リブレットの電池はなぜ壊れたか?

リブレット100の電池が壊れた。
普段はACアダプタで充電しながら使っている(放っておくと5日ほどで,たとえリブを起動させなくても電池はなくなってしまうため)リブ100だが、ある時ACアダプタを外したとたんに電源が切れた。
ACアダプタを挿すと、電源のLEDがオレンジ色の点滅だ。
これは、本体かACアダプタか或いは電

池が壊れたことを示している。
リブ30など同じような使い方で2年近くも耐えているわけだから、これは明らかに異常だ。
電池が壊れたのか?或いはそれ以外の部分の故障なのかを調べるために、リブ30に(壊れた)リブ100の電池を無理矢理差し込むと..
果たして、電源ランプは同じようにオレンジの点滅となったのだ。
これで電池の異常はハッキリした。
電池は消耗品扱いで保証が効かないことは分かっているので、この際だからと1.8万円近くも出して大容量バッテリを購入した。
しかし悔しいではないか!1年も使っていないのに高価な電池が壊れてしまったのである。

しかも壊れた原因も良くわからない。
せっかく買ってきた大容量バッテリも同じ運命をたどったら、これは泣ける。
そんなことを思いながら(一応)東芝のサポートに電話をしてみた。

サポートに状況を話すと、即座に返ってきた答えは「分かりません」だ。
原因は本体か充電器か、それとも電池なのか?どの可能性が高いですか、の質問にも「分かりません」としか言ってくれない。

修理に出せば点検はしてくれるのですか?と質問すると「電池は保証外ですから、別途ご購入ください」だし、故障個所の調査をしてくれるのですか?に対しては「それは行っておりません」とのお答えだ。

ラチがあかないとはまさにこの事。
電池が壊れたなら、それを新しく買って使えればそれで良いではないか,それでまた壊れたら修理に出してくれ。
とでも言いたそうな雰囲気が伝わってくる。

これも電池が消耗品であるからだろう。
(でも高価だからねえ..)



仕方がないので自分でバラして原因を究明することにした。
中身はパナソニック製の電池が3本直列になっている。
充電制御回路と思われる基板も入っていて、温度ヒューズが1本に温度センサらしきものが2つも付いているのは発火対策だろう。
電池の電圧を測ると、直列接続された真ん中の電池だけが-0.5Vだ。
充電制御回路とおぼしき基板には、それぞれのセルからICに配線があるのでセルごとの電圧を監視していると考えられる。
そこで電圧の下がった(正確には逆極性充電されてしまった)真ん中のセルだけを、安定化電源に接続して充電してみた。
が、充電電流が流れない。
電圧を加えれば端子電圧は上がるが、電源を外すと-0.5Vになってしまう。
安定化電源の出力電圧上限である20Vまでかけてみたが、充電電流は流れず電圧供給をやめると-0.5Vになる。
どうやらこのセルが不良のようだ。

パナソニックに問い合わせてみる手もあるのだが、この会社はE-MAILでの対応が非常に悪い,と言うか、何度か問い合わせや質問を行ってみたことがあるのだが、ただの1回も返答がもらえない。
家電部門のサービス(松下電器産業/携帯電話は松下通信工業)は親切な印象なのだが、組込用電池は松下電池工業で会社が違う。
もしかすると回答を頂けるかも知れないが、今までの悪印象があるのでその気にもならないと言うのが本当のところだ。



ここで作業を終えてしまっては面白くないので、真ん中のセルを外して代わりに携帯電話用のリチウム電池を接続してみた。

当たり前だがちゃんと動作した。
もっともこの大きさでは電池ケースに収まりきらないのでダメ。
ジャンクのリチウム電池でも買ってきて電池ケースに収めようかな?とも思うが、充電電圧の管理の難しいリチウムのこと,電池のタイプが違うと充電終止電圧も違うと思うから難しそうである。