今週の相場観

先々週は81円台前半だったのだが、その後じわじわと上昇して週半ばには85円台半ばまでになった。
米国の景気回復期待と日本の景気低迷継続、さらにあの介入時にカナダ当局も動いたとのニュースも円売りを誘ったようだ。

アマチュア投資家の投資判断にも迷いが出ている感じがした。
そろそろ天井だろう、そろそろ下落するだろう、大きな下落の中の一時的な上昇だと見るのは売り手である。
一方で買い手は87円台を次のターゲットだとしている。

当面上昇なのか下落なのか。
上昇局面では指標の悪化でも殆ど下落しない。
下落局面では多少の指標悪化に敏感に反応する。
と考えると、週半ばの上昇基調は強かったと言える。

下落の中の一時的上昇と見るならば、週足で見て上限は87円辺り、月足で見ると(上昇速度にもよるが)105円前後だろうか。
ここで思い出されるのは阪神大震災後の79.7円とその後の147.63円ではないだろうか。
このときは約4年間にわたって上昇基調が続いた。

そしてそこを高値に下落となり、現在に至っている。
勿論その間には高値も安値もあり、2007年6月の高値からは現時点まで急激なるUSD安のトレンドとなった。
2008年の3月には95.7円まで落ちて、これは結構凄い値動きだった。
しかしその後の8月には110円台にまで戻している。