Home > TD-LTE

TD-LTE


  • Posted by: F&F
  • 2014年9月14日 12:07

TD-LTEは時分割で上りと下り通信を行う方式だ。
同じ周波数を使い、あるタイミングでは送信してあるタイミングでは受信する。

これはWiMaxやPHSでも同様である。
同じ周波数で送受信を行うのでFDDとは異なる(通信に対する)考慮が必要になる。
電波の速さは有限なので近くの移動機と遠くの移動機では、その伝達タイミングが異なる。
近くの局にはすぐに電波が届くが、遠くの局には遅れて届く。
遠くの局が遅れて届いた電波を受信して、その後送信してくると基地局にも電波が送れて届く。
これが遠くの局だけならばいいが、近くの局と共存しようとすると衝突が起きる。
これの回避策が必要で、この部分は時間的なロスとなって周波数利用効率を落としてしまう。

TDMA(時分割多重)でも同じ事が言える。
TDMAでは更に、自分が送信していないタイミング(受信もしていない)での漏洩電力も問題になる。
送信していないのだから送信部の電源は切れているが、次の送信タイミングに備える必要があるので全ての電源を切ってしまうわけには行かない。
この、動作している部分から出るわずかな電力は他のタイミングで通信している局への妨害になる。

移動機は送信出力が小さいので未だ良いのだが、基地局となると漏洩電力の規定値と送信出力の規定値の間のダイナミックレンジは相当大きなものになる。
送信出力を測定し、次のタイミングでその送信をOFFにした漏洩電力を測ろうとしてもスペアナのダイナミックレンジが足りない。
現在世の中にあるスペアナのダイナミックレンジは120dB以下なのに対して、この漏洩電力と送信出力のレベル差は130dB(E-UTRA)近くになる。
そこでアッテネータをダイナミックに動作させたり、リミッタ(クリッパ)を入れたりして測定する事になる。

ダイナミックレンジを決めるのはIPとノイズフロアで、最近のスペアナでは数学的な雑音補正で見かけのノイズレベルの低減を行う。
しかし魔法ではないので雑音補正でIMが悪化するなど、使い方には一定のテクニックが必要だ。
ディジタルIFのスペアナではいくつかの手法を合わせてノイズ低減を行っている。

   

Comments:0

コメント投稿には JavaScript が必要です。ブラウザのJavaScript 機能を有効にしてください。

サインインしなくてもコメントの投稿は出来ます。
サインインしている場合はお名前などを入力せずに、そのまま投稿できます。

登録は簡単&それによって何かが起きるわけではないのでお気軽にどうぞ。
登録ページ書き込み→確認メール送信→確認メールのURLクリックで承認、の手順です。
確認メールに書かれたURLにアクセスしないと登録は完了せず、正しいログイン状態に移行できません。
コメント フォーム
コメント投稿完了までには少し時間がかかります。
二重投稿にご注意下さい。

Home > TD-LTE



VC