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波紋広げるMVNO


  • Posted by: F&F
  • 2009年2月 8日 10:35

SBMのMVNO話は様々な方面に波紋を広げている。
これに対してSBMとその仲間達は苦しい言い訳に終始しているようだ。

SBMな方お得意の言い訳と言えば「他社もやっている」だ。
他人がドロボーするなら俺もやっちゃうもんねという発想だろうが、今回の件に関しては前代未聞である。
EMがドコモローミングを受けたのは期間限定、WILLCOMがドコモ網を使うのは他通信方式、auがWiMAXに乗り入れるとすればこれも通信方式やシステムが違う。

WiMAXはラフな通信路設計なのでパケットを安価に通すには都合が良いが音声を通そうとすると品質が問題になる。
自動車で言えばパケットを運ぶ貨物車両と音声を運ぶバスの違いとでも言えばいいだろうか。
auもパケットを運ぶトラックは持っているが小型トラックなのでコストメリットを出しにくい。
そこで大型トラックを持っているUQに、トラックを借りようと考える。

SBMの場合はEMと同じ種類のバスもトラックも持っている。
ただしEMが最新型の車両であるのに対してSBMはおんぼろトラックが山のようにある。
当然ながら輸送効率は最新型トラックの方が良いので本当は車両の入れ替えをしなければならないのだが金がない。
そこで、とりあえずEMのトラックを使わせてよというのが今回のMVNO話だ。

ここで、何故自分でトラックを最新にしないのかという点が批判されるわけだ。
そんなことを言っても金がないから仕方ない。
確かにそうなのだ。
普通は金がなければサービスを行わずに済む方法を模索するが、見栄っ張りな孫さんはそれが許せなかった。
だからといって設備投資をしたらご自慢のFCFがマイナス転落必死だ。

FCFという立派なスーツを買うために、パジャマも普段着もつぎはぎだらけのボロボロで我慢してきたのだから。

EMはARPUの高い客を貰えて幸せかも知れない。
SBMが音声程度のトラフィックにしか耐えられずに980円の客をさばく。
太い土管を持つEMはSBMでは収容できないARPUが4千円の客を担当する。
ボロボロのトラックでは単価の高い客の荷物は運べないわけだ。

孫さんの言うARPU向上作戦は、こうして他社に取られて行ってしまう。
何故通信事業者が設備投資をし続けるかと言えば、常に最新のトラックを追いかけなければオイシイ所を他社に持って行かれてしまうからに他ならない。
しかしSBMはその設備投資をやめてしまった。

   

Comments:9

YASU 2009年2月 8日 12:53

「Win-Winの協業関係」というより、「金無い-金無いの協業関係」って感じてしまいます...

fSO 2009年2月 8日 18:10

Win-Win関係って…なんというかどこまでもauを真似するのが好きねぇ。(笑)

X1 2009年2月 8日 18:37

一方、「新規顧客獲得手数料平均単価」は

22,400円(06年Q3)→38,300円(08年Q3)

もう末期ですw

fSO 2009年2月 8日 18:46

そういえばUQをKDDIの会社だからって叩いてた変な名無しさんがいたな。今はやっぱりUQはKDDIの会社じゃないという方向で頑張ってるのかね。(笑)

F&F Author Profile Page 2009年2月 8日 22:16

FTTH問題などをみていると孫さんがWin-Winなどと、とてもではないですが言えないでしょうという感じです。
所がソフトバンク自身が弱ってきてしまったものだから強気に出られなくなったんですね。
モバイル事業も同一で、インフラ事業者がインフラ投資を捨てざるを得ないところまで来てしまったのでしょう。

ここで力をため込んで次世代投資を復活させるとでもなれば面白いのですが、今年或いは来年で経営状態をどこまで改善できるかが見所かと思います。

Key 2009年2月 9日 10:16

auとドコモが制限付きのPC定額を提供した時に反SBMな人たちは、SBMも早急にPC定額を始めるべきだと書き立てましたが、やっとサービス開始の目処が付いた途端に、今度は自前じゃないと文句をつけるのも苦しいように感じられます。ユーザにとっては、サービスが自前かMVNOかどうかは関係ない話です。それとも反SBMな人は、SBMがPC定額を始めればauやドコモのようにインフラが崩壊してヘビーユーザ対する速度規制や、個人用スマートフォン対するパケットが従量制(最近、やっと定額にするようですけど)になったりするのを期待してたのが、MVNOでは自社のインフラに負担がかからないのであてはずれにでもなってしまうんですかね。SBMのライバルたちは、PC定額を始めたらSBMはすぐにでも追随してくる、そしたらやつらのインフラは崩壊すると期待していたらしいですが、SBMを嵌める前に自分が嵌ってしまったようす。

fSO 2009年2月 9日 16:45

随分と言葉が乱暴で面白いですね。(笑)

YASU 2009年2月 9日 17:29

SBMはMNOだから割り当てられている帯域で設備を整備し、サービス開始すると思うのが普通じゃないかな?
それをしないってことは
 1.自前で設備投資する体力(お金)が無い
 2.体力は有るけど、お金出したくない
一つ目が理由の場合は、会社自体の存続が危ぶまれます。
二つ目が理由の場合は、直近の経営状態には好影響となります。
しかし、今後の展開を考えると、割り当てられた周波数帯を有効に利用していないので、MNOとしての信頼度が下がり、如いては電波割り当ての優先度が下がる可能性がでてきます。
したがって、長期で見ると懸念材料となります。

SBMには拙速って言葉がお似合いかと思う今日この頃...

aquila 2009年2月 9日 21:38

 モバイルに限らず、孫社長の経営判断は昔から拙速を旨としていると思いますよ。インターネット事業ではそれがいい方向に働いたこともあるのですが、投資からリターンまでの時間差が大きい通信事業では、あまりプラスの方向に働いていないようです。

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