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電池


  • Posted by: F&F
  • 2015年4月 1日 13:12

エネルギ密度の高さ、充放電効率、最近では内部抵抗の低さにおいてもリチウム系の電池という感じだ。
Li-ionバッテリが全盛になる以前に多く使われていたNi-MH系は今は下火ではあるが、コスト重視の分野では使われている。

例えばハイブリッド車のバッテリなどがそれでプリウスやハイブリッドトラック用の電池としても使われている。
トラックの場合はバッテリの重さに対して許容度が大きいので安価なNi-MHが使える。
ただしNi-MHはメモリ現象があるので全放電や満充電まで使わないようにするなど、実容量の7割程度までで制御しなければならない。

鉛蓄電池は自動車や二輪車の12Vバッテリとして広く使われているものの、エネルギ密度の低い電池だ。
勿論時代と共に性能は向上したのだが基本構造その他が変わった訳ではない。
鉛蓄電池と同様の特性ながら電解液に希硫酸を使わないとされるシリコンバッテリ、一時期市販されていたが今は余り見かけない。
特許問題もあるらしいのがどうなのだろう。

この鉛蓄電池をミクロ化して積層したバッテリが話題になっている。
通常の鉛蓄電池では厚さ数ミリメートル以上の電極板が使われているが、これを1μm以下に薄くしたという。
現在生産されている鉛泊の厚みは10μm程度であり、これを更に薄くするためには他の金属を微量混ぜる事が必要だった。
また銀や銅などの他の金属を混ぜる事によって電気抵抗も低減されて内部抵抗が下げられる。
鉛部分、部分合金部分、金属が混ざっただけの状態の部分を積層しているようなのだが詳細は不明だ。

鉛蓄電池には電解液が必要なのだが、これにはナノチューブが使われる。
ただし電解液の量が電極面積に対して少なくなりすぎるため、電池の内部温度差による自己循環が起こるような設計だそうだ。

こうした改良によって重量エネルギ密度こそ100Wh/lとNi-cdバッテリ並みでしかないが、体積エネルギ密度はLi-ion電池の約2倍となる1kWh/lを実現した。
バッテリ自体の物理サイズを大きくすると電極の抵抗値が上がってしまうので、ごく小さなサイズのものを多数並列に接続したような構造の大容量バッテリも製造される。
但しこの場合は配線容量分だけ体積エネルギ密度が下がってしまう。
バッテリコストも安い事から、EVでの使用では車両価格を変えずに航続距離を5倍に出来ると言われる。
携帯機器用には多少重いバッテリではあるがLi-ionに変わって鉛蓄電池がもてはやされる時代になる。

歴史は繰り返されると言えるのだろうか。

   

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