Pinの中身


DoCoMoのPinカード。
これが出たときはPHSもずいぶん小型になったと驚いたものだ。
が、今やPin Compac
つまりフラッシュカードサイズになっているのだからこれまたすごい。
今回はF&F読者の方からご提供頂いたPinをバラしてみた。
実はこのカード、だいぶ前に頂いていたのだが多忙のためにページが作れなかったのだ。
提供下さった方には申し訳ない。
さて全体像からみてみよう。

アンテナの所(写真右上)はサイズが大きくなっているが、中身が大きいわけではない。
背の高い部品と言えばイヤホンジャックくらいなもの。
基板はこれ一枚である。
両面実装ではあるが裏面にはさほど多くの部品は乗っていない。

これがロジック部だ。
メモリはちょっと難しいが他のロジックをワンチップにすれば、まだまだ小型化できると言えそうだ。

RF部はたったこれだけ。
面積的にはロジック部より小さい。
3001と印刷のある部品が1stローカルのVCOで、2ndローカルはシールドケースの下でディスクリート構成になっている。
デバイスとしてはPLLとモデムと変調部/PA/IFアンプの3チップ構成だ。
写真右中央のTKと書いてある部品はアンテナフィルタ。
その下の丸いものはチェック用のコネクタである。
シールド板はローカルオシレータ部の所に仕切がある構造で、基板と接触させるためのバネ材も使われている。
小型化するとどうしてもRFパワーがローカル発振器に影響を与え、変調精度を悪くする原因にもなる。
電源電圧の変動にも敏感だが、この基板にはタンタルらしきコンデンサが殆ど使われていない。

これは基板の裏側。
RF部の裏には何もない。