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海水水槽:ペルチェは定格の半分で使うべきなのか(2)


  • Posted by: F&F
  • 2020年1月 4日 13:12

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ペルチェの特性は各パラメタによって大きく違ってくるので比較が難しい。
吸熱面と排熱面の温度差によっても変わるし、素子の温度によっても変わる。

したがって比較はごく限定された条件と言う事になる。
今回は吸熱面と排熱面の温度差Δtが10℃の時で比較した。
青い線がTEC1-12706(12V/6A)のもので、オレンジの線がTEC1-12708(12V/8A)のものだ。
横軸はペルチェの電流(A)で、縦軸は電流1Aあたりの吸熱量(W)である。

12706の効率は電流が4.5A辺りの時に最良となる。
ペルチェへの印加電圧は、Δt=10℃の時だと約12Vになり、供給電力は54Wとなる。
吸熱量は約42Wだ。
テトラクールタワーは12V電源だと思われる(クーリングファンが12V)ので、動作点はこの付近だろう。
CR-2の実測消費電力が132Wなので、電源効率を考えればほぼ計算が合う。

12708の効率は電流が8Aの時に最良となる。
8Aを流すための印加電圧は14.5Vになるので供給電力は116Wである。
吸熱量は約61Wだ。
印加電圧を12Vとすると約6.5Aの電流が流れ、吸熱量は約58Wになる。

データシートを見る限り、ペルチェを定格の半分で使うのが最良であるという根拠は見つからなかった。
特定のペルチェ素子を特定の条件で使った時にそれが良かったという事なのだろう。
そしてその定格の半分が良いという部分だけが伝えられ、都市伝説化した訳だ。

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