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LED式電気柵電圧チェッカー


  • Posted by: F&F
  • 2020年1月23日 11:13

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中華LEDレベルメータによる電気柵の電圧チェッカー製作図である。
OpAMPでピークホールド回路を組むより余程簡単に実現出来る。

ピークホールドのディスチャージ用抵抗(R1)の10kΩを、470kΩから1MΩ程度のものに交換する。
1MΩだとかなり放電が遅いが、パルス発生ごとにチカチカする事は無くなる。
470kΩだと、電圧の高い側(LEDの点灯個数の多い時)にチカチカするが、それはそれで見やすいかも。
本来は定電流放電(ミラー積分のように)させないといけないが、抵抗なので電圧が高いほど早く放電する。
つまりLED5個目はチカチカしやすいが、1〜2個目は相当長い時定数になると言う事だ。
LEDの点灯個数が安定するまでには数秒くらい(数パルス分)かかる。

ジャンパはショートでDC接続になり、オープンだとAC接続だ。
電気柵はパルスなのでどちらでも動作はするが、DC電源で校正することを考えるとショートしておいた方が良い。

何度も何度も書いているが1/4(1/8)Wのカーボン抵抗の定格電圧は200V前後である。
1MΩを10本直列にして10MΩを作ったとしても、その印加最大電圧は2kVにしかならない。
抵抗間の距離が短いと放電が起きるので、十分に離して空中配線することが必要だ。
アマチュア的にはこれでも使えないことは無いが、経年劣化や湿気によってはリークが起きる。
リークするとLEDレベルメータが壊れる可能性がある。

安全性を見るのならば耐電圧の高い抵抗を規格内で使った方が良い。
これが10kV耐圧なので、1本で済ますことが出来る。

短時間の使用であれば電源は006Pの乾電池で良いだろう。
問題は調整である。
相対値として、例えば電気柵用電源に何もつながない状態でLEDが5個点灯するように調整しておくなどなら簡単だ。
電気柵用電源の公称出力電圧が10kVなら、それを信じてLEDが5個点灯で10kVと考える。

分圧抵抗とネオン管で電圧を推定出来ない事も無いが、ネオン管の点灯開始電圧は(国内メーカによると)50V以下から80V程度まであるそうだ。
そこで最初にネオン管の点灯電圧を確認しなければならない。

回路図のように100kΩの可変抵抗器とネオン管を接続する。
可変抵抗器は大型のものでないと焼ける(100V/100kΩなので100mWの発熱になる)。
可変抵抗はGND側に回しきっておく。

回路図のLVとGNDを、感電に十分注意しながらAC100Vに接続する。
ネオン管両端の電圧をテスターで確認しながらVRをゆっくり回し、ネオン管が点灯し始めた電圧を記録する。
これが仮に50Vだったとしよう。
保護抵抗が入っていないので可変抵抗をLV側に回しきるとネオン管が破壊する。

HV端子を電気柵に接続し、VRを回していく。
ネオン管が点灯したところの(100kΩの半固定抵抗の)抵抗値(ネオン管の両端で測った抵抗値)が仮に80kΩだとする。
ネオン管が50Vで点灯し、抵抗値が80kΩなのだから抵抗に流れる電流は625μA(50÷80000)になる。
分圧器に625μAが流れているのだから柵電圧は6.3kV(0.000625×10100000)と計算出来る。

これが電気柵電源の最高電圧(正常時電圧)だとすれば、6.3kVでLEDが5個点灯するように調整すれば良い。
LED5個 6.3kV
LED4個 4.2kV
LED3個 2.9kV
LED2個 1.4kV
LED1個 0.5kV
パルス幅が200μs〜300μsの場合は上のようになるが、電気柵の電源によっては点灯電圧が異なる。
ピーク整流ではないので仕方が無い事だ。

調整の必要はあるが精度が高く負荷が低く日中でも見やすい。

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