原付に乗る


F&Fとしては珍しく実験を伴わない記事である。
私が原付に乗り始めたと言う事で、それに関して聞かれる事も多くなったのでまとめの意味で書いてみる。
なおblogや雑記での内容と重複している記述もあるが、まとめなので。

私はこれまで原付などに乗った事はなかった。
車は18歳で免許を取ってから様々なモデルに乗り継いできたし、年に6万キロ以上も走った事もある。
しかし近年になって車の利用状況が変わってきた。

乗って楽しい車であれば楽しむために乗る事が出来る。
しかし実用車となると走って楽しいわけではないので用事がなければ乗らない。
例えばSLなどだと天気の良い日は屋根を開けて走ってみようかと思うのだが、これがC180やCLSだと移動する目的以外の使い方が思い浮かばない。
レジャー、例えば海に行くとか温泉に行くとかでも車を走らせる事が楽しいわけではなくて単に移動の手段だ。

2004年に電動アシスト自転車を買った。
サンヨーエナクルは、当時としては珍しい回生機能付きだった。
バッテリこそNi-MHの安物ではあったが、自転車も結構面白いなと思ったものだ。

自転車やバス、電車に乗るようになると車に乗るのが面倒になる。
スーパーやデパートに行くにしても常に駐車場の待ち時間を考えなければならないし渋滞もある。
電車を使えばそんな事は考えなくて良いし、バスにしても運転手付きなのだから気楽だ。
こうして徐々に車の利用頻度が減ってきて、それに慣れると余計に車に乗るのが面倒になる。

重い荷物を運ぶには車の方が良い。
もうこうなるとワンボックスでも何でも荷物が沢山運べた方が良いとなる。
それこそ軽トラックが一番良いのではないか、いや雨に濡れるからダメか。
というか、意識としてはそんな感じだ。
だが重い荷物も通販で買うと運ばなくて済む。
しかも店で買うより安かったりするので通販依存度が上がる。
するとますます車を使う機会が減る。

2010年、電動アシスト自転車の電池がダメになった。
Ni-MHの割には長く使えたかなと思うが、ドライ化などでやがてはダメになる。
最初は内部抵抗が上がってアシスト力が低下し、やがて充電も出来なくなった。
電池を買うなら新しい自転車をと考えていたのだが、ここで原付に手を出してみる事になる。

ようするに自力でこぐよりエンジン付きをみたいな感じで、なので特別な拘りはなかった。
自転車に例えるならば、高価格なモデルを買うのではなくホームセンターで1万円の自転車を買う的な感じだったのだ。
そもそも原付をはじめとして2輪車には全く興味がなかった私なので、車種も何も分からない。
買う時にお金以外に何が必要かすら知らなかったし、いわゆる原付の本体価格とは別の乗り出し価格と呼ばれる諸経費を含んだ価格がある事だって知らなかった。

そんな中、購入したのはレッツ5Gで現在はカタログから消えている。
レッツ4のデラックス版みたいな位置づけなのだが、たぶんこれを買う人はアドレスV50を買ったのだろう。
フロントが余り尖っていないおとなしい感じの、まあデザイン的にはレッツ4の流れな感じだった。

最初はホンダ製にしようかと思っていた。
何となく単車=ホンダみたいな。
が、調べてみるとパワーがない、坂道を登れないなどの評価が多かった。
横浜は坂道だらけなのでパワーがないのは困るな。
そう思って諸元を見るようになり、そしてスズキ製になったという流れなのだ。



現状では殆どの原付は海外生産になっているが、スズキの一部モデルは国内生産らしい。
なので品質コントロールが良いのだよという話もあるし、確かにその後購入したシグナスXよりは出来が良かったような気もする。
ただし国内生産品だから買ったのかと言われるとこれも違う。
パワーがあって安い、これが決め手だったのだ。
レッツ5と5Gはフロントのポケットと盗難防止アラームの有無だったかな。
ポケットは便利だなと思ったので、盗難防止はどうでも良かったが5Gにしたのだ。

原付一種は二種よりも品種は多い。
従来から言われているようにパワーのスズキ、静かさと燃費のホンダという感じ。

レッツはエンジンなどの音はうるさいがパワーはあると思う。
急な坂道などでは小排気量故の苦しさはあるが、平坦路なら推定70km/h位は出る。
ちなみに盤面の目盛り以上の所を針が指しているので正確に何km/hかは不明だ。

