうなるのか。
値上げも小出しに幾つかを行うも失敗したものもあり、収益性の改善は思ったほどではなかったのではないだろうか。

あれほどまでに声を張り上げたインターネットマシン構想も、その後急速にしぼんでしまった。
先日も書いたとおりインターネットマシン構想によってPC定額を避けて通ろうとしたのだろうがダメだった。
そもそもiPhoneのトラフィック程度でネットワークが破綻するという状態で、何がインターネットマシンなのかと言いたくもなる。
結局自前でネットワーク整備が出来ずに、恥を忍んだMVNOでとどめを刺された感じだ。

端末は一昨年が一番元気が良かったと思う。
色数を自慢し、モデル数を自慢し、発表から間髪入れずに発売すると吠えた。
しかしそれも一度限りで立ち消え、その後は開発力にも企画力にもかげりが見え始める。
そしてこの春モデルに至っては独自性や魅力を語れるほどの製品は登場したかった。
ここでも恥を忍んで、他社の売れ筋と思われる商品を出して貰う的なものになった。

商品の弱さを芸人でカバーし、芸人の魅力で商品を隠そうとする計画も私は失敗だと思う。
芸人の仕事は芸であって新製品の紹介ではないばかりか、慣れない仕事をさせたのでその芸人自体の魅力も削がれた。
お笑い芸人を起用して笑われたのはSBM自身だった。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0902/05/news011.html

インターネットマシン構想はいつのまにか焦点がぼけてしまい、10年間言い続けるといった手前インターネットマシンという言葉こそ外しはしなかったが内容はコンテンツ商売に移ると言っているようなものだ。
これを孫さんは「インターネットマシンで何を楽しむか」としたが、そのインターネットマシンすら発売できない現状では説得力がない。
インターネットマシンなどと言わず、フツーの携帯電話で楽しむコンテンツと言えば素直なのに。
だがネットワークの弱さはここにも表れてしまい、大容量コンテンツはやりたくない。
他社並の動画や音楽などの配信を開始したらネットワークがもたないだろう。

インターネットマシンにはHSDPAの速度が不可欠だと言ったのは1年前だったか。
あれからハイスピードエリアは広がったのかと言えば答えは否である。
HSDPAエリアを広げれば多少なりとも電波利用効率が向上するのだが、ばらまきすぎた中継局と基地局密度の荒さ、旧vodafoneの設備では何とも先に進めない。
それでもカネがあればどうにでもなるが、設備投資額をギリギリまで削らなければご自慢のキャッシュフローが確保できない。

ドコモ以上に基地局を増やすと叫んだこともあった。
これも結局は出来ないばかりか、現状の基地局数は当時以上に離されてしまっている。
POP-iだと言い始めたことも、ハーレクインを自慢したことも、MySpaceはmixiなど目ではないと意欲的に語ったことも、なんだか懐かしく思えてしまう。

本日はソフトバンクの3Q決算発表だ。
おそらく孫さんのことだから見栄えの良い数字を作ってくると思う。
まああれだ、寄せてあげてみたいな。
決算発表会の見所は、孫さんが軽く流して通り過ぎた部分である。
自慢げに語る部分は自慢出来ない部分を隠すのが目的であるから、見る側もそのあたりに気を付けたい。

今年のSBMは衰退の年かも知れない。
この業界、進歩を止めたものは維持ではなく衰退である。
契約者数を伸ばすのは勿論大切ではあるが、それだけで進化は決して語れない。
純増、顧客対応、設備、サービス、そして経営力の全てがバランスしながら次の世代を目指さなければいけない。

余りに早すぎる衰退は面白くないので、何かしらの孫マジックを期待はするのだが厳しそうだ。
地味に減衰していったvodafoneよりも余程話題性に富み、行き当たりばったりでコロコロ方針転換する孫商法は面白い。
ドコモやauに家族定額をもたらしたのもSBMの影響があっただろう。
2年縛りや割賦販売、細かな値上げなど負の影響力も多かったがそれは仕方がない。
そのおかげでドコモもauも減収ながら増益となり、何とか生きながらえているのだから。

   

Comments:3

YASU 2009年2月 5日 15:13

減収・減益ですな...
やっぱりきつそうだ

YASU 2009年2月 5日 15:52

移動体通信事業の売上高1,150,822百万円(前年同期比-5.7%)、営業利益134,911百万円(前年同期比-8.8%)だそうです。
四半期単位では前年同期と比較して売上高が29,220百万円(7.2%)の減少、営業利益が7,013百万円(13.0%)の減少。
ARPUも順調に?減少しH21第3四半期は総合:4,090円、音声:2,300円、データ:1,790円。
設備投資を抑えてこれじゃきついですな...

fSO 2009年2月 5日 16:07

ユーザーの方が一枚上手だったわけですね。

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