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クリコン


  • Posted by: F&F
  • 2014年7月 2日 11:09

クリスタルコンバータ、略してクリコン。
クリスタルは水晶の事で、ここでは水晶振動子を示している。

つまり局発に水晶振動子の発振器を使った周波数コンバータの事だ。
広帯域の周波数コンバータならばDBM(ダブルバランスドミキサ)を使うのが良い。
HF帯であれば空間雑音が多いので、LNA無しで直接DBMのIF端子に入力する。
IF端子は多くの場合はDCから使えるので低い周波数でも大丈夫だ。

局発は市販の発振器が手軽だ。
HFでSSBを聞くには自励では駄目なので水晶発振モジュールを使う。
高い周波数のものは種類が少ないのだがエプソントヨコムのEG-2121CA LHPA, 500.00MHzはRSオンラインで買える。
周波数は300MHz〜700MHzあたりのどこでも良い。
周波数が低い方が品種が豊富で入手しやすいが500MHz帯に変換した方がドングルの感度が良い。

低消費電力型の発振器は出力が弱いので、可能ならバッファを入れよう。
ミニサーキットのHPA-1+などは3端子型なので使いやすいしUS$2くらいだ。
これに接続するDBMは同じくミニサーキットADEX-10Lが$10弱である。
特性云々ではないのでミキサ各ポートのマッチングもあまり拘らないし、周波数が低いので空中配線でも動作する。
ただし局発(ローカル)が出力に漏れると、その漏れで受信機が飽和する可能性がある。

これは広帯域のコンバータになるので入力されたあらゆる周波数を変換してくれる。
と、受信機は容易に飽和してしまうのでアンテナとクリコンの間にプリセレを入れる。
もちろん出力側に同調回路を入れても良いのだが、同調回路の3dB帯域幅が周波数の10%だとすると5MHzの帯域幅は500KHz、しかし出力が500MHzだとすれば帯域幅は50MHzと広くなってしまう。

ブロック的にはこんな感じ。
アンテナ→プリセレ→ミキサ→ハイパスフィルタ→SDR
出力側にハイパスを入れるのはミキサを通り抜けてくる局発やアンテナからの信号を阻止するためだ。
ローカルの漏れを抑止するため、そこそこ急峻な特性が要求される。

ミキサの変換損失は10dB位ではないかと思う。
例え変換損失がゼロのミキサでも変換した周波数の片方しか使わない(RF周波数±ローカル周波数=IF周波数なので)ので3dBはロスがある。
SDRの受信感度は500MHz帯で0dBμあたりまで来ているので、HF帯の受信機としては十分だろう。

クリコンキット
http://ttrftech.tumblr.com/post/38821393750/hf-up-converter-for-rtl2832u-dongle
特性を測った人
http://www7b.biglobe.ne.jp/%7efoschia/HF%20converter.htm

http://www.rf-world.jp/bn/RFW23/samples/p129-130.pdf

   

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