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スカイウエイブ(98)


  • Posted by: F&F
  • 2012年3月 5日 11:03

燃焼室加工は、鏡面化によって表面積が小さくなって熱効率が上がるという考え方がある。
カーボンも付きにくくなるとは思うのだが、そもそもカーボンが付いてしまえば(多孔質だし)同じではないかと思う私は冷め過ぎか。

バルブなども同様にピカピカにするとカーボンは付きにくくなり、局所的な熱の蓄積も抑えられる。
燃焼室を加工すると容積が増大して圧縮比が下がる。
面研などと同時に行うのならば良いのだが、鏡面命でノーマルヘッドを削りすぎると圧縮比が下がってしまう。

高回転化を望むならばリテーナなどを軽量化したりバルブスプリングを強化したりもするだろう。
スカイウエイブの場合はロッカアーム方式なので追従性には限界があるが、それでもノーマルで1万回転近くまで回るのだから小型エンジンって凄い。
なおノーマルスカイウエイブ250ccのストロークは59.6mmなので、1万回転時に於ける平均ピストン速度は19.86m/Sになる。
ホンダのホーネットはストロークが33.8mmなので2万回転時の平均ピストンスピードは22.5m/Sだ。

四輪車のレシプロエンジンではホンダのS2000が90.7mmという短くないストロークながら7800回転でピーク出力を得た。
この時のピストンスピードは23.6m/Sであり、ピストンクリアランスを広く取るなどの対策が採られた。
だかそのデメリットとしてオイル上がり量が増え、早々に排ガスレベルが悪化する事態となった。
一般的にピストン速度は20m/S程度が限界とされる中、市販車でこれを1割以上超えたホンダエンジンは話題になった。

高回転化は出力向上に役立つ。
フリクションが増えるので効率的には厳しくなってくるが、でも回転で出力を稼ぐのは手っ取り早い。
高回転化と高トルク化を得るにはショートストロークエンジンが良い。
排気量増大は体積だがポート径は面積なので、排気量増大と共に排気量に対するバルブ径はどんどん小さくなってしまう。
では超ショートストロークエンジンが絶対かと言えばそうでもなくて、S/V比問題などもある。

125ccとか250ccクラスになると全開で走る時間も短くなるが、これが50ccエンジンなどだったら常に全開みたいな感じになる。
とするならば、高回転高負荷域でのパワーアップは直接的に感じられる。
現状では全てFIなので高回転域でパワーが出れば燃料を濃くしなければならない。
しかし以前に書いたように吸気圧力センサ信号誤魔化し方式では限界域で増量は出来ない。

インジェクタを交換するとか燃圧を上げる方法もあるが、多少の増量なら吸気温センサやヘッド温度センサの誤魔化しでも行けるかも。

   

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