ナンバーワン(8)

CMも流しているソフトバンク光、と言ってもソフトバンクがインフラを持っているわけではない。
従ってソフトバンク光を売るためにはNTTから回線を仕入れる必要がある。

回線の卸価格には適正な利潤が乗せられているのでNTTは必ず儲かる。
昨日書いたMNOとMVNOの関係のようなものだ。

FTTH卸に文句を言わずに展開していれば、今頃はある程度のシェアもあっただろう。
しかし高いだ何だと文句ばかり言っていたためにかなり出遅れてしまった。
KDDIやドコモ対抗と言うよりも、他社に遅れないために一応手を付けておくというレベルだ。
そしてこのセット割りもドコモやKDDIより厳しい立場に立たされていて、売っても得はないというレベル。
いつもなら新サービスの大演説になる所が「結果は様子を見てみないと分からない」とネガティブだ。

次世代開発には消極的だ。
以前は「技術を持たない事が強み」だと負け惜しみを言っていたが、今回は「技術のソフトバンクといわれるように、しっかり頑張っていきたい」と語った。
ソフトバンクの言う技術とは集金術の事だろうか。

ソフトバンク低迷の始まりは資金難による所が大きい。
当初から言われていたとおり、消耗戦になればソフトバンクは負けるというまさにその通りになった。
ただ負けるまでにはかなりの頑張りも見せていて、その点でKDDIは驚異と感じた時期もあっただろう。
本当ならもっと早く負けてくれるはずなのに、と。

このままでは国内で稼いだカネをスプリントにつぎ込む事すら出来なくなる。
残るはスプリントの帯域を売却したカネをインドに再投資する事だ。
勿論インドで成功するかどうかなど未知の世界だ。