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接続料見直し


  • Posted by: F&F
  • 2009年1月 9日 11:15

携帯電話の接続料金を明確化するというニュースは先日お伝えしたが、これによって何が変わるのだろうか。
加入電話の通話料金が安くなったように、携帯電話通話料金が見直されるのだろうか。

携帯電話から他の電話に通話を行う場合、例えばドコモからauに通話を行おうとするとドコモは自社網の利用料を課金する。
auは(日本の電話は電話をかけた方が料金を負担するのが一般的なので)ドコモに接続料金(アクセスチャージ)を請求する。
ドコモは利用者にドコモ網の利用料金とauの利用料金を請求するというわけだ。

この接続料金は事業者間で異なっており、ドコモ < au < EM < SBMの順に値が上がっていく。
つまりSBMへの通話を行った場合がもっとも高額な料金を取られるわけだ。
従って価格競争の厳しい電話では各事業者ごとに料金を変えていた(変えている?)所もある。

孫さんがホワイトプランで準定額をやっても他社通話があるから大丈夫だとしたのは、一つは他社宛通話の料金設定を高くしたこと、もうひとつはこのアクセスチャージだ。

ドコモのアクセスチャージが最も安いのはドミナントで丸裸にされているという事情も勿論あるのだが、加入者シェアが大きいことにも関係している。
つまりシェアが大きければ自社網通話の割合も多くなり、アクセスチャージを支払わずに(自網内通話と外部通話の料金が同じだとすれば)その分を利益として確保できる計算になるからだ。
実は自網内への通話料金とそれ以外など、細かく設定されていた時代もあった。
時間帯ごとでの料金設定など、これはその時間帯における付加価値分の料金を取っていたことになり、ある意味現在の一律料金制より透明感があったのかも知れない。

アクセスチャージの明確化が進むと何が起きるのか。
一つは自網内通話料が安くなると言うこと。
アクセスチャージがかからないのだから安くできるでしょと言うことだ。

反対に自網以外への通話は高くなるかも知れない。
料金を明確にするとはそう言うことであり、例えばドコモからau宛の通話は1分20円だがSBM宛になると30円かかるという感じで。

従来はこうした事業者別料金設定が見られたのに、何故一律化されたのか。
複雑な料金体系(SBMのアクセスチャージの高さがバレる)を孫さんが批判したから?
そうではなく、自網内通話が安ければ加入者はシェアの大きなドコモに流れ込むのが当然であり、それを当時の郵政省が嫌った一面もある。
ドコモ支配を抑制したいとする動きが、結果として料金の透明性を失わせたのかも知れない。

現在の一律料金制は、例えばSBM宛に通話をされると儲けが出ないか赤字になってしまうが通話量が少ないのでその他の部分で穴埋めできる的な運用になっている。
これはホワイトプランも考え方は同じで、自網内通話では赤字になるが他社宛通話と他社からの通話があるから何とかなると言うことと同じだ。
ただし何とかなるであろう予測は外れARPUは急降下した。

同じ事は接続料金の明確化でも起こるのではないだろうか。
自網内通話が最も安ければ、シェアの大きな事業者と契約するのが一番得になる。
ドコモやauからSBM宛の通話が高くなる訳だから、だったらSBMをもう一台契約して準定額を使おうとかという動きになるかも知れない。
そうすると接続料の占めるウエイトが小さくなってくる。

以前にも紹介させて頂いたページだが、再度リンクを張らせていただこう。
http://www.blog15.net/archives/51249188.html

NTT東/0036の場合
ドコモ宛 16.8円/分
EM宛 16.8円/分
au宛 18.375円/分
SBM宛 18.375円/分

NTT西/0039の場合
ドコモ宛 17.85円/分
EM宛 17.85円/分
au宛 18.90円/分
SBM宛 21.00円/分

00xxを付けない場合、NTT東西では「各事業者の料金設定による」としている。
これを見ると、料金は以下のようになっている。
ドコモ宛 26秒/10.5円(同一区域)
au宛 20秒/10.5円(関東管内同一区域と隣接区域)
SBM宛 15秒/10.5円(平日日中)

   

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