楽天店(4)

具体的数字を示しながらの提案が一切無い、しかしメールアドレスを買え、広告を出せとの攻勢は強い。
広告はその効果との対比で運用を決めなければならない。

しかし効果が「ありますよ、楽天ですから」の一言では雑すぎる。
というか、ECサイトを始めたばかりの人やお店だとこの言葉に簡単に乗ってしまうのかも知れない。

効果のハッキリしない広告など出す気はしないのが当然である。
広告代に例えば5万円を使ったとしよう。
この効果は不明だが、不明では計算できないので集客数1000人、転換率5%としてみよう。
下着関係は広告による集客は出来るが顧客にはなりにくいという楽天の言葉からの推測だ。

では3万円分の商品を商品代無料、送料無料でバラ撒いたらどうか。
ショーツなどを考えると100人以上にバラ撒く事が出来るので、少なくとも100のアクセスが得られて(うまくすると)100のレビューが貰える。

5万円の広告の集客効果が1000人だったとして、その中の5%の人が顧客になってくれたとして50人である。
広告の対象商品プラスアルファ程度の商品を購入した場合の客単価を500円とすると売り上げは25,000円だ。
広告代は5万円かかっているので2.5万円の売り上げがあったとしても(売り上げベースだけで見ても)2.5万円の赤字である。
売り上げの中には仕入れ原価もあるので赤字額はもっと膨らむ。

こう考えると5万円の広告を出すよりは3万円分無料で商品を配った方が明らかに得になる。

以前にヤフーショップの話で書いたとおり、広告代をペイするには広告代の少なくとも10倍の売り上げがなければいけない。
これに対して楽天は「先行投資ですから」という。
勿論これは理解できるのだが、その投資回収期間すらハッキリ言わない所が何ともいい加減なのだ。