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IH炊飯器


  • Posted by: F&F
  • 2014年11月17日 13:08

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IHと言ったって特別なものではない。
例えるなら回らないモータみたいなものである。

コイルは表皮効果を嫌い、細い線を何本か束にしてある。
炊飯器の場合は内釜は鉄だろうから低い周波数のインバータで良い。
周波数は10KHzか20KHzか、そんな所だと思う。
この周波数でもスイッチングトランジスタのIGBTは発熱すると見えてファンが付いている。
テーブルに置くIHコンロではこのファンの騒音が気になる。

ヒートシンクに付けられている半導体はダイオードブリッジとIGBTとFETだった。
電解コンデンサは見当たらなかったが大きめのフィルムコンデンサがいくつか基板に付いている。

オールメタル対応IH加熱器を最初に作ったのはPanasonicで、研究と実現には10年以上の歳月を費やした。
オールメタル対応では、アルミやステンレス鍋の場合にインバータ周波数を上げるので1000本以上の線を束にしたリッツ線みたいなものをコイルとして使う。
Panasonicのコイル用線材は直径50μmの線×1600本で、鉄鍋専用IHは300μmの線を50本束ねているそうだ。
乗せる鍋の材質によってスイッチング周波数を変える仕組みになっているが、その材質判定はコイルの電流などによって行う。
最初に鍋判定用の信号を供給して電流などを計測し、鍋の材質が分かった所で大電流を流すというわけだ。

オールメタル対応IH加熱器が出来たのは高速低損失のスイッチング半導体による所も大きい。
ドライブ回路などが複雑になればコストが上昇する。
いくら金をかけても良い製品であれば実現可能な事も、安価な製品を目指すと難しくなる。
Panasonicではスイッチング周波数自体は従来とそう変わらない速度としながら、コイルの共振周波数をスイッチング周波数の奇数倍にする事によって個ドライブ周波数を実質的に奇数倍に見せる仕組みを採っている。
これによりスイッチングデバイスの損失を余り増やさないままコイルのドライブ周波数を高くする事に成功した。

   

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