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VFD(4)


  • Posted by: F&F
  • 2015年1月20日 12:10

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写真はAgilentのユニバーサルカウンタのディスプレイ部である。
さほど傷んでいるものではないので差が分かりにくいかも知れないが、上(53181)の方はCh1とFreqが暗い。

またMHzのMは明るいがHzが暗い。
この事からCh1の周波数表示でMHz以下の表示を長くさせていた事が分かる。
IWATSUのカウンタなどだと表示が定時間で消える設定などがあるが、Agilent製はそこまでの設定が出来ない。
製造ラインなどではGPIB経由の自動測定を行っているので表示を点灯させておく必要性はあまり無い。

写真はテストモードで全てのセグメントを点灯させているので明暗差が分かるが、通常の使用状態でこの程度の差は余り気にならない。
ダイナミック点灯のスキャンが遅いのでシャッタ速度は遅くしているが、シャッタ速度を落とすとスキャンの終わった直後の桁が明るく写る。

全体的に暗いのは気にならないが特定のセグメントのみが暗いと気になる。
例えば10桁目までが暗くて上の2桁が明るいなどだ。
これも製造ライン用では良くある事で、常に一定の桁数で一定の測定値を表示するので輝度差が出てしまう。

輝度の低下は蛍光体の劣化なので直す事は難しいが、アノード(グリッド)電圧を上げる事で輝度を上げる事は出来る。
また表示管によってはカソード(ヒータ)電圧を上げる事で解決する場合もある。
蛍光表示管のヒータが明るく点灯するほど温度を上げると視界の妨げになる。
そのため赤熱しない程度の温度としているわけで、これでは熱電子が飛びにくくなる。

Agilent(HP)のVFDのドライバICは75518なので耐圧は60Vだ。
一方でVFDの定格電圧は38Vなので上昇させる余地はあるが、この38Vは5VからDC-DCコンバータユニットで作り出されている。
(ツェナーの温度補償の仕組みが面白い)
なおアノード電圧を上げて輝度が上がりやすいのは蛍光体の傷んでいないセグメントであり、劣化した蛍光体はそれでも発光を拒否したがる。

   

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