自治体が頑張っている

安倍晋三総理の恐れていたことが現実になってきている。
リーダシップを発揮出来ない総理に代わって自治体の長が動き始めたからだ。

東京都をはじめとして緊急事態宣言の出された地域では、特定業種の営業自粛を求めると共に補償に関しても自治体独自に動き始める。
カネを出したくない財務省が、インチキな108兆円(現金給付は6兆円)を叫んだところでインパクトは限定的だ。
麻生氏は相変わらずトンチンカンだし、自分の意見を言えない総理は流されるだけ。
人工呼吸器製造にしても、遠隔医療にしても、検査数の拡大にしても厚労省は中々協力しない。
BCGワクチンを注射してしまい(本来注射はしてはいけない)健康被害が出ている件など、医師の知識不足が原因ではあるが(BCGワクチンが効くという噂があったのだから)厚労省は注意を呼びかけるべきだった。
乳児に接種する分が不足してきているというのだから、何とも。

デパートの休業を要請する一方で、経産省は食品売り場は開けろという。
困ったのはデパート側、様々な物を売っている店は困惑を隠せない。

安倍総理にトップダウンは無理なんだろうなぁ。
海外のニュースメディアでは2月頃から指導力の欠如が指摘され始めていた。

国の決定を待っていたら都道府県民が弱ってしまう。
そう判断した自治体は独自の給付などを検討或いは開始する。
東京都の打ち出した休業補償50万円〜100万円はインパクトがあった。
ただし大規模店における100万円など、雀の涙でしかないのは事実だがスピーディーな決定は安心感につながる。
ネットカフェ難民の救済なども若年層の支持を集める。
市民全員に1万円を配る富士吉田市、100万円迄の休業補償を出すという御殿場市、西伊豆町は旅館などに50万円を出す。
神奈川県も東京都の方針に従うようだが、財源がない。
これは大阪にしても同様だ。
一方で埼玉県は少しニュアンスが違い、休業補償は国がやるべきだとする。
ただし中小企業に関しては考えないでもないと、財政の厳しさをにじませる。
東京からの流入を防ぐために、東京に留まってくれるなら生活物資を送るよという自治体もある。
ウイルスを持って疎開するのはやめてねと。

財務省がカネを出したがらないのは当然である。
財務省とは国民から金を集めて各省庁に配るのが仕事、せっかく集めた金を国民に返すなどあり得ないという事だ。
休業補償を出せば、その業種の取引先などにも売り上げの補償を出すことになるから嫌だと言うのが総理の見解で、確かにそれはある。
しかし売り上げの把握など国税がやっているのだから、国税にやらせれば不正は見抜ける。
例え不正が起きたとしても、それは課税で取り返せば良い話である。
取りやすいところから取るばかりが国税の仕事みたいだが、少しは仕事をさせた方が良い。

財務省は、補償は自治体が勝手にやれば良い話で国は関係ない、というスタンスのようだ。

地方交付税交付金として地方にカネを流せば良さそうなものだが、財務省は以前からこれを嫌がっている。
集めた金は中央で使うものであり、地方に流すものではないと。
そもそも緊急経済対策として地方に配る1兆円に関しても、麻生氏は当初はこれを補償に使うなと言っていた。

地方交付税交付金は約15兆円である。
最も金額の多いのが北海道で、道と市町村分の合計が1.3兆円ほどになる。
東京都はゼロなので、他では愛知県が少なく県と市区町村で1400億円程度だ。
自治体での地方税収などとの割合があるので、一般的には人口密度の高いところ(健全な都道府県)ほど交付金が少なくなる。
休業補償や生活補償と言う事になると地方交付金の計算そのままが良いとは言えないが、国がやるより自治体にカネを配った方が良いような気がする。
アベノマスクにしても、自治体に配らせたら諸経費は1/100に抑えられるだろう。


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