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海水水槽:間違いだらけのペルチェクーラー


  • Posted by: F&F
  • 2020年1月 7日 13:12

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以前にも書いたのだが、ペルチェ素子の使い方を誤っている記事が多い。
それに関して質問も頂いた。

ペルチェを定格電流の半分で使うのが良いという都市伝説同様に、誤った記事を元にコピーが繰り返された結果なのだろう。
誤った情報が検証されることもないままになる。
CPU冷却などを行っている方の記事は正確なものが多いのだが、水槽関係の人はそういう記事は読まないのだろう。
誤った記事を信じてペルチェクーラーを改造した人も多いはずで、それによって冷却能力が下がっても(冷却能力が上がったに違いないと信じ切っているので)疑問に感じない。

1.ペルチェを2枚重ねにして直列接続し、電流を減らしながらも冷却能力を上げる。
2.冷却用ファンに直列に抵抗を入れて回転数を下げ、低騒音と冷却能力を両立させる。
3.ペルチェに加える電圧を下げて冷却効率を上げる。

上記はいずれも間違っている。
1.ペルチェを2段にするのは吸熱面と排熱面の温度差を稼ぐための手法であり、冷却能力も冷却効率も下がる。
水槽用としては吸熱面と排熱面の温度差は10℃もあれば十分なので、多段化のメリットは全くない。
2.ファンの回転数を下げると放熱面の温度が上がり、効率は下がる。
3.ペルチェの電流を下げると熱移動量が下がるので、冷却能力が下がる。

冷却能力を上げるにはペルチェの熱移動量を増やせば良い。
例えば12706を12708に取り替えて、15V/8Aの電源を使いクーリングファンの容量も拡大すれば熱移動量は45W前後から60W以上にまで上がる。

この時の排熱面の熱量は12706の約100Whが180Whに増える。
消費電力を減らしながら冷却能力を上げることなどあり得ない。

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