最初は通勤用実用車としか考えていたかったのだが、乗ってみると意外に面白い。
車では入れない道だって入れるし、この道は一体どこにつながっているのだろうと気になっていた所の探検も出来る。
歩いて行くほどの興味はなく、自転車で行ったとしても戻って来るのが面倒だなとか、しかし原付なら右手首を少しひねるだけでそこに行ける。
約5リットルの燃料タンクが満タンならば200km以上走れる訳で、経済性だって十分だ。

少し慣れてきた所でちょっとだけ遠出をしてみた。
車で移動するのと違い、景色にふれながら街を見て行ける。
止まりたい所があれば止まる事も出来るし、公園のベンチで一休みする事も出来る。

確かに最高速度が30km/hに制限されているのは辛いのだが、私は幹線道路を避けて走るようにしていたので余り気にならなかった。
勿論幹線道路を通る以外に道がなければ仕方がないのだが、その場合でもむしろ面倒だと感じたのは二段階右折だった。

どうにも曖昧な二段階右折に関して警察にも聞いてみた。

その1
その2

教習所では交差点内で車線数が3であれば二段階右折をしろと教えている。
これは二段階右折をしなければならない状況が曖昧だったとしても、二段階右折をしてはならない標識がない限りは二段階右折をした方が安全(捕まらないという意味)だからだ。
二段階右折は規定があるが、Uターンに規定はない。
従って二段階右折をしなければならないような場所でも、そこをUターンする事は禁じられていない。

これの他にもアンダーパスに入ってはいけないなど原付一種特有の規制はある。
それもあって私は幹線道路を避けて移動していた。
それでもいろいろな所に行くのが面白く感じ、月間平均1,000kmほどの走行距離になった。
車は月に100kmも走らないのに、である。

自転車や原付に乗る事は、どこかに行くためだけが目的ではなく途中の景色を楽しむ事も十分な目的になり得ると書かれているページも多い。
上に書いたような、走って面白い車に乗る事が楽しいように風景や風を楽しみながら移動する事は楽しい。
現在は原付二種のシグナスXに乗っているが、この自転車にも通ずる楽しさという面では原付一種が何枚も上手だ。

以前に紹介した事のある原付で長距離を走ったというページ

放浪日記 原付の旅
原チャでGO

他にも日本一周をはじめとしていろいろな旅のページがある。
この丘の向こうに何があるのだろう、この川はどこが源流なのかな。
そこを車で通ったとして、何か疑問を感じたとしてもそこに車を止めてどこかを眺めるなんて事は普通はない。
そもそも駐車禁止だし、他の交通の邪魔になる。
しかし原付ならば邪魔さ加減も少ないし、裏道に入り込む事だって容易なのだ。

最初は単なる移動用の道具、自転車よりちょっと楽かなという程度の認識でしかなかったのだが乗ってみると意外に楽しい。
今まで見えなかった景色が見えるなんて書くと自転車ツーリングのページみたいになるが、まさにそう思う。

良く聞かれるのが「何が良い?」である。
何とはつまり原付の車種だ。
レッツ5はもう無いのでレッツ4になるが、まあこれはお買い物用みたいな位置づけだろう。
音は大きめだがトルクはあるし安価だ。

しかし考えてみれば原付は安いもので、電動アシスト自転車より安かったりする。
それでちゃんと走るのだから凄いものだ。
私の場合は走ればいい程度にしか考えていなかったのでレッツ5にしたが、原付なりの面白さを最初から知っていればもっと他に選択の要素はあったかも知れない。
ちなみにスズキだとアドレスV50が人気なのかな。
原付二種ではアドレスV125が圧倒的人気を誇っている。

実用性以外にデザインや走行性能で選ぶケースもあるだろうし、マニュアルミッション車に乗りたい方もいるだろう。
縮小傾向の国内市場に比較するともはや海外の方が市場が大きく、輸入車や逆輸入車が増えているのが実情だ。
ただ東日本大震災以降は自転車と原付の売れ行きが良くなったとか。

小型バイクというと台湾を思い起こさせるが、イタリアメーカも見逃せない。
もしかしたら既に輸入されていないかも知れないが2サイクルエンジン車もある。
2サイクル車は排ガスが汚いのと燃費が悪い点がデメリットだがパワーというかトルクがある。

