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あれから二年か


  • Posted by: F&F
  • 2008年12月22日 16:25

孫さんがゼロ円を連呼しながら発表したゴールドプランと予想外割。
母さん、あの割引は一体どこに行ったんでしょうね。
なんて言いたくなるような、全てはここから始まったのかも知れない。

ソフトバンク大創業祭としてゴールドプランを7割引にして見せた。
何故元値を安くしなかったのかは不明である。
メディアもこれを取り上げたが、本当に安いかどうかは微妙としている。
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/31660.html

実際通常の使い方をすると決して安くはなかった。
現在のホワイトプランに比較しても、他社宛通話料は1.5倍にもなる時間帯があった。
この大創業祭とゴールドプランは失敗、その後ホワイトプランで純増数を稼ぎまくる流れになる。

おそらくゴールドプランを7割引にまでして提供しても加入者が増えないことに、孫さんは相当な焦りを覚えたのだろう。
第2弾を失敗させてはならない。
そんな思いからホワイトプランを980円で登場させたのだと思う。

シェアが少ないが故に準定額が可能になった、他社通話があるからARPUはさほど下がらないはずだと孫さんが言っている間にARPUは急降下してしまった。
しかしSBMの本質は端末販売業であった。
二重価格を設定して得なのか損なのか分からなくしながら割賦で販売する。
ここでもゼロ円を大きく打ち出すが、ゼロ円なのは頭金だけだ。

割賦債権流動化による資金調達と2年縛りというネギをしょって鴨たちは鍋に飛び込んできた。
加入者数が減ってくるとスパボ一括などで活を入れた。
これにより(損失額から計算)不正契約が100万超とそれ以外の契約が300万ほど取れた。

世の中は割賦販売や2年縛りが横行するようになり、分離プランと称して端末代は値上げされた。
孫さんはスーパーボーナスでいち早く分離プランを採り入れたのだというものの、実際は大きく違っていた。
分離プランならSIMフリーで良いでしょうと言う質問に対して、最初の頃こそ検討するとは言ったものの実際はそれとは正反対の路線を進むことになる。
すなわちSIM無しではカメラも使えなくしてみたり、ヤフオクへの出品禁止などがそれだ。
分離プランで端末を高く買ったのならば、その端末を煮ようが焼こうが買った人の勝手。
ドコモはこの冬モデルからSIM無しでもワンセグ機能が使えるようになっている。

純増数を維持するために顧客獲得費用が必要になり、更に不正契約による500億円もの損失、投資失敗の危機で750億円が消えるかも知れないとなった。
他事業者が減収の中で増益を確保する中、SBMは減収減益になってしまった。
本業であるはずの端末販売台数も2年縛りが効いたために落ち込む。
おそらく孫さんは、2年縛りがゆっくり効いてくるから毎年コンスタントに回転するはずだと読んだのではなかったのだろうか。

しかし読みは外れた。
他社通話も伸びず、2台目需要のSBM間通話専用として使う人が増えたためだ。
プライマリケータイとして利用する人も、無料通話が有ればその範囲内で通話するが、それのないホワイトプランでは通話時間そのものが減少に転ずる。
事業者より利用者の方が賢かったと言うことで、孫さんはサービス改悪や値上げを矢継ぎ早に発表する。
しかしここにも世間の目は厳しかった。
Y!ワンプッシュ課金は2度トライするも結局は廃案化した。

設備投資は事実上の凍結、HSDPAエリア拡大もほぼ凍結、話題性作りはさすがだと思われたiPhoneも思ったように売れない。

しかし純増数だけは確保できている。
巷では倉庫契約だ、代理店への押しつけだと言われているが数字は出せている。
数字を出すために無理をすればARPUは更に落ち込むだけだから、この辺りはまあ好きにやるのが良いのではないだろうか。

そしてこの、大創業祭の頃にスーパーボーナスを使い始めた人たちが満期になる。
今月、そして来月以降どういう動きになってくるのかは興味あるところだ。

   

Comments:1

tak 2008年12月22日 22:04

一足も二足も遅れてスパボを導入した自分としては、縛りが解けた人達の動向が見ものです。
今のままなら、来年の今頃は12年慣れ親しんだ電話番号を持って他社に移ることになりそう。

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