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1.5GHz帯


  • Posted by: F&F
  • 2010年2月17日 11:07

携帯・PHS関連@Wikiさんのデータよれば、SBMは1.5GHz帯でIMTの免許を受けた4基地局があるとなっている。
5MHz帯幅のみの免許だが、4局あるのでDC-HSPAのテストも出来るだろう。

DC-HSPAとはようするに2Xである。
auがRev.Aを束ねて高速化すると言っているのと同じく、5MHz幅の2バンドを束ねるのがDC-HSPAだ。
従って周波数利用効率は改善されず、マイクロセル化を行わなければ収容数が不足する。

HSPA+は多値変調を使ったもので、HSDPAが16QAMなのに対して64QAMを使う。
多値変調を使うと同時伝送ビット数が増えるので通信速度には貢献するがデメリットも当然ある。
データ間の距離が小さくなるために誤りが起きやすい、ノイズなどに弱い、十分なS/N比がないと復調できないなどだ。

どの程度の劣化があるのかというと、これは符号化率などによっても異なるので一概には言えないが10dB前後だと思って間違いはないだろう。
高速化と引き替えに、電波は遠くまでは飛ばなくなる訳だ。
従ってHSPA+で十分なパフォーマンスを得るためには現在の10倍に基地局をパワーアップ、なんて事は無理なのでマイクロセル化を行わなければならない。

まあこれらの話題は何度も繰り返しているので皆様も耳たこだろう。
http://www.fnf.jp/blog/2009/08/fnfblog1987.html
http://www.fnf.jp/blog/2009/09/fnfblog2103.html
http://www.fnf.jp/blog/2009/10/fnfblog2257.html

エリア設計をそのままにHSPA+化を行えば、HSPA+で通信できるエリアが限られる。
64QAM通信が出来ない程度に基地局から離れたら16QAMなりQPSKなりに変調方式を変えればいいが、当然ユーザメリットはなくなる。
もう一つ、解っている人は解っていると思うがQAM変調とCDMA方式の問題だ。
で、ここに気付く人はMINOの話が出てこない事も理解できていると思う。
DCにすると速度は2倍になるが周波数利用効率は1/2になる。
MIMOならば速度を2倍にしながら周波数利用効率も2倍に出来る。
だが…

セル半径の話あり、ここではW-CDMAと比較しているがHSPA+だとW-CDMAより20dB近くは要求S/N比が上がると思う。
http://www.fnf.jp/blog/2010/01/fnfblog2724.html

現在のPDCの基地局配置をそのまま使うという荒業を行ったとすると、セル間では通信不安定(当然HSPA+通信は不可能)になる。
そもそも9.6kbpsのPDCと公称21MbpsのHSPA+が同じだけ飛ぶとは誰も思わないだろう。
そんな魔法があるのなら、誰しも迷わず多値変調を使う。
要求S/N比が上がる一方で受信機の感度は低下する。
受信機の感度=総合NF+要求S/N+10log10(kTB/1E-3)だからだ。

   

Comments:1

missaile Author Profile Page 2010年2月17日 20:38

取り敢えず建てたから1.5GHzを使うぞ、というアピールかもしれません。
しかし金がないから微々たる数の基地局だけで終わったりして。

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