台湾製は日本車に近い感じの性能やデザインだが、イタリア車は方向がちょっと異なる。
やはり色やデザインがその魅力であり、実用一辺倒のお買い物用原付とは一線を画するものがある。
動力性能や信頼性、積載能力云々と言ったら台湾製や日本製にかなわないかも知れないが、デザインをはじめとする存在感は別物だ。
誰もが知っているであろうベスパをはじめとしてカジバ、ジレラ、イタルジェットのドラッグスターなんてとてもスペシャルな感じがして良いではないか。
ドラッグスターは特殊だとしても、50.itなんかやっぱり格好良いと思う。
(パワーがないから坂道上れないかも)



結局何が良いのかというのはその人の使い方や好み次第なのは言うまでもない。
各社の代表的モデルはスズキアドレスV50(3.3kW 3.9Nm 11〜12万円)、ホンダDio(2.7kW 3.7Nm 12〜13万円)、ヤマハJOG(3.1kW 3.9Nm 13〜14万円)あたりだ。
元々限られた排気量で限られた出力であり、その中でもパワーをと言う事ならばアドレスだろう。
JOGは水冷なのでエンジンノイズが外に漏れにくい。
安価なレッツ4は9万円くらい、私が買ったレッツ5Gは10万円ちょっとだった。
多少の故障やトラブルも味のウチと楽しめるならばイタリア車などは面白い。

原付一種で行くのか、それとも二種に乗り換えるのかで選択も異なると思う。
私は最初は二種は乗らない予定だったが、結局3ヶ月後には二種に乗る事になった。
だったら一種は買わなければ良かったかなとも思ったが、二種に乗ってみて一種の良さも解った部分がある。
どうしようかな、何を買おうかな、二種が良いのかなと思ったらレンタルバイクを借りてみるのも方法だ。
安いところだと1週間借りて5千〜6千円、1ヶ月1万円くらいである。
レンタルバイク屋よりもバイクショップのレンタルの方がお得な感じだし車種も多い。
毎日違う車種を借りるのはお得とは言えないが、乗り比べの意味はある。


実用性を考えたら原付二種になる。
道路運送車両法では原付で道路交通法では普通自動二輪となる125cc迄の排気量の単車は、当然二段階右折の必要もないし法定最高速度は60km/hだ。
保険はファミリーバイク特約が使えて、駅前などの原付用駐輪場にも入れる。
ただ趣味性などを考えると50ccの原付は意外に面白い。
どこか少し遠くに行っても、その達成感というか満足感というか頑張った感は原付一種の方が上なのだ。

どのくらいの距離を走れるかは根性次第だが、適度な速度で適度に景色を楽しみながら走るとすれば1日200km程度が良い所だろう。
私が西東京市を目指した時も、往復で120km程度だった。
昼過ぎに出かけて夕方帰ってくる、そんなペースだったのである。



勿論目的地にまで急ぐ事も出来るが、途中の景色というか雰囲気を楽しみながら走るのが面白いと私は思う。
幹線道路をびゅんと走れば時間の短縮にはなるが白バイの餌食にもなりやすい。
車と違って道を間違えたとしたらその場で引き返す事も出来るのだし、細い道を走る事も出来る。
なので無理に幹線道路を走る事もなく、住宅地や郊外の道をのんびり走るのも悪くない。

日帰りならば荷物も少ないだろうが宿泊を伴う旅となると積載量を上げなければいけない。
私はトップケースを付けていたので、そこに雨具などは入れていた。
原付だとシート下スペースはヘルメットを入れるといっぱいになってしまうわけで、雨具程度ならばヘルメット内部に突っ込んでおく事も出来るがそれで本当にいっぱいだ。
トップケースがあれば雨具でも着替えでも食料でも入れておく事も出来る。
スタイル重視ならばケースは付けずにバッグをくくりつけても良いかもしれないが、何らかのもの入れは必要である。

コンビニがあれば大抵のものは手に入るが、それでも常備しておいた方が良いものもある。
私が便利に使うのはウエットティッシュだ。
これはアルコールベースの液体がしみこませてあるのでヘルメットのシールドの掃除に使える。
2サイクル単車の後ろを走ったりすると飛んできたオイルがシールドに付くが、それを拭き取るのに便利なのだ。
故障に関しては余り心配は要らないかも知れないが、最低限の工具と懐中電灯でもあれば心強いかも。
遠出するならば缶入りガソリン1リットルものがあれば40km位は走れる。
人間用の飲み物と一緒に携行すれば安心だ。

