失速

SBMはiPhone6発売後にMNPがマイナスになったのだとか。
純増数(実なのか実質なのか不明)も最下位だと言うが私はその数字は直接確認していない。

孫さん自身がモバイル事業に飽きてしまった事、スプリントが立て直せない事など様々な要因で勢力が無くなった。
何とか数字あわせで格好は付けてくると思うのだが、厳しい事に違いはない。
それでもSBM発足から勢いを付けて数年間、よく頑張ったと言える。

スプリントに関しては周波数の売却で赤字を埋めようという案もあるそうだ。
加入者を獲得しようとすれば赤字が膨らむ状態はいかんともしがたく、スプリントの価値以上に高値が付くと思われる2.5GHz帯を手放す案だ。
もはや移動体通信会社としての価値はなく、ジャンクを買ってバラバラにして売るみたいなものである。
この作戦が上手く行けばソフトバンクの懐具合は一気に改善出来る可能性がある。

3事業者が同じスマートフォンを扱うようになり、同じ料金体系になればネットワークやサービスでしか差別化出来ない。
そしてこのネットワークもサービスも短期間での整備が難しい。
エリアに関しては整備のピークは去ったとして設備投資額の圧縮を発表しており、今後には余り期待出来ない。
900MHz帯は"40m級の基地局を〜"と叫んではいたが実際には鉄柱の簡易局が殆どだ。
LTE化の方は各所点在という感じで900MHz帯局の1割〜2割がやっと対応出来たレベルである。

通信業界はLTE-Aがあり、その先には5Gが控えている。

孫さんは一定の設備投資の後は金のかからないフェーズに入ると思っていたのではないだろうか。
ADSLがそうであり光化が遅れたように、だ。
だから1.5GHz帯もLTE整備を行わなかった。
しかし通信事業とは常に新しい方式に向かっていかないと取り残されてしまう。
それが必要か否かは後から分かる事であり、歩み続ける必要がある。
ソフトバンクだって自転車をこぎ続けているのだから分かりそうなものだ。

2015年度はSBM失速の年となるのか、それとも回復の年となるのか。