1分間に1円も動く

昨晩の為替変動は凄かった。
数分のうちに1円以上円高に振れ、そして戻った。

ポジションを持っていた人たちは、急激な変動によって振り落とされたかも知れない。
NYダウは一時2,000ドルを超える下げでサーキットブレーカー発動、S&P500はそれ以前に取引停止となっていた。
サーキットブレーカー発動は、発動基準が改められてから初だ。
NYダウは2158ドル安まであったが、終値は少し戻して2013ドル安となった。
過去最大の下げだ。
日本で新コロナウイルス感染者が出たときには112円だったUSDが101円台にまで下がり、そして103円まで戻った。
日経平均がどうなるかと思ったのだが、600円安くらいの所、3.5%安前後の下げで始まった。
その後9時半過ぎに19,000円を割り込むも、その後回復し午前は293.19円安で終わった。

日本においても観光業を主として厳しい常態に陥っている。
静岡県のローカルニュースでも、中国人観光客が減ったことによって観光バス会社やホテルが倒産の危機だと報じた。
もはや国内需要だけで経済が回らないのは誰もが知ることで、LAOXも休業や前倒しの閉店だという。

国は休業せざるを得なくなった人や企業に対して援助を行うと言うが、そのツケは必ず回ってくるのが日本だ。
3.11の時も然りであり、復興費用が捕鯨にも使われるのだから何とも。

実質GDPの落ち込みは、例えばリーマンショックの時に約10兆円ほど下落し、回復傾向にあったものの3.11で再び約10兆円近く落ち込む。
さらには消費税の5%から8%への増税で約20兆円下がり、下落幅の半分くらい回復してきた所の再増税で約10兆円を失った。
(数字は内閣府のデータを元に三井住友DSアセットマネジメントが作成したもの)
10月の家計消費は10%以上減少し、リーマンショックの時以上となった。
「駆け込み需要のあとにその反動が出るわけだから、駆け込みがなければ反動も出てこないだろう」と言ったのは麻生大臣だが、駆け込み需要が無かったにもかかわらず反動だけが大きくなった。
そして、その消費増税によるインパクトが続く中でのコロナショックである。
おそらくは2期連続のマイナスとなり、景気後退を認めざるを得なくなる。
これまでだって可処分所得の減少は明らかだったわけだが、政府も日銀も回帰は回復傾向にあると言い続けてきた。

ワイドショーも相変わらずである。
どうしても国民の不安を煽りたいTV番組は、取材先で得た情報を歪曲する。



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