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BAL大橋産業製正弦波インバータを直す(2)


  • Posted by: F&F
  • 2019年9月15日 12:09

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前回は半田付けの修整を行い使えるようになったインバータなのだが、又駄目になった。
直っていなかったのだ。

では何故前回は直ったのか。
考えられるのは物理的な衝撃や温度変化で何かが変わった事である。
物理的衝撃で変わるものと言えば水晶振動子がある。
水晶振動子のパッケージ内に空気などが入ると電極が酸化して重くなる。
重いとCI(共振インピーダンス)が上がるので発振しにくくなる。
しかし衝撃を加えて水晶振動子に付いた異物が取れるとか、条件が変化すると発振する。

かも知れないと思い、水晶振動子の端子にオシロを当てる。
発振しているようには見えない。
水晶振動子をドライバーの先でコンコンと叩くと発振した。
GNDが接続されていない部分なので発振するとPWMノイズが盛大に乗って周波数がよく分からない。

水晶振動子はサブ基板に付けられている。
サブ基板はメイン基板に半田付けされているので取り外しに苦労した。
最初サブ基板のまま水晶振動子を外そうとしたが駄目だった。
半田面が乱れているのは悪あがきの痕である。
この面実装水晶振動子の基板のランドが結構大きく、半田ごてでの加熱では中々取れなかった。

水晶振動子は16MHzのようだ。
Amazonで探してみると20個で207円と激安である。
10円の水晶振動子かぁ、品質は期待出来ないんだろうなと思いながらも注文してみる。
https://amzn.to/2kmNz5E

周波数が特殊な機器等で水晶振動子が入手出来なかったら、エラーLEDの信号で携帯電話用のバイブレーターモーターを駆動し、その振動で水晶振動子を生き返らせるとか?

   

Comments:4

Realist 2019年9月15日 19:22

発振回路らしきものが近くに見えませんが水晶の陰にでもなっているのでしょうか?

F&F Author Profile Page 2019年9月15日 19:42

両面実装になっていて、裏面にICがありますが品名が分かりません。
ワンチップコントローラーですかねぇ。

Realist 2019年9月16日 14:49

そうですね。ASICベースのコントローラかも知れません。調べるとアジア製で色々出てきました。

大昔(といってもCMOSインバータが発振回路に使われるようになってから)の話ですが、水晶の前後に入っているコンデンサの値によって発振する・しないに変化のあったことがあります。プローブをあてると発振し、外すと止まるといった具合です。
なので、あのコンデンサはオーバートーンやパラスチック防止だけが目的ではなく、πマッチ的要素もあるのではないかと考えるようになりました。

F&F Author Profile Page 2019年9月16日 15:12

水晶振動子の等価回路は大きなLと小さなC(C1)の直列共振になります。
水晶板を電極で挟んでいるのでその容量(C0)がありますが、発振回路に関係するのは大きなLと小さなCです。
インバーターで発振させるときに、たぶんコルピッツ発振回路を模したものになるのではないかと思います。

そすると水晶振動子は誘導性領域を使う事になり、帰還容量というか同調容量的なCが必要になるわけです。

この容量で周波数は変わりますが、数十ppm程度です。
水晶屋さんは負荷容量という呼び方をしますが、水晶振動子の共振周波数を測るときには共振点(純抵抗(CI)に近く見える点)で行うので、そこにあえて小容量のコンデンサを直列に入れ、等価的にトランジスタやインバータによる発振回路に近い状態にする訳です。
ただこの負荷容量が、インバータ発振回路に於ける水晶両側のコンデンサの容量ではないので分かりにくいというか面倒ですけど。

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