プッシュ通知(9)

スマートフォンからしてみるとルータの再起動などでWAN側のIPアドレスが変わった事は察知しにくい。
しかしスマートフォン自体が再起動されたりWi-Fi接続をやり直した事は、自分の事だから分かる。

自分の状態が変化した事が分かると、Gmailサーバに自分の居場所(IPアドレスとポート)を再度教えておこうと判断する。
そしてGmailサーバに「私はここにいるよ」と信号を送る。
Gmailサーバは、居場所(IPアドレスやポート番号)が変わったんだなと判断してプッシュ通知の送り先を更新する。

ルータの都合、たとえばWAN側のIPアドレスが変わったとかポート番号(40000)とスマートフォンのIPアドレス(192.168.1.100)の結びつけの記憶が消えてしまった(NATタイマ)事はスマートフォンには分からない。
そこでスマートフォンは15分ごとに、Gmailサーバに対して生存確認信号を送る。
つまりルータの状況が変化したとしても15分経てば新たな居場所がGmailサーバに通知される。
Gmailサーバは新たな居場所である100.100.100.100:30000に対して着信通知を送ってくる。
これにより最長でも15分後にはプッシュ通知が復活する。

だったら問題ないではないか。
そう、普通は問題ないのだ。

しかし実際には問題がある。
Gmailサーバが新たな居場所を即座に認識してくれないからだと思うが理由は分からない。
ハッキング等に備えたセキュリティのためなのか、通常あまり起こりえない状態だと判断するのか、不明だ。
スマートフォンのIPアドレスを変化させたり、しばらくモバイルネットワークを使っていてWi-Fiに戻すなどの"自然な"変化を与えれば回復する。

今のところ分かっているのはその程度だ。