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アマチュア無線用終端型電力計(1)


  • Posted by: F&F
  • 2020年4月23日 13:07

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クラニシと八重洲の終端型電力計をイジる機会があった。
アジレントのパワー計と比較してみた。

終端型電力計は無誘導抵抗を金属板で挟むような形になっている。
無誘導抵抗は物理的な大きさがあるので、それを金属板で挟んでインピーダンスの補正をしている。
補正しすぎれば容量性に見え、補正しないと誘導性に見える。

電力検出は、その無誘導抵抗にタップを作り、ダイオードで整流してメータを振らせる。
タップの位置とメータのゲインを個々に調整して、メータの目盛りと実電力が合うように調整する。
タップの位置でダイオードに加わる電圧が変化してリニアリティが変わり、ダイオードやメータの特性誤差を半固定抵抗で調整するような感じだ。

クラニシのRD-151Dは1980年代の製品である。
当時パワー計を調整していたのは東北出身の人間で、一日中シールドルームの中で頑張っていた。
東北の人は辛抱強いんだよと製造部長が言っていたが、狭いシールドルームの中の作業環境は過酷だった。
私が知っているのはRD-151Dよりも後発のパワー計時代なのだが、きっとRD-151Dも彼が調整していたに違いない。
RD-151Dは500MHz迄の電力測定が出来る。

八重洲のYP-150は150MHz迄の計測が可能な、クーリングファン付きの終端型電力計だ。
クラニシのものより発売時期が以前なのではないかと思うのだがよく分からない。

この2つを比較してみる。
周波数は145MHzで10Wほどの出力の無線機に接続した。
アジレントのE4418Bにはセンサと30dBのアッテネータを付け、その分オフセット表示としている。
クラニシ製も八重洲製も同じような値を表示していて、大きな誤差は感じられない。
いずれも単純なダイオード検波なので、内部温度によっても誤差が出る。
3割の誤差は無いにしても5%の精度で測れるというシロモノではない。

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