原付の場合は押して歩いても、それが不可能なほど重くはない。
山の中で故障とかパンクとなると困った事にもなるのだが、適切な整備がなされていれば故障は滅多に起きないのではないだろうか。
もっともシグナスXには簡単な工具は積んでいる。
シート下スペースが広いのと、台湾製は下らない箇所の接触不良が起きやすいという話もあるので念のためだ。
ちなみにレッツ5の時はドライバと10mmのメガネを1本入れていた。

余談ではあるが車載工具にプラグレンチがあるのはなぜだろうかと毎回思う。
車でも同じなのだが、あの工具で車のプラグを交換するのは相当大変だ。
というか、プラグ自体携行していないわけだしプラグを売っている店に行けばそこで交換出来そうだ。
エンジンルームの広い車ならまだしも、最近のワンボックスや小型FF車と来たらぎっしり詰め込まれているので車載工具の出番など無いような気がするのだ。

ホームセンターで千円程度の工具セット。
車に積んでいるものより小型な感じで良いなと思って買っておいたものを、今はシグナスに積んでいる。
これでそこそこバラす事が出来る。
なおトルクスレンチはシグナスに合うものに交換して搭載している。

バイクショップで見た目も良いなと思った工具セットは、この写真のものとほぼ同じ内容で5千円もした。
確かに材質は良さそうだしラチェットのラッチの角度も小さそうだ。
この写真の工具はドライバ類がメッキされていないので簡単に錆びる。
雨の中で工具を使ったら、エンジンオイルレベルゲージを引っこ抜いて油を付けておかなければ翌朝には真っ赤に変色している。



メットインスペースを外そうとしてもこの工具では無理だ。
ねじ自体は10mm頭なのだが、締め付けトルクがきついのでこのレンチではまわらない。
オイル交換はドレンプラグが19mmサイズなので当然ダメ。
ミッションオイルのねじには合うがこちらもトルクがきついので回せない。
この工具で出来る事はフロントやサイドのカバー類を外したり、電球交換をしたりする程度である。
ねじ頭の多くは10mmで統一されているので、他のサイズは不要と言えば不要だ。
それにオイル交換などは家の工具箱を持ってきた行うわけで、携行しておく必要はない。

原付の場合はヘッドライトが1灯のモデルが殆どなので、電球交換の出来る工具と電球はあった方が良いかも。
暗い夜道でヘッドライトが点かなくなったら走れない。
パンクは、チューブレスタイヤだと自動車用と同じような修理キットが使える。
車のタイヤはこれで何度も直した事がある。
空気を入れるのは、自転車用のCO2インフレータみたいなものの単車用の口が付いたものが良いと思う。
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TNiのものは構造も簡単で安い。

例えパンク修理キットが無くても、チューブレスタイヤならば刺さった異物を引き抜かない限りエアの漏れはそう多くないはず。
なのでエアの充填さえ出来れば修理可能な店まで自走出来るはずだ。
もっとも修理キットとして接着剤やCO2ボンベまでセットされたものが2千円前後で買えるので、夜間走行メインで行くなら持っていれば安心だ。
原付は道路の左端を走る事も多く、異物が刺さる確率も高くなる。
なお瞬間パンク修理剤はタイヤ内がノリだらけになるのでお勧めしないのと、チューブ入りタイヤはパンク修理がかなり面倒だ。

雨具の携行は必須だ。
冬の関東地方ならば不意の雨など多くはないが、夏場だと夕立に見舞われる事もある。
私は最初は通気性のある雨具を使っていたのだが、これは大雨の時に雨が通ってしまう。
水も空気も通さない雨具でも、ファスナーの所から多少水が入るものもある。
小雨ならば何とでもなるのだが大雨というか豪雨となると意外と水が通ってしまう。

レインジャケットはどうか解らないが、グローブに関してはゴアテックスでも完全防水とは行かないらしい。
ネオプレンゴムならば水は通さないが湿気も通さないので汗で蒸れる。

