2度目の失速

iPhoneは実質ゼロ円販売を行っているにもかかわらず売れ行きは鈍いようだ。
実質ゼロ円に加えてスパボ一括ゼロ円まで登場するこの3月商戦終盤だが、果たして多少は在庫処理が出来るのか。

この手の趣味性の高い商品の値下げ販売は決してプラスにならないと何度か書いているが、多少の売り上げと引き替えにコアな連中の反感を買うことは想像に難くない。
天下のiPhoneをタダでばらまくなんて何事だと言うわけで、まったくSBMのやることはAppleを馬鹿にしているとなる。
確かに次期モデル導入までに在庫を吐いてしまいたい気持ちは解るのだが、売れないものは売れない。
孫さん的には、タダなんだからはけるに違いないと読んだのだろうが世の中カネが全てじゃないんだな、これが。
貧弱ネットワークでHSDPAエリアの拡大もされぬまま帯域要求度の高いiPhoneを配っても、使う側が面白くないと感じてしまえばそれまでだ。
おそらく貧弱ネットワークでは高い金は取れないだろうと言うことでパケット定額上限金額を下げたのかも知れないが、私に言わせればまだ下げ足りていない。

従来「ウチ（その店舗）はスパボ一括はやらない」と宣言？していたビックカメラの某店舗にもスパボ一括端末が並んでいた。
売り場には「月額8円携帯」の文字が躍るも客はいない。
そんな中、推定50歳前後だと思われるビジネスマン風の関西弁を話す方が店員にドコモのケータイを見せながら「ソフトバンクにMNPを考えているんだが、良い端末はどれかな？」と聞いていた。
店員さんは「ソフトバンクは低機能な機種以外は凄く高いですが…」と、905i相当品は高いですよと言いながら端末の下に掲示された価格を指さした。
実際には月月割りなどもあるので2年使えば極端に高いわけではないのだが、割賦総額8万円と言われると「え？この端末が8万円もするの？」になる。
通信速度が遅いとかドコモに比べるとかなり圏外が気になると説明し、とりあえず月額8円で済むからこれを契約してみたらどうですかとスパボ一括端末を勧めていた。
価格は4,800円品と9,600円品の2種類だが、あの人は契約したのだろうか。

私は別の商品を探していたので、他の店員さんに聞いたら在庫切れだと。
で、SBMケータイを売るのにずいぶん慎重なんですねと言ってみると、エリアとか通信速度がドコモやauとは違うのでクレームになりやすいからだと教えてくれた。
若い人でSBMの事を知っている人なら問題になることは希だそうだが、そうでない人がドコモやauと同じように使えると思って契約してしまうと必ずクレームになると言う。
エリアなどの件でもそうだが、クレームになって解約となるとスパボがあるのでそこでも又トラブルになる。
一台売るのも大変ですよと店員さんも苦笑いだった。