垂直統合

ハードウエア、OS、アプリ、そしてその販売、垂直統合こそがユーザに利便性を与えるとAppleは言う。
日本ではドコモ商法がこれに相当し、端末、サービス、アプリなどでの囲い込みがビジネスの根幹となっている。

しかし近年ではオープン化にもシフトし始めていて、何が何でもiモードという事でもなくなって来た。
逆にAppleの方はと言えば、何が何でもAppleな訳で他社の進入を許容しない。
Flash阻止に関しても同様だし、アプリをベースに他のアプリを起動するなども許されていない。
徹底した囲い込みや締め付けでApple帝国の存続を狙う。

オープンと言えばAndroidとも言われるが、これに対してAppleは多くのメーカがそれぞれカスタマイズしたUIなど使いにくいに決まっているという。
Appleは統合モデルだから、iPhone3でもiPhone4でもiPadでも同じような操作性が保証されるわけで、それた確かに正しい。
ただしそれは車のアクセルペダルの一が右にあったり左にあったりするような違いではなく、エアコンの操作ボタンが右にあるか左に付いているか程度の違いだ。

同じ操作性を求めたければ同じメーカの製品を使えばいい話で、それならばApple製品と同様になる。
オープン化に舵を切ったようにも思えるドコモと、あくまでも垂直統合だとするAppleは先の見方が対照的なのか。
それともアプローチが異なるだけで本質は同じなのか。
日本経済新聞