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海水水槽:リン酸固定剤・炭素源・水素供与体比較


  • Posted by: F&F
  • 2019年5月 2日 11:08

栄養塩の減少には脱窒が必要で、脱窒細菌を活性化させるためには炭素源が必要だ。
古くはVSV(エタノール・砂糖・酢)を混合したもの、ウォッカに代えて焼酎やみりんを使った手法などがある。

炭素源を供給するとバクテリアの活動が活発化するわけだが、同時に不要な細菌なども増殖する。
わかりやすい例では白点病が起きやすくなるなどだ。
この辺り、有用なバクテリアのみ活性化させるにはどうしたら良いかが各商品の腕の見せ所でもある。

NO3:PO4-x 効果・効能
有機溶剤系の臭いがする。
硝酸塩の減少効果は若干見られたがリン酸塩は減らなかった。
海藻とイソギンチャク、エビが☆になった事から早々に添加を中止した。
他の要因でこれら生物が死んだのかも知れないが、そのタイミングがNO3:PO4-x添加のタイミングと合致した。

NPバクトバランス 効果・効能
リン酸塩や硝酸塩を多く含んだ粘性液体である。
能書きによればリン酸や硝酸塩を供給してそのバランスを整えるとある。
リン酸は減少しないが硝酸塩はゼロまで下げることが出来る。
当初は1ml/Day(ドージングポンプで連続添加)の添加量だったが0.5ml/Dayに減らしてもNO3は上昇していない。
水槽水量240リットルに対して0.5ml/Dayで済む点、大容量ボトルを買うと割安になるのでランニングコストは低い。
RO水で希釈することが可能だ。
現時点でNO3低減にこれを使用している。

リキッドフォスフェイトリムーバー 効果・効能
これは炭素源ではない。
何かしらの化学反応によってリン酸塩を減少させるものだ。
リン酸塩を他の物質と結合させて水中に溶けていられなくする。
リン酸値が0.2ppm以上あれば短時間で効果的にリン酸値を減少させることが出来る。
ただしリン酸値が0.1ppm以下の場合は減少率が下がる。
多量に投入すると下がるのかも知れないが試していない。
魚水槽などでリン酸値を0.2ppm前後にコントロールすれば良い場合などには効果的だ。

翠水の二価の鉄
本来は鉄の添加剤であるがリン酸をリン酸鉄として沈殿させる事が出来る。
ある程度の量を添加すると水槽水が軽く白濁し、この状態でリン酸は減少する。
ただ大型水槽のリン酸除去剤として考えるとコスト的に厳しい。
リン酸は0.05ppm辺りまでは減少させることが出来る。
リン酸値が減らない場合は添加量を増やせば良いが、一気に入れると白濁する。
(白濁は数時間で元に戻る)
リン酸値が高い場合にこれを添加すると鉄濃度はすぐにゼロとなり、リン酸塩も激減する。
微量ずつの添加ではリン酸塩の減少が少ない。
(一気に入れると効く)
100リットル辺り5〜10ml/Dayの添加でリン酸塩は0.1ppm以下にコントロールできる。
リン酸鉄?か何か不溶性のものがガラス面などに付着することがある。
100リットル辺り10mlを添加し、1時間程度経った後でリン酸値を計測しその後の添加量を決めるのが良い。

   

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