Home > YAMAHAの原付

YAMAHAの原付


  • Posted by: F&F
  • 2018年4月 1日 11:10

ヤマハは2ストロークの50cc原付、YZR50を発売する。
排ガス問題で消え去った2ストロークエンジンだが、様々な制御で問題をクリアした。

欧州の規制に準ずる形で2ストロークエンジンの排ガス規制値が見直され、4月1日から施行された事にも後押しされた。
2ストロークエンジンはディーゼルの世界で生き残っている。
船舶などに使われる低速型ユニフロー掃気型のエンジンでは排気バルブを使用する。
過去にはトヨタが吸排気バルブを設けた2ストロークの自動車用エンジンS-2を試作した。
掃気用にスーパーチャージャを使用した。
しかしバルブの開閉速度が4ストロークエンジンの2倍になることから追従性が問題になり、最高回転数が3600回転に留まった。

ヤマハは吸気管に内蔵した小型軸流電動掃気ポンプと、圧電素子によるピストンヘッドのダイナミックな形状制御などによりエミッション規制をクリアした。
排気ポートの電子制御は行われるが吸排気バルブは取り付けられていない。
シリンダ内への流入気流の制御などはトヨタのダイナミックフォース・エンジンにも活かされている。

ピーク出力1kWもの電動掃気ポンプは、クランク軸のカウンタウエイト部に永久磁石を埋め込んだ間欠発電の専用発電機によって駆動される。
掃気のタイミングは的確に制御する必要があるが、回転もののモータを瞬時にON/OFF制御する事は難しい。
単気筒エンジンでは掃気時間が長すぎるため、エンジンを2気筒にして吸気管にロータリバルブを取り付けた。
エンジンの回転数に応じた掃気タイミング制御は、吸気管長を可変することで行っている。
副作用として中速回転域ではわずかながら過給効果が得られる。
燃料は超小型軽量のピエゾインジェクタによる筒内直噴で、インジェクタはピストンに取り付けられている。

欧州仕様は16kWの出力を22000回転時に得られる。
国内仕様は5.2kWに制限されている。
トランスミッションは3速のものを2段組み合わせてアクチュエータシフトとした9段と、2段CVTで変速比22.8:1を実現した2モデルとなる。

ボアストローク比や気筒辺り容量は、燃焼状態に影響するので変更自由度は高くない。
しかし一定の法則でそれらを増やしていくと91kW出力の3気筒の250ccと、5気筒の400ccエンジンが実現出来る。
この400ccエンジンはSUTER MMX 500の2ストローク4気筒エンジンを超える出力だという。

   

Comments:0

コメント投稿には JavaScript が必要です。ブラウザのJavaScript 機能を有効にしてください。

サインインしなくてもコメントの投稿は出来ます。
サインインしている場合はお名前などを入力せずに、そのまま投稿できます。

登録は簡単&それによって何かが起きるわけではないのでお気軽にどうぞ。
登録ページ書き込み→確認メール送信→確認メールのURLクリックで承認、の手順です。
確認メールに書かれたURLにアクセスしないと登録は完了せず、正しいログイン状態に移行できません。
コメント フォーム
コメント投稿完了までには少し時間がかかります。
二重投稿にご注意下さい。

Home > YAMAHAの原付



VC