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CDI(13)


  • Posted by: F&F
  • 2012年4月 7日 12:01

1204071200_800x600.jpg
以下の記事で書いた妄想回路を実現してみた。
http://www.fnf.jp/blog/2012/03/fnfblog6002.html

まずはDC-DCコンバータやその制御回路周り。
DC-DCコンバータのトランスはHIDインバータ用の二次巻き線を直列接続にして使った。
が、直列にしなくても電圧的には十分な感じだ。
当然コッククロフトを使う必要もなく、倍電圧整流にした。
フライバック的に動作するので駆動周波数を適切に選べば無改造のHIDトランスに倍電圧整流回路だけで400V以上が得られる。
実験ではオシロが振り切れてしまうので250V程度になるように電源電圧を下げた。

DC-DCコンバータはパワーも十分なので放電用コンデンサの容量を変えてテストしてみた。
オシロのハードコピーは左上が0.68μF、右上が0.68μFに加えてイグニションコイルに逆起電力防止用ダイオードを入れたもの。
水色の線がイグニションコイルの一次電圧波形、黄色の方が二次電流波形だ。
時間軸スケールは上段が25μS/Div.で下段は100μS/Div.である。
見やすいように時間軸を変えたがかえって比較しにくくなってしまったか。

放電時間は上段左右共に約200μSで、逆起電力を許すとL/Cで共振してゼロクロスを挟みながら少なくとも2回の放電が起きる。
逆起電力を阻止すると電流はコイルの中だけで流れるので一次電圧は即座に収束するが二次電流は流れ続ける。
コイルに与えているエネルギが同一なので放電エネルギも同一だろう。
これに関しては↓にも図がある。
http://www.caterham.jp/98_2409.html
こちらも同様なのだが印可電圧がずいぶん低いなぁ。
http://www.customjapan.jp/motoparts3/

ハードコピー左下は同じ回路で放電用コンデンサ容量を5μFまで増やしたものだ。
放電用コンデンサの容量は5μFを超えるとどんどん効率が悪くなり、10μFまで増やすとCDIの電源電流がかなり増えた。

放電用コンデンサ容量5μFでの放電時間は約700μSと長い。
放電シーケンス途中で水色の波形が乱れているが、これはSCRのゲートトリガ時間が放電時間より短かったためにDC-DCからの高周波が印可されてしまったためだ。
ここまで放電時間が長くできるなら複数回放電は意味が無くなる。

同じ放電コンデンサ容量で逆起電力防止ダイオードを入れると放電時間が短くなった。
およそ350μSであり、これはイグニションコイルのインダクタンスで蓄えられるエネルギの限界なのだろう。
なおこの実験ではスカイウエイブ用のコイルを使っている。

逆起電力防止ダイオードを入れると放電用コンデンサのチャージが早くできる。
このダイオードがない場合は放電用コンデンサとイグニションコイルが直列に見えていて、DC-DCコンバータの脈流はコイルのインダクタンスに抵抗される。
DC-DCコンバータの駆動周波数が高くなればなるほどXLは大きくなってしまう。

   

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