鶏卵が安い

しばらく高値安定化と思われていた鶏卵だが、ここの所価格が下がってきている。
鶏卵は物価の優等生などと呼ばれ、殆ど値を上げることなく安定した供給が続いている。

音を上げたのは生産者だ。
価格の下落で利潤が減少し、経営状態が悪化する。
では何故今になって価格が下落に転じたのか。

そもそもは価格調整から始まったとも言われる。
鳥インフルエンザや猛暑などで生産が落ちると価格が上がるのだが、その価格を維持できるようにしたという話だ。
確かにこれならば生産者の利益は確保できる。
しかし高値安定のイメージになった鶏卵は売れ行きが徐々に低下してきた。

1パック100円なら買うけれど200円なら要らない、みたいな。
現状では生産過多に陥り、何とか鶏卵を売りたい。
しかし一度離れた需要は価格を下げたからと言って戻ってくるものではない。
価格を上げても売れ続けるのは経済が強い時である。

消費税が8%に上がる前、景気が上向いたと人々が思い始めサービスや商品の価格が上がった。
しかしその後消費税増税に伴い好景気感は下落、値上げした商品やサービスから人が離れた。
この時にも値上げした数ヶ月語には又値下げみたいな事が起きたのだが、客は戻らなかった。

鶏卵価格の安値安定が続くと生産者は倒産に至るかも知れない。
そして供給量が減れば価格は自然と上昇する。
これが自然淘汰であり自由経済というものだ。
ここに国は経営安定対策費をぶっ込むかも知れない。
そうすれば鶏卵価格は安値安定のまま行く可能性が高く消費者の懐に優しい。
だが対策費が税金であるという点を忘れてはいけない。