バイク用品などに関しても私は全く素人だったので、掲示板の方で色々教えて頂いた。
ヘルメットは、最初はホームセンターに売っているような1万円もしないものを使っていた。
シールド付きのジェットヘルメットでワンタッチのバックルが便利だった。
その後シグナスに乗り換えたのをきっかけに新たなヘルメット選択を行う事になるが、原付一種の場合はシート下のメットインスペースが狭いのでヘルメット自体の大きさも考えなければならない。
私が最初に買ったものはシールドの形状のためか、常にそれが引っかかりながら格納される感じでありやがてヒビが入った。
またレッツ5はヘルメットを寝かせて格納するタイプだったので、ヘルメット側面とシールドの側面が曇るように傷ついた。
メットインスペースには何かを敷いておくべきだったなと思った次第である。

安物ヘルメットはシールドの交換は可能な構造だったが、それがどこで売られているのかは不明だった。
メーカ品であれば補修パーツでも何でも容易に手に入るが、安物だと使い捨てな感じになってくる。
またフィット感やシッカリ感もかなり違うので、そのあたりを比較しながら選んだ方が良いなと思った。
代表的メーカと言えばAraiやSHOEIだが、顔や頭の形状によってそれぞれのメーカでフィット感に違いが出る。
どれがよいかと言うよりも、どれが自分に合うかが基準になる。

私はメガネを使う事もあってジェットヘルを使っている。
フルフェイスもかぶってみたが、視界の狭さがどうにも許容出来なかった。
安全性を考えるとフルフェイスの方が良いと思うが、視界の広さと開放感ではジェットヘルが良い。
なおシールドがないと雨の日にメガネが使えない、虫などが顔に当たる、冬はウルトラ寒いなどのデメリットがある。

ヘルメットの寿命は3年とも言われている。
(メーカや関係団体がそう言っている)
劣化は緩衝材などだそうで、3年とは言わずとも5年くらいで買い換えた方が良いのだろう。



レッツ5に乗り始めてからと言うもの、原付二種に何故乗らないのかと友人知人に言われるようになった。
制限の多い原付一種より原付二種の方がよほど良いよと言う事だ。
私は上にも書いたように制限速度の30km/hはさほど苦痛ではなかったが、取り締まり基準の曖昧な二段階右折は面倒だなと思っていた。
そこであるとき教習所に寄ってみる事にする。
すると何やらのキャンペーンで安く免許が取れるという話になり、AT限定普通自動二輪免許取得の道を歩む事になった。
小型自動二輪(〜125ccまで)の免許は8時間の教習で、普通自動二輪は13時間かかるがここは普通自動二輪に行ってみる事にした。

普通自動二輪免許取得まで

免許取得後は125ccのシグナスXを購入した。
駅前駐輪場の関係もあり原付二種以上に乗るのは難しいし、例えば400ccのでっかいスクータに乗るとするなら普段の足は50ccの原付になる。
原付二種は原付一種よりもモデル数が少なく、いかにマーケット規模が小さいかを物語っているようだ。
ホンダはリードやPCX、スズキはアドレスV125、ヤマハはアクシスとシグナスだ。
スズキ以外は海外生産品の逆輸入版、平行輸入車や海外メーカ製を含めるともう少しモデル数がある。

小型軽量ハイパワーなアドレスV125、大径タイヤで設計が新しく人気のあるPCXも魅力的だった。
シグナスは特別パワーがあるわけでもないが、2本リアサスでごく普通な感じである。
PCXは魅力的だったのだがステップ部分がフラットではないのでちょっとした荷物などを乗せるのに不便だなと思ったのと、シート下のメットインスペースも小さめなのが私の用途には不適だった。

原付二種は法定最高速度は60km/h、もちろん二段階右折の必要もない。
その代わりバス優先レーンを走る事も出来なくなる。
原付一種の時には幹線道路を避けて走ったが、原付二種なら制限速度の低い道路より幹線道路を走った方が良くなる。
こうした事を考えると、50ccとそれ以上では排気量差以上の違いがあると言える。
原付一種はまさに自転車の延長であり、原付二種は道交法上の自動二輪である事からも解るように自転車や軽車両の延長とは言いにくい。

原付一種乗りに対して、だから私は原付二種が良いよとは言わない。
原付一種には原付一種の楽しみ方もあるし魅力もあるからだ。
もちろん行動範囲を広げられる原付二種には又その楽しさがある。

原付二種のまとめは又時期を改めて書こうと思う。