エネルギ吸収

自動車のショックアブソーバはタイヤから入力されたショックを熱に変える役目を果たしている。
もしもショックアブソーバがないと振動は余り減衰せず、車両はゆさゆさと揺れ続ける事になる。

ショックアブソーバはショックを吸収するが、ショックなのか駆動力なのかの区別は付かない。
駆動輪の支点が前方にあれば駆動力伝達時にサスペンションは沈む事になり、これもショックアブソーバの負担になる。
ショックアブソーバがパワーを吸収してしまうので、当然駆動力の一部は失われる。

靴はどうだろうか。
エアクッション入りの靴などもあるのだが、もしもエアクッションが無限に柔らかかったら歩行パワーの全てが吸収されて歩けない。
実際にはそんな地面に潜り込むような事は起きないが、とにかくパワーを吸収しすぎたら歩けないわけだ。
しかし全くパワーを吸収しないとなると、それはノーサスの車のようなもので足への負担が大きい。
で、
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/event/nttrd2010/20100223_350816.html
こんな大げさなものが…

発電靴として売るよりも「歩行パワー増大によるダイエット効果」なんて謳い文句の方が売れそうだ。
あくまでも発電は"ついで"に行われるもので、ケータイをエコに充電しましょうみたいな。
でもこの靴が6万円、重さ3kgだったら誰も買わないだろうな。
流体移動と小型タービンというか水車を組み込んで、いったいいくらかかるのか。

人間は楽なる移動を考えて自転車や自動車を作り、しかし人間自身の移動を阻害する発電靴も考案する。
不思議な生き物だなぁと、宇宙人も言っているに違いない。