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海水水槽:UV殺菌灯の効果


  • Posted by: F&F
  • 2019年6月12日 11:09

殺菌灯の効果は何なのかと言われれば殺菌である。
紫外線殺菌灯は水槽にも使われるが水処理の分野では一般的だ。

家庭用のものでも40Wの直管を3本或いは5本内蔵したステンレス製のものなど(米国製)もある。
水道に取り付けたり井戸水の殺菌に使う。
水槽用は腐食の関係があるので金属製のものは皆無だ。

殺菌灯の波長は253.7nm付近で、これは殺菌効果の極大点になる。

白点病に効くのは白点虫が魚体から離れてシストになるまでの間と、シストから魚体に張り付くまでのセロント&トーモントだ。
殺菌灯を通過する水量には限界があるのでセロントやトーモントの全てを殺せるわけではない。
セロントの増殖よりも減少の方が大きければ白点虫は少なくなるし、その逆であれば増殖する。
更にはシスト化して底砂に潜って休眠しているものは退治できない。

これは素人考えでしか無いのだが、底砂のシストはゴカイのような生物に食われるのではないだろうか。
或いはミズタマハゼなどに。

白点病やその他の病気予防として効果のある殺菌灯だが、原始バクテリアや藻類の胞子も殺してしまうので水の透明度が上がる。
バクテリアを殺すと言うことで、バイクリオプランクトンシステムには不向きである説もある。
しかしバクテリアの多くは濾材やスポンジ、底砂やライブロックに付着するので水中を漂うバクテリアはさほど多くはない。

原始バクテリアの異常繁殖などでは水が白濁するほどにもなるわけで、これを殺菌灯で殺すと水は綺麗に透き通る。
養殖場などで綺麗な水を大量に確保することが難しい場合は、濾過層と殺菌灯を使用する。
熱帯魚や海水魚問屋でも同様に大型集中濾過層と多数の殺菌灯を使う。

殺菌灯とオゾン添加では殺虫のメカニズムが異なる。
殺菌灯では細菌などのDNAを破壊するが、オゾンはその強力な酸化力によってタンパク質を分解する。
高濃度オゾンは人体にも影響があるほどになるので、水槽に添加する場合は添加槽と除去槽(活性炭吸着剤など)を使い水槽内の残留オゾン濃度をコントロールする必要がある。
殺菌灯の場合は殺菌灯周辺にしか効果が及ばないので、特別なコントロール無しに使用することが出来る。

別の記事でも書いたとおり、私は殺菌灯は必須のものでは無いと思っていた。
だが最近は生体問屋でもショップでも殺菌灯を使っていると言うことで、雑菌耐性の低下した魚が売られていることになる。
これを雑菌だらけの水槽に入れれば様々な病気にかかりやすいというわけだ。

横浜時代の白点病予防にはヨウ素カプセルとオゾン添加を行っていた。

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