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iPadと純増と


  • Posted by: F&F
  • 2010年3月 6日 11:04

有識者とか評論家とか専門家と言われる人のマーケット観察力はどうなのだろうか。
いや、彼らの言うとおりにマーケットが動くならば経営コンサルタントよりも彼らの意見を参考にすべきではないのかな、なんて。

日経トレンディーで彼ら専門家によるiPadの商品性が語られている。
曰く電池が持たない、デカ過ぎると。
バッテリ駆動時間はカタログ仕様で10時間、しかしこれでは短いのだという。
いったい何にそんなに長い時間使うというのだ。
PCならば話は分からないでもない。
しかしiPadで何が出来るかというと…
売りはゲーム?音楽を聴くとか?動画を観るとか?
10時間も張り付いて、しかもAC電源のない場所で何をするのだろうか。

これに対してユビキタスエンターテインメント社長兼CEOの清水亮氏は、iPadは紙やホワイトボードの代わりに使うものだから30時間は使えないと困るという。
まあ、こういう人に30時間持続タイプのバッテリを持たせたら「30時間では足りない、100時間が最低ラインだ」なんて言うかも。

ジャーナリストの西田宗千佳氏は、デカ過ぎて電車の中で使いにくいという。
いや、これって電車の中は想定していないでしょ?
小さくしたら、家の中で使うにはもっと大きい方が良いと言われ、大きくしたら持ち歩きに不便だとなるのだろう。
ようするに、このあたりが日本の文化であり、独自の進化と変化が要求される部分なのだ。

同氏はマルチタスクはなくてもごにょごにょと言っている。
プログラム起動がiPhone程度の速度では動くらしいので不要だというのだ。
また清水氏は、「昔のシングルタスクのパソコン、例えばMS-DOS時代のパソコンでもみんな仕事で使っていた」と。
iPhoneでもそうなのだが、機能的な遅れを指摘されると「昔はみんなそうだった」とか「そんな機能は使わない」と言う。
じゃあ現時点でMD-DOSが使えますかという事だ。
当時のアプリで仕事が出来ますかと聞きたい。

技術の進歩は生産性の向上につながっている。
解像度も、速度も、余計なお節介だと言われながらも多機能化の道を歩む。
まあ清水氏が未だにDOSとWindows3.1を使っているというのなら納得もするが、実は最新のPCと高解像度もマルチディスプレイ環境だったりしたら説得力ゼロだ。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20100304/213886/

先日も書いたiTunesStore問題。
まあシステムがダメなんだな、これは。
質問状を送った消費者庁も無視されて、Appleにしてみれば「消費者庁がApple様に質問状など100年早いわ」かも。
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20100305-OYT8T00404.htm
とりあえず私は登録内容を変更、架空のものに書き換えたしカード情報も抹消した。
他にコピー問題や著作権侵害などもあり、今後の対応が注目されそうだ。

そして契約者数の話も。
ドコモが純増トップという、にわかに信じがたい事態が起きた。
これはドコモの魅力が増えたのではなく、SBMがいい気になりすぎたのが原因ではないか。
その証拠に、一旦はフラット定額にしたiPhoneのパケット料金を再び傾斜型にするなどの迷走に入り始めている。

学割が効果を出し始めるのは今月からではないだろうか。
2月でも効果がゼロという事はないだろうが、いわゆる春商戦は3月だから。
そして春に強いauがどこまで復活するのかは、来月発表のデータを見る必要がある。

iPhone利用者の殆どはパケット代は上限に張り付いているからフラット定額でも関係ないと孫さんは言った。
それに対して世間は、関係ないならフラットにしなくても良いではないか、関係があるからこそフラットにして金を稼ぎたいのだろうと反論した。
結果は世間の言うとおりで、フラットにする事によって実質値上げだと感じる人が多く加入者増加数が減ったのではないのか。

というか、関係ないのなら再度傾斜型に戻す意味など全くない。
自らの発言を自らが否定してしまったという、みっともない事になった。
確かにauが純増トップを走っているときには勢いがあり、多少の改悪にびくともしなかった。
しかしSBMの場合はそれほどの魅力はなく、いわば営業力で無理矢理突っ込んでいる部分が相当な割合になるのだろう。
従って、いい気になった改悪は純増数にインパクトを与える。

iPhoneの販売ランキングからの脱落は何を意味するのか。
Gfkですら4位以下まで落ち、BCNは10位だ。
フラット定額がそんなに嫌だったというのか。
安い・安っぽい・投げ売りイメージで売ってきたSBMにとって、フラット定額にしただけでこれほど落ち込むのか。
それとも得意の、在庫がないと言い訳でもするのか。

そろそろ次期iPhoneの話が盛り上がる時期にあり、iPhone3GSは一括9,800円も見かけるのに。
収穫時期だと、にやけながら改悪と値上げに走ったツケがやってきたのかな。
安売りイメージで顧客を集めるのは簡単ではないが難しくもない。
しかし安売りイメージからの脱却は極めて難しい。
YBB同様に安く見せかけて実は高いという路線を走りたかったのだろうが、ケータイユーザはADSL加入者よりお利口だったという事だ。

激しく下らないものが記事になっている。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/1003/05/news093.html
フツーのケータイならメモや電話帳で代用できそうなものが、有料アプリを使わないと出来ないという自虐的もの?それとも他に紹介するアプリが無くなった?

   

Comments:2

route Author Profile Page 2010年3月 8日 14:07

先月のSBMはがんばったほうじゃないでしょうか。最終日直前集計では、フォトフレーム4万を入れても3社中ダントツの最下位でしたから。
そこから数万を積み増していつものようにトップを狙うも、やはりダントツの最下位からだとギリギリのトップを狙わざるを得ず、結局ドコモの最終日獲得数を読み違えてわずかに届かなかった、と推測できます。
そもそもここ数ヶ月は最終日直前までは常にドコモに負けていて、最終日の数万の積み増しでしのいでいる状態。その数万の積み増しでも足りなくなるほど地力が落ちてきた、ということですね。
たぶん、今月はすさまじい数の積み増しを準備していると思います。PDC終了もありますし。2月はそれに備えて積み増しをギリギリに抑えすぎちゃいましたね。

die Author Profile Page 2010年3月 8日 20:09

なかなかシュールで秀逸なエントリーが紹介されていました。
”吉野家がソフトバンクだったら”
http://anond.hatelabo.jp/20100307164305

”「こちらはライス定額フルが二段階定額となっており、ライスを食べない方にはたいへんお得になっています」
「牛丼頼んでライス食べない意味が分からないけど」
「でも牛丼が実質100円からですよ」
「牛丼100円? 本当に?」
「はい、ライスを食べない場合は」
「牛皿じゃねえか。食べたらどうなるんだよ」
「ライスは従量課金制となっており、上限500円です